- 1 :1 ◆Z8aP46qE9c :2009/05/05(火) 22:09:56.72 ID:lZRSJn.o
- )i☆i(
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"''t---f''゙!::! ./::::::::::::::i:i:::::::::::::::::r.' ヽ;:::::::::::::ヽ
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l---l ゙',.=く:::::::::::::::::l:::l:::::::::::;;: -! ヽ, ヽ
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ヾ:;;;;;;;::;;: ‐'' " i i‐ァ ,!r'''''' '' - 'ヽ., ,,. t'
,,. -'''"__゙' ‐---‐‐''"__,」:l,,,!l; ヽ;::~'''''''~:::::::゙;,
゙'''''''''" ゙''‐----‐''" ゙''‐---‐''" ゙''‐---‐'' - 2 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:13:39.30 ID:lZRSJn.o
- 第1幕 誕生そして邂逅
1
r-、
rー―― !: : `´ ̄`. .' . 、.
,!: : : : : : :!: i : i、: : : : : : : :ヽ、.
/: : : : : / /|: | : l:!ヽ : : : : ヽ : :ヽ
/ : : : : : ,': ,' .! l: : !| l: i、: : : ヽi : ', .
/ : : : ,: : ,!-!‐ !,l: : l:! !‐!- 、 : : ヽ : !' 皆様、こんにちは。解説のみゆきです。
. ,': i: : : i: : :l :l lノ!: : !! |/ ヽ : : i: ',: |
l : |: : : !: : :N _! : リ ' _ ヽ: :|: :V'
|: /!: : :|: : l. ,´== `r‐{. ==ミ!i: :h: !. 今回のやる夫さんは、18世紀のフランスにおいて
l/ !: : i、:i'{ '''' ノ ,.ヽ ''''ノ,ハ:l,ハ,!. 国王として君臨したルイ16世になるようです。
ヽ: l ヽ!:`iー‐‐' r‐┐`''''",!,! :i' :|:i.
ヽ! ,|: |:i`'ー- `_‐',., イ: !': : !: :!:!
r 、 /|: :!|: : |, '^'、 ,ハl:/: : :,! : ',|
ヽ ヽ_r_v r! :ヾ―l, V /: : : ハ: :ヽ
Y,. -{ Y!:',: :ヽ:.:.V´,フ、ヽ/ : : /:.:`i,: : :',.
l、/´)ハヽ'、 :ヽ:.ヾイ|.!|、! : :, ':.:.:./ ! : : ヽ. 、
/ `ュ,ノ }i 〉ヽ :ヽ:ヾ|,|,!'l: :/:/:., ' !: : : : ヽ .
ト´、 ノ l':.:.:.:ヽ:}:.:.::.:.:.:|/:.:i// l: : : : : : i.
! ` !:.:.:.:.:lノ:.:.i:.:.:.:.:.:.,' / l: : : : : : |.
- 3 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:14:56.44 ID:lZRSJn.o
- 2
/ / `ヽ、.
/‐ // l `ヽ.
, ‐´ / ,/ / l 、 ヽ.
/ , , / / /l l ハ ヽ ヽ
/ / / / /'´7/ l / -Lll ヽ l ヽ
/ / / / / / l l l / l. l ト、 V. l
l /l / / / _,/、」│ l/ ヽl l ` ヽ l. 目立つ王妃(マリー・アントワネット)の影にかくれて
l/ l l l / 〃、フ:、∧ l ニ=ミl、ヽ. ヽ. .:l
l l ハ〈/:::::::::ll ヽ l ´,、/`:、ヽヽ l l どうにも無能なイメージがありますが、彼は実際は勤勉な王でした。
l ∧ l ∧ l:、: :d l _〉l l:: :::::::::〉,l l 、 l l
ヽ Nゝ、 |l l `─' ラ´F l: : ´,、/N、 l l リ
ヽ ヽl`l\`ト、_ ,ノ ' l ` ‐' ' / ハ. ト l ll ただ、決断力に欠けていたため、肝心なところでリーダーシップが発揮できず
ll `l,、 。 ヽ、_ _ノ// l N イlノ l.
l 〃 ` ‐、_  ̄ ィフ' W l/l l l. そのために、歴史の奔流に弄ばれた感は否めないです。
l l 丶 ヾ >,‐ ´ レ/ ハ ヽl!|.
l / l_,_ ,〉, ノ /' ノミ、l ll :l
_ ,、 l / /川 / /´ /´´ ヽ ヽ l
(_r‐、- l. ト 、. l / l 川 /‐-y´´ //´ ヽ ヽヽ
, -、. l l 丶`´ヽヽl /l 川 / // /´/´ l ヽl!
.(_, -‐-`_ /〃、/ l 川 l 〃l / 〃 l ヽ. - 6 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:16:11.75 ID:lZRSJn.o
- 3
/´` ‐- 、 __ _/´`\____
/ / `゛‐-.、_
jノ / :| i 、. `ヽ、
/ ./ ./ ,| i | | \ :::iヘ
/ ::::/ .| / | ::| λ |、 \:i }
/ :::::/ | | | ::| |. | | ∨ \j なにはともあれ、まずはこの物語の主人公となるルイ16世および
/ ノ ::::::/ γ⌒ | ::| | | :| '⌒ヽ ヘ
/ ,.イ :::::::/ | :| ∨ ::|.| | | ∨ i:: ∧ その王妃マリー・アントワネットの誕生と幼児期
| / j ::::: j /ヽ|___ ∨ :|| |j ∨: |::: ハ
| :{ | ::: ,ィ || /,ィfチテオ ヽ、:{ オ:テ心、∨ |::.:i、 | さらには結婚にいたるまでの道のりをみていきましょう
ヽ:| | ::: / | |:| ハ´ {ノtィ:;j }--{ {ィ'tメ:;7`.ハ. |::;j|`ヽj
| | | |i| {:::} `-‐" ,ノ ヽ ゛‐- ' ´.ハ:∨,j;ノi|
`ヽ| |リi:|、 |::::j `‐--‐´ ' `‐--‐´,{:::i:∨: ||
| | |::ヽ{::::ヽ、 ー' ,.ィ´:i::|: | ||
| | :| :::::::f|`v^i‐,、‐-〟 -‐<´::::i:::|::|: | ||.
| | :|::::::::|| .j |::j |:,ィ':j {ア `ヽ、:|::j: | !|
| :| :|::::::::{ ` ` j | | |;/ ,ノ: |
| | ヽ::::::ヽ ノ |-‐‐-| /´ 人:__ |
| ,! `/´ ̄ ̄ `ヽ.| | / / / λ:: |
| / `ヽ./二二ニニ==ノ|. | ./ /// }::: | - 8 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:18:12.34 ID:lZRSJn.o
- 4
【1754年8月23日】フランス ヴェルサイユ宮殿にて
ベリー公ルイ・オーギュスト、後にルイ16世となる男は
ブルボン王朝の王太子、ルイ・フェルディナンの三男として
この世に生を受けた
___
/⌒ ⌒\
〃 / ● ● \ ミ
/⌒ヽ|⊃ (_,、_,) ⊂⊃ |/⌒i
\ll|l ヽ._) l|lll /
人l||l |l||l 从 バンバン
( ⌒ ) ( ⌒ ) - 11 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:19:26.85 ID:lZRSJn.o
- 5
/\___/\
/ / ヽ ::: \
| (●), 、(●)、 | なんだ、このキモイ赤ん坊は…
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, |
| ,;‐=‐ヽ .:::::|
\ `ニニ´ .:::/
/`ー‐--‐‐―´´\
父 ルイ・フェルディナン
父親であるルイ・フェルディナンは長子であるブルゴーニュ公ルイを
国王としてのあらゆる資質を持つ子として、偏愛する一方で
ルイ・オーギュストのことにはまったく関心を示さず、時には冷遇すらしたという。 - 14 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:20:32.47 ID:lZRSJn.o
- 6
_____
/ ノ' ^ヽ_\
. ゚ / 。;'⌒) (⌒ヽ\°
. / o'゚~(___人___)~o°\゜ 差別反対だお
. | ゚ |/⌒ヽ| ゚ |
\ ` ⌒ ´ /
長男とのあからさまな差別待遇は、ルイ・オーギュストを内向的で
自分に自信の持てない少年へと育て上げていった。 - 15 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:21:40.08 ID:lZRSJn.o
- 7
そんな折、長兄であるブルゴーニュ公ルイが9歳という幼さで病死する
/\___/ヽ
/'''''' '''''':::::::\
. | ,:=・=:、 ,:=・=:、,、.| +
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
. | `-=ニ=- ' .:::::::| + あの子の代わりに、お前が死ねばよかったのに
\ `ニニ´ .:::::/ +
,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、.
: | '; \_____ ノ.| ヽ i
| \/゙(__)\,| i |
> ヽ. ハ | ||
長男が亡くなると、両親の愛情はルイ・オーギュストをすっとばして(ちなみに次男もすでに他界している)
四男プロヴァンス伯ルイ・スタニスラスと、五男アルトワ伯シャルル・フィリップに向けられた。 - 17 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:23:45.73 ID:lZRSJn.o
- / ̄ ̄ ̄ \
/ :::::\:::/\
/ 。<一>:::::<ー>。
| .:::。゚~(__人__)~゚j 実の父にあんなこと言われるくらいなら
\、 ゜i⌒i.⌒´,;/゜
/ ⌒ヽ.ノ ノ'"´(;゚ 。 本当にやる夫が病気になれば、よかったお
/ ,_ \ l||l 从\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
ベシベシベシ - 18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/05(火) 22:24:35.87 ID:QhaQT0wo
- 可哀想なやるお
- 19 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:24:47.53 ID:lZRSJn.o
- しかし、そんな父 ルイ・フェルディナンも1765年に病死
/\___/ヽ
/'''''' '''''':::::::\
+ |(●), 、(●)、.:| +
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
+ | `-=ニ=- ' .:::::::| +
\ `ニニ´ .:::::/ +
+ ヽヽ、ニ__ ー/
. . > ⌒ヽ
/ へ \
/ / \\
レ ノ ヽ_つ
+ / /
/ /| + +
( ( 、
+ | |、 \
. | / \ ⌒l
+ | | ) /
ノ ) し'
(_/
星になったルイ・フェルディナンの図 - 22 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:26:09.89 ID:lZRSJn.o
- / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
/ _____ /
/ / \ /
/ / /・\ /・\ \ /
/ /  ̄ ̄  ̄ ̄ / /
/-- + - -(_ノi__)-- - - /-/
/ / \ / / /
/ \ \_/ / /
/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /
/ ご冥福をお祈りします /
/ /
父の逝去と同時に、ルイ・オーギュストが王太子として建てられたのだった。 - 23 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:26:56.63 ID:lZRSJn.o
- r-、
rー―― !: : `´ ̄`. .' . 、.
,!: : : : : : :!: i : i、: : : : : : : :ヽ、.
/: : : : : / /|: | : l:!ヽ : : : : ヽ : :ヽ
/ : : : : : ,': ,' .! l: : !| l: i、: : : ヽi : ', .
/ : : : ,: : ,!-!‐ !,l: : l:! !‐!- 、 : : ヽ : !'
. ,': i: : : i: : :l :l lノ!: : !! |/ ヽ : : i: ',: |
l : |: : : !: : :N _! : リ ' _ ヽ: :|: :V' なんだかぽんぽんと人が亡くなっているように見えますが
|: /!: : :|: : l. ,´== `r‐{. ==ミ!i: :h: !.
l/ !: : i、:i'{ '''' ノ ,.ヽ ''''ノ,ハ:l,ハ,!. 当時は結核、天然痘など生命に関わる病気が数多くあり
ヽ: l ヽ!:`iー‐‐' r‐┐`''''",!,! :i' :|:i.
ヽ! ,|: |:i`'ー- `_‐',., イ: !': : !: :!:! これが普通でした。
r 、 /|: :!|: : |, '^'、 ,ハl:/: : :,! : ',|
ヽ ヽ_r_v r! :ヾ―l, V /: : : ハ: :ヽ 兄弟数が多いのも、この死亡率の高さゆえですね。
Y,. -{ Y!:',: :ヽ:.:.V´,フ、ヽ/ : : /:.:`i,: : :',.
l、/´)ハヽ'、 :ヽ:.ヾイ|.!|、! : :, ':.:.:./ ! : : ヽ. 天然痘は現在では撲滅されたため聞き覚えの無い方もいるかと思いますが
/ `ュ,ノ }i 〉ヽ :ヽ:ヾ|,|,!'l: :/:/:., ' !: : : : ヽ .
ト´、 ノ l':.:.:.:ヽ:}:.:.::.:.:.:|/:.:i// l: : : : : : i. あらためて、話題にのぼってきますので、その時にまた解説します。
! ` !:.:.:.:.:lノ:.:.i:.:.:.:.:.:.,' / l: : : : : : |.
では、話は変わって、もう一人の主人公であるマリー・アントワネットの誕生を見てみましょう。 - 24 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:28:20.75 ID:lZRSJn.o
- 時はさかのぼり 【1755年11月2日】オーストリア ウィーン
マリア・アントーニア(フランス語読みで、マリー・アントワネット)は
ハプスブルク=ロートリンゲン家のオーストリア大公マリア・テレジアと
その夫である神聖ローマ皇帝フランツ1世シュテファンの十一女として生まれる
_.. -― 、
/,,ィ===、、 \
メ、-'_ノヽ二>「 _
_ `丁'〇 ● ! lハ,/ノ オギャー
ヽ.> 、lヘ ''' △ ''' ハ. l' /ヽヽ
i ! \.l !> --<l_,l 「 ヽニ⊃
l i l´l Hヽイハヽヘ Ll、|ヽ' '
⊂ニ!.ト┘!_'! l__〉
マリア・アントーニア - 25 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/05(火) 22:29:36.53 ID:QhaQT0wo
- 翠か
- 26 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:29:50.59 ID:lZRSJn.o
- 礼儀や格式にうるさいフランスの宮廷とは異なり、どちらかというと家庭的な温もりのある
オーストリアの宮廷で、マリア・アントーニアは優しい父母や兄姉に囲まれて
のびやかに成長していった。
そして、それはマリア・アントーニア 7歳の時のこと
/: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
/: : /: : : 斗--、 :|: : : : :|: : | ,ィT: ',: : :ヽ : !
|: : |: : : : : |: / \: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ト、:|
|: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/ |:./⌒ヽV: |.: : : | V
< : _: : : / 〈 {} |/ レ {} }|:./ヽ: : |
<:: |. 小{ _,,.. - 、-.,_ レ{: :.|ヽ:| お、かわいい女の子発見
厶ヘ ハ 、 {ハ/ V
\_! _ ' !
ヽ Tニー‐‐‐,‐'' /
___,r| \ `二二´ /
/:/::::| \ ヽ `_⌒ ィ ´ (⌒)
/::::::/::::::| \ ´ ∧>、 ノ ~.レ-r┐、
/:::::::::::/::::::::| \ / !\::`ー- 、 ノ__ | .| | | - 27 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/05(火) 22:31:10.05 ID:gwiQsDo0
- 結構詳しくやってるなぁ・・・
序盤の説明で即位まで行くのかな?
ヴァレンヌ事件の描き方をどうするかが気になるところ。
他はどの資料でもおおむね同じ内容ですから・・・ - 28 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:31:22.50 ID:lZRSJn.o
- _,,,..-.ー.─.-.-....、._
二ヽ,,..::"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:..、
/::::::::``:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::ヽ
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i::::::::::::::::!:::::i i:::::::::l::::::::イ\\\:::::::::\:::\::',
l:::::::i::::::::!::::i,,ゞ;::::::::i:::::::::l >≧r、\::::::ヾ\_ r 、
l::::::i!:::i::::l;/i ._,,\::::!、::::::l 辻ヾ〉 \:::ヾ) (ヽ、`\
i:::::ハ::::|::::l:::i〈`(ヘ\! \:', ゞ-′ ラ∨/\ \ \
. l:::i l:::|::::lヾ、 弋i;) ヽ \ ┌::ソノ \ \ \_
∨ l::::l::::l:::\ " ヘ::::/ r--‐-、>、 `ヽ
\|\!\ ′ ∨ ` ‐-、 `` i ねぇねぇ、君、かわいいね。
ヾ ヾ 、 ー ´ , ヽ、 -、\ `、 キラッ☆
_, r ´:` 、 , ′ 、 | !:.:ヽ :`ヽ ヽ 大きくなったら、僕のお嫁さんにしてあげるよ
_, r'´:.:.:.:.:.:.:.:./:.....` ー <´ ヽ | |::.:.:ヽ: : ヘ i
_, r ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.| .ヽ -、ー_'/ !::.:.:.:.:ヽ: : :!、 ___!=、
/゙: : : : : : : : : : : : ヽ:.:.:.:.:.:./i! | ヘ i. / 入 |\.:.:.:.:.ヽ;,r'`‐´_,,..---┴‐, - 31 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:32:57.28 ID:lZRSJn.o
- /ノ´: /: : : : : : : : : : : : : :i: : : ::i: ::ヽ: : : : : :\ \
/": : :/: : : : : : : : : : : : : : ::|: : :|: |: : : ヽ: : : : : : :ヽ /
/: : : ::/: : : : : : : : : : : : :/:/}: : i: :|: : : : :ヽ: : : : : : :V
/: : : : :|: : : : : : : /: ::/:: / /: :/: / ヽ: : : : }: : : : : : :l
`.{: : : : : :|: : : : : : : : ::/.// /://:/-―--:、; |: : : : : : :|
|: : : :{: : |: : : :,斗ァ''フ" /" // \ヽ|: : i : : ::|
|:i: : :i: : :l r彡"´ " / }: :ノ : : ::|
l: i: : { : : l | __,.. / ''ェ;___,ェ; /: : : : /∧
. ',ヽ: : : : ヽl ,r==="  ̄ ̄ ./: : : :ノ/ l
\\: : : \ ! /, r '´ }: : :ヽl 前半は認めるですが、後半部分は却下ですぅ
|: : : { `ー > /{ * }: : ヽl
|:/: : { __ i/ ヽ ./: { }:_:: : : : l
. //: : : :{ "iヽ { :ヽ、 ⌒ /:__ : { / ノ: : : : :.'.,
l/: : : : : :} r-┘、: ::r`vr‐ - ´|: : : | _」_{./ ./: : : : : : : '.,
/: : : : : : : { `ヽ、 ヽ.L._ヽ. レ'V__ ヽ/: : : : : : : : : :'.,
/: : : : : : : : r ト *|ヽ/ ノ ヽ.'、 / { (___ 〕r、_: : : : : : : '.,
: : : : : : : : :∧.l.} }〔 ´ / ヽG=ニ:|( ./r'/rく: : : : : : : : :',
: : : : : : : ::/ )|.ト} }ヽ へ)|ノ\.{ |/ーi /`./ ( ヽ: : : : : : : : ',
: : : : : : : / .)|.「.) .} ∧ ) 7 .ヽ | { フ | ヽ: : : : : : : : ', - 33 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:34:14.31 ID:lZRSJn.o
- : : : : : : : : : : |: : : : : : : : : : : |-|l―|-ヽ-: : : ヽ: : : : : : :\: :.\
: : : : : : : : : :/\: : : : : : : : :.:|: ハ :| \: : : :ヽ: : : : : : :.ヽヽ:.\
: :|: : : : : : :/ /l: : : : : : : : ハ:l |:|二二、ヽ: : : l: : : : : : : : ヽ\: \
: :|: : : : : :// |: :|: : : : : :j |:l |:| {::::`ヽ\: : :ト、: :\: : : : :l \|
: :|: : : : : :|' | .|: :!: : : : :./ .リ レ ヽ::::::::} 〉:.:.| ヽ: :ヽ: : : :|
: :|: : : : : :| .| /´l: :|: : : : / ヽ `ー' ハ:.:j ト|: :|ヽ:.:.:|
: :|: : : : : :|/-、ヽ|ll:: : : :/ 三 ." ̄ V l ヽ| ヽ :j
: :|: : : : : :|{:::::::::ヽlハ: :./;; \ ゛' l }| V そ、そんな、神童と呼ばれる僕がふられるなんて
: :ヽ: : : : :| \::::::ノ/V ヽ |_/j
: :: ::ヽ :: : lr‐、_,/ " . j |_ノ
: :: :: ::ヽト lT~ " , , j
: :: :: :: : | \l ;;; ,==ヾ、 /
: :: :: :: : | | | ;;; /_,-‐"^ヾ /
r―― | | | ″ | | `ー-/
ヽ  ̄ヽ l | | | | /
女帝マリア・テレジアの御前演奏の際に、モーツァルト(6歳)がマリア・アントーニア(7歳)にプロポーズしたのは
あまりに有名なエピソードである。 - 34 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:35:49.71 ID:lZRSJn.o
- そんなこんなで、のんびりとしたオーストリア宮廷だったが、マリア・テレジアには一つの悩みがあった。
,.ィ≦三ヽ、_
,..::'´:._j三三三ニ廴
/:r'二´三三三三二}
/:.:.:.:.)三三三三三三く_
rー-v一'⌒ヽノj:.:.: , イ  ̄ ̄` <三三三ニ)
|匸7:.:.:.:.:.:.:/_7:.:/:r┘/ ヽ、三〔_
/人/:.:.:.:.:.:.ハ7:.:.:.:.:.〈 ′ 、 ヽ三フ
\V{:.:.:.:.:. /ニ7.:.:.:.:.:_:ノ, l | 、ヽ ヽ ∨ 〉
└う:.:.:.:.{三{:.:.:.:.:.:ヽ l | lト、\ヽ ヽ` 、`、Vニヽ、
/ {:.:.:.:.:.|三|:.:.:.:.r‐'∥ l | ',丶 l 川 l | l | ! ヽ\
// ∧:.:.:.:.l三l:.:.:.:ヽ |ヽ」斗-ヘ }ノ,エZ{ノ/リヘ\ \ヽ フランスとの同盟を強固にするためにも
. | l / ヽ、:.:Vニヽ:.:r个ト,ィfl圷 ` 化ノケハ `ヽ>└′もう一押し、決め手が必要なのだわ
l|,' 「ヽ{lHlリ:{ 小 ` ゞ ′ 八ヽ\
|V ,' l| | ` <7/ | lヽ、 , .′, 仆 ヽ \ヽ
`7 / ,イ | l├ヘヽ―ヘ、__,.:'⌒ヽ `、`、 ヽ\
/ / || | |:./ヽ\::.::rヘ::.::.::.::.::\ヽ \ \ヽ
,' ′ / /|| /ヽ\::.::.::.) ){廴r-、__::.:rく \ ヽノ /
/ / /ハ !/:.:.:._:_;>=≠-‐、::.f‐ミ ヽV \ } 〉 /
. / / / 'rヘヽ:.:.:. ヽ二ニ==、 }:「`{ ,ゝ、_V_/∠_
女帝 マリア・テレジア
女性ながらに、ヨーロッパの名門ハプスブルク家の当主として
広大な領土を統治。実際に帝位についたことはないが
その政治能力はまさに女帝とよぶにふさわしいものである。 - 35 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:37:17.85 ID:lZRSJn.o
- / / `ヽ、.
/‐ // l `ヽ.
, ‐´ / ,/ / l 、 ヽ.
/ , , / / /l l ハ ヽ ヽ
/ / / / /'´7/ l / -Lll ヽ l ヽ
/ / / / / / l l l / l. l ト、 V. l
l /l / / / _,/、」│ l/ ヽl l ` ヽ l. この頃、極端に軍備を拡張し、急速に勢力を増してきているプロイセンに対抗するため
l/ l l l / 〃、フ:、∧ l ニ=ミl、ヽ. ヽ. .:l
l l ハ〈/:::::::::ll ヽ l ´,、/`:、ヽヽ l l オーストリアはフランスと同盟を結びました。
l ∧ l ∧ l:、: :d l _〉l l:: :::::::::〉,l l 、 l l
ヽ Nゝ、 |l l `─' ラ´F l: : ´,、/N、 l l リ プロイセンはイギリスの支援を受けていたため、イギリスと仲の悪いフランスが
ヽ ヽl`l\`ト、_ ,ノ ' l ` ‐' ' / ハ. ト l ll
ll `l,、 。 ヽ、_ _ノ// l N イlノ l. オーストリアと手を組み、イギリス・プロイセン VS フランス・オーストリアという図式が
l 〃 ` ‐、_  ̄ ィフ' W l/l l l.
l l 丶 ヾ >,‐ ´ レ/ ハ ヽl!|. 形成されるようになったのです。
l / l_,_ ,〉, ノ /' ノミ、l ll :l
_ ,、 l / /川 / /´ /´´ ヽ ヽ l
(_r‐、- l. ト 、. l / l 川 /‐-y´´ //´ ヽ ヽヽ
, -、. l l 丶`´ヽヽl /l 川 / // /´/´ l ヽl!
.(_, -‐-`_ /〃、/ l 川 l 〃l / 〃 l ヽ. - 36 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:38:21.92 ID:lZRSJn.o
-
/´` ‐- 、 __ _/´`\____
/ / `゛‐-.、_
jノ / :| i 、. `ヽ、
/ ./ ./ ,| i | | \ :::iヘ
/ ::::/ .| / | ::| λ |、 \:i }
/ :::::/ | | | ::| |. | | ∨ \j
/ ノ ::::::/ γ⌒ | ::| | | :| '⌒ヽ ヘ
/ ,.イ :::::::/ | :| ∨ ::|.| | | ∨ i:: ∧ 実はこの同盟関係が生まれる以前は
| / j ::::: j /ヽ|___ ∨ :|| |j ∨: |::: ハ
| :{ | ::: ,ィ || /,ィfチテオ ヽ、:{ オ:テ心、∨ |::.:i、 | フランスとオーストリアは200年近くにわたって
ヽ:| | ::: / | |:| ハ´ {ノtィ:;j }--{ {ィ'tメ:;7`.ハ. |::;j|`ヽj
| | | |i| {:::} `-‐" ,ノ ヽ ゛‐- ' ´.ハ:∨,j;ノi| あれこれと諍いを続けてきた敵国同士でした。
`ヽ| |リi:|、 |::::j `‐--‐´ ' `‐--‐´,{:::i:∨: ||
| | |::ヽ{::::ヽ、 ー' ,.ィ´:i::|: | || 同盟といっても、互いの利害の一致によって成り立っているだけの
| | :| :::::::f|`v^i‐,、‐-〟 -‐<´::::i:::|::|: | ||.
| | :|::::::::|| .j |::j |:,ィ':j {ア `ヽ、:|::j: | !| 非常にもろいものなので、マリア・テレジアは同盟関係を維持するための
| :| :|::::::::{ ` ` j | | |;/ ,ノ: |
| | ヽ::::::ヽ ノ |-‐‐-| /´ 人:__ | 何らかの保証が欲しかったのです。
| ,! `/´ ̄ ̄ `ヽ.| | / / / λ:: |
| / `ヽ./二二ニニ==ノ|. | ./ /// }::: | では、続きをどうぞ - 37 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:39:21.75 ID:lZRSJn.o
,.ィ≦三ヽ、_
,..::'´:._j三三三ニ廴
/:r'二´三三三三二}
/:.:.:.:.)三三三三三三く_
rー-v一'⌒ヽノj:.:.: , イ  ̄ ̄` <三三三ニ)
|匸7:.:.:.:.:.:.:/_7:.:/:r┘/ ヽ、三〔_
/人/:.:.:.:.:.:.ハ7:.:.:.:.:.〈 ′ 、 ヽ三フ
\V{:.:.:.:.:. /ニ7.:.:.:.:.:_:ノ, l | 、ヽ ヽ ∨ 〉
└う:.:.:.:.{三{:.:.:.:.:.:ヽ l | lト、\ヽ ヽ` 、`、Vニヽ、
/ {:.:.:.:.:.|三|:.:.:.:.r‐'∥ l | ',丶 l 川 l | l | ! ヽ\
// ∧:.:.:.:.l三l:.:.:.:ヽ |ヽ」斗-ヘ }ノ,エZ{ノ/リヘ\ \ヽ メルシー伯爵、何かいい案はないかしら?
. | l / ヽ、:.:Vニヽ:.:r个ト,ィfl圷 ` 化ノケハ `ヽ>└′
l|,' 「ヽ{lHlリ:{ 小 ` ゞ ′ 八ヽ\
|V ,' l| | ` <7/ | lヽ、 , .′, 仆 ヽ \ヽ
`7 / ,イ | l├ヘヽ―ヘ、__,.:'⌒ヽ `、`、 ヽ\
/ / || | |:./ヽ\::.::rヘ::.::.::.::.::\ヽ \ \ヽ
,' ′ / /|| /ヽ\::.::.::.) ){廴r-、__::.:rく \ ヽノ /
/ / /ハ !/:.:.:._:_;>=≠-‐、::.f‐ミ ヽV \ } 〉 /
. / / / 'rヘヽ:.:.:. ヽ二ニ==、 }:「`{ ,ゝ、_V_/∠_- 38 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:40:37.74 ID:lZRSJn.o
- / ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ー)(ー)
. | (__人__)
| ` ⌒´ノ 同盟の強化といえば、両王家の婚姻でしょう。常識的に考えて
.l^l^ln }
. ヽ L }
ゝ ノ ノ
/ / \
/ / \
. / / |ヽ、二⌒)、
ヽ__ノ
メルシー伯爵
マリア・テレジアの側近の一人。女帝からの信任厚く
マリア・アントーニアがフランスに嫁いだ際には
そのお目付け役として、フランス駐在大使となる。 - 39 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:42:05.75 ID:lZRSJn.o
- 「`ー'′/ / ヽ、 \ \ ヽl}::.:)、 \
l_,ィ / / l l 、 l `、 {:|}く\ヽ/
ノ ,′ ! { | l| | l ):|} ノ|:「´
. ヽ∧| , | | l | l| | l| {:|!::)|:| それは私も考えました。ただ、フランス国王ルイ15世は
|::l| | | l 、 | l | _,厶| j| {::|}::} |」
l:::| `、!| \ ヽ、 |,.イ,斗予 | |{K!j | 極度の女好きと聞き及んでいます。かわいい娘をそのような者に嫁がせるのは…
〈:;小、ヽヽ、T,Zニミヽj ^ヾrシ | |ァ1 |
| \ヽN {ヾtク | ト |_| |
. | | l \ `- /!| |::..::.`:┴-、
. | | | | > 、 __ /::..::|| |::..::..::..::..::..:ト、 - 40 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:43:21.90 ID:lZRSJn.o
- / ̄ ̄\
/ _ノ ヽ、.\
| (●)(●) |
| (__人/,〉.|
{ ´フ´ ./._ } ルイ15世にはすでに愛人がいて、ヴェルサイユ宮にも出入りしております。
ヽ ./,二ニソ}
_ヽ/ ,-― 、}ノ いまさら、王妃を嫁がせるのは難しいでしょう。
/:;:{' ノーヘJ:;:;ヽ
/:;:;:;:;:;| _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;} それよりも、注目すべきは国王の孫です。
/:;:;:;:;:;:;:;:;:\_/:;:;:;::;:;i:;/\
{:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:\ 王太子の嫡男であるルイ・オーギュストはマリア・アントーニア様とは1歳違い。
ヘ:;:;:;:;:;:;:;:;/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:\:;/ヘ、
 ̄ ̄7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ーj 年齢的にも、釣り合っております。
/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:\~
/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;/ - 41 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:45:15.34 ID:lZRSJn.o
- 「`ー'′/ / ヽ、 \ \ ヽl}::.:)、 \
l_,ィ / / l l 、 l `、 {:|}く\ヽ/
ノ ,′ ! { | l| | l ):|} ノ|:「´
. ヽ∧| , | | l | l| | l| {:|!::)|:| !…ルイ15世の孫、その手があったのだわ
|::l| | | l 、 | l | _,厶| j| {::|}::} |」
l:::| `、!| \ ヽ、 |,.イ,斗予 | |{K!j | メルシー伯爵、さっそくフランスに向かい、ルイ15世の意向をさぐるのです
〈:;小、ヽヽ、T,Zニミヽj ^ヾrシ | |ァ1 |
| \ヽN {ヾtク | ト |_| |
. | | l \ `- /!| |::..::.`:┴-、
. | | | | > 、 __ /::..::|| |::..::..::..::..::..:ト、
> ははっ、ではただちにフランスに向かいます - 42 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:46:57.26 ID:lZRSJn.o
- というわけで、メルシー伯爵はヴェルサイユへとやって来た。
| | | |
A /\ A A A
エニユ_//i\\エニユ_____エニユ_____エニユ_
|固|. ===舎=== |固|========== |固|========== |固|===
. }ニニ{ ニニニニニニ}ニニ{ニニニニニニニ}ニニ{ニニニニニニニ}ニニ{ニニ
| | | │ | | | |
. iニニニi===エエ===iニニニi.===エエ===iニニニi ===エエ===iニニニi==
| 「l| /l⌒lヽ | 「l| 冂 冂 | 「l| 冂 冂 │「l|
| |.| | |_|_|_| | |.|| 凵 凵 | |.|| 凵 凵 | |.||
| |.| | |_|_|_| | |.|| 冂 冂 | |.|| 冂 冂 | |.||
| |.| | | | | | | |.|| 凵 凵 | |.|| 凵 凵 | |.||
| |.| | |┼:┼| | |.| l. 冂 冂 | |.| | 冂 冂 ||.| |
{ニニニ}. ̄ ̄ ̄ ̄{ニニニ}. ̄ ̄ ̄ ̄{ニニニ}~ ̄ ̄ ̄ ̄ {ニニニ} ̄
|エエ「 ̄| ̄ ̄| ̄|エエ「 ̄| ̄ ̄| ̄ |エエ「 ̄| ̄ ̄| ̄~|エエ「 ̄
|,,エ,| l | |,,エ,| l | |,,エ,| l | |,,エ,|
|,エ,,| l | |,エ,,| l | |,エ,,| l | |,エ,,|
/  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄  ̄ ̄ - 43 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:48:07.03 ID:lZRSJn.o
- / ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●)
| (__人__)
| ` ⌒´ノ
| } ご無沙汰しておりました、陛下。
ヽ }
ヽ、.,__ __ノ
_, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
/;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: - 44 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:49:16.73 ID:lZRSJn.o
- ,l、::::::::::::::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
,ハ::`丶、:::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;_,, -‐:〈
{;;;;ヽ、:::::`丶、:::::::::::::l:;:;:;:;:;:; ィ";:;:;:;:;:;:;:}
,l;;;;;;;;;シ丶、:::::::`:`:ー'‐::'':"::::::::_, ィ"´;;l
fうl;;;ミミ、 ``丶 、::::::::,: - ''"´ リ;;;;;;f-、
{ l l;;;;;ッ=` (三> `^´ (三シ ム;;;;;;ソl}
t !;;;リ _,,...,,_ _,,..,,_ l;;;//
゙l ヾ;l :'ィテヘ9ンミ ,: ',シヒ9ン、 l;//
`ーll! `''==ヲ' l:.:^''==彡'" ,!リノ
ll ` '' " l:.:.:` '' " ,i;;l´
li, ,r .: :.ヽ、 ,:,り うむ、久しぶりじゃの。メルシー伯。して、今日は何用じゃ。
t、 / ゙ー、 ,r '゙ヽ /,K′
ゝ、 ,:' :~: } // /ヽ、 これから妾と会うゆえ、手短にな。
/{lヽ ,ィ==ニニ==,ノ,ノ7 /:.:.:.:ヾニヽ
, ィ/:.:い ヽ `` ー一 ''"/,/,/:.:.:.:.:.:.:.:ソ }- 、、
/ /:.:.:.:ヽヽ `' ー‐ -- '"//:.:.:.:.:.:.:/ / ` 丶、
,, - { ヾ:.:.:.:.ヽ丶 //:.:.:.:.:, -'" ,/ ` 丶 、
フランス国王 ルイ15世 - 49 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/05(火) 22:55:33.58 ID:VeNdHgUo
- ずいぶんと和風なフランス国王だw
この頃から日本文化がフランスに影響を与えてたんですね! - 45 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:50:40.97 ID:lZRSJn.o
- / ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●)
| (__人__) (妾…、あぁ、例の娼婦あがりのデュ・バリーやらいう愛人のことか。
| ` ⌒´ノ いい年して、相変わらずお盛んなことで)
| }
ヽ }
ヽ、.,__ __ノ 単刀直入に申し上げましょう。我が主君、マリア・テレジア様は
_, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 ブルボン家とハプスブルク家の友好の証としまして、両王家の婚姻を
/;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 望んでおられます。
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: - 46 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:51:52.64 ID:lZRSJn.o
- /' ヽ
/ ̄ ̄\ ./ i
/ ._ノ ヽ、\ / ...........i
| (●)(●) | / ..:::::::::::::::|
| (__人__) | / ..::::::::::::::::::l
.| ` ⌒´ .} ./ ..::::::::::::::::::::! 貴国のルイ・オーギュスト殿下の妃にはぜひ
| }/ .::::::::::::::::::::/
ヽ ./ .:::::::::::::::::::/ わが国のマリア・アントーニア様を。
.ヽ . ./ .:::::::::::::::::::/
,. ‐'"´ `'‐,r''"~ .:::::::::::::::::/
..:./,. -‐‐- 、 l′ ..:::::::::::::/|
:,' / !.:::::::/:i..:..l
r 、 / !::::::::::: i..:..i いかがでしょうか、陛下。
l .......`:i i !:::::::::: ゙、:.i
! ::::::::::/ i i:::::::::: ヽ:i
.! ::::::::/ i .....i::::::::::: ヽ
.ヽ ::::::| `、 `、 .....::::::::::::l:::::::::::: `,
/ \:::l. `、 ヽ::::::::::::::::::::l::::::::::: /'''ー─----、
`ヽ `、 .::::\:::::::::::::::|::::::::: /,, ,. ‐;'' - 47 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:53:21.30 ID:lZRSJn.o
- ,';:``' ‐ョ 、 ,_ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; , - '"l;:;:;:;:l
l;:;:;:;:;:;:;ミ ` ` '' ー -‐ '" ,リ;:;:;:l
l;:;:;:;:;:;:;:ゝ く三) (三シ `ヾ;:t、
fミ{;:;:;:;:f'´ , ---_,, _,ィ 、_,,ィ,.--、 };f }
l トl;:;:;:;:l 、,ィ或tュ、゙:ミ {,'ィt或アチ l:l,/
゙i,tヾ:;:;:! `ヽ 二ノ ト ` ‐''"´ l:l:f
ヽ`ー};:l ,r'、 ヽ リ_)
`"^l:l ,/゙ー、 ,r'ヽ l ふむ、申し出はありがたいが、さすがに即答はしかねるのう。
゙i ,ノ `'" 丶. ,'
゙l、 ′ ,, ィrェェzュ、,_ 〉 } / おって、返答するゆえ、今日のところはかえってもらえるかの。
',ヽ ヘヾ'zェェェッ',シ' //ヽ
} 丶、 ` ー--‐ '"'´,/ノ:.:.:ヽ
/l 丶、 ,.イ:.:.:.:.:.:.:.:丶、、
,r'"^l ! ` ー‐;オ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.,ノ ,}、
,. -ァ=く(:.:.:.l l //:.:.:.:.:.:., - '" ,/ ヽ、
, - '"´ / ,/`>'t、_」___,ィ'゙,ィ,.: -‐ '" ,. -‐ '" \ - 48 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:54:38.28 ID:lZRSJn.o
- コンコン(ノックの音)
_r=ァ=、ィfZァ、,、
, ´fフ:´-=_:三ー_ー^ヘ
/ _r//'_ァ'='^ー'`´` ^ー\
/r=、ソィー'7´ ヽ
ハ L/イ| ヽヽ ヽ l
, ソ/ l ハレ´イ{ { |{. | | ハ
//:/ ノj `´i |`ヽト 、 |:ヽ. } , リ |!
ハ:{/イ: { 小7テミト、 {ヽ!: / / / l l
ヽ._ヽー 、 / // |:. ヽ. { '赳ハ\ }:/_オメリ イ/
 ̄二ニヽヽ/ -ヘ、:.. l:... lト\` /ィ亙フ'´//′ あら、お客様?お邪魔だったかしら、陛下。
ヽ、_ _-ァ.:´__::.::.::.:ヽ::\ j:〉..:.l:... l! ,! 7´ | /
_,._-ニ-ァ‐´ィ二;:-- 、::.::..`ヽ、..:∧:.. lト_、 ` 丶 イ.: j| /{ ノ′
‐ ´/´ /´ ̄´/::.::.::.::.::..‐.-_、::\:.ヽ:.. l::.::>ー<l!:..:.|:. リ‐//レ
/′ /-‐ァ::´::, ァ::/.::.: ̄:.`ヽト、.V/::}:ハ:{トヽ/!:. !:/‐'::/
/´ /::.:/ノ/..::..::.::.::.::.::.:..:ヽヽヽ=l:| ト='イ-!: /::;∠ イ_
/´ /イj/イ'/.::.::_.::.::.::.::.::.::.::.::.`トi`j:|__ヽ\ノ人::.::.::∠´
/' イ/ // ノ/:.‐..´...::.......ー ::.::.::.::.::.::.:K/:ハ.「jフス::.:.`:くヽ
/// /イ.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.{_j jァzく::.::..::..`ヽ、
デュ・バリー伯爵婦人
もともと、貧しい家の生まれであったが、その美貌を武器に次々と男を篭絡し
ついには国王の妾におさまった元高級娼婦。ヴェルサイユにやって来たアントワネットと
一悶着起こすことになるのだが、それはまた後日の話。 - 50 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:56:36.11 ID:lZRSJn.o
- ,';:``' ‐ョ 、 ,_ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; , - '"l;:;:;:;:l
l;:;:;:;:;:;:;ミ ` ` '' ー -‐ '" ,リ;:;:;:l
l;:;:;:;:;:;:;:ゝ く三) (三シ `ヾ;:t、
fミ{;:;:;:;:f'´ , ---_,, _,ィ 、_,,ィ,.--、 };f }
l トl;:;:;:;:l 、,ィ或tュ、゙:ミ {,'ィt或アチ l:l,/
゙i,tヾ:;:;:! `ヽ 二ノ ト ` ‐''"´ l:l:f
ヽ`ー};:l ,r'、 ヽ リ_)
`"^l:l ,/゙ー、 ,r'ヽ l
゙i ,ノ `'" 丶. ,' 話は今、おわったところでおじゃるよ。
゙l、 ′ ,, ィrェェzュ、,_ 〉 } /
',ヽ ヘヾ'zェェェッ',シ' //ヽ これから昼ご飯でも、一緒に食べるでおじゃる。
} 丶、 ` ー--‐ '"'´,/ノ:.:.:ヽ
/l 丶、 ,.イ:.:.:.:.:.:.:.:丶、、
,r'"^l ! ` ー‐;オ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.,ノ ,}、
,. -ァ=く(:.:.:.l l //:.:.:.:.:.:., - '" ,/ ヽ、
, - '"´ / ,/`>'t、_」___,ィ'゙,ィ,.: -‐ '" ,. -‐ '" \ - 51 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:57:54.39 ID:lZRSJn.o
- / ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●
| (__人__)
. | ノ 陛下、先ほどの件、どうぞよしなに。
| ∩ ノ ⊃
/ ./ _ノ
(. \ / ./_ノ │
\ “ /___| |
. \/ ___ /
>さぁさぁ、お昼の後はお前さんを食べてもいいでおじゃるか。
>うふふ、いやですわ陛下ったら。お客様のいる前で。
._ _ _
(ヽl_l_ll_l,l
ヽ r
│ |
|/ ̄ ̄\
/ \ ノ
| ( ●)(●)
. | ノ( (__人__)
| ⌒ ` ⌒´ノ
. | } 聞いちゃいねーな
. ヽ }
ヽ ノ \
l/ く \ \
| \ \ \
| |ヽ、二⌒).、 \ - 52 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 22:59:36.33 ID:lZRSJn.o
- そして、メルシー伯はオーストリアに帰国し、経過をマリア・テレジアに報告したのだった。
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●)
| (__人__)
| ` ⌒´ノ
| } というわけで、あまり色よい返事は頂けませんでしたね。
ヽ }
ヽ、.,__ __ノ
_, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
/;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::
「`ー'′/ / ヽ、 \ \ ヽl}::.:)、 \
l_,ィ / / l l 、 l `、 {:|}く\ヽ/
ノ ,′ ! { | l| | l ):|} ノ|:「´
. ヽ∧| , | | l | l| | l| {:|!::)|:| しかし、まったく脈が無いというわけでもなさそうなのだわ。
|::l| | | l 、 | l | _,厶| j| {::|}::} |」 しばらくは、フランス中にビラをまいて、アントーニアがどれだけ
l:::| `、!| \ ヽ、 |,.イ,斗予 | |{K!j | 可愛くて、気品にあふれるかをアピールし続けるのです。
〈:;小、ヽヽ、T,Zニミヽj ^ヾrシ | |ァ1 |
| \ヽN {ヾtク | ト |_| |
. | | l \ `- /!| |::..::.`:┴-、
. | | | | > 、 __ /::..::|| |::..::..::..::..::..:ト、 - 53 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/05(火) 23:01:00.94 ID:RfaRUkso
- 面白そうだな
支援 - 54 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:01:26.55 ID:lZRSJn.o
- 一方、その頃、ヴェルサイユ宮廷では国王一家の親族会議が開かれていた
,';:``' ‐ョ 、 ,_ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; , - '"l;:;:;:;:l
l;:;:;:;:;:;:;ミ ` ` '' ー -‐ '" ,リ;:;:;:l
l;:;:;:;:;:;:;:ゝ く三) (三シ `ヾ;:t、
fミ{;:;:;:;:f'´ , ---_,, _,ィ 、_,,ィ,.--、 };f }
l トl;:;:;:;:l 、,ィ或tュ、゙:ミ {,'ィt或アチ l:l,/
゙i,tヾ:;:;:! `ヽ 二ノ ト ` ‐''"´ l:l:f
ヽ`ー};:l ,r'、 ヽ リ_)
`"^l:l ,/゙ー、 ,r'ヽ l というわけで、ハプスブルク家から
゙i ,ノ `'" 丶. ,' 縁談の申し出があったでおじゃる。
゙l、 ′ ,, ィrェェzュ、,_ 〉 } / 特に問題ないでおじゃるが、フェルディナンはどう考えるでおじゃる
',ヽ ヘヾ'zェェェッ',シ' //ヽ
} 丶、 ` ー--‐ '"'´,/ノ:.:.:ヽ
/l 丶、 ,.イ:.:.:.:.:.:.:.:丶、、
,r'"^l ! ` ー‐;オ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.,ノ ,}、
,. -ァ=く(:.:.:.l l //:.:.:.:.:.:., - '" ,/ ヽ、
, - '"´ / ,/`>'t、_」___,ィ'゙,ィ,.: -‐ '" ,. -‐ '" \ - 56 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:03:11.16 ID:lZRSJn.o
- /\___/ヽ
/ :::::::\
.| .::::|
| '''''' '''''' .:::|
.|(●), 、(●)、::::|
\ ,,ノ(、_, )ヽ、,,.:::::/
/``ーニ=-'"一´\
_/((┃))_____i |_ キュッキュッ
.. / /ヽ,,⌒) ̄ ̄ ̄ ̄ (,,ノ \
/ /_________ヽ.. \
/\___/ヽ
/'''''' '''''':::::::\
. |(●), 、(●)、.:| +
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
. | `-=ニ=- ' .:::::::| +
\ `ニニ´ .:::::/ +
/ヽ、ニ__ ーーノ゙\_
.| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.| トン
_(,,) お断りします (,,)_
.. /. |.. | \
/ .|_________| \ - 57 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:04:57.73 ID:lZRSJn.o
-
/´` ‐- 、 __ _/´`\____
/ / `゛‐-.、_
jノ / :| i 、. `ヽ、
/ ./ ./ ,| i | | \ :::iヘ
/ ::::/ .| / | ::| λ |、 \:i }
/ :::::/ | | | ::| |. | | ∨ \j
/ ノ ::::::/ γ⌒ | ::| | | :| '⌒ヽ ヘ
/ ,.イ :::::::/ | :| ∨ ::|.| | | ∨ i:: ∧ 王太子であり、オーギュストの父親でもあるルイ・フェルディナンが反対したため
| / j ::::: j /ヽ|___ ∨ :|| |j ∨: |::: ハ
| :{ | ::: ,ィ || /,ィfチテオ ヽ、:{ オ:テ心、∨ |::.:i、 | この件に関しては話がはかばかしく進みませんでした。
ヽ:| | ::: / | |:| ハ´ {ノtィ:;j }--{ {ィ'tメ:;7`.ハ. |::;j|`ヽj
| | | |i| {:::} `-‐" ,ノ ヽ ゛‐- ' ´.ハ:∨,j;ノi| 同盟国とはいえ、200年越しの敵国の王家を自分の血筋に入れるのが
`ヽ| |リi:|、 |::::j `‐--‐´ ' `‐--‐´,{:::i:∨: ||
| | |::ヽ{::::ヽ、 ー' ,.ィ´:i::|: | || 気に入らなかったようです。
| | :| :::::::f|`v^i‐,、‐-〟 -‐<´::::i:::|::|: | ||.
| | :|::::::::|| .j |::j |:,ィ':j {ア `ヽ、:|::j: | !|
| :| :|::::::::{ ` ` j | | |;/ ,ノ: |
| | ヽ::::::ヽ ノ |-‐‐-| /´ 人:__ |
| ,! `/´ ̄ ̄ `ヽ.| | / / / λ:: |
| / `ヽ./二二ニニ==ノ|. | ./ /// }::: | - 58 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:07:00.17 ID:lZRSJn.o
- / / `ヽ、.
/‐ // l `ヽ.
, ‐´ / ,/ / l 、 ヽ.
/ , , / / /l l ハ ヽ ヽ
/ / / / /'´7/ l / -Lll ヽ l ヽ
/ / / / / / l l l / l. l ト、 V. l
l /l / / / _,/、」│ l/ ヽl l ` ヽ l.
l/ l l l / 〃、フ:、∧ l ニ=ミl、ヽ. ヽ. .:l しかし、前述したとおり、王太子ルイ・フェルディナンは
l l ハ〈/:::::::::ll ヽ l ´,、/`:、ヽヽ l l
l ∧ l ∧ l:、: :d l _〉l l:: :::::::::〉,l l 、 l l 1765年に病没してしまいます。
ヽ Nゝ、 |l l `─' ラ´F l: : ´,、/N、 l l リ
ヽ ヽl`l\`ト、_ ,ノ ' l ` ‐' ' / ハ. ト l ll ルイ・フェルディナンともども縁談に反対していた、フェルディナンの妻マリー=ジョゼフ・ド・サクスも
ll `l,、 。 ヽ、_ _ノ// l N イlノ l.
l 〃 ` ‐、_  ̄ ィフ' W l/l l l. 1767年に死去しましたが、ルイ15世は縁談に関してイニシアティブをとるため
l l 丶 ヾ >,‐ ´ レ/ ハ ヽl!|.
l / l_,_ ,〉, ノ /' ノミ、l ll :l オーストリアへの返事をじらします。
_ ,、 l / /川 / /´ /´´ ヽ ヽ l
(_r‐、- l. ト 、. l / l 川 /‐-y´´ //´ ヽ ヽヽ 結局、正式に婚約がなされたのは1769年のことでした。
, -、. l l 丶`´ヽヽl /l 川 / // /´/´ l ヽl!
.(_, -‐-`_ /〃、/ l 川 l 〃l / 〃 l ヽ. - 61 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:09:27.16 ID:lZRSJn.o
- 【1770年5月某日】ウィーン
/ /: / / ;: l ヽ \
/ : ./: :/ / /:: l、 ', ',
. / .:/ : /:: .;イ イ: / !::: l ', | l
/ .:/ .: ,:::: /l l:/_|:l , |:::: l l: l: l
. /′ .:/ .::: l::: ! l | l`ヽ.l::::: / |::: ,::: l |
〃 .:/ .::://l::: l l 、=ァュ、|` !`/ /::://l::l :. l. |
.// :/ .::::::// l::: l|: l 、トう/` j/ イ/く/ l:::l ::/! !
:/ .:/ .:::::::://ヽ!:: l l: l `^ ,、ヽ >!::.l:/ .l/
/ .::::::::::/ /::| l::: .l: l: l 、lン'//// / アントーニア、よくお聞きなさい。
/ ..:::::::::/./::::l !::: l. l: l '′,'::T′ 王太子との結婚が決まってから、今まで王妃としての心構えを説いてきましたが
::::::::::/.:/.:::::::/!l:::: l .l: l. `.丶 /l:: l ゆめゆめ忘れてはいけませんよ。
- ' ´:/ .::::::/// !:::: ! !:l / l.l::.! 国民から信頼される王妃になりなさい。王家にとっては、それが一番大事なことなのです。
::::/ .::::::∠〃:::l:::: ト.、 /!:l_ ,.ィ:´!: l !:l
//二ニ =彳:\!:::: .l::::::::\l:l  ̄::: /イ: ! l::l
/:::::::::::/::::::::ヽヽ:::!::: .l:、:::::::::|:l:!::::..//:l:: .! l:: !
::::::::::::;:::::::::::::::::ヽ::l:::: l:::ヽ7fュTl ´//!: l l:: l - 62 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:11:22.51 ID:lZRSJn.o
- / rー‐く ̄ ̄ ̄ゝ-、
/ ノ ― ヽ ̄___ヽ\_
/ /ヽ / _ァー'  ̄/ ⌒\_ヽ
/ ::: : r' 〆 ソ / i \
/ ::: : .::::/ / / / i ヽ
ー=ニニ>:::/ v/, /:: / ./ / / i. `,
|V "ァ‐/::: /: .:/ .:/イ ./: i:: i l
.l ::) i |:::: i /::......:::::::/ ::/ / /: //:i:: i i: l
l :( |:::: :i :i L フニニ=ー‐‐''フ// / ハ:i: :i i i|
l :ノ 、i , l::::: i | :| ヽーr‐‐=マ ´ / / >く. |: i: i リ
.l i:)ト‐ ‐ ヽ::::. i l :l にんソ ///ハュ、_> / ノ 言われすぎて、耳にタコができたです。
l i i( 小 ヽ:::::i l ヽ ハヾ.ー' / " ノ,にア/:/:/ 心配しなくても、マリアはうまくやっていくです。
l i i ) へ::ヘ 〃 i.  ̄{//|
l :i i.( ハ \.__ " イi l
l :i i .).ヽi ィ )::| \ =‐' // i: l
. l :i .:i .:( 小 (::」 ` ‐ 、_ _, イ イ:: i: l
.l i ::i ::::} ハ| _. - 亠 く / ハ .ノ::i:::. i:. l
l:i :::i .::::/ }へ>く _ / ./::::::::i:: i: l
i .::::レイ / / /〉‐〈 \ .{ ノ `ヽへ _ i:. l - 63 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:13:15.39 ID:lZRSJn.o
- ,.ィ≦三ヽ、_
,..::'´:._j三三三ニ廴
/:r'二´三三三三二}
/:.:.:.:.)三三三三三三く_
rー-v一'⌒ヽノj:.:.: , イ  ̄ ̄` <三三三ニ)
|匸7:.:.:.:.:.:.:/_7:.:/:r┘/ ヽ、三〔_
/人/:.:.:.:.:.:.ハ7:.:.:.:.:.〈 ′ 、 ヽ三フ
\V{:.:.:.:.:. /ニ7.:.:.:.:.:_:ノ, l | 、ヽ ヽ ∨ 〉
└う:.:.:.:.{三{:.:.:.:.:.:ヽ l | lト、\ヽ ヽ` 、`、Vニヽ、
/ {:.:.:.:.:.|三|:.:.:.:.r‐'∥ l | ',丶 l 川 l | l | ! ヽ\
// ∧:.:.:.:.l三l:.:.:.:ヽ |ヽ」斗-ヘ }ノ,エZ{ノ/リヘ\ \ヽ
. | l / ヽ、:.:Vニヽ:.:r个ト,ィfl圷 ` 化ノケハ `ヽ>└′そうね、この不安が杞憂であることを願うのだわ。
l|,' 「ヽ{lHlリ:{ 小 ` ゞ ′ 八ヽ\ あなたと過ごすのも、今日で最後。
|V ,' l| | ` <7/ | lヽ、 , .′, 仆 ヽ \ヽ さぁ、一緒のベッドで寝ましょうか。私のかわいいアントーニア。
`7 / ,イ | l├ヘヽ―ヘ、__,.:'⌒ヽ `、`、 ヽ\
/ / || | |:./ヽ\::.::rヘ::.::.::.::.::\ヽ \ \ヽ
,' ′ / /|| /ヽ\::.::.::.) ){廴r-、__::.:rく \ ヽノ /
/ / /ハ !/:.:.:._:_;>=≠-‐、::.f‐ミ ヽV \ } 〉 /
. / / / 'rヘヽ:.:.:. ヽ二ニ==、 }:「`{ ,ゝ、_V_/∠_ - 64 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:14:37.68 ID:lZRSJn.o
- そして、一夜があけて
【フランスとオーストリアの国境地点】
_,, ,, ,,,r''";; ;; ;;,, `::、
''"" ;;,, `::、 ,,..-‐''" ;; ;; ;;;;, `::、
;; ,, ;;;,,, ; `‐- -__,, ''''"" チュンチュン `':.、、__
;;;; ,,,;;; r'";;;; ;; ;; ;;,, ;;;,,, ;;, チュンチュン
;; ;;;; ;;;;,,, ,;; ;; ;;;; . ;;;;,,, ;;,,, ;;,
⌒ゝ' , ー 、.ィ.~⌒ゝ' , ー 、 , ー 、~⌒ヽr..、
:::::::::::::)、::...::::::: ____:::::::::::::)、::...::::::ゝ .::):::::::::::::),.,;:;::、、,,:.:,..
~⌒ヽ:::`⌒;/\ \~⌒ヽ:::`⌒ヽ.:::::..::ヽ⌒ ,,;:;:;。;,;:::;::::;,..
::: :: !::::::/ | \ \:: :; :;; :;:::;:: ! ;::.::: ,.,:,,:;;:;::;,.,。,.,:,;:;::;,.
''''"''"''"/ | \ \''''"''"''"^^''"''"''" ''"''yi''""''yi''"
Www/ | \ \iijwwiijijyyywWww..ili yyji,.il ijijyWww
""'"''"'""''"''"'"'"'"' """'"''"'""' '"''"''"'''"'" ''"''""'"""'"''"'""''"''"'"'"'"' - 65 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:15:37.16 ID:lZRSJn.o
- 【テントの中】
', ,. イ.::; .:.:., .:.:.::::::::::.`ゝ、
V/.::/.:.:/ .:.:l:! .:.:::::::::.`ヽ _」 _
/. .,.ィ.:.::/ .:.:::::::.:. .l:! 、 .:.:.:::::::::.`、下 .!
/.:/ .::l:!.:./ .:.:.:.:::::::〃.:/::!::::.:.、 .:.:.:::::::.`、 /
./.:/ .::::l:|.:.:. .:.:.:.:::::::::〃.:/.:::ト、::::.:.ヽ .:.:.::::::::Vヽ
/.:/ .:.:::::l:|.:.:. .:.:.::::::::://.:/.::::ハト、.:.:::::', .:.:.:::::::!.::.',
./.:/ .:.:.::::::i:|.:.:'"´ ̄`>' /.:/.:::/´ ̄`ヽ .:.:l .:.:.:::::!::::::',
l:::ハ .:.:.:::::::リ.:.:.:.:::::/ ノ.::/.:::/´ ¨` V:l .:.::::::j:::::::::
|::| ',.:.:.:::::.ヽ` `Y⌒㍉ /:/ ,. ィ'⌒Y77 リ .:.:.:::/l.:::::::::
|::| ト、.:.:::::::.ヽ_ 辷_ソ 辷_ソノ ./ .:.:::/ リ::::::::::
ヽ! {i \.:.::::V///// i ///// /.:.::/ リ::::::::::: ぜ、全部脱がないといけねぇですか!?
{i _」 _ハー-- ` /;:イ リ.::::::::::::
{i 下 j} 1.:::ト、 r‐---っ ノノ_」 _ リ.:::::::::i::::
{i j}. \.:.:::>.、  ̄ ̄ ノノ 下 ,.イ|::::::::::|::::
{i j} ,.'´ ``ニニニ"´ノノ ,.イ:::i:l::::::::::|::::
{i jレ' -米‐ 「:に>介フノ_」_ ,..イ.:.:l::::l:l::::::::::|::::
\〈 ノノl::,.ィイ.:/ 下イ .i.::::|::::l:l::::::::::|::::
``~~´ ``フ.:::/ ,.'"´ .i.::::|::::l:l::::::::::|::::
/::/ ,.'´ ,r‐‐y‐─ ュ、::!::::l:l::::::::::!::::
/フ ^Y´ ,.r'".:.:.:.:::::::.:.:.`ヽ\:::l:l::::::::::!:::: - 67 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:16:20.97 ID:lZRSJn.o
- ,,,,,,,,,,,,,,,,,
,,、- ''"´ ,,、 - '' `゙ ''
,、 '´ ,、- 、 、
/ バ゙ `'
. , '
/ l
/ ll|| | | |l | l
,' | l| 从 l| | l| |l |l lll
| |ll| l|从|lll l| | | l| ll| lll
l || l||| 从 从'ーl-|-lll-|-- 从l|
| | l|,,、-,,ー'"、 /;ォッッ;ミ、ッ,,゙''
| |l j" /イ乃'ミ゙, '" イ;;'=='-''゙"
', | l|', '''゙"~´´,' ` | はい、妃殿下。
{l|l |ll.' ,' | ここより先はフランス領ですので
{ |ll|l', ヽ、:: | オーストリア製のものは全て脱いで、フランス製のものに着替えて頂きます。
{、 | |ll', ,j 、 || もちろん下着もです。
|l、l||.|| '、 tニ ='' ||
l|| l| l|| lヽ 、,ィ /l|
|l| | || |jヽ ,、 '::::::|.|
||| | || ||| |ヽ ,、 '´::::::: |.|
| || | || |||. ||.|゙''i'''":::::::::: | |l|
. | | | | || l|| ||| ||l| ::::: | l|
名も無き女官 その1 - 68 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:17:57.85 ID:lZRSJn.o
- ちなみにこの慣習は、実はこの頃にはすたれていて
マリー・アントワネットも着替えていないと主張する研究家もいる。
だが、ここはあえて、着替えをした説を取らせていただく。読者サービス的に考えて。
____
, ィ ´ __,.、__ `>、
/ __.r‐┘ \ └‐t _ \
// / // l ', 、 \ハ\
/ /イ // / l | \ ヽ! \
/ / / /.: : :/ / l |:.:. ', V \
/ j/ / /.:. : : / / / l |\:.: ', ', ,.: 〉
/ / l:.--―/ // イナ ― --l !イ::/
 ̄ヾー-|l _ 斗匕三x' ´ / / x三:心j:.: j l/
\|:!:. :.:.liヽ ハノ:! / ハノ:i ノイ.:. /! l
l|小、:.:.:.ヽ. ゞ=' / ゞ=' /.:.: イ } l
/ヽ;;;;|\! ""::::::::: """":::::: /!//::;;| 仕方ねぇですね。
/:;:::;ヽ!;;;;|ヽ -=‐ /;;|'゙:;;:|:;:;;|
/::;::/;;;|;;;;;;|;;;;`'-,、 " /::::;;;;|;;;;;::|:;:;:ト でも、オーストリアのドレスを脱ぐのは心細いですぅ
./:/;/;;;;;;|;;;;;;l;;;;;;|;/:`!'-、_.,、‐''゙´j;;;/:::::|;!;:;;:;::|::;;;;;゙,
/、!:;;/;;;;;/;;;;;;|;;;;;;/;j:/| .トj;!;;::::|;|;;;;;;;;゙、;;::::゙、
./;;;;/:::::/:::::;_,,,,|/;::;;;|;|::| :.:.:.j/;j;;;;;;;〉!`''ー-゙、;::::゙、
/;;:/;;;:/´ ̄´ ̄|;!;;;::::|;|:゙、 :..:/::/;;:::: |;;|´ .゙、:::::゙:、
/;;;/;;:/ l;|;;:: |;| :゙、 :.:.j /j;;;;:::::|;;| ヽ;:::::゙、
/;;;/;:/ l;|;::: |;l :.:..|;|;;;;:::::j;;;| ゙、;;:::|
./;;;;/;;/ !. | !;::: .|;|`ヽ、 ;/!|;;;;;;:/!/ ノ:.. ゙、;:|
j:::;;j:::;| |:/ |:;;;;;;|;|:...... ノ :.:..|:;;;;;;|" :../:..:.. ヽ!
|::;;;!;;;;j / |:;;;;;;| :.:.:...:.. : |:;;;;;;|:.:.::::〈::..... ゙:i
省略されました。
全て見る方法はありません。
着替えが終わるまで、しばしお待ちください - 69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/05(火) 23:18:34.55 ID:QhaQT0wo
- わっふるわっふる
- 70 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/05(火) 23:19:11.49 ID:RJvade.o
- わっふるわっふる
- 71 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:19:55.01 ID:lZRSJn.o
- 濃 厚 な サ ー ビ ス シ ー ン を
こころゆくまで、お楽しみくださいませ 。
__
/ ー -\
/ (● ) (●)
| /// (__人_ )|
\ `⌒´/
/⌒ ′ ̄〉
/ /.I i / ./ノ゚
i /_ノ , \\,
|γーγー-ヽ,)
^iヽ、_i,.__,/i ___
ヽ Y / / _ノ ヽ\
ヽ.| / / (⌒ ) (⌒)
i| ./ | /// (__人_ )|
/| { \ `⌒´/
/ | .} /⌒ ′ ̄〉
i | ノ / /.I i / ./ノ゚
ヽ入ゥ i /_ノ , | |/
| |ーー--| |i
し⌒Y⌒'J, グイッ! ___
ヽ." | ゙゙ .ノ / _ノミヽ\ __
ヽ.| / ./ (○ )ミ(○) Pi)
i| ./ |. (__人_ )| | }| キャッ!
/| { \ `⌒´/ //
/ | .} (^二二二二 ̄ ′ ̄__⌒/,ノ
i | ノ \ . I i ノ゚ / ̄
ヽ入ゥ \ .ノ | /
\,'_ノ__./、
( \I/ i ビシッ!
ヽ . Y ー ノ
ヽ.| /
i| ./
/| {
/ | .}
i | ノ
ヽ入ゥ - 73 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:20:50.89 ID:lZRSJn.o
- / ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ー)(ー)
. | (__人__) ちょっとわっふるしたくらいで、やんごとなき姫様の
| ` ⌒´ノ
.l^l^ln } 着替えが見られるなんて、あるわけないだろ、JK
. ヽ L }
ゝ ノ ノ
/ / \
/ / \
. / / |ヽ、二⌒)、 - 75 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:22:23.82 ID:lZRSJn.o
- そして、着替え後
__
_,-''''~:::::::::::::::::~`ヽ、
;x ':::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::`;
,/:::;:::::;/{:::::;;{::;;;!;i:;:::::::::::::‘,
i'::::i::::l;;;;t, ゙ヾr・ャテミj::::::::::i::::::i,
ヾ、レィr'さ! ‘';J,!r'1:::l::::::l:::::::i,
゙i'`=ツ l::::l::::::::l:::::::i,
. ,1 ヽ、 l::::|:::::::::l::::::::! とってもよくお似合いですわ、アントワネット様。
メ::i、 '';;^ ,!:::l:::::::::::l;::::::゙l
i'::::l:::\ ,, ・'´l::::|!::::::::::|:i:::::::゙i さすがに高貴な方は何を着られても、似合いますわね
i'::::{:::::l::::`1´ |::::|l:::::::::::l:::l::::::::゙i
l:::::!::::l:::::::l |::::|l:::::::::::|;::::l:::::::::゙i
. |:::::l::::l:::::::l l::::|l::::::::::l;ヾ::l:::;/ ̄~゙`ヽ、
|::::::l::::oゾ |:::|l:::::::::lノ / \
x'´`;ーア~じ, ,,vァ|:::|l::::::::l r }
名も無き女官その2 - 76 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:24:03.38 ID:lZRSJn.o
- r ―――――-- 、
,ィ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽヽ、
//__, ィ―――、――、 \ヽ、
∠_/´7 : : : : ィ´ : : : : : : :ハ`ヽ、 \ \
/ : : / : : / : : // : : /: :! :ヽ :\ ヽ \
/: : //: : / : : /: :/: : : ノ: : |: : !ヽ: : ヽ ヽ ヽ
/: : : /: : /: :/: : /: : /: :i ∧: : :|: :ヽ! } /\ヽ
! i : : !: :/: :/: : /: : /ィ: : /: : ヽ: :!: : : ! Y_ ヽヽ
.!: :| : : !/、_/_/ _ィ//: : /∧: : : : !: : : : } | `ヽ、 ヽ!
! ハ: : |./> ̄/ ノ :入〈 !: : : : !: : : :! /! `ヽ!
|〉、ヽ ! ゙ミミ三、 // `〈__! : : /: : : :イ: :! そんな本当のこと言われると、照れるですぅ
| 「ヽ!`ゝ::: ミ、、_ 〉へ : : :ノ :|: :|
| | ヽヽ :::: l ::: `゙゙=ミ/: :/:/ /: ! : !
| | ヽ \ !ーァ ::: /:// /: : |: :|
! .\ \ `´ ,イ⌒ア^〉 /| : : !: :!
/| }-、,-、__}>r-ァ´ ̄ / / /: :! : : |: :!
/: ! >-、_ 7―、`/ ノ /: : :! : : ヽ:|
/ : : / /\ /==Y〈`-"⌒ヽ< / : : : |: : : : :ヽ - 77 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:25:09.02 ID:lZRSJn.o
- __
_,-''''~:::::::::::::::::~`ヽ、
;x ':::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::`;
,/:::;:::::;/{:::::;;{::;;;!;i:;:::::::::::::‘,
i'::::i::::l;;;;t, ゙ヾr・ャテミj::::::::::i::::::i,
ヾ、レィr'さ! ‘';J,!r'1:::l::::::l:::::::i,
゙i'`=ツ l::::l::::::::l:::::::i, (お世辞をあっさりと肯定するとは、さすがにハプスブルクの皇女は一味違う)
. ,1 ヽ、 l::::|:::::::::l::::::::!
メ::i、 '';;^ ,!:::l:::::::::::l;::::::゙l コンピエーニュで、陛下と殿下がお待ちしております。
i'::::l:::\ ,, ・'´l::::|!::::::::::|:i:::::::゙i
i'::::{:::::l::::`1´ |::::|l:::::::::::l:::l::::::::゙i さぁ、参りましょう。
l:::::!::::l:::::::l |::::|l:::::::::::|;::::l:::::::::゙i
. |:::::l::::l:::::::l l::::|l::::::::::l;ヾ::l:::;/ ̄~゙`ヽ、
|::::::l::::oゾ |:::|l:::::::::lノ / \
x'´`;ーア~じ, ,,vァ|:::|l::::::::l r } - 79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/05(火) 23:26:50.55 ID:QhaQT0wo
- セイントセイヤだっけ?
- 80 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:27:00.07 ID:lZRSJn.o
- __,.--_-_- .__
_∠/ _v__`¨´ _vv_ヽ.__ ¨' -._
,ィ´r_ イハ`_,、__ ハハ _`ヽ. ¨ ‐--ォ
,ィ´ ´ハ ,ノ ̄ ̄´  ̄ ̄ヽ、フヘ' ヽ.__ |
. /ヘア´ ̄|.:.:.:.:.:.!.:.:.|.:.:.:.:.\.:.:.:.:.`ー、 _、\ |
ノi,ィ´:/.:.:.:.:.| .:.:/!:|ヽ.:',.:.:\.:.:ヽ..:.:.:.:.:.: ヽ.ハ¨ `ー'‐- 、 ___
. |_/:!.:.:!.:.:.:.:.:ハ.:/ノ.:| .:',∧:ヽ.:ヽ.:.:ヽ.:.:.:.:.:ヽ:`¨Tヽ._=Y= _二_Yィ ン
. / !:!|.:.:|.:.:.:.:.:|::|'/.:.;ハ.:.:ハ:|\:\:_:.ヽ.:.:.:. i.:.',:.:',.:.:\ ̄¨ ‐._ ̄
イV|:|:!',.:l.:.:.|.:.:|::,'.:./ !.:.l |:!-‐<_`ヽ`.:',.:.:. |.: |、.:i、_.:ヽ、.:.:.:.:.: ̄¨
. |'ヘ |:|:!:ヽ',.:.|ヽ|ノ-,''¨|ノ l:! _ ヽ|、.:.|.:.:/.:.:|::',:|、.:.: ̄ ̄.:.:.:.:.:.:.:.:
. / ,!:l:ヽ.:.ヽ.i/:|/ _」' リ _, -z' Y.:∧.:.:!ヽ!| \_.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
. ,'v_ 代:',、:ヽ.:.ヽ.:.:i! _,ノ  ̄´ ,':,イ/ハ.:|:::::i|\.:.:.¨ヽ.__ いよいよ、殿下にあえるですぅ。
{,ホ | ',ヘヽ \:ヽト=''´ zxx /'´,'ノ:::|/ ̄¨ ‐-.__.:.:.:.ヽ. ̄
ヽ ノ ヽ', {\`ヽ\_zxx `__ ,. 人\__:::::::::::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ 肖像画で凛々しいお姿を拝見した時から
トvヽ \ヽ.\:`ヾ. ̄ /| :::\_`¨:::::‐-._____
ヾ` | `ュ、`.:、`マ'ェァ、‐-‐''´ jヽ___`>、‐-._____ 心待ちにしてたです。
`¨!`ー- 、/.::.::`ーY`ァ-}`'‐‐x― '´ ト、,、,、:::::::::\_
ヽ、___ヽ-=、_,、f'/_ファ=ァソト=,ゝ、__} /イー--、:::::::::::`¨ ‐-.__ - 81 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:28:45.61 ID:lZRSJn.o
- >>79 はい セイヤのアテナです チョイスは適当ですけどね
| | |
| | |
| | .|
| ,-―- 、 ,-―- 、 |.|
| / /`~~ヽヽ / /`~~ヽヽ | |
| { {..;;;;;; ノ | { {..;;;;;; ノ | | .|
| . ヾ_`'''゙",,,ノ . ヾ_`'''゙",,,ノ } |
|  ̄  ̄ / |
| ! / |
| j /´ | ゝ 丿 |
| ゝ、____人_____ソ// .|
| _ _ ./ / |
|\ ` ̄ ,// .|
| ` .、 / |
| :ミ:ー.、._ /``'''ー-、 .|
|_______________|
ルイ・オーギュストの肖像画 - 86 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/05(火) 23:32:58.52 ID:uz2yU.so
- ×肖像画で凛々しいお姿を拝見した時から
○肖像画で生々しいお姿を拝見した時から - 82 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:30:14.76 ID:lZRSJn.o
【コンピエーニュ】
そして一行はようやく、コンピエーニュに到着した。
,l、::::::::::::::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
,ハ::`丶、:::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;_,, -‐:〈
{;;;;ヽ、:::::`丶、:::::::::::::l:;:;:;:;:;:; ィ";:;:;:;:;:;:;:}
,l;;;;;;;;;シ丶、:::::::`:`:ー'‐::'':"::::::::_, ィ"´;;l
fうl;;;ミミ、 ``丶 、::::::::,: - ''"´ リ;;;;;;f-、
{ l l;;;;;ッ=` (三> `^´ (三シ ム;;;;;;ソl}
t !;;;リ _,,...,,_ _,,..,,_ l;;;//
゙l ヾ;l :'ィテヘ9ンミ ,: ',シヒ9ン、 l;//
`ーll! `''==ヲ' l:.:^''==彡'" ,!リノ
ll ` '' " l:.:.:` '' " ,i;;l´
li, ,r .: :.ヽ、 ,:,り どうやら姫が着いたようでおじゃるな。
t、 / ゙ー、 ,r '゙ヽ /,K′
ゝ、 ,:' :~: } // /ヽ、 出迎えるでおじゃるよ
/{lヽ ,ィ==ニニ==,ノ,ノ7 /:.:.:.:ヾニヽ
, ィ/:.:い ヽ `` ー一 ''"/,/,/:.:.:.:.:.:.:.:ソ }- 、、
/ /:.:.:.:ヽヽ `' ー‐ -- '"//:.:.:.:.:.:.:/ / ` 丶、
,, - { ヾ:.:.:.:.ヽ丶 //:.:.:.:.:, -'" ,/ ` 丶- 83 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:31:08.75 ID:lZRSJn.o
- ____
/⌒ ⌒\
/ \
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \
| |r┬-| | こちらも準備OKですお、おじい様
\ `ー'´ / - 85 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:32:19.73 ID:lZRSJn.o
- _,,r―:;;;;;;;:::====- 、...__
_,r'''"; ; ; ,r''" / ゙``ヽ., - ―‐- 、
. ,;;'´: : : : : :.:/ / ./ ヽ. ゙ヽ ヽ
. ,/ /: ; ; : : : ;;| ../ / / i ト ヽ ヽ |
.く; ;;/; ; : ; ; ; : ;:|/ ./ /./ ,: / ./,| ji | ゙、 l.! l
ヽ/; ; ; ; ; ; : : :| .;' / / / / ,/ //:| | ゙i゙i | /
/,!'; ; ; |; ; ; ; : :| .;' ./ / ;' /______,, !_| | | | || |/
/ ;!; ; ; |; ; ; ;; :||i.| / .;' l .;'/...::/、.゙`/ ,r‐''!| || '
/|; ; ; ; |; ; ; ; ;;||./| | ;' / r''´i|!^ii-/ ,;ニ.,!/ i|
/ | ; ; ; |; ; ; ;;; ;;|| | ;!.// ヽ.ゝノ iij.| ;' .|
|;; ; ; ;|; ; ; ;;; ;;|| ゙i|//` ゙゙゙゙ ゙i | | :| (あの気難しそうな方が、国王陛下ですね。
|;; ; ; |: : : : : :|\ \_ ´.| | | 隣の変な頭蓋骨の男の子は誰ですぅ)
.|; ; ; ;|; ; ; ; : ::||ヽ  ̄ ー‐. ハ ||
/|;; ;; ; |; ; ; ; ; ; ;|.| ゙ 、 /i_l」:゙V,! 初めまして、国王陛下。これから、よろしくお願いします
/ |; ; ; |; ; ;; ; ; ;|ノ ゙iヽ、._ / i |iヽi::゙、
| ;; ; ;|; ; ; ;; ; ;|\ .゙i;;;;;;;;;;|` ー', , {{〈、r┘::::::::\、
/| ; ; ;;|; ; ;; ; ;; ;{ \ ゙;;;;;;|ヽ/ // }}/、フ:::::::::ヾ、
/ /| ; ; ;;|; ; ; ; ; ;!フ \、ノ;;゙、/,nヽ、 !V|∧:::ヾ、
.、| ; ; ;;|: ; ;; ; ; ;;|ト /\ヽ ,.ィ`不ヽ、ノノノ {{/_l」:::::::::::ヽ.ヽ - 87 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:33:47.37 ID:lZRSJn.o
- ,';:``' ‐ョ 、 ,_ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; , - '"l;:;:;:;:l
l;:;:;:;:;:;:;ミ ` ` '' ー -‐ '" ,リ;:;:;:l
l;:;:;:;:;:;:;:ゝ く三) (三シ `ヾ;:t、
fミ{;:;:;:;:f'´ , ---_,, _,ィ 、_,,ィ,.--、 };f }
l トl;:;:;:;:l 、,ィ或tュ、゙:ミ {,'ィt或アチ l:l,/
゙i,tヾ:;:;:! `ヽ 二ノ ト ` ‐''"´ l:l:f
ヽ`ー};:l ,r'、 ヽ リ_)
`"^l:l ,/゙ー、 ,r'ヽ l
゙i ,ノ `'" 丶. ,' これはこれは、肖像画以上にかわいらしい姫でおじゃるな。
゙l、 ′ ,, ィrェェzュ、,_ 〉 } / こちらこそ、よろしくでおじゃるよ。
',ヽ ヘヾ'zェェェッ',シ' //ヽ
} 丶、 ` ー--‐ '"'´,/ノ:.:.:ヽ
/l 丶、 ,.イ:.:.:.:.:.:.:.:丶、、
,r'"^l ! ` ー‐;オ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.,ノ ,}、
,. -ァ=く(:.:.:.l l //:.:.:.:.:.:., - '" ,/ ヽ、
, - '"´ / ,/`>'t、_」___,ィ'゙,ィ,.: -‐ '" ,. -‐ '" \ - 88 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:35:12.98 ID:lZRSJn.o
- _,,r―:;;;;;;;:::====- 、...__
_,r'''"; ; ; ,r''" / ゙``ヽ., - ―‐- 、
. ,;;'´: : : : : :.:/ / ./ ヽ. ゙ヽ ヽ
. ,/ /: ; ; : : : ;;| ../ / / i ト ヽ ヽ |
.く; ;;/; ; : ; ; ; : ;:|/ ./ /./ ,: / ./,| ji | ゙、 l.! l
ヽ/; ; ; ; ; ; : : :| .;' / / / / ,/ //:| | ゙i゙i | /
/,!'; ; ; |; ; ; ; : :| .;' ./ / ;' /______,, !_| | | | || |/
/ ;!; ; ; |; ; ; ;; :||i.| / .;' l .;'/...::/、.゙`/ ,r‐''!| || '
/|; ; ; ; |; ; ; ; ;;||./| | ;' / r''´i|!^ii-/ ,;ニ.,!/ i|
/ | ; ; ; |; ; ; ;;; ;;|| | ;!.// ヽ.ゝノ iij.| ;' .|
|;; ; ; ;|; ; ; ;;; ;;|| ゙i|//` ゙゙゙゙ ゙i | | :|
|;; ; ; |: : : : : :|\ \_ ´.| | | ところで陛下、肝心の王太子殿下のお姿が
.|; ; ; ;|; ; ; ; : ::||ヽ  ̄ ー‐. ハ || 見えないですが、どちらにいらっしゃるです?
/|;; ;; ; |; ; ; ; ; ; ;|.| ゙ 、 /i_l」:゙V,!
/ |; ; ; |; ; ;; ; ; ;|ノ ゙iヽ、._ / i |iヽi::゙、
| ;; ; ;|; ; ; ;; ; ;|\ .゙i;;;;;;;;;;|` ー', , {{〈、r┘::::::::\、
/| ; ; ;;|; ; ;; ; ;; ;{ \ ゙;;;;;;|ヽ/ // }}/、フ:::::::::ヾ、
/ /| ; ; ;;|; ; ; ; ; ;!フ \、ノ;;゙、/,nヽ、 !V|∧:::ヾ、
.、| ; ; ;;|: ; ;; ; ; ;;|ト /\ヽ ,.ィ`不ヽ、ノノノ {{/_l」:::::::::::ヽ.ヽ - 89 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:36:04.62 ID:lZRSJn.o
- >ん、オーギュストなら、余の横にいるでおじゃる。
これ、お前もぼーっとせずに、挨拶するでおじゃるよ。
\ /
X
/ ∩
/ ( ⊂) ____
| |. /⌒ ⌒\
トニィ' /( ●) (● ) \
| / :::⌒(__人__)⌒::::: \
\ | |r┬-| | 失礼、あなたのあまりの美しさに
\\_ `ー'´ _/
ン ゝ ''''''/>ー、_ 思わず見とれて、言葉が何も出なかったお。
/ イ( / / \
/ | Y | / 入 \ 俺があなただけのルイ・オーギュストだお。
( | :、 | / / ヽ、 l
j | : | / ィ | |
くV ヽヘ_ ヽ \ 仁 」
ー 〕 \ 〉(⌒ノ - 90 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:37:01.11 ID:lZRSJn.o
- ____
/ ⌒ ⌒ \
./( ―) ( ●) \ (我ながら、完璧すぎるくらいきまったお)
/::⌒(_人_)⌒::::: | チラッ
| ー .|
\ / - 91 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/05(火) 23:37:59.36 ID:uz2yU.so
- この時代、肖像画がお見合い写真代わりだったから
Photoshopもビックリの美化しまくりで
実物を見て「話が違う」という事態が多かったらしいね - 92 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:38:24.76 ID:lZRSJn.o
- / , ´ ̄/ \ ̄/ \  ̄ ` 、
/ / × __× × \
,〃 >、 _ ィフ: : : :√:了丁:卞、 _, <
// / / ̄: : /: /: : :./} : /: 厶イ: : `Y: : : : :ヽ
/ / i: : : : :√/ ̄不:./: /: / }: : ヽ: :.| : : : : : i
. ′ ∠.ィ {: : : : / //__// / _二二}: :l : : : : : |
厶 r‐ T丁 |: :.:/ r≠=ミ、 /  ̄ 〃: l : : : : : :!
|: : :.|: :.:|: | X l: : :{ |i 。 ヽ ′、 ゚ イ{: : : : : : :/
/: : イ: : :l: K }l: : :l ゞ __ノノ 、 二彡ハ: : : : : /
/:/: : : : :ヽ| X l: : ゙、 `二ニ \ ',: : :.〃
/ : ' : : : : : : : :.K l: : :.ヽ ノ }: : イ
: : : : : : : : : : : ,: ヽ >く l: : : : \ ハ/ハ 肖像画とぜんぜん違う…
: : : : : : : : : / : : K >|: : : : : :\ ,. -‐¬ ' |': : l
: : : : : : :./: : : : :.| × |「「「 ̄ ̄ /一''下/ /X | : : ヽ 何が一体…どうなって…
: : : : :/: : : : : : : jく >| 〈 ヽ ∧ |: : : :ハ
: :.:/: : : : : : : : :/ × ./\ \__ ィ′ / X |: : : : : :ヽ、
/: : : : : : : : : _// Y l> `¨´ , イ / ハ、:_:_:_: : :\
: : : : : : : : :/ \ × | >ー 、 ` ー ‐≦、廴__/| `丶:\
: : : : : : :.:/ ー十、 | 「`ヽ\_/イ´}| / \} - 93 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:39:25.40 ID:lZRSJn.o
- /,.-‐'⌒ ̄⌒ー-、 \ \
/':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:\ ヽ: /_/ あ…ありのまま 今 起こった事を話すですぅ!
/.:.:.:.:.:/:.:.:.:,:.:.:|:.:.:ヽ.:.:.:.:.', } /:.:.|
l{:.:.:.:|:.l:.:.:.:/l/'ハ:、.:.:ヽ.:.:.:} .{::.:.:.:.:l 『マリーはイケメン王子に会えると思ったら
ハ:.:.:.|:|:.// ノ ‐ヾ\_|l.:.:i }::.:.:.:.:.', いつのまにか白饅頭と会っていたですぅ』
,rヽ:.:.{ト、_{ル{,ィ'eラ ノ.;./ /::.::.::.:.:.:.',
/: : : :ヽゞ`| {´,)⌒`∠ノ!※}::.::.::.::.:.:.:.', な… 何を言ってるのか わからねーと思うですが
,゙: : / )ヽ iLレ u' | |イ ./‐、:.:.:.:.:.:.:.:.', マリーも何が起きたのかわからなかったです…
|/_/ ハ !ニ⊇ '/{※} ヽ、:.:.:.:.:.:.:',
// 二二二7'T'' /u',/ } ._,ィ><i:.:.:.:.', 頭がどうにかなりそうだったです…
/'´r ー---ァ‐゙T´__,/!※{ {/: : : : :\:.:.:
/ // 广¨´/'不´\ }. {〈/: : : : : : : : :ヽ:. 詐欺画像だとかフォトショで加工だとか
ノ ' / ノ |_/{|}ヽ__i| {※.}/: : : : : : : : : : :} そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえです
_/~`^'ヘ、,/ . / }|{ }} { }: : : : : : : : : : :.イ もっと恐ろしい肖像画詐欺の片鱗を味わったですぅ… - 94 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:40:41.23 ID:lZRSJn.o
- >>91 俺のネタを先取りするとは、なんというエスパー
____
/ \
/ ─ ─\
/ ‐=・=‐ ‐=・= \ なんか初対面なのに、ボロカスに言われてるお
| (__人__) |
\ ` ⌒´ ,/ - 95 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/05(火) 23:41:13.26 ID:uz2yU.so
- ごめん、マジ自重する
- 96 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:42:12.25 ID:lZRSJn.o
- それに、あの肖像画も怖いくらいそっくりだお。
斜め45度には、ちょっと自信ありだお
|┃ X .. __ ___ X
|┃ /} /. \ /,ヽ
|┃ × / / / __\ / .ヽ、 . . ゜
|┃ ノ// _ノ_,ム′ <(:::::) > <─‐ > ヽ、 ,
|┃三 _/ /,. -‐〉:::::::::´ ̄`/ i ヽ´ ̄:::ヽ ;
|┃ ☆ . . ,. '´!{ ゝ-‐''^""¨二.ノ ヽ__人_ノ :::::ヽ
|┃ ×x . ぃ .ノ .|
|┃ . '´ ,. 介iー-、 { ー─ |
|┃ X / /ヽ' L! ヽ. Y / ′ ; ☆
|┃ x / / /⌒ヽ 込J ,.‐ヽ / / ゛キラッ☆
|┃ i'´ /-r‘ー、 ヘ-┴‐〉 `'i¬ ヘ.__{:::::::}. / ゜ .
|┃三 ー 、 ---'´ コ:..:.}: \ 丶 .l | -、匸⌒´:_;-、ノ }_ ´ ゜ ×.
|┃三 `ヽ、 └;.:. .. } 〉 ヽ.| 〈__:,.イv/´〕、冫`i x
|┃ ` ¬ゥ´:..:....:..:..:..: ,ノ、 \ { ! {.{j_/,ィう′ !
|┃ x ' Y:..:..:..X:..:..:.∠.._ ヽ.} |. } `マ^V | X - 97 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:43:41.86 ID:lZRSJn.o
- >>95 別に非難したわけじゃないですよ。
発想がかぶったのが、おもしろかっただけなんで
/ 〃::/:::::::/ ::/ ::::ノリ::/::::::ヽ:::::\ヽ
/⌒'!::/::::/ ィ/´/ /〃 \`ヽ!:::::::ハ 〉
/__ ィ__ -‐_ ´ // ==ヽ }}::::i::::!
/::::{!:::::ヽ〈 (' ) / (' ) ノ/:::::ィ リ
'::::::::{ヽ::::::\ ' ノ::::イノ
/:::::::::::{! `ー -- _ -‐7 - 7 i} (キモさとウザさが、最高級のハーモニー奏でてるです)
. /::::::::<⌒)ソヽヽ ` ー‐‐ ´ / 〃
/::::::(>'´ ハん、` __ ィ:::l {!
/::::::::{/ } (ハ ヽ /:::/l {{
::::::::::::/ | ( ! ハ \/ \ l {!
:::::::::/ レ{ ハ<卯> \ {! - 98 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/05/05(火) 23:45:00.48 ID:QghAsPA0
- >>91
ルイ十三世だか十五世だか忘れたけど、結婚相手の顔を拝みにお忍びで重臣と覗きに行ったら、
あまりのヒドサに「オレはアレと結婚しなきゃならないのか!?」と重臣に掴みかかり、重臣は
それが国王の務めですこらえてくださいと答えた、という話を聞いたな昔。 - 101 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/05(火) 23:45:59.74 ID:uz2yU.so
- それを考えると恋愛結婚できたマリーの両親は超幸運
- 103 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:49:07.64 ID:lZRSJn.o
- >>98
王家では政略結婚が当たり前な時代ですからね。
そのために、フランス王家では妃のほかに、後一人だけ
愛人を作ってもOKって制度がありました。 - 100 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:45:09.74 ID:lZRSJn.o
- そんな微笑ましい場面もありつつ、結婚式は無事に執り行われたのだった。
そして、その夜、晩餐会にて
。
。 O ____ー、
゚ 。 \ヽ / u ゛ u \ ゚
- ・。 /;゚ ⌒ ⌒ @\。
, ゚ 0 ─/ { U (●) (●) .\ / 。 ,'´ ̄ ̄`',
゚ ,,、,r-'⌒l u//(__人__) 、 ) 。゚ | o ,! ハ ハ !
。 ゚ r-'⌒`ー-'´ヾ,. ir- r 、//u / 。 ・゚ l フ ム l
ヾヽ、_,,,、-、/ミ,ヽヽ/ ノ_, -イ-、\ ∠ ハ ッ j
ー = ^~、 ̄r'´ ̄`''jヽ、 〃ヾ ゚ 。 ヽ フ /
jヽjvi、人ノl__ / / ヽ´{ミ,_  ̄`'''-ヽヾ ` ̄ ̄
) ハ 7 / / `'='´l  ̄i'-、_,,ン ノ 。
) フ て / / !。 l l - ニ
7 ッ ( __ヽ、__l ___ .!。 l__l__,-=-,___
) !! ( , l l
^⌒~^⌒^~⌒^ ヽ=ノ - 102 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:46:33.48 ID:lZRSJn.o
- ,';:``' ‐ョ 、 ,_ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; , - '"l;:;:;:;:l
l;:;:;:;:;:;:;ミ ` ` '' ー -‐ '" ,リ;:;:;:l
l;:;:;:;:;:;:;:ゝ く三) (三シ `ヾ;:t、
fミ{;:;:;:;:f'´ , ---_,, _,ィ 、_,,ィ,.--、 };f }
l トl;:;:;:;:l 、,ィ或tュ、゙:ミ {,'ィt或アチ l:l,/
゙i,tヾ:;:;:! `ヽ 二ノ ト ` ‐''"´ l:l:f
ヽ`ー};:l ,r'、 ヽ リ_)
`"^l:l ,/゙ー、 ,r'ヽ l これこれ、今夜のためにも
゙i ,ノ `'" 丶. ,' 腹八分目にしておくでおじゃるよ
゙l、 ′ ,, ィrェェzュ、,_ 〉 } /
',ヽ ヘヾ'zェェェッ',シ' //ヽ
} 丶、 ` ー--‐ '"'´,/ノ:.:.:ヽ
/l 丶、 ,.イ:.:.:.:.:.:.:.:丶、、
,r'"^l ! ` ー‐;オ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.,ノ ,}、
,. -ァ=く(:.:.:.l l //:.:.:.:.:.:., - '" ,/ ヽ、
, - '"´ / ,/`>'t、_」___,ィ'゙,ィ,.: -‐ '" ,. -‐ '" \ - 103 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:49:07.64 ID:lZRSJn.o
- ━┓
┏┛ ⌒
・ .___ ⌒ ___ ━┓
/ ―\ / ― \ ┏┛
/ノ (● X (●) \ヽ ・.
| (●) /_ (⌒ (●) /. 今夜?まだ何かあるのかお?
| (__/  ̄ヽ__) /
\ /´ ___/ やる夫はお腹がいっぱいの方がよく眠れるんだお。
\| \
/|´ | - 104 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:50:45.43 ID:lZRSJn.o
- ___
/ \
/ノ \ u. \ !?
/ (●) (●) \
| (__人__) u. | クスクス>
\ u.` ⌒´ /
ノ \
/´ ヽ
____
<クスクス / \!??
/ u ノ \
/ u (●) \
| (__人__)| なんだお、何か変なこと言ったかお?
\ u .` ⌒/
ノ \
/´ ヽ - 106 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:53:10.01 ID:lZRSJn.o
- ___
/⌒ ー、\
/( ●) (●)\
/:::::: __´___ ::::::: \. (新婚早々、放置プレイとは
cー、 | |r┬-/ ' |⌒,一っ 義姉さんもとんでもない男に嫁いでしまったものですね)
,へ λ \ `ー‐' / 入 へ、
<<</ヽ /\)))
プロヴァンス伯ルイ・スタニスラス
(王太子の弟) - 107 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/05/05(火) 23:53:54.82 ID:9vQiV860
- 先代までのフランス王と違って金のかかる女遊びをしなかったし、堅実な王だったと思う
- 108 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:55:02.67 ID:lZRSJn.o
- ~それから数時間後~寝室にて
/ rー‐く ̄ ̄ ̄ゝ-、
/ ノ ― ヽ ̄___ヽ\_
/ /ヽ / _ァー'  ̄/ ⌒\_ヽ
/ ::: : r' 〆 ソ / i \
/ ::: : .::::/ / / / i ヽ
ー=ニニ>:::/ v/, /:: / ./ / / i. `,
|V "ァ‐/::: /: .:/ .:/イ ./: i:: i l
.l ::) i |:::: i /::......:::::::/ ::/ / /: //:i:: i i: l
l :( |:::: :i :i L フニニ=ー‐‐''フ// / ハ:i: :i i i|
l :ノ 、i , l::::: i | :| ヽーr‐‐=マ ´ / / >く. |: i: i リ
.l i:)ト‐ ‐ ヽ::::. i l :l にんソ ///ハュ、_> / ノ 母上が言ってたです
l i i( 小 ヽ:::::i l ヽ ハヾ.ー' / " ノ,にア/:/:/
l i i ) へ::ヘ 〃 i.  ̄{//| 新婚初夜には驚くようなことが起きるけど
l :i i.( ハ \.__ " イi l
l :i i .).ヽi ィ )::| \ =‐' // i: l 慌てたり、驚いたりして、王太子に恥をかかせてはいけないって
. l :i .:i .:( 小 (::」 ` ‐ 、_ _, イ イ:: i: l
.l i ::i ::::} ハ| _. - 亠 く / ハ .ノ::i:::. i:. l すべて、王太子にゆだねなさいって
l:i :::i .::::/ }へ>く _ / ./::::::::i:: i: l - 109 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:55:52.62 ID:lZRSJn.o
- / ̄ ̄ ̄ \
/ ― ―\
__ / ( ー) (ー) \
( | (__人__) | スヤスヤ スピーー
\ヽ\__ `ー ´__/ \
\( ̄ ⌒⌒⌒⌒ ̄⌒ ⌒ ⌒ヽ
ヽ \
\ \ - 110 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:56:48.80 ID:lZRSJn.o
- \/: /: : : /: /: : : : : : /: /: : |: : : : l: : : ヽ} \
/: /: : : /: / : : : : :://://: :∧ : : : :|: : : : | 〉
l: |: : : |: /: : : : :/ /" /: :/ \: : :.|: : : : | /
|: :ハ: : : |: |二ニ==ェニフ´ /, へ、____>':「: |: : : レ'
ヽ:|∧: : |: |く/フこ^ヽ\ / / _ェ‐‐、=、`|: : |: : l: :|
∧ヘ: : |/ |r^{:::}゚ | " |^{;:::}r^} 〉 |: :/: : l: :|
/: : |\: |ヽ >ー‐' ヾ_こ_ソ /:/: : :/ /| なのに、こいつはどうして
/ : : {. \ヽ ::::::: ヽ `ー―' /イ: :/ /: | マリーをほったらかして、熟睡してるですか?
./: : : ∧ ト > , へ、___ :::::/ /: ///: l: |
: : : i^ヽ *\ / /´ :::::ヽ // ノ/: : l: |
: : /レ⌒ヽ、. ヽ、 ヽ、_ :::ノ , イァー‐く`¬ : l::|
: / / / ,へ. l| ` 、  ̄ ̄ ̄, ' rーく \. |` ト、:.l::l
::/ .| ' / /ヽ| >= ァ  ̄ /^ヽ ` ヽ. | 〈 ヽ::|
: / | / | /⌒/L「\. | ./ / | | - 111 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/05/05(火) 23:57:25.92 ID:9vQiV860
- 手術受けるまで不能だったらしいね
- 112 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:57:27.52 ID:lZRSJn.o
- _rー-'⌒^⌒'ー-、_
r'´r、_r'^;ォ冖-、 ト、
/¨フ::///l::ヽ\`Z l } >
〉/:://l::/::|::.::l:ヽ::ヽ〉|∨
,イ/:://::l|:l::.:レ';:l|_」⊥|〉 |l 八
l;ハ::.|:l::.」Hx/::.;ノ,ォ示:l〉〃{::l:|
|:::ヾl:找オ ゞイ:{ )|:ト、 ,γ'''"""⌒""''''' ヽ,
∧;」::|ヾ`′'_ , ∠:{ 厶l.,/ ヽ
/ / l::/>z 、 ,.ィ刋 ノ:.:.:.|ヽ,, 、,|
/ /l 〃/::.:;r-‐介v' /;.:.:.:.:| ゙ヽ、_ _,, , ' '゙ .|
/ // /::l/r个ヽ/| |/ //:.:.:.:.:| .゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙ |
!/{ {::./:./}| /∥ //:.:.:.:. | | だんだん、腹がたってきたですぅ。
/::/ V:.:.:.{ニ{ / | | |:.:.:.:.: .| |
/::.::/ /:.:.r仁{ | / 〉ヾ、: | | 起きろです、この白饅頭
. /_rr'フ〉 〉:r佐/_____と⌒i| ,-;;,|
/:/ \二二二二_____ (((( | ((、,;;)
l::ヽ__ミ`- 「 ̄ ̄/_} \_`=| トー'
. |::{l::.: {l:.:.:{ _| ::.::.::/ :.:.:.:ヾ、_rヘノ :.:.:| |
. |:::|::.: ヾ:.:.ヽ/:.:.:.| ::/ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| |
入:\:/{l :.:..:.:.:.:.:./〃 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| |
{::.::.\::} ヽ.:.:.:.:./〃 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、 ノ
\::.::.ヽ }|:.:.:/:.:.:.{| :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:゙゙ヽ、、____,, '' "
〈:ヽ::.::.〉{L_/:.:.:.:.:{| :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.r==ミ :.:.:.:.:.:. {/::/::.:∠} - 113 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/05(火) 23:58:34.19 ID:lZRSJn.o
- ガバッ ! ! ______
/:υ::─ニjjニ─ヾ
/:::li|.:( ○)三 ( ○)\
(:::||!.:υ::::: (__人__)):::: i|
〃 ):::::::::::. |r┬-| li::::/ すごい殺気をかんじるお…
/: : : : : : l\`ー '/j: : ::ヽ って、マリー、なんだお、そのハンマーは
\ヽ :ヽ: : : : 7ヽ />: : : :r:\
( ̄ ⌒⌒⌒⌒ ̄⌒ ⌒ ⌒ヽ
ヽ \
____
/ .u \
((○)) ((○))
/⌒)⌒)⌒. :::: (__人__) l_j :::\ /⌒)⌒)⌒)
| / / / |r┬-| | (⌒)/ / / // マリーがご乱心だお
| :::::::::::(⌒) U .| | | / ゝ :::::::::::/ ヘルプミーだお
| ノ | | | \ / ) /
ヽ / └ー.┘ ヽ / / - 114 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/06(水) 00:00:36.62 ID:FYWTO6ko
- _rー-'⌒^⌒'ー-、_
r'´r、_r'^;ォ冖-、 ト、
/¨フ::///l::ヽ\`Z l } >
〉/:://l::/::|::.::l:ヽ::ヽ〉|∨
,イ/:://::l|:l::.:レ';:l|_」⊥|〉 |l 八 |li |li |li
l;ハ::.|:l::.」Hx/::.;ノ,ォ示:l〉〃{::l:| |li |li |li |li |li
|:::ヾl:找オ ゞイ:{ )|:ト、|li,γ'''"""⌒""''''' ヽ,|li
∧;」::|ヾ`′'_ , ∠:{ 厶l.,/ ヽ
/ / l::/>z 、 ,.ィ刋 ノ:.:.:.|ヽ,, 、,|
/ /l 〃/::.:;r-‐介v' /;.:.:.:.:| ゙ヽ、_ _,, , ' '゙ .| 問答無用! 乙女の怒りを思い知れですぅ!
/ // /::l/r个ヽ/| |/ //:.:.:.:.:| .゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙ |
!/{ {::./:./}| /∥ //:.:.:.:. | |
/::/ V:.:.:.{ニ{ / | | |:.:.:.:.|li .| | il|
/::.::/ /:.:.r仁{ | / 〉ヾ、:|li | | il|
. /_rr'フ〉 〉:r佐/_____と⌒i| ,-;;,|
/:/ \二二二二_____ (((( | ((、,;;)
l::ヽ__ミ`- 「 ̄ ̄/_} \_`=| トー'
. |::{l::.: {l:.:.:{ _| ::.::.::/ :.:.:.:ヾ、_rヘノ :.:.:| |
. |:::|::.: ヾ:.:.ヽ/:.:.:.| ::/ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| | メシャッ
入:\:/{l :.:..:.:.:.:.:./〃 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| |
{::.::.\::} ヽ.:.:.:.:./〃 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、 ノ
\::.::.ヽ }|:.:.:/:.:.:.{| :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. >゙゙ヽ、、____,, '' " そ
〈:ヽ::.::.〉{L_/:.:.:.:.:{| :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.r==ミ :.:.:< /●))(__人__)((● \て
| |r┬-| |
\ `ー'┃ / - 115 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/06(水) 00:02:33.11 ID:FYWTO6ko
- その隣室で
___
/⌒ ー、\
/( ●) (●)\
/:::::: __´___ ::::::: \. 初夜に早速、夫婦喧嘩ですか。音が筒抜けですよ
cー、 | |r┬-/ ' |⌒,一っ ま、喧嘩するほど仲がいいって言いますしね。ゴチソウさま
,へ λ \ `ー‐' / 入 へ、
<<</ヽ /\))) - 120 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/06(水) 00:05:33.07 ID:4aXxgJgo
- 弟はできる夫か。これはぴったりなキャスト・・・
- 116 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/05/06(水) 00:03:13.80 ID:n/QwUJs0
- 判っていて出来なかったのか、やらなかったのか。
それとも、知らなかった……? - 118 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/05/06(水) 00:04:43.30 ID:n/QwUJs0
- 中世では、二人がちゃんとヤったのかどうか、事後に確認する作業があったというな。
- 117 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/06(水) 00:04:07.43 ID:FYWTO6ko
- 次回予告
/イ;小ヽノ::/ | | | \ ヽ \ ゙, l l ヽ
〈:{_/:/ |:|`ー' | |、rr==≧ミメ、 \ i イ | j '
ヾ:/ |:|| | l `_ゝ'ノヾー | / |/|.′ l
// |:|∧ | `''" ̄` lイ=ミメ、lノ ′| |
/::/ |:| ヽ '、 、 ヽ'_ヘ / / /| |
. /::/ |::| \ ヽ / ゛''/ イ/ jノ なに、あの小娘。ちょっと若いからっていい気になって。
/{:::{ レ′ |` \ r=ー 、 ハ ノ }
、 /  ̄ /| |  ̄`ー' / / イ おまけに、この私を公然と無視し続けるなんて、いい度胸ね。
::::V / | | ー ニ´- ' ノ
―‐ 、 、 / ! | イ |
::.::.::.:..\\′ / l | ___ \ , i´ l |
.::.::.::.::.::...\\/ | |7/::.::.::.::>ト二. | | |
::.::.::.::.::.::.::.:..\\_,l |/.::.::.:/ ´ 小:ト\| l |
.::.::.::.::.::.::.::.::.::...\ヾl |::.::.::.{::{__ イ:| |:| }::}| | |l
::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::l ∥ l\.::.`ー'::|:| |:lV:/ | l | l
.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:l || | ヽ::.::.::.::|:| ト-く | | | l - 119 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/06(水) 00:05:11.39 ID:FYWTO6ko
- __{〆..:::::::::〆 ` 、
/_{f7.::::::::::〆 \
/ __{f7.:::::::〆 / \ \
厶イ7:r-、く | | | ヽ \
〈〈__/:ハ::.Vヽ\ | | |、 | ヽ
. /ヾィ/ イヘヽノノ | |ヽ | \ ', | | '.
/ /://ll |:「´ |{ 丁ヾト、| ヽ |! | |l |
|::| l| |:| |ヽ弋f==,ミメ、 ' ∥ /ハ || |
/|::| || |:|ヽ | 、_{._!ンヾ }ノ|l /厶| , / ハ|
|::| || |:| \ ヽ  ̄¨` l/rテミ|/ / / }ノ
|::| l| |:| l \ \ 、ヾ' / イl/ 国王陛下すら意のままにあやつれる私こそが
l| | ` -\ ′/ ノ
|l |\ ‐-,,、 / ヴェルサイユのトップに君臨しているということを思い知らせてやるわ。
ハ ト、 、 ` イ
/ ハ l::.\ >_,、 / | みてらっしゃい。うふふ
/ ∧ l:::::/.::7爪 丁 |
―- _∠::::ヽ ∨:::/ 小ヽ |l |
―‐ 、 ` マ}__ ト、 ∨/:||:lL)〉ハ |
::::::::::..\「` マ}___\ ∨:||:「く/ | |
::::::::::::::::::::::::::::..マ}___\ ∨| ヘ`ー| ∧ - 121 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/06(水) 00:06:06.75 ID:FYWTO6ko
- 次回 第2幕 『女の戦い』 お楽しみに~
\ヽ, ,、
`''|/ノ
.|
_ |
\`ヽ、|
\, V
`L,,_
|ヽ、) ,、
/ ヽYノ
/ r''ヽ、.|
| `ー-ヽ|ヮ
| `| ーーー
| `ー-ヽ|ヮ ノ
| `| ノ
|. |
ヽ、 | ーーー ヽヽ
ヽ____ノ ノ
/_ノ ' ヽ_\ ノ
/(≡) (≡)\
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \ /
| |r┬-| | (
\ `ー'´ / \ - 122 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/06(水) 00:06:29.91 ID:7AYT3Mgo
- >116
まあ、やれなかったというのもあるんじゃない? - 127 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/06(水) 00:09:05.81 ID:FYWTO6ko
- >>116
ルイ16世は勃起しただけでも、痛みが走るほどの
真性包茎だったらしいので、やりたくてもやれなかったでしょうね。
そもそも、この時点で性的な事に興味があったのかどうかも不明ですが。 - 130 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/05/06(水) 00:11:30.27 ID:gQn.JVE0
- 乙です
参考文献はどのあたりでしょう? - 134 :1 ◆Z8aP46qE9c [saga]:2009/05/06(水) 00:16:36.54 ID:FYWTO6ko
- >>130
聖なる王権ブルボン家 長谷川輝夫 著
その他、マリー・アントワネットに関する本が2冊ほど
こんなところですね。
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