- 1 :1:2009/02/10(火) 23:02:20.65 ID:Bi0J/rkQ0
- このスレは、「柳生新陰流」を担った剣豪の一族「柳生一族」を
史実をベースとしつつ、適当にエピソードを盛り込んでいく形で紹介するスレです。
【今回のメイン柳生:柳生又右衛門宗矩】
/ ̄ ̄\
/ ノ \\
| .(●)(●) | 柳生家の当主にして徳川将軍家剣術指南役、
. | (__人__) | 柳生又右衛門宗矩だろ。常識的に考えて…。
| `⌒´ | ) ;;;;)
. | | .) ;;;;)
. ヽ } /;;/
ヽ ノ .l;;,´
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/
- 2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:03:37.39 ID:mXjC0Czx0
- 待ってました!
- 7 :1:2009/02/10(火) 23:07:31.64 ID:Bi0J/rkQ0
- 【慶長十二年(1607)時の柳生一族系譜】
大膳長永
:
<柳生家>
:
├─────┐
柳生永珍 中坊源専
:
├─────┐
家厳 重厳
| (七郎左衛門)
| (松吟庵)
├───────────────────────────┐
宗厳 .妹
(新左衛門) |
(石舟斎) <幸徳井家>
├───┬───┬────┬──────┐ .|
厳勝 久斎 徳斎 宗章 宗矩 .友景
(新次郎) (五郎右衛門) .(又右衛門)
| |
| 七郎
├────┬────┬────┐
純厳 長厳 妹 厳倚
(久三郎) (兵庫助) (権右衛門)
- 10 :1:2009/02/10(火) 23:12:00.50 ID:Bi0J/rkQ0
- 【第1部(その1~11)のあらすじ】
時は戦国、乱世の時代。
大和国柳生庄の領主、柳生新左衛門宗厳は、上泉伊勢守秀綱創始の新陰流の正統を継ぎ、
後に名を石舟斎とあらため、その剣名を天下に上げた。
しかし、長男新次郎厳勝の不具廃嫡、豊臣家による所領の没収、
そして新次郎の長男、久三郎純厳の死など、柳生家に辛く重い苦難が襲い掛かる。
だが、徳川家康の招きに応じ、「無刀取り」を以って家康に指南を請われた際、
末子・又右衛門宗矩を推挙したことで、再び柳生家にも光が差す。
その後、関が原の戦にて徳川家に味方したことにより、柳生家は旧領を回復する。
更に、家康が幕府を開き、後継たる秀忠を二代将軍とすることで、
宗矩は将軍家剣術指南役となった。
それと同時に、石舟斎は己の工夫の全てを込めた新陰流の正統を、
新次郎の次男、兵庫助長慶に引き継がせた。
こうして、柳生家の家督を宗矩に、新陰流の正統を兵庫助に継がせた石舟斎は、
慶長六年(1611)、78年の生涯に幕を閉じたのであった…。
【第2部のあらすじ】
石舟斎の死後、宗矩は正式に家督を継ぎ、新たなる柳生家の当主となった。
また、新陰流の正統を継いだ兵庫助は修行の旅に出た。
そして石舟斎の死の翌年、柳生庄にて宗矩に待望の嫡男・七郎が誕生する。
後の柳生十兵衛三厳である。
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:14:45.79 ID:LAtNDyYi0
- 十兵衛役は千葉真一に限る
- 13 :1:2009/02/10(火) 23:13:40.58 ID:Bi0J/rkQ0
- 慶長十二年(1607)、柳生庄では一人の赤ん坊が、今日も元気に泣いていた。
__
/ノ ヽ\
/ (> <)\ オギャア!!オギャアア…ダオッ!!
( o゚(_人_)゚o )
ノ/) )) lr-l /) ))
(_つ ))`-' _ つ ))
柳生七郎
γ::::::::::::::::桃::::::::::::ヽ、
/::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
γ:::::::::人::::人::人::::人 ヽ
(:::::::::/ ⌒ 三 ⌒ \ ) おやおや、七郎、また泣いているのかい?
\:/ ((=) (=)) \ノ ほーれほれ、よしよし…。
| xxx (((__人__))) xxx |
\ `⌒´ /
/ \
於鍋(春桃御前)
領主である柳生家当主、柳生又右衛門宗矩の嫡男・七郎である。
- 15 :1:2009/02/10(火) 23:15:01.35 ID:Bi0J/rkQ0
- γ::::::::::::::::桃::::::::::::ヽ、
/::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
γ:::::::::人::::人::人::::人 ヽ
(:::::::::/ ⌒ 三 ⌒ \ ) ほーら、いないいない…
\:/ ( mn)(mn)) \ノ
| xxx/.| |人| | xxx |
\ .| |⌒| | /
/ .| |. .| | \
,.⌒ヽ γ⌒ ヽ
(( 〈● ノ\ ⌒⌒/\ ●〉 ))
γヽ彡' ヽ桃/ ヾ_ノヽ
(:::::::::) Y (::::::: ノ
\γ⌒γ⌒ ⌒ヽ⌒ヽノ ばぁー!!
| ///((__人__))/// |
| `Y⌒y'´ |
\ ゙ー′ ,/
/⌒ヽ ー‐ ィヽ
/ rー'ゝ 〆ヽ
/,ノヾ ,> ヾ_ノ,|
| ヽ〆 |´ |
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:15:23.49 ID:mXjC0Czx0
- 母ちゃんwwwww
- 17 :1:2009/02/10(火) 23:16:36.24 ID:Bi0J/rkQ0
- __ メ
/⌒ ⌒\ メ
/ (⌒ ⌒)\ キャッキャッ
( ///(_人_)// )
/ ,○ `´ ○,i
丶__ノ |ノ
γ::::::::::::::::桃::::::::::::ヽ、
/::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
γ:::::::::人::::人::人::::人 ヽ おうおう、元気じゃ元気じゃ…。
(:::::::::/ ⌒ 三 ⌒ \ ) そう…そなたはあの人の生まれ変わりじゃもの。
\:/ ((=) (=)) \ノ きっと天下に名を轟かせる、すごい剣士になるんだよ。
| xxx (((__人__))) xxx |
\ `⌒´ / ほほほほ…。
/ \
祖母・春桃御前は、石舟斎と入れ替わるようにして生まれてきた七郎を、
「石舟斎の生まれ変わり」と呼び、大変可愛がった、という。
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:17:03.14 ID:mXjC0Czx0
- アレで笑うとかwww
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:17:48.56 ID:mrcbYlN60
- やはりこいつは・・・物が違うな
- 20 :1:2009/02/10(火) 23:18:07.04 ID:Bi0J/rkQ0
- ,f´ `ヽ
/ ! ! ヽ / 今回は僕が解説役なんだ。
! i ! !! | ヽ ヽ ! | 一応先に言っておくけど、僕は男なのでそのつもりで。
! ! !∧! |ヽ ! ヽ ヽ ! ! (でもアニメ版(女)AAが混じるかもなのでその辺はご容赦をば)
! トリ⌒〉! リ\\ ヽ ! ! |
! ! rr=r、 ⌒∨ヽ/ ! ! さて、ようやく出番が来た最メジャー柳生こと十兵衛なんだけど
! ト' トク` __! ミ☆ ! | その幼名「七郎」の名の由来は、
ノ /!::::`´ ´ri⌒ヾ V/7x7 石舟斎最後の弟子、金春七郎氏勝からとも、
/ / \ ;__ !. !::: / /' / 大叔父(叔父とも)松吟庵の元の名、
/ ,r-r-ク>、 !_」 ! ヽ-/ / /i 七郎左衛門重厳からとも言われているんだ。
ノ f / //ノ `ーrイ! ` / /ノ
/ / /ミ/ /_/f ̄/ ノ 金春七郎については以前も紹介したけど、
/ ! ´/´x-' ! / / 松吟庵については「石舟斎の叔父」としか
./ / 〉、 〈 / ヽ イ::::\ 書いてなかったので、簡単に補足するよ。
/ / ∧ Y >、/::::! ̄
/! ! / 〈::::〉 h /:/:::::ノ
- 22 :1:2009/02/10(火) 23:20:11.78 ID:Bi0J/rkQ0
- ___
,.r '´  ̄` ヽ、
r '´ ヽ
i´ __ ヽ
l -、 i ,._´__ ` `、 r‐'´``i
,j‐ュ-.,_ !ニイ‐-ュ_二_ヽ、 j! _,.-、 '、
'<´ r'㌻, ,_ ´ru-ィ `` .l l,イヽ l } ひとりだけキャラが違う?
l! .ー1 ;' l `ヽ ̄、 .l l i,r' j .r' まあ、兄上(家厳)も顔出してないからな。
i! ,j ' 'ニユ _,.r' il_,.イ j 適当に想像してくれい。
ヽ, `ー '´ `,.ヽ l! l l,.r'´
l ー─= '´ ̄ ,} ! ,j l
l ,フ´ ̄ ,/ i .l
,rヘ、,.r' ^ー-、 _,.r'´ ,r' ,`,ヘ
l ~ ,r' _,r' ./ `ヽ_
` ラt-‐=''`ー-=―‐ ' _,.r'. / / `ー- .,_
_,.-‐'7 l ヽ、 _,r‐' ,y' ,j `ー-
,r-─ '´. / l! ー., -= ' ,r' l
/´ / l!. / ヽ、 / l
柳生松吟庵(七郎左衛門重厳)
柳生松吟庵。剃髪前の名は柳生七郎左衛門重厳。生年享年不明。
石舟斎の父・家厳の弟、即ち石舟斎の叔父である。
(石舟斎の弟とする説もあるが、今回は石舟斎の叔父説準拠で)
兄・家厳を支えた戦場働きの武士で、且つ、若き頃は廻国修行もした武芸者でもあり、
一説には、幼少頃の厳勝や宗章、宗矩を鍛えたのはこの叔父だったとも言われている。
(伝奇ネタだと裏柳生の束ね役もやってたりしま砂)
茶の湯にも堪能で、松永久秀とはその縁で個人的友誼を結んでおり、
一説には、久秀の死の直前、形見として名物・平蜘蛛の釜を譲り受けたという。
- 24 :1:2009/02/10(火) 23:21:44.46 ID:Bi0J/rkQ0
- _ __
/⌒ヽ 丶 ヾー、 まあ、この辺りの話を踏まえて考えると、
/ ヽ 、\ \ \ヽ 武勇に優れた叔父にあやかって七郎と名づけた、とするのが
. / i| !\| \}\N\jい 比較的素直な見方と言えるかもしれないね。
| l ト、|, -─ ーヽ!ハ なお、この七郎左衛門の子孫は老職として宗矩に仕えているよ。
| | !∧l ィヒり ヒり }ヽ
| |ハ ∧ゝ ` {l | ちなみに、余談ではあるけど、
| |ハ ∧ゞ !_」 イL! 七郎が「石舟斎の生まれ変わり」と呼ばれたかどうかは
|/二ヘ ハト ._ , イ/:l \ 実際のところ、真偽は不明なんだ。
/ __ \ \::::::::/〃::l /`|
. ∧´ `ヽ、 ヽ ヽ::/ i{::::l / ! 尤も、祖母・春桃御前にとって、
/ ∧ `¨i l}:{ l|::::|′ |i 既に身近にいる子は老齢の厳勝と徳斎、
. ′ ′iヽ ヾ!::ヽlj::/ ,小、 孫はたまにしか顔を見せない兵庫助、という状況で、
| { ト、 、 \::!ハ/ |ハ 赤ん坊の孫…それも嫡孫の孫ができれば、
`丶ヽ,ヽ、}ヽ \ヽl::ノ /j ! } 非常に可愛がっていたのは間違いないだろうね。
} } ノ∧\ ヽ}:l ′/!レ′
- 25 :1:2009/02/10(火) 23:23:23.56 ID:Bi0J/rkQ0
- ____
/ \
/ u ⌒ \ …母上。
/ u (●) \ あの「いないいないばあ」は
| ´ | 権右衛門が引き付けを起こして以来、やめていたはずなのだが…。
\ u .  ̄/ よほど七郎が生まれたのが嬉しかったのだな…。
ノ \
柳生新次郎厳勝
____
/::::::::::: \
/::::::::::::: \ …まあ、仕方ない、か。
/::::::::::::: \ 父上が亡くなられて1年。
|::::::::::::::::::: | 入れ替わるように生まれてきた…嫡孫…だからな。
\:::::::::::::::::::::: /
/::::::::::::::::::: く …兵助、お前はどうするつもりなのだ…?
-――|::::::::::::::::::::::::::: \-―――
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:24:09.82 ID:kLnAcohL0
- 普通はひきつけおこすよなそりゃw
- 28 :1:2009/02/10(火) 23:25:02.15 ID:Bi0J/rkQ0
- さて、その頃、兵庫助は。
rレ/ ::::::/;;;/ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ー'´リ:::::,.ィ=、/
、|' :::::/;;;/ :::::::::::::::::::,,_==≡三≡ア-/::::/ ..::::`
〉i、 ::/;;;/ :::::::::::::::,ァ≡≡''""フ≡/ /__`〉i ::::::::
`ゝ`¨;;;/ :::::::::::::/三r'" ,.ィ',ィ''ニ,,,/ ̄::::| ::::::::::
"'{\_/ :::::::::::::/三《,, -'7'" ‥::::::::::::::::::|ll :::::: うおおおおッッ!!
‐l| \:::::::::/三/ r'"::::::::::::::........ ::::::::|lll :: ..
,.A ::トーz、_/三ll| ....| :::::::::::::::::::::::::::::::::リll ..::::
[:::!、_エコ"""'!|llll| :::::| :::::::::::::::::::::::::::::::/%' ..::::::::
`ヒニ{:::r-`f'''、 `| ::::::| :::::::::::::::::::::::::::r'||l! ...:::::::,
!、~ヾ| ト、.`ヾ| :::::::| :::::::::::::::::::::::::::||ll! .::::,ィ''"
キ、_| `、`ヽ、ヽ::リ :::::::::::::::::::::::::::|||`ー'"三三
`ヽ、| ヽ、ヾ、/: :::::::::::::::::::::::::||l三三三三
.|:::.. :::`、 `、 :::::::::::::::::::::||l三三三三
- ' " l、:: ::::::::`ヽ、ヽ ::::::::::::::::::/lll三三三三
`、 ::::::::::.. ヽ`ヽ ::::::::::::::リ三三二二/
,,, ='' ̄ ` ヽ 、;;;; `ォ、ヽ ::::::リ三三二./
阿多棒庵 / ̄\ ̄\\ ̄\ \
| | | | | | 三=-
\_/_//_//
| | | | | 三=-
./ ̄ ̄ ̄ \ \ \ \
. ./ ::\:::/:::: \ \ \ \ 三=- なんとォーッッ!!
/ <○>::::::<○> \ \ \ \
| (__人__) | | | | 三=-
\ ` ⌒´ / / //
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ \ \\ 三=-
柳生兵庫助長慶
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:26:45.19 ID:kLnAcohL0
- テッカマンのリメイクのアレか(年齢バレるな)
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:25:30.34 ID:mXjC0Czx0
- 人外対決だなwww
- 33 :1:2009/02/10(火) 23:27:24.09 ID:Bi0J/rkQ0
- .. .. . ... .::::.. . . .:: : :.. . ... ::: :::.. ... ..
.. . ... ... ..::. .. . .. . .. .::::: :: :. ... .:::::
:... . .:::: .. . . 、ハ,
ガキンッ!! ^ < て
.. .. . ... .::::.. . 、ハ, / ./'Y''~ヾ
^ < て ,;:''"゙゙'':., ` -‐
-―==ニ二二./'Y''~ヾ‐ ‐ :; -―==ニ二ニ=―‐ ‐
::` ,、 / ..,::'、‐-
.:::: ザッ!! キ人_,/ノVi`v:: 、 キンッッ!!
.. . . ) て
、ハ, ,,-‐''"´'':、/´⌒Y,. ,,_,__
_,,.--ー''''''"゙゙ ゙゙̄"'''''―^ < て‐'゛.:'"゙:.:゙,:;、,"'.:.: \;:--''"´`゙''ー、/ヽヾ\
::;.:".:;.:'"゙:.:゙,:;、,"';,_,,.- ./'Y''~ヾ.,:;.:::;.:".:;.:'"゙:.:゙,:;、,:゙',`:;,':,:;.,:;.:::;.:".:;.:'"゙:.:゙,~゙"'ー-:;、,"'.:
":;;;: : ;: ;: ;: ; ::; : ;:; :; : :: :; ":;;;: :;: ;: ;: ; ::; : ;:; :; : :: :; ":;;;: : ;: ;: ;: ; ::; : ;:; :
'' ;~ ; ::; : ;:; '',;''゚ ; ::; : ;:; ;~'',;'' ;~'',;'' ; ::; : ;:; ;~ ; ::; : ;:; '',;'' ; ; ::; : ;:; '',;''゚ ;~'',;
":;;;: : ;: ;: ;: ; ::; : ;:; :; : :: :; : ;:; ;~'',;'' ;~'',;'' ; ::; : ;:; ;~ ; ::; : ;:; ': ;:; ;~'',;'' ;~'',;''゚ ; ::
:::....::::::........ . .::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::........ . .::::::... ....::::::::::
.. .. . ... .::::.. . . .:: : :.. . ... ::: :::.. ... .. .. . ... ... ..::. .. . .. . .. .::::: :: :. ... .::::: :...
- 36 :1:2009/02/10(火) 23:29:08.42 ID:Bi0J/rkQ0
- \
ヾ 、 ,
,-- 、 _ ヾ 、ヽ /l
| 、 ヽ `ヽ- 、 __ ヽ\ヽ / レ
| } \ヽ \ `´ 、 ` > 、ヽ\ }ヽ, ' ヽ ヽ/l
| } ヽ `i `ヽ,' _ }、 ヘ}γ' `、 }レ
冫〈`ヽ{ト、 } }-, l 7l ヽ,_i -rュ、_ノ 新当流!テックランサーッ!!
ヽ\ ` } } / }レ } ̄7ー‐、ヽ ノレ---、_ッ、----,
ヽヽ-、i-, >'´ ヽ' }‐‐‐、゙´ `ト{ヽ、 /ヽ l l
ヽ ,ュ/ 〉_〈 ,- 、 l ー--、二 、_´ `ヽ{__ i ノ l
l´ ヽ、__,-ャ\ l `i / ヽ__\ ̄ }」 \ }ト、 l
/ l l /_ 〉、レ'/ _,、 ̄` }F{ ヽ { /
/ l l / ´ l 7__ノ,/ l'´  ̄ ̄´-ュ-'´ ̄___、ノ 、} ,--,/
l ヽ 〈 !´\l \lヽ、 / / ̄ レ' }レ´ レノ
| |三二 ー 二三| |
\_/三  ̄ 三\_/
| 二- ー  ̄ ー 二 |
/  ̄  ̄ \三 二 二三/  ̄  ̄ \
♪ / \ / \三 ー 二三/ \ / \ うむッ!
/ ⌒ ⌒ \三二 -二三/ ⌒ ⌒ \ ならばこうだッ!!
| (__人__) |三- - 三| (__人__) |
\ ` ⌒´ /三  ̄ ー二三\ ` ⌒´ / ☆
/ヽ、--ー、__,-‐´ \─三 -三/ヽ、--ー、__,-‐´ \─/ ♪
♪ / > ヽ▼●▼<\ ||ー、.三二 . 二三 / > ヽ▼●▼<\ ||ー、
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:29:34.29 ID:mXjC0Czx0
- テックランサーwwww
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:30:19.92 ID:pm6tl1j80
- 新当流なのかよwww
- 40 :1:2009/02/10(火) 23:31:58.75 ID:Bi0J/rkQ0
- 、 ,
. /.' / / _____`ー'7/ , == 、
li / / / ,.-一ァ / ̄ヾ‐/
|`ー‐′/ / / /∠___/| i
ト、_/ / ー一' / | | やるな、流石は新陰流の正統…!
| \ / /了 ̄ | |
.. ! __ヽ、/ | l | |
l\_l\仁ゝ ! ! ノ }
. '. |`‐「{\ l | / / /
|\`ート、ヽ ヽl | l l_/
. \ `┐ \\\| |
. 丶_! \\! |
! \\ ′
. ヽ \\ / /
. __ ..>‐- .. _ \ヽ、 ′ /
'´ `丶\\/
慶長十二年(1607)頃、熊野での兵庫助と棒庵の修行は続いていた。
この修行はまだ当面続くことになる。
- 43 :1:2009/02/10(火) 23:33:30.02 ID:Bi0J/rkQ0
- -==「L,_
,、 ‐'' ヘ|l‐- 、,
/ ,、ヾ ^ '; 、 ヾ、
,. -‐ ― ‐ 、 /,.-、 '、 __ 、 '、 ;. :.^、 ねえムック(仮名)。
,..,. '´ ` 、. .ハ,.oノ .{. o.)^,. ヽ;、 ;'.i, 若は何時になったら
l/ ./ミ; ! | ;. : : 、`:´ ヾ ;、 j 、;i、 落ち着かれるんだろうねえ…?
.,' r' ゝ. 「フ: ! rlTY´;、_;':、l^ヘ-、 :'; 、 i; ;' ;':i,
| ∨j;: ヽ'.ノ rヘ └-、 =l、::::::::::∨:. ;.' :. ;':l、
l ` /l,.イ__/ :::j、 ノ´ ; ' 、 ̄ヽ! ; :; .〈 このままではいけませぬなー。
.゙, 、_ / ̄ i´_,.(,) :. :'/. 、 ヾ 、 _ ヽ/ 、 i やはり嫁を貰うのが一番ですぞー。
|  ̄ ̄ / |Y'/,); 、 ,:. '= ' ヽ、 ハ . ,/ 、 ;'、 i ゙、
l, 、<ー- 、 ┌:''´__,ノ!_ノ-'ヽ; i .;'.::: - 、,_i 、 ,.::.' i
! `` ミ ヽj<__,イ / :.::::::: - , ;.' ;.'ヽ ヽ|
/ 、 リ`ー--、ハ ./ 、、- ' ' 、 .; " 、 ', '. 、. i
| =‐ヘ \ 、 .|. ̄ヽイ. ヽ i; ,、'.  ̄ ` ' 、 r ` l; ' / |
| '´ ̄ヽヘ(__,、ヽー/ '´ > Y ; '、 ' ヾ、 ' 、 ; '/⌒ヽ; .:. ./
.i .ト-イ゙'Y ,/ ゙、;:. ヽ '".'' .!, , ,.!:.:./ |
兵庫助の従者2 兵庫助の従者1
ガチャピン(仮名) ムック(仮名)
なお、兵庫は一人ではなく、柳生庄からの従者を連れての修行だったという。
彼らからすれば、新陰流の正統を継いだ兵庫助がいつまでも仕官せず、
修行に明け暮れている姿は、歯痒かったのではなかろうか。
兵庫助の場合、本人さえその気になれば、容易く仕官できる腕前と立場だっただけに、
尚更その思いは強かったのではないかと思われる。
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:34:25.73 ID:mXjC0Czx0
- ちょっとリアルになっとるな(仮名)コンビwww
- 45 :1:2009/02/10(火) 23:35:18.24 ID:Bi0J/rkQ0
- さて、その頃、宗矩は江戸に戻っていた。
(二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
//_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
//_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○===○
| |││││││││││││││││|| .||
| |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| 柳 ||
| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| 生 ||
___________| |││││││││││││││││|| ||____________
\/\/\/\/\/\| |││││││││││││││││|| ||\/\/\/\/\/\/
/\/\/\/\/\/| |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
""" ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●) 「殿、お帰りなさいませ!」
. | (__人__)
| ` ⌒´ノ うむ、何事もなかったかの?
. | } あと、柳生庄から文など来てはおらぬか?
. ヽ }
ヽ ノ 「はい、無事何事もなく済んでおります。
/ く ただ、お文の方は…」
| \
| |ヽ、二⌒)、
- 48 :1:2009/02/10(火) 23:36:45.05 ID:Bi0J/rkQ0
- =その晩=
/ ̄ ̄\
/ \ 「殿、お膳をお下げ致します…」
|:::::: |
. |::::::::::: | ああ、うむ。
|:::::::::::::: | ....,:::´, .
. |:::::::::::::: } ....:::,, ..
. ヽ:::::::::::::: } ,):::::::ノ .
ヽ:::::::::: ノ (:::::ソ: .
/:::::::::::: く ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
|:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´
/ ̄ ̄\ ) ;;;;) …役目が終わって、家に戻れども、
/ _ノヽ_\ ) ;;;;) 出迎える家族は無く、一人飯、か…。
| (─)(─) /;;/
. | (__人__) l;;,´ 父上が亡くなって、
| `∩_ノ)━・' お寂しかろう母上の為とはいえ、
. | |_ノ おりんも七郎も戻ってこれぬのはなあ…。
/ヽ | |_
| \_/ ノ ヽ …単身赴任乙とか
\ /_| | 嫌な単語が聞こえたような気がするが、
| \ / _/ まあ、気のせいだな、うん。
実際のところ、七郎誕生後のおりん、及び七郎が
いつ頃まで柳生庄にいたのかは不明である。
が、ここでは一人身となった春桃御前を慰めるため、
当面柳生庄へ留まっていたものとして話を進める。
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:37:39.23 ID:mXjC0Czx0
- やらない夫…
- 50 :1:2009/02/10(火) 23:38:25.68 ID:Bi0J/rkQ0
- / ̄ ̄\
/‐' ヽ_ \ しかし…おりんが戻ってこぬと、
( ー)( ー) | なんというか、色々と溜まるものがあるのう…。
(__人__)/// | 下半身的に考えて…。
γ⌒ヽノ l` ⌒´ |
( ⌒ ) { | とはいえ、三千石を預かり、上様のご指南役を相務める身で、
ゝ_ イ { / | 遊女町へ出入りするのも外聞の悪いものではあるし…。
ヽ ノ、 \
/ ̄/ ` ー ─ '/ \
/  ̄ \
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ー)(ー) …それに、子が七郎だけではやはり不安だ。
. | (__人__) 無事に育つとも限らぬし…。
| ` ⌒´ノ
.l^l^ln } …父上が11人もこしらえた気持ちがようわかるわ…。
. ヽ L }
ゝ ノ ノ
/ / \
/ / \
. / / |ヽ、二⌒)、
ヽ__ノ
石舟斎宗厳には、男子5名(厳勝、久斎、徳斎、宗章、宗矩)の他、女子が6人いたという。
ちなみに、全員成人し、女性も全員嫁いでいる。
(なので、外孫であれば、兵庫助や七郎以外にも石舟斎の孫・曾孫は大勢いたと思われる)
- 53 :1:2009/02/10(火) 23:39:42.34 ID:Bi0J/rkQ0
- / ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●
| (__人__) …………と、なると、だ。
. | ` ⌒´ノ
| ∩ ノ ⊃
/ ./ _ノ
(. \ / ./_ノ │
\ “ /___| |
. \/ ___ /
(ヽ三/) ))
( i)))
/ ̄ ̄\ \
/ _ノ \ )
| ( >)(<) やはり側室を持つしかないだろ!
. | ///(__人__) 家の安泰的に…そう!あくまで我が柳生家の安泰的に考えてな!
| ` ⌒´ノ イヤッホウ!!
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
⊂ヽ γ く
i !l ノ ノ |
⊂cノ´| |
こうして、宗矩は七郎の他にも子を作るべく、あれこれと動くことにしたのであった。
- 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:40:27.95 ID:mXjC0Czx0
- お家の為ならしかたがないなw
- 56 :1:2009/02/10(火) 23:41:00.39 ID:Bi0J/rkQ0
-
…白長饅頭のくせに…。
./
_ - " ̄ ̄ ̄`ヘ/ …まあ、ともかく、結論から言えば、
,/ ,へ | : / 宗矩は四男二女、合わせて六子に恵まれたんだ。
./ r- ヾ | : \ この子供たちを生まれた順に並べると、
|/ i , , `.| : つ
|! i ! , |、i | i i .! !! .長男 : 十兵衛三厳
|ヘ N !从 !\iヾ、_iヘ、.\ / .長女 : 名前不明(武藤氏室)
| |`>c;;;;;-v"vvrc;;;;-ヾ\ ,イ 次男 : 左門友矩
| | '゙-,'''r"/// ゙ーi f'"| )/ ! 三男 : 又十郎宗冬
| |、//! !////// ! !/.| | | 次女 : 名前不明(中小路助九郎嫁)
./| |iii`it_,!C===つ !._.!イ| i 〉 `、 四男 : 六丸義仙(列堂)
/ | i 〈^`;;;ー;]二二[;;;;^一| ! クヽ、 `i
./ /|∧ l;;;;;rー--ty一"^`ナX〈ノ i ^ヽ となる。
.\/川 ヾ >;;;〉,r-、 〈 r'^`、゙< 〉/( でも、このうち、正室・おりんのの子である事が
/`>∧ i |;;/( `i V f |;;;ヘ ト、 明確なのは、十兵衛と宗冬だけでなんだよね。
(娘2人についてもおりんの子かどうか不明)
- 57 :1:2009/02/10(火) 23:42:39.10 ID:Bi0J/rkQ0
- / ─ミ、 ::::::::::: つまり、先の話になるけど、
/ ヽ \ \::::::::: 少なくとも、宗矩は最低一人は側室(or妾)を持ったんだ。
./ / i ヽ \ ::::::::: まず、末子・六丸義仙については、
i |i | | ト、 { ヽ \ ::::::::: その母は側室お藤であると判明している。
| |l | |\ ヽヽ \ \ :::::::::
| |lヽ|ヽ! \| \|\ \ :::::::: しかし、それ以外の側室(or妾)の存在については
、 ヽ| ',‐一^''′`'^ー─ヽ─‐::::::::: 実は不明なままなんだよね…。
. \|\l ─u‐ ーuー‐ ::::::::: そしてそれは、後に生まれる宗矩の息子に関する
lヽ| ! ` ̄ ` ̄ ̄ :::::::::. ひとつの謎として残る事になる…。
| | l 、、、 :::::::::.
| | ヽ ` ::::::::: …ちなみに余談だけど十兵衛にいるのは妹だけだよ。
| | l `ト 、 ::::::::: 姉の人などいない!
| | | | l` 、ヽニつ :::::::::.. (誰だね「あねうえー」とか言ってるのは?)
- 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:42:52.07 ID:hAyW3FXh0
- _ ∩
( ゚∀゚)彡 矩香!矩香!
⊂彡
- 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:43:05.22 ID:kLnAcohL0
- 六丸! 六丸!
大葉健二さんが坊さんやったときの名前も列堂だったなあ。
(全然関係ありません)
- 61 :1:2009/02/10(火) 23:44:00.33 ID:Bi0J/rkQ0
- ここで一時的に時は進む。
6年後の慶長十八年(1613年)、柳生庄・柳生家屋敷…。
_/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/
@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==
l」/'' l」/'' l」/'| l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/'' l」/''
─= ‐ ┠─┠─┼─┼─╂─┼─┼─╂─┼─┼─┨| |
─┨ ┠─┠─┼─┼─╂─┼─┼─╂─┼─┼─┨| |
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─┨ ┠─┠─┼─┼─╂─┼─┼─╂─┼─┼─┨| |
━┫ ┣━┣━┷━┷━╋━┷━┷━╋━┷━┷━┫| |
//┃ ┃//┃//////////┃//////////┃//////////┃| |
━┛ ┗━┗━━━━━┻━━━━━┻━━━━━┛|_|_
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
──────────────────────────────────
:::::::::::::,,|;;;;i|,|:フi:::::::::::::::::::::::::::::::,,|;;;;i|,|:フi:::::::::::::::::::::::::::::::,,|;;;;i|,|:フi:::::::::::::::::::::::::::::::,,|;;;;i|,|:フi
:::::::::f----イ/::::::::::::::::::::::::::::f----イ/::::::::::::::::::::::::::::f----イ/::::::::::::::::::::::::::::f----イ/
,,.,,. ,,.. ,,.. ,,,, ,,,, ,,,,
「ほぎゃ、ほぎゃあ…!」
「おお、生まれたのかい。
どれどれ、顔を見せておくれ………ほああッ!?」
- 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:44:34.86 ID:mXjC0Czx0
- ほああってwwwww
- 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:44:24.12 ID:kLnAcohL0
- ナニその反応
- 64 :1:2009/02/10(火) 23:45:42.64 ID:Bi0J/rkQ0
-
γ::::::::::::::::桃::::::::::::ヽ、 な、なんて美しい子なんだい…!
/::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ まさに輝くような美しさ…適当な赤ん坊AAがないとか
γ:::::::::人::::人::人::::人 ヽ そんなんじゃないんだからね!
(:::::::::/ u⌒ 三 ⌒ \ )\
\/:::::::::: (○)三(○)\ノ \丶 i. |
|::::::::::::::::⌒(__人__)⌒ |\ ヽ .i. .|
\:::::::::: ` ⌒´ \ \ ヽ .i |
ノ::::::::::u \
/::::::::::::::::: ー ほぎゃあ…ほぎゃあ……!
|::::::::::::: l u ー
ヽ:::::::::::: -一ー_~、__= (ここら辺に左門がいる)
ヽ::::::::___,ノ 三
 ̄
当時43歳になった宗矩に、次男・左門が生まれる。
後の刑部少輔友矩である。
- 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:46:22.35 ID:mXjC0Czx0
- 母ちゃんぶっちゃけるなwww
- 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:46:43.91 ID:zYfKht/z0
- おいwwww
- 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:47:38.95 ID:5Oa12GIu0
- つか母ちゃんまだ健在なのかwww
- 67 :1:2009/02/10(火) 23:47:09.03 ID:Bi0J/rkQ0
- . -- 、 - _-、 - 、
, -ァ' / `ー´ ` '´ \ ̄ヽ
// / 、 ヽ ヽ
/ / / !! ヽ {、 \ ヽ l そう、次男・左門友矩のことなんだ。
l l l{ lヽ ト、 ヽ\ヽ l ヽ l 左門については、妾腹の子であることだけは
l l ハ,.ィ弋ヽ\ ヽ ,メ⌒ トlリ ! 明記されているものの、その母が誰であるかは
l l |/ `丶 ー`ー'フ、フ }/ j} l どこにも記されていないんだよね。
l j ! _ ィ┬ ァ┬、 ! !
j /l l _{:⊥ ⊥:j_ l ト、 そのため、母はお藤であるとする説もあるけど、
/ / j l ノヽ - ´ ヽ ` {:: l ヽ そうであれば名が分からないのはおかしいし、
/ / i::: ! ー′ _ }::: l ヽ また、六丸との間の年齢差が離れ過ぎ(23歳差)で、
/ ,′:{::::. l _) ノ:::::. ヽ \ いささか不自然なんじゃないかな、と思う…。
ノ !: :l:::::.. ヽ _) /{:::::::::::... \、 ヽ (そりゃ生めないこともないでしょうが)
{ |:. .::ヽ:::::... ヽ>、.. ..イ:::::::l::ヽ:::::::::::.. ヽ} }
ヽ ハ::..:::::::::::::ト:::::. ヽ} ヽ三く 〉::::::::::::ヽ::ヽ:::::::::::. ノ l
ノ ノ }:::::::::::::/::ハ:: }! l:::::::::::::::::: ̄}:::::::: /
´ ..:::::::::::::::/ノ:::j /ト、 |:::::::::::::::::::::ノ::: {
- 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:48:22.37 ID:mXjC0Czx0
- 23歳差か~
- 70 :1:2009/02/10(火) 23:48:25.01 ID:Bi0J/rkQ0
- _,r-一⌒`ヽ、
/⌒゙ヽ´ r //ヽ\
r´ヾ r一⌒`⌒`\ ヽ\ 他、以前紹介した石舟斎の遺書にある
/ r'" `\\ ヽ \ 「おはねのひいさまの屋敷」なる文言から、
! ! i i ヽ `、、 \\ヽ \ 宗厳と縁のあった公卿・烏丸光広の姫がここに住んでおり、
| ヽ、 \ \ーヾー、) ヽ \ `ヽ、 その姫・順子こそが左門の母である、というのが
/ i |ヾヽ、ヾー-` ,ィfヽ|〉r-、 `ヽ `ー 、 山岡先生版の説(というか小説)なんだけど、
/ /! | ri>r- -^ー’ !.| ト、 / |`ー 、__ `ヽ そもそも宗矩と烏丸家にそこまでの縁があったのか、
/ / ノ |、 '-’ , _ /..| |...`! |....、 \ ) それに、この遺書は左門誕生の14年前のものなので、
/ /../ |_ヽ、 r ´ ノ /}--{r-ヾ,| |\....`ヽ Y その頃からずっと住んでいたのか、など
/ r /.../ ノ///7` t-(⌒<//人◎ノ (ノ`...r-、〈^ 謎の点が多過ぎて、これも採用するには
/// /.../ /////`7 |`t、  ̄ ヾ/ / 躊躇うものがあるんだよね。
V |r-´/ ∧///! | r―― `ー /ト
/ } /ヽ|//! / `ー―、 ノ| ! 結局は、信頼に足る史料が無い為、
/;| | / |//// / / ヽ、 /;,;〉 | 左門の母が何者であるかは不明なままなんだ。
イ;,;レシ-〉ト―-´|V / / / |`ヽ、 ノ;,;,/ |
/ ̄ ̄ ノ / / / !;,;,;|;,`L_ノ;,;,/ /
〈´ / / |;,;/\;,;,;,;,;,;ノ /
- 72 :1:2009/02/10(火) 23:50:21.24 ID:Bi0J/rkQ0
- __ -- 、__
_/ `丶 ヽ \ そして、左門は正室・おりん以外の子でありつつも、
/ ⌒丶 \ 柳生庄-即ち、宗矩の実家で生まれた子でもあった。
/⌒ _ \ ヽ. \ つまり、その母は柳生家に認められた存在だったと
r'⌒ 、 \ヽ ヽ. \ 考えられる。
| | ヽ 、 ヾニ二_フ´ ̄ ヽ', ヽ \
| ヽ \>― '7´ ..-. r| | \ 当時、上位の武士が側室を持つこと自体は、
| Vヽ-ゝ ‐' ヘヽ:ソ ! ト 、 \ なんら問題があると思われておらず、
| V ̄ _ ´ | ! ヽ \ また、側室・妾であれば、身分の低い娘であっても
| ヽ rい::) .ィヽ ! / \ 然程取り沙汰されなかったことを考えると、
|/ ヽゝ' ヽ , ´ ノ/ ∧  ̄ 側室・妾である事は名を秘される理由にならない…。
./ ト、 辷´ - ニ´ / / へ___
/ / | 辷ー―‐r‐/ / .ィ´ / ` にも関わらず、この左門の母が不明というのは、
/ / 人 __>イ / |// / もしかすると、「わからない」のではなく
| / / / /〃 / |/ / 「わかっては(公表しては)まずい」人物だったのでは…?と
| / レ' / || イ | / 妄想するのもまたロマンと言えるのかもしれないね。
\ ! ! /|| | ト- ゝ
ヽ ` ー 、 / ヾl !、ゝ
 ̄ ̄) ノ ヽゝ
//
((
ヾ
- 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:51:21.38 ID:gxRm9v0X0
- 母が不明なんじゃなくて、案外そもそも宗矩の子供じゃなかったりしてな
- 75 :1:2009/02/10(火) 23:52:25.44 ID:Bi0J/rkQ0
- ともあれ、宗矩がこの時期、いつ、どこで、どんなきっかけで、
どのような側室、または妾を迎えていたかは定かではない。
ただ、少なくとも、おりんとは別に、左門の母になる女性が、
この時期の宗矩の身辺にいたことは間違いないと思われる。
:,. --、ム-// \: : : : : : :`: .、
:/ 、7_{_____ \: : : : : : : .:\
. :/ フ: : : : : : : : : : : :  ̄ミ: : : : : : : : :ヘ , -───-= 、
:/ ,. ォ-':/iヘ:ヽ. 、 : \: : : : : ミ|: : : : : : : i : ハ / \
:イ_,. ァ'′ : |: :,' .l: :ヽ.ヽ.\:. :\ : : : |: : : : : : : |: : ', / \
:/ :|: : : : :l: :| l: : : ー――--\ : l: : : : : : : |: : : :!/ ヽ
. :/: : l: : : : :i|/| : l : : : : \: : \\ヾ.| : : : : : : |: : : :| ヽ
:/: : : i: : : : :/l:|: : l: : : : : : : イ⌒/外、.| : : : : : : l: : : :| 丶
:,' : : i: :i: : /|: :l:._,,: : : : : :.:.:.:.i什:::::::ハ ゝ: : : :i : l: : : :| 、 l
:i: : /|: :', : : : l ,,イ /ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨心ノij|: : : : .:l : lヽ: : !._ノ'′ `、 |
: |: ,' l: : ',: : : l {i i::::::ハ:.:.:.:.::.:.:.:.:.゙ゝ--○: : : : :| : l ノi: :|● ) "ー-- /
:|/ |: : :ヽ.: :トゝ弋ンj :.:.:.: |: : : : ,': : l: ∧:! (● ) /
:|: : : : ヽ:',∧:.O''" , l: : : /: : /: ,' リ j ///// /
. :',: : : : :|:ヾ: i _, -っ ,|: : /_|: /|:.,'}-‐' .-‐"ヽ. ) /
. :ヽ: : : l \: ヽ 、___'‐'"´ ,. イ,|: /:.:.l:∧l,' j ` ー-`ー-一'′ /
:\ | ヽ:,-y-、_ヽ: : ̄: :_X:.:レ:.:.:.:":.:.:.\ ヘヾ /ノ.:.\
:ヽ ,.. ┴イ-i ハ _,.-<ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽiヘ //.:.:.:.:.:.:.\
:iィ====`イ_メ:.:..:.\\ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i ト `ー-=- /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
側室だか妾だかに夜の立ち合いを挑む宗矩(想像図)
- 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:52:53.06 ID:kLnAcohL0
- おまわりさーん!! 変態がいまーす!
- 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:53:27.83 ID:mXjC0Czx0
- やらない夫wwww
- 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:54:40.39 ID:hAyW3FXh0
- 合意のもとでない性交渉に及ぼうとしてるようにしかwww
- 78 :1:2009/02/10(火) 23:54:28.42 ID:Bi0J/rkQ0
- さて、時を戻し、今度は慶長十六年(1611)になる。
慶長十二年(1607)と比べ、宗矩自身の周りに大きな変化はない。
だが、柳生の縁者の中で、唯一、位的に宗矩以上の存在である人物に
関わる出来事があるので、ここに紹介する。
|三=- ガラッ!
| __
|_,.へ、-、ヽこ Vヽ_
|三ヽ/ ヽ }//└ーァ
|フ `{_ (⌒Vi|//⌒ Tュi、
|-=‐'_'い{〉´`くア ノlV ハ
|/,.へ! ソ /^ー<__ノノ-1
|二、 =、‐、ヽ(ニ二}
|⌒ヽ ヽ} トー-={ 殿、南都(奈良)より文が届いております。
|、(・)l ,.-=、 トニ= /
| `´ ,.、 '(・) } 」こ‐ノ 「南都だと…?
|‐、 ' } ´``''′ /ーソ′ はて…何事であろうかの」
|ヽ `ー- ...__ /-く
|、 ``' ー-}ノ /7^i/
| `_ー--一'´ /_ノノ
|  ̄ /ー'´
| 、__,.. イ´
|/=== rーv─r- 、
|//:::::::ノ {つノ-─--、ヽ
源太
(宗矩付の小者・仮名)
- 81 :1:2009/02/10(火) 23:55:49.81 ID:Bi0J/rkQ0
-
ある日、宗矩のところに一通の手紙が届きました…
____
/ヽ_//
/ / /
/ / /
/ / /
/ / /
/ / /
 ̄ ̄ ̄
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| |
| |
/ /_____
/ 従五位下に /ヽ__//
/ / / /
/ 任官しました / / ./
/ / / ./
/ 友景 / / /
/ / / /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / / /
- 82 :1:2009/02/10(火) 23:57:20.66 ID:Bi0J/rkQ0
-
/ ̄ ̄\
/ ノ \ \
| (⌒)(⌒) | おお、友景が従五位下を受けたそうじゃ。
. | (__人__) | 早速祝いを出さねばならぬの。
| ` ⌒´ ノ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ _\
/ く \ / / \
| \ \ ./ / .\
| |ヽ、二⌒)、  ̄ \
慶長十六年(1611)の十二月十二日、
幸徳井家へ養子に出されていた宗矩の従兄弟(石舟斎の妹の子)、
幸徳井友景が従五位下に叙されたという。
慶長七年(1602)に養父である幸徳井友豊が亡くなっていることもあり、
この頃には、既に南都陰陽師たる幸徳井家の当主となっていたと思われる。
天正十一年(1583)生まれなので、この年、28歳ということになる。
- 83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 23:57:27.72 ID:kLnAcohL0
- また友景せんせえに伝奇成分大目なファクターが。
- 85 :1:2009/02/10(火) 23:59:09.42 ID:Bi0J/rkQ0
- __
,. -‐''´ `` ̄`ヽ、
. / ̄´ -、 \
/ / ヽ. \ヽ ヽ ちなみに、この幸徳井家なんだけど、
. / / ! 、\ \ ヽ! | 元は賀茂氏の庶流で、そこに養子として
/ | |.| |\ ヽ. ヽ ∨ | 安倍氏の末裔の一人、友幸が入ってきて、
| | l !、 !、!、__、\| | l 居住地である南都幸徳井を、家名としたのが始まりなんだ。
| |\|斗'\| ___\! ./ ', つまり、賀茂氏・安倍氏の両方と縁がある家なわけだね。
', | !'´ィf⌒ト ´f⌒}iヽ|/ | ヘ
\N! ..弋zリ.::::::::::弋zリ:::::| |ヽ \ 代々、南都の有力寺院と縁が深く、
| l ヘ.::::::::::::::::、:::::::::::::::::::| | l ヽ ,. -、 中央の陰陽寮官人としての役職は無かったけど、
| | \ t-っ /| | |,. -‐''´ ヽ 大乗院門跡の引き立てにより、
/`| | l> 、 __,. '´/l l/ / | 歴代当主の官位は軒並み三位四位まで昇っている。
. r、 ∠__.| | |_l_|_∧__/ | | \ / (まあ、あくまで朝廷での官位なので、
__ヽ\、/ r、| | | | ム l .' ,. -―、 | /、 権力や財力とはあんまり関係ないのですが)
\\ ヾ>ヽ\ ヘ. !,ノじハ.__,ノ! /'´ l__ノ! |/ヘ
\` ,.-‐ノ〉 ヽ ハ ヾ==彳 ′ / '、::::::::::|`¨ / 朝廷の暦博士を模倣した「南都博士」を自称して
ヽ. | _h ', __,、_/ .′ .′__ ヽ::::::! ,.イ\ 独自の暦を作成、興福寺に進上するなど
∧-、r‐-':::::| ! \:/ / /!'´/__ヽ_,ノ:::::!-7ヘ | 南都陰陽師として活躍した、という話で、
\::::::::::::::::::! | ′ / .' l ヽ::::::::::::::::::l_∧ V! この頃には、友景も陰陽師として働いていたんだね。
/ .〉:::::::::::::::! / ! / |,、 〉___::l ヘ ||
. / ./:::::::::::::::::| / | ! l  ̄  ̄ ̄`ヘ| ハ |l
/ ./:::::::::::::::::::j / ', | /!案 内 係 X ∧ !|
. / ,{:::::::::::::::::::,′ | | ./ l|====、、∧ ハ. |\
- 86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:00:33.80 ID:DXfkiyzQ0
- そしてその裏では魔界の(ry
- 91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:05:00.51 ID:mI9STzzb0
- ちなみに新陰の剣っぽいのは友景が持つと柳生力(やぎゅうちから)と陰陽力が両方そなわり最強に見える
韓人が持つと逆に弟に謀殺されて死ぬ
- 87 :1:2009/02/11(水) 00:01:25.52 ID:T9WXcfDb0
- そして翌年、慶長十七年(1612)の某日。
南都・幸徳井。
/' ,.ィ / / ,.ヘ/ i l ll l. ヽ | | !
. /./ / l /ヾl ト. l lト lヽ. \l l | l
l /! ! l! { { !ヽ. l llヽ. ヽ.` ‐-ゝ! !
!. !.{ ,イ、 lト. l ! l \. ヾ、`‐、._\/;:三ヾ ̄
ヽ! l. |{ ヽ、i \! ヽ、 ヽ `'ー-ゝ-‐ Ti l r 、l
ヽ!ヽ { `‐ゝ___ `'ーゝ____-‐_,,.!{ ! ! {i } .} } }
`'‐ゝ[i´ l二{ ̄ {" ̄(:゚r゙i ] -‐!l l し'リ ノノノ
l リ .l l  ̄ ̄ ! ,ゞ三<--─ これはこれは、又右衛門様。
ヽ、__/ ヽ、._l___ ノ !〃r' ヽ お久しぶりです。
<.__ { ! !( l } .} } }
t___,. !.l l ` リ ノノノ
l  ̄ ヽミニシ' __
`T / /´ ̄ ̄ ̄
! / ,r'-──- 、.
ヽ、.___,. イ ,. ‐'´ 、 `
,.. -┴ヽ、 \
幸徳井友景
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ⌒)(⌒)
. | (__人__) ははは、おやめくだされ。
| ` ⌒´ノ 無官のそれがしに敬語など。
. | } 友景様は幸徳井家の当主にして従五位下の身でございますぞ。
. ヽ } この度は、まことめでたいことで、おめでとうございまする。
ヽ ノ
/ く
| \
- 88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:02:42.31 ID:wb1kEbsU0
- アバン先生www
- 89 :1:2009/02/11(水) 00:03:00.38 ID:T9WXcfDb0
- ||! |! |!l // /// /,/ /,//j ヽヽ ヽヽ ヽ ヽ
l|! |! |!l_ノ/ /// /ノ /ノ/ノ } ハ ',ハ ', ',
ヤrl!斗宀≪=彡ィrf七云三三ミ 、__,〟, _ _ j/ ル} }l} } ! それこそやめてください。
,ィf 「/ ,' /rぅヽ<ル!レ¨Y] イ^fミY´^「` ヽ:r=!乏三辷えトル'}}! /} リ 私は、たまたま養子として入った家を継いで、
. ; {{ ) } } !,j {{{ ` ー'゚一' " // ]:「´{r{^_勹 /〉ノ/ル' この家に与えられた位を頂いただけです。
. | Ⅶノノ ノノ! ヾヽ、_____.ノ/ l:| ` ー‐' ///うヽミ=- どうか、前のように気安くお話ください。
ヽ._、、メ≧─く巛| `'ー―― '´ , , ヾ:、___ノ,イ}}〉〕} }}^ヽ
/'/ '//'//⌒ヽ Y! `‐" `ー一i ト、トミ.__刀
; {{)) }ルト、 /| |/r/,.r‐く
ヤ 爪廴ノムリ ゙ヽ ⌒ /[|| |レ'/}Y:ハハ
ヽ.廴_从丈___彡" ::\ ,イ[||||弋{ノ}川リ;
_ / ::::::ヽ ,.イ㏍㏍ト廴廴.z彡'
: : ヽ`≧=/ニニニニニIニニ \ ,r个ー一七弍辷≦_
: : :`ー‐ァ' | | ` ー ´ニニニニf´:/: : : : : :`ヽ
/ ̄ ̄\
/ ノ \ \
| (⌒)(⌒) | そうか?
. | (__人__) | なら、お言葉に甘えさせて頂くとするかの。
| ` ⌒´ ノ
. | } 友景、元気でやっておるようで、なによりじゃの。
. ヽ }
ヽ ノ
/ く
| \
| |ヽ、二⌒)、
- 92 :1:2009/02/11(水) 00:05:02.53 ID:T9WXcfDb0
- l /! ! l! { { !ヽ. l llヽ. ヽ.` ‐-ゝ! !
!. !.{ ,イ、 lト. l ! l \. ヾ、`‐、._\/;:三ヾ ̄
ヽ! l. |{ ヽ、i \! ヽ、 ヽ `'ー-ゝ-‐ Ti l r 、l
ヽ!ヽ { `‐ゝ___ `'ーゝ____-‐_,,.!{ ! ! {i } .} } }
`'‐ゝ[i´ l二{ ̄ {" ̄(:゚r゙i ] -‐!l l し'リ ノノノ はい、又右衛門様も
l リ .l l  ̄ ̄ ! ,ゞ三<--─ ご活躍なされているそうで、何よりです。
ヽ、__/ ヽ、._l___ ノ !〃r' ヽ
<.__ { ! !( l } .} } } …前にお会いした時からは、
t___,. !.l l ` リ ノノノ こうも状況が好転するとは
l  ̄ ヽミニシ' __ 思いもしませんでしたね…。
`T / /´ ̄ ̄ ̄ あの頃は、私もまだ子供でした。
! / ,r'-──- 、.
ヽ、.___,. イ ,. ‐'´ 、 `
,.. -┴ヽ、 \
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ⌒)(⌒) まあの。
. | (__人__) あの頃は、わしもまだ大御所様にお仕えしたばかり。
| ` ⌒´ノ 柳生庄は豊臣に没収され、どうなるかと思うたものじゃ。
.l^l^ln } 今思えば、隔世の感があるのう。
. ヽ L } .
ゝ ノ ノ ちなみに、今、仕事の噂で、何か面白い話はないかの?
/ / \
/ / \
. / / |ヽ、二⌒)、
ヽ__ノ
- 94 :1:2009/02/11(水) 00:07:08.41 ID:T9WXcfDb0
- _,. -―- 、
♪ 「 ̄X x X\ ♪
|X ,. X x \
| ∠r┬≦≧ミ、i ヽ
| X f /7ト、 _rト小 X } )) そうですねえ…。
| ノ//l| | ||x / 陰陽頭の土御門久脩様が、
| x ∨  ̄`Y^Y ̄`Y / 江戸の町普請について相談を受けておられるとか
\ {ハ _ ノ 、 __ ノx./ ノノ その跡継ぎの泰重様が、暦道の上で
/ ̄ヽ」 、__,. /< ♪ 蝕・月蝕の予報を外されたとかで、
_ >‐//Y\ | |_, イX_」 .こちらにも相談が来ていたりとか、
/ i | | i ∨ / .| |  ̄ \ そんなところですかねぇ…。
r┤ | | | ` ̄ ̄´ l | ヽ あんまり面白いってほどでもありませんけどね。
」 l |. | | | | /
. / l | ⊥L _____|_| / i まあ、私は、ここ(南都)で暦が作れれば、
/ __ .| / Q___ Q | i __| とりあえず、それで十分なのですが。
/ / >‐ ´ ̄ \┐ l l / ̄ \
. / / / 、\ _) |ハ{ _ /
ヽ .| { ‐、 \ \ ) | 〉´ ┐ヽ_/ 「なるほど、そちらもバタバタしておるの…。
. | ヽ-ァ‐ ´ ` ー`´o 。 ,ノ-<// / いずこも同じか」
`ー‐ ´〈 (_) 。 / / ´/ i /
} O ゝ'二´ |'
{ ____ _ __//ヽ二´ /
. _ r<二_____//_>)ー'
| }`┬――-----------―┬'- _)
 ̄`Y T ´ |
 ̄ ̄ ̄ ̄ | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
、_ _」 ヽ
` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´ - '
- 95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:07:44.82 ID:wb1kEbsU0
- 暦はこうやって作るのかw
- 96 :1:2009/02/11(水) 00:08:51.48 ID:T9WXcfDb0
- / ̄ ̄\
/ ノ \ \
| (⌒)(⌒) |
. | (__人__) | では、わしは柳生庄へ戻るでな。
| ` ⌒´ ノ おぬしも元気でおれよ。
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
/ く
| \
| |ヽ、二⌒)、
l /! ! l! { { !ヽ. l llヽ. ヽ.` ‐-ゝ! !
!. !.{ ,イ、 lト. l ! l \. ヾ、`‐、._\/;:三ヾ ̄
ヽ! l. |{ ヽ、i \! ヽ、 ヽ `'ー-ゝ-‐ Ti l r 、l
ヽ!ヽ { `‐ゝ___ `'ーゝ____-‐_,,.!{ ! ! {i } .} } }
`'‐ゝ[i´ l二{ ̄ {" ̄(:゚r゙i ] -‐!l l し'リ ノノノ
l リ .l l  ̄ ̄ ! ,ゞ三<--─ ええ、皆様にもよろしく。
ヽ、__/ ヽ、._l___ ノ !〃r' ヽ また、いつかお会いしましょう。
<.__ { ! !( l } .} } }
t___,. !.l l ` リ ノノノ
l  ̄ ヽミニシ' __
`T / /´ ̄ ̄ ̄
! / ,r'-──- 、.
ヽ、.___,. イ ,. ‐'´ 、 `
宗矩がこの時、友景のところへ挨拶に出向いたかどうかは定かではない。
ただ、このような慶事があれば、それを祝うのは普通であったこと、
及び、当時の宗矩が、友景の母の実家たる柳生家の当主であることを思えば、
このようなことがあってもおかしくはないと思われる。
- 98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:10:18.51 ID:NWYxwiJ10
- >このようなことがあってもおかしくはないと思われる。
意訳:荒ぶる伝奇力を抑えきれずに書いてしまった、ということですね(;´Д`)ハァハァ
- 93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:05:11.34 ID:DXfkiyzQ0
- 伝奇的に言うと、柳生一族で一番黒い人と白い人の会話なんだろうかw
- 99 :1:2009/02/11(水) 00:10:55.76 ID:T9WXcfDb0
- =柳生庄・柳生家=
__
|┃ / \
|┃ / ⌒ ⌒ \
|┃ ガラッ | (●) (●) | おりん、七郎、今帰ったぞ。
|┃ 三 | (__人__) ..|
|┃ l `⌒´ |
|┃ . l .|
|┃ 三 { ./
|┃ ヽ ノ、
|┃ / `ヽ.
、(`'''''"::::::::::::::::::::}}/::::::"::::::::"'''ー、;;;;;;;ヽ;;;;;ヽ
,>ァ:::::::::::;;;:::::::::::::Y::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;ヽ;;;;;;ヽ;;;;;',
,r彡"::::::;r''":::::::::::;;;(:::::;;;;:::::::::::::::::::::;;ヽ;;;;ヽ;;;;;;ヽ;;'、
/::"::ノ:::ii":::::::::::::::;;r-、r'''''' 、ヽ、:::::::::::;;;;;ヽ从ヽ;;;;;ヽ|
(イ//:::::彡::::::::|:::t(_____))::|:;;;:::::;;;;;;;;;;ヽ;;;;;ヽ;;;;;ヽ
〉:::/::::::/:::::::|:::i::}::|l ,,,,,o ,,,,,, ノ|イ|;;;::::;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;ヽ;;;;',
(:::イ::::::::::::::::j::|リリノ――――tイii|l::|;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;y 又右衛門様、お帰りなさいませ。
ヽ||::i::::::::;;ノノ'__ 、 ``'ー、;;从;;;;;ヽ;;;;;;;ヽ;;;;;;',
、,ノノ{::"'〈 '" ミヽ `~~~~~~`'':ヽ::~''ー、ヽ;;;;;;ヽ;;;} 「うむ。
ー ''''t::::;;', ー'''""'ン ヽ:'==ミ、;;;::::',t::;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;リリ 七郎はどうした?」
ヽ::::l ::/ '':::::::};;リ~'iー、;;;;ヽ;/
、,,,ノ1:l 、 :::::::リ/)"リ;;;;;~';;/
')', ''マ ::::::::/ /;;;;;;/"
-ー '、 、ー- 、,, :::::::: 'リ~;;;;;;;;;;|;;|
ヽ, `'_''''" :::::/ |イ;;;;;;;;;;;ヽミ
ヽ ,,、 '"ノ: i〉人从从;i
,仝ー- ≦--―― ''' "~'''ー、i||}カ
おりん(宗矩の妻)
- 101 :1:2009/02/11(水) 00:14:00.82 ID:T9WXcfDb0
- |┃三 ガラッ
|┃ ____
|┃/⌒ ⌒\
|┃(●) (●) \ 父上!おかえりなさいだお!!
――‐.|┃:⌒(__人__)⌒:::::\
|┃ |r┬-| |⌒)
|┃ `ー' //
(⌒ヽ・ ・ ̄ /
|┃ノ /
|┃ つ <
|┃ (::)(::) ヽ
|┃/ > )
|┃ (__)
柳生七郎(5歳)
(後の十兵衛三厳)
|┃ ____
|┃/⌒ ⌒\
|┃ (―) (―)\ そしてこの七郎の小便鉄砲、食らうがいいお!!
――‐.|┃:⌒(__人__)⌒:::::\
|┃ |
|┃ /
|┃ヽ・ ・ ̄ /
|┃ \ ,.:∴~・:,゜・~・:,゜・ ,
|┃ヽ_)つ‘∴・゜゜・・∴~・:,゜・・∴
|┃ (::)(::) ヽ ・゜゜・∴~゜
|┃/ > ) ゜゜・∴:,゜・~
|┃ (__) :,゜・~:,゜・゜゜・~
- 102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:14:30.49 ID:DXfkiyzQ0
- いきなりフリーダム
- 103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:14:50.68 ID:wb1kEbsU0
- まあ5歳だからw
- 105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:15:56.90 ID:CCqSsBqCO
- なんの迷いもなく小便とは…できる
- 104 :1:2009/02/11(水) 00:15:52.13 ID:T9WXcfDb0
- / ̄ ̄\
/ノ( _ノ \
| ⌒(( ●)(●) 何やっとんじゃコラァッ!!
.| (__人__) /⌒l
| ` ⌒´ノ |`'''|
/ ⌒ヽ } | |
/ へ \ }__/ / / ̄ ̄\ ヘベッ!!?
/ / | ノ ノ / ●)) ((●\’, ・
( _ ノ | \´ _ ( (_人_)’∴ ), ’
| \_,, -‐ ''"  ̄ ゙̄''―---└'´ ̄`ヽ て
( ( .| 三三三三三三三三三 ノ (
ヽ _,, -‐ ''" ノ ヽ r'" ̄
\ , '´ し/.. | J
\ ( / |
\ \ し- '^`-J
_______
:/ ̄| : : ./ / # ;,; ヽ
:. | ::| /⌒ ;;# ,;.;::⌒ : ::::\ :
| ::|: / -==、 ' ( ●) ..:::::| さ、流石は将軍家のご指南役だお!
,― \ | ::::::⌒(__人__)⌒ :::::.::::| : 一滴も当たらなかったお!
| ___) ::|: ! #;;:.. l/ニニ| .::::::/ やっぱり父上は凄いお!!
| ___) ::| ヽ.;;;//;;.;`ー‐'ォ ..;;#:::/
| ___) ::| .>;;;;::.. ..;,.;-\
ヽ__)_/ : / \ ハァハァ....
- 106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:16:56.17 ID:xEbMOmrs0
- 5歳児を蹴るなwww
- 107 :1:2009/02/11(水) 00:17:32.80 ID:T9WXcfDb0
- / (●) ヽヽ
/ (⌒ (●)/ さて、七郎…。
/  ̄ヽ__) / どういうつもりかは知らぬが、
/ ____/ この父に小便を浴びせようとは、どういうつもりだ?
/ ;/(○)三(○) ん?
/ ;/ノし (__人__) ヽ;
/ ;| ^ `⌒″ ui く、くるしいですお父上…。
i ; | ;j |; ち、父上の意表を突く攻撃を
ヽ \ n⌒) /; やってみようかと思っただけですお…!
| \ (⌒ヽ/ ./ ノ `i
| \  ̄_/ ̄ ̄ ノヽ. グッ
| ;/ ̄  ̄ ̄ ̄ |
/ (●) ヽヽ
/ (⌒ (●)/ ほう。
/  ̄ヽ__) / ならば何故、この父を攻撃しようとする?
/ ____/
/ ;/(-)::::(-)
/ ;/ |||i"(__人__)"ヽ; ち、父上はもう少ししたらまた江戸に戻ってしまうお…。
/ ;| `⌒″ ui その間に、なんでもいいから…一本取ってみたかったんだお…!
i ; | ;j |; ううう…。
ヽ \ n⌒) /;
| \ (⌒ヽ/ ./ ノ `i
| \  ̄_/ ̄ ̄ ノヽ.
| ;/ ̄  ̄ ̄ ̄ |
- 108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:18:12.07 ID:wb1kEbsU0
- 大人気ないぞww
- 110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:19:08.53 ID:NWYxwiJ10
- 一本の取り方がおかしいww
- 109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:18:57.75 ID:mdZmu78J0
- このスレでは新鮮な図www
- 111 :1:2009/02/11(水) 00:19:24.24 ID:T9WXcfDb0
- / ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ー)(ー) …わかったわかった。
. | u (__人__) あまりお前の相手をしてやれぬ父にも落ち度はあったか。
| ` ⌒´ノ だがしかし、その小便鉄砲はやめろ。いいな。
.l^l^ln } (つーか、なんでこんなところまで無駄に父上に似たんだ…?)
. ヽ L }
ゝ ノ ノ
/ / \
/ / \
. / / |ヽ、二⌒)、
ヽ__ノ
____
/⌒ ⌒\ はいですお!
/( >) (<)\ だから、代わりに七郎に稽古をつけて欲しいですお!
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \
| /| | | | | | 「いいだろう。では、道場へ行くぞ」
\ (、`ー―'´, /
 ̄ ̄ ̄
- 113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:20:25.54 ID:DXfkiyzQ0
- 仲よさげでいいなあ。
- 114 :1:2009/02/11(水) 00:21:09.84 ID:T9WXcfDb0
- / ̄ ̄\
/ \ / さあ、七郎、打ち込むのだ!
| ( ●)(●) _
. | (__人__) //
| ` ⌒´ノ //
. | } //
. ヽ } //
ヽ ノ //
/ く //
| \ //
| |ヽ、二⌒)ゝ
__
//
//
//
//
___ //
/\ /\ //
/( ●) (●)// はいですお!
/:::::⌒(__人__) // ヽ せいやっ!!
.| |r┬-|.// |
\ `ー"// ノ
( i__ .i⌒L_丿
`ヽ、 ⌒)
 ̄ ̄`"''"
- 115 :1:2009/02/11(水) 00:22:59.25 ID:T9WXcfDb0
- , '
〆
//
ノ /
/ i
,i |i
,' |i
i| |i
i| .|i
| .i、 ビュンッッ!!
ゝ i、
.i| ゝ
.i| 丶
.i| \
.i| 丶
.i| 丶丶、、,,
i| \ゞ`
i|、 `\ 、、,
ゝ `丶`\ゞ
\ ,. ミ\丶 `
`;丶\丶 、`丶
\ 丶
\
- 117 :1:2009/02/11(水) 00:24:44.23 ID:T9WXcfDb0
- .//
/ ̄ ̄\ .//ハ,
/ _ノ ヽ_\ ^ < て
| (●)(●) .|/./'Y''~ヾ (……………わずか5歳でこの打ち込み…)
| (__人__) // バシッ
| `⌒´ // 「せいっ!せいっ!
|. 、ハ/,
ヽ ^ て バシッ
ヽ ./'Y''~ヾ
/ // \
.//
/ ̄ ̄\ .//ハ,
/ _ノ ヽ_\ ^ < て
| (⌒)(⌒) .|/./'Y''~ヾ (……父上の生まれ変わりというのも…
| (__人__) // バシッ あながち、母上の思い込みだけではないかもしれぬの!)
| `⌒´ //
|. 、ハ/, 「せいっ!せいっ!」
ヽ ^ て バシッ
ヽ ./'Y''~ヾ
/ // \
- 119 :1:2009/02/11(水) 00:26:30.25 ID:T9WXcfDb0
- / ̄ ̄\ 七郎!もっともっと打ち込め!
/ \ / そして…強くなるのだ!
| ( ⌒)(⌒) _
. | (__人__) //
| |r┬|ノ //
. | | | |} //
. ヽ `ニ } .//
ヽ ノ //
/ く //
| \ //
| |ヽ、二⌒)ゝ
__
//
//
//
//
___ //
/\ /\ //
/( ⌒) (⌒)// はいですお!
/ u ⌒(__人__) // ヽ せいやーっ!!
.| |r┬-|.// |
\ `ー"// ノ
( i__ .i⌒L_丿
`ヽ、 ⌒)
 ̄ ̄`"''"
宗矩が、七郎にいつ頃から稽古をつけていたかは定かではない。
だが、後のことを見る限り、相当早い段階から稽古をつけていたことは間違いない。
そして、その時点で「弱冠にして天資甚だ梟雄」と謳われた剣才は現れていたものと思われる。
- 121 :1:2009/02/11(水) 00:28:01.42 ID:T9WXcfDb0
- さて、それからしばらくして、また宗矩は江戸に戻った。
(二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
//_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
//_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○===○
| |││││││││││││││││|| .||
| |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| 柳 ||
| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| 生 ||
___________| |││││││││││││││││|| ||____________
\/\/\/\/\/\| |││││││││││││││││|| ||\/\/\/\/\/\/
/\/\/\/\/\/| |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
""" ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""
ちなみに、基本的に江戸詰めである宗矩が柳生庄へ戻っている頻度は不明である。
だが、この頃はまだ役目も然程重くなく、比較的戻りやすかったのではないかと思われる。
- 124 :1:2009/02/11(水) 00:29:25.24 ID:T9WXcfDb0
- また、この頃には、宗矩の評価もかなり固まり、大名家や大身の旗本の入門者が増えたという。
そして、その大名・旗本の弟子の中において、後に双璧と称される弟子の一人がいた。
/ ̄ ̄\ さあ!立ちなされ…。
/ \ / そして、今一度、打ち込まれよ!
| ( ●)(●) _
. | (__人__) //
| |r┬|ノ //
. | | | |} // 「わかっているさッ!!
. ヽ `ニ } .// でやあッ!!」
ヽ ノ //
/ く //
| \ //
| |ヽ、二⌒)ゝ
.//
/ ̄ ̄\ .//ハ,
/ \ / \ ^ < て 「セイヤァッッ!!」
| (●)(●) .|/./'Y''~ヾ
| (__人__) // バシッ
| |ii||| |´ // 「打ち込みが甘いッ!!
| | | .|、ハ/, 打つ時は、徹底的に打ちなされッッ!!」
ヽ `ニ て バシッ
ヽ ./'Y''~ヾ
/ // \
- 126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:30:19.63 ID:DXfkiyzQ0
- 「その手は悪しうござる」とか言い放っちゃったりして。
- 127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:30:38.64 ID:Tc/gJL8x0
- それは疋田さん
- 128 :1:2009/02/11(水) 00:31:22.22 ID:T9WXcfDb0
- 三三彡〃ィ;;;;;;;;ィ'/;;;;;;;;;;r'"/;;;/l;リ l;;;;;;;;;;;;;;;;゙i l! lj
三彡イ7 l ! ゙'"んr7〃/ツ;;;;;;;ノ /;;/l;;ノ^l;;;l ll
彡:ヲ;;;ヾ, jl f;;;;r/,-;ィ=i―'''''"^ ,ノノ ,lリ=、レ' リ
三ヲ;; /;;l レ/;;;fr'r''" ll,,..,,,.、 ''" Eヲイ /
イ7;;H f;;;i /;;;;l゙″ ,ィ''^''ー',ノ i, l'"
〃リハ l;;;;;;;;;;;;;t ´`゙ : ゝ-i、 宗矩殿…剣術って…楽しいよなぁ~ッ!
リソノll;;;;;;;;;iヽ;\_,; ィ′
イヲ ,ノ;;;;;r、;;`ヾ''ー''" "`: l
イイミ;;く ヾ、;;;ヽ、,, __,..,...ィ:l
゙i;;;;;ゝ、ヽゝ、`゙''''"´ 、_,,ィ '''"´,ノ,l
,l;;;;,t、_`ヽ_入  ̄ ̄´ ,i
リ;;ハ、 ~´, :::::ヽ、 :l
ノ  ̄ ::::::`ヽ l
細川忠利
当時、江戸にいた豊前細川家の嫡男、細川忠利である。
この頃の大名は、その多くが妻子を江戸へ人質として置いており、
忠利の父・忠興もまた、息子・忠利を江戸へ置く事で、幕府への忠誠を示していた。
正確な時期は不明だが、この江戸での人質生活の間に、
忠利は宗矩に入門したと言われている。
慶長五年(1600)に15歳で人質となった後、10代の頃に入門したと言われており、
それが正しければ、かなり初期の頃からの弟子ということになる。
なお、双璧のうち、もう一人については、また後に語る。
- 131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:35:17.54 ID:DXfkiyzQ0
- ホヒョンの息子かw
ともに徳川の古くからの家臣じゃないけど、
幕府の目付けみたいな役回りしてたから、政治的な意味でも
同じ立ち位置ってのもあったのかね。
- 129 :1:2009/02/11(水) 00:33:52.33 ID:T9WXcfDb0
- また、この年の年末(十二月十八日)、このようなこともあった。
/.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Y⌒ヽ::.|
|::::::::ゝ ⌒ ⌒ | 叔父上!
|::::::( ( ●) (●)| お久しゅうござります。
(@ ::::⌒(__人__)⌒)
| |r┬-| |
\ `ー'´ /
柳生権右衛門厳倚
/ ̄ ̄\
/ ⌒ ⌒ \
| (●)(●) | おお、権右衛門ではないか。
. | (__人__) | 久しいの。
| ` ⌒´ ノ
. | } お前が伊達様からの御使者であったか。
. ヽ }
ヽ ノ
/ く \
| \ \
| |ヽ、二⌒)、
この当時、厳勝の三男(兵庫助の弟)、権右衛門は仙台伊達家に仕えていた。
(指南役であったかどうかは不明)
- 130 :1:2009/02/11(水) 00:35:16.29 ID:T9WXcfDb0
- /.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Y⌒ヽ::.| ははは、叔父上ほどではござりませぬが、
|::::::::ゝ ⌒ ⌒ | それがしも殿の下で大過なく務めており申す。
|::::::( ( ⌒) (⌒)|
(@ ::::⌒(__人__)⌒) そして、こちらが殿よりの書状でございます。
| |r┬-| |
\ `ー'´ /
( ヽ ___ ././
.\ \| .,レ゛/
.\旨 爻ン
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ー)(ー) …あの方のことであろうから、
. | (__人__) ロクでもないことが書いてありそうな気もするが…。
| ` ⌒´ノ まあ、ご苦労であった。
.l^l^ln } 確かに受け取り申したぞ。
. ヽ L }
ゝ ノ ノ 早速だが、読ませて頂こうかの…。
/ / \
/ / \
. / / |ヽ、二⌒)、
ヽ__ノ
この日付で、伊達政宗から宗矩に対して書状が出されている。
誰が使者に立ったかは不明であるが、可能性として、
宗矩の甥である権右衛門が当てられたかもしれない。
- 133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:36:50.59 ID:mI9STzzb0
- >>130
宗矩にここまで言わせる正宗…想像するだにロクでもねえw
- 134 :1:2009/02/11(水) 00:36:53.18 ID:T9WXcfDb0
-
宗矩は伊達政宗からの手紙を読みました…。
____
/ヽ_//
/ / /
/ / /
/ / /
/ / /
/_/_/
, -――-、
/ \
/:::::::::::::: ヽ
/:::::::::::::::::: ヽ ………やっぱり。
|:::::::::::::::::::::: /
.| /
\ /
/ \
/.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Y⌒ヽ::.|
|::::::::ゝ ⌒ ⌒ | ええと…叔父上、如何なされたので?
|::::::( ( ●) (●)| (…なんだか嫌な予感がするなあ…)
(@ u:::⌒(__人__)⌒)
| `⌒´ |
\ /
- 135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:37:32.83 ID:wb1kEbsU0
- 政宗何書いたんだw
- 137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:38:29.87 ID:xEbMOmrs0
- ごくり・・・
- 136 :1:2009/02/11(水) 00:38:21.16 ID:T9WXcfDb0
- / ̄ ̄\
/ノ( _ノ \ 「貴老、御城御番衆ニ御成り候セシ、御心中察存候。
| ⌒ ( ー)(ー) オカシク候。何事モ於其地期面候」
. | (__人__)
| ` ⌒´ノ だとさ。
.l^l^ln } …まあ、新参の身では高望みできぬことくらい、
. ヽ L } それがしとてわかっておるわ。
ゝ ノ ノ
/ / \ というか権右衛門、ちょうどいいから聞くがいい。
/ / \ お前も知っておると思うが、兵助の奴が相変わらず…クドクド…
. / / |ヽ、二⌒)、 いつになったら…グチグチ……。
ヽ__ノ
/.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
|.:::::::γ⌒^Y⌒ヽ::.|
|::::::::ゝ u⌒ ⌒ | は、はぁ…。
|::::::( ( ⌒) (⌒)| いやその…兄上にも一応何か考えるところがあるのではないかと…。
(@ u:::⌒(__人__)⌒) (うわあ…八つ当たりだこれ…)
| `⌒´ |
\ /
- 138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:39:15.11 ID:wb1kEbsU0
- いく夫いい迷惑だなw
- 139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:39:49.11 ID:DXfkiyzQ0
- 主からの手紙を叔父にもってたら、何故か自分が兄のことで説教されたでござる、の巻
- 140 :1:2009/02/11(水) 00:40:03.73 ID:T9WXcfDb0
- ___
, ´ ̄ ̄ -、\
/ // ̄ ⌒ヽ \\ さて、この時の政宗からの書状は、
/ / / / ヽ ヽ. ヽ ヽ 宗矩からの書状に対する返答だったみたいなんだ。
. / / / | | |l ',. ! ヘ ヽ ',
/ / / :| |||ハ !ヘ.|||| l | その内容は、大御所家康の鷹狩の件や
,r==、 /| | | | :l l_!ム!イ| | ト|A | | ! その他、将軍家への申し入れに絡んで本多正信の名なども出ており、
〃 //j|! ! ∧!_,r==ハ| ノリr==、|リ/.厶--、 宗矩が、これらの人物の間で働いていたのではないかと
_{__/,r‐'⌒ \ | | |イ ヒり ヒり イf´ | } 推測できる史料のひとつなんだ。
、_/ ,.イ ! \ |! ::::::::::: ' ::::::/ | ! __Y´:
_/ / ∧ | ヽ | |、 r-っ ,.イ //´ ハ |:::: そして、この書状の最後に出たのが上の一文で、
/丿/_ム /ヽ 厂`\| `ァ'^'⌒<_| // _ノ:::::::::: そこでは宗矩が「御城御番衆」なる役職に就任した事に対し、
. /´//ヽ-イ::::::::::::`ー‐} Y´ ヽ Yf /:::::::::::::::: 「御心中察存」、「オカシク候」と述べているんだよね。
/ イ /\ /::::::::::::::::::::::〈 ん--、 / | ./::::::::::::::::::
- 142 :1:2009/02/11(水) 00:43:32.64 ID:T9WXcfDb0
- __,. -‐ ¨ ̄`丶、
/  ̄ヽ. ヽ この一文が何を意味するかを推測するに、
/ // \ ヘ ヘ まず、この「御城御番衆」というのは、
/ | | | \\ | | ヘ 江戸城における御番衆、即ち、将軍家の親衛隊たる
| | | ト、|ヽト、ト、 | l ヘ 書院番、または小姓番のどちらかのことと思うんだ。
| トk≦、 ,≧ニ、Y | | ヽ、
\ ∨ ヒり ヒりj丿 j,.イ´ ̄ヽ、 そして、この役職は、石高で言えば
/ l`ヘ"" '_ ""/ / /-、 } `丶、 それ程高くはない旗本(三百~三千石)が任命される役職で、
/ | /\ Y__) ,/ / { ヽ ム_ ` ー- 、 そういう意味では、宗矩がこの役職に就いたというのは、
/ / ` ーァ7 ,.イ ) ∨_,r`ヽ ヽ、 ある意味、残念な評価だった、と見ることもできると思う。
廴_―‐- {/ ,.イ0K ̄ | _ノー---- 、 \ (まあ、上限三千石なら宗矩もギリギリ含まれるが)
/ ハ_ /,.イ ヒ戈ヘ |ーヘ___ \ ヽ
/ /Y´ / ./ |:! | 丿 !__,ノ-、 `ヽー- 、 ヽ '. 尤も、小姓番の場合、将軍の耳目としての様々な役割
/ 人/ / ヾ、 ヒ| |∨ \ | \ ヽ| (遠国への使者の任や江戸市中の巡回、屋敷改め進物番など)も
,.イ / ./ .ハ`Y \/ ! V⌒L ヽ! _,.ィ7 ヽi | 職務に含まれているため、後の事を考えるに、
/ 〃 / / ! | `ーヘ._l !⌒Y_,ノニ≦._// ノリ こちらに就任したのではないかと推測できるかもしれない。
{ |{ / / | ヘ ! j、_ノl\ \ ` ー-- 、
.\ |ハ.| | | ヽ. ハ .ハ/ / ヽ「 \ ヽ …「推測ばかりで申し訳ない」だってさ。>>1が。
`ヾ|ヘ ヽ ヽ \ { / }/.| ヽ )
\__ヽ \´ ̄ヘ. / / ! ,r_ニ=-、 ノ
 ̄丁 / ) /{ / / ,イ'´ ハ_,. '´
| / F、__ { \. / / .′
- 149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:46:34.88 ID:kbhz/HsX0
- 書院番なら、腕の振るい甲斐が無くて残念ですな。
小姓番なら、使いッ走りでご苦労なことですな。
ってことですかねえ?
- 144 :1:2009/02/11(水) 00:44:49.55 ID:T9WXcfDb0
- ,r―――ヘr-、
/ ヽ ヽ なんにせよこの一文は、何かの当てが外れた宗矩を、
! i i ヽ \ 政宗が、からかいつつも慰めているわけで、
| A△_Vヽ\ヽ|>、! ! 或る意味、政宗と宗矩が、そういうやり取りがある程度に
/i | _` ´ `! ヽ r-<`L 交際のあったと証左と見ることができると思う。
/ ! | / . ヽ pラ` |>、 \_r一´ヽ;;;|_r-’
|/ | ! | ヽn_ノ . .. !ヾ:\ \ 〉´ まあ、この時はイマイチな結果だったけど、後々を考えるに、
f ̄ヾA .| ノ| _ ノ ヽ:::\入 \r´ 宗矩はこの頃から剣術指南役としてだけでなく、
f ̄`ーヾ/\ゝ-| i .|イ;;;;| \::::::;\ ヽ 徳川家の旗本としての働きにも腰を入れていたんじゃないかな。
ノ ヾ;;;;;;`〈 L_ノf.|;;;;;| /ヾ人::::ヽ! (幕府において、剣術指南役は公的な役職ではないので、
〈 ヾ;;;;;;;;] ! ! ∧;;;;!A/ヽヽ:::/ ヾリ 宗矩も小野忠明も、別に旗本としての役職があります)
L 〉r´ i ! V );;;!|`ヾ:::| `
`ーr一 ´~ ヾ;|--| ! |;;;〈 `、 そうでもなければ、剣術と全然関係ない書状のやり取りを
ヽ ! ! !;;;;;ヽ \ 有力大名の一人・伊達政宗とするとは思えないしね。
- 146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:45:26.18 ID:wb1kEbsU0
- なるほどなー
- 147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:45:59.57 ID:mdZmu78J0
- 永遠の中二病患者二人の文通……ゴクリ
- 148 :1:2009/02/11(水) 00:46:14.51 ID:T9WXcfDb0
- ともあれ、宗矩、及び柳生一族は、
概ね順調に、そして平穏に過ごしていたが、世間はそうは行かなかった。
時代は大きく動いていたのである。
}k
ノ;'l{
_ノ;人'、
}、、__,. -'',r'/p、ヾ、
,}”ー--、."ニー--゙'ゝ ゙'‐、__,、ャ,
,、 /;;,rlT=イ__~ ̄~^~^''ー‐---、.y"
,irこ;;;},|i || ~||~゙ ''l!tー-n-;t{;/
,j r'i!_、_}-二 ニニ゛‐-,k!i、,、、」|__,|トッ
、_ ヤ{/iコ};,^;;,,,;;;,‐,-,=ノ,ム=_-__ーネ{´,
,};コニニ/7r'|”~,__,゛,/ノ 。 \~^~^”””'ヤ
i!;;;;;;;;;;;、i!__| ,i-!;'"/,r'^v^‐、\iコ~|レ=i、
,}`ー';;;;;;;;;;;;;;;}r‐''”_,.-''/ [iillIII}}}] 、゛\i!、;;;;i、
/,Eャッririririrnm;y、^,、ニニ ー_ー‐-ー' ゛\,;;;i{、_ ,.ィ
/,r"=|、__  ̄~””””””'''''''ー,rk':;firiririnnm;y^~三ニ;:ニ'}
,/,r"=/|::::.. ̄~゛゛``''';::::::::::::ー‐,ノ,ム-.,, 、.、.゛,.___゛~^~゛^i;/
,、 /,r"=/,;l,,,::::i::::|iillIIIIIIIIII|||:::::;7/,r' ``i、:::.iヘ::::::::. ̄~''''''':|
. ォ}仁二Vェ^仁 ̄~"""゛””””''ー/,r'" .,・、 `\[iillIIIII|||]:::::::::::| ,
i!;;;;;;;;;;;/イ'^トー‐-ニニ二、こ,.-'" ,r' ,.-ー{ }ー、`、\"^"^"^"^゛''ー'}
,il;;;;;;;;;;;;;:^^i'|::::::::::::... ,. -''"_, -'/―‐‐`´ ―`i、゛、\゛^゛""ー'r/
i l;;;;;;;;;;;;;;;;;;,'|::::i,,. -''^_,,.-''′/' ,;iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiilllll `i、` 、゙-、:::::::::|;it======r'7
_r,=ーヲー",,:;;;;;;'7rイ~,. -'''~,._-_''~´..::::::|iillIIIIIIIIII|||||||||}.:::::゙'‐、 ` 、゙''-、:|;;;`i、;;;;;;;;;;;;~ヽ、
〕{ュョiririririrm;;;;;~_,n、 ̄__二;;;,,  ̄~゛゛゛'''''',,;;;;;;;;;ー―‐---`ゝ、` -、~ヾ,,;;ヽ、;、;,._;;_;;_,,'‐、
../,r'ーl~~~^~_,.,r'%%r===%%''ュ.,_"‐^"‐''=fhifhicifcifriririririyr'g'y'ng'y''ngmgigpmgwwiV} `''‐、._
/,r'=r|::::::::,r7=-ー''^`ー"^ -、_=フ:::::::::::: ..................._________ ~"””””””””””””|”””riririririnfzmir'7
ゞ゛ヾ゛;:"゛ゞ"'';;,r';";;ヾ、:::::::::|::::::i####lllllllllllliiiiii;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ̄ "''''' ::::::::::::::::::::::::::::|”””””””ヽ、””””"
ヾ、ハ,;;^",,;;;;;,r''^"::;''"",r'::::::::|、::::||iiiiilllllllllIIIIIIIIII||||||||||||||||||||:::::::::::|llllliii|::::::::::::::::::::::|^~^~^~'i~"
- 151 :1:2009/02/11(水) 00:48:01.60 ID:T9WXcfDb0
- この慶長年代後半(慶長十五~二十年)の頃、
日本の権力の中心であったのは間違いなく徳川幕府であった。
また、その権力の更なる中心点たる大御所・家康と将軍・秀忠の周囲には、
様々な人物が、その権力を預かるべく、鎬を削っていた。
そんな中、特に目立つ二大勢力による対立が存在していた。
一方は、本多正信・正純親子を筆頭とした「官僚派(文治派)」。
そして、それに対するのは、
,.. -─ '''''' ─- .、, マ 咸 __/_ヾ 十 フ l7
/,.、,_ヽヽl l / /_,. 、ヽ 了 心 / 、ノ 9 ´o) ・ ・ ・ ・ ・ o
/ / -、`''ー─'''´,. - ', ',
/ / ``ヽニー_ ‐_',ノ´´ ', ',
/‐;‐==、、,,_ 、..__. _,,、、==‐;‐', あの男を(政治的に)殺せたら‥‥
. i l, ___`` "´___ .,! li
f⌒ll _.._-‐。-、 i i ,r‐。‐-_.._ ll⌒i わしは到達するだろう‥‥‥!
. !(`!| ヾ三≡" | | `≡三'" !l´)!
', `lj ,r '_,ノ | | '、._ー 、 lj"/ 齢‥‥
/ |ゝ''l, /´ r_ | | _ッ ヽ ,!'"i\
/ ! i. l, ゞ=ェェェ三ェェェ='″,!i ,' \ 64年間の最高地点‥‥‥
∠-'''"! i il, __ ,! /l,``'''- 、_
'"´ / | i ! \ ニニ /,'// l, `
/ | ト、 \ ' ' ` / ,! '/ l, __ 、 _ _
/ l | r\  ̄ ̄ ,イ.// l ム ス ロ / Tヽ Fl _ツ__ 日 日 | -‐ l7
\ リ, l 、))r\_ _/レノ/ / 土 l 田 '、ノ ノ .[]'タヰ′| 日 | . レ `ー ・ ・ ・ o
/ |ヘヘ、\ゝ))r ||、ノr) 〃 | \ し ふく と き
大久保忠隣
安祥譜代七家の一つ、大久保家の当主、
老中・大久保忠隣を筆頭とする「武功派(武断派)」であった。
- 152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:48:46.75 ID:wb1kEbsU0
- 鷲頭様www
- 154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:49:37.33 ID:xEbMOmrs0
- どっちかっつーと官僚なんじゃww
- 155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:50:20.00 ID:kbhz/HsX0
- 確か、このスレの本多佐渡はアカギだったような…。
- 156 :1:2009/02/11(水) 00:50:55.13 ID:T9WXcfDb0
- / // , \ 幕府を開いた後、家康・秀忠が
/ / / / / 、`ヽ! 徳川の世を安定させるべく、
/ / / / l !| l ヽ. ヽ それまで比較的目立たなかった
l l / / | l | |! |! ! |ハ !| |l ! | 文治の才を持つ者を側に置いて重用し、
| ! l / ! ! | _!_!|_」斗イ! || !ト!| | その分、これまでの戦を勝ち抜き、
l | ! ./ ! ! .!l | | ヾ,.ィミ リィTl!| / 徳川の天下を実現させた武功派の家臣たち…
/| !| / | l !| N/.:::トj:::::::::トj:|ノ′ 即ち、戦場働きの荒武者たちを
/`V ! ! l | !| |::ヽ:::::::::::::::':::::::l| 高禄を与えつつも遠ざけたため、
/ / /| | .′| | \\ (二ニ7 /リ (それは諸大名の牽制と監視という役目もあったのだが)
〈--/ / .| | .′ ハ._>‥¬ニ二 ̄ヽ 武功派の家臣たちの間には不満が強かったんだ。
/-/ / ! ! / / / /:::::ヽ }
く / / /! / / !,/__ L_:::::::| /ーヵ しかも、文治派の家臣たちは
∨ / / | .′ / // /\ }:::::::L/__/ ! それまで徳川家になかった才を持つ者…
/ / ,.イ / / / // \ |-‐一'::::::::::/ _丿 即ち、新規召抱えの者も多かったから、
/ /'´ / / / / / |--、 ヽ:::::::::::::::::,'r‐''´ 譜代の家臣が多かった武功派からすれば、
/ / / / / / ! !〈⌒゙ー':::::::::::::::::ハ 尚更苛立ちが強かったんだろうね。
/ / ,.イ./ / / |/‐':::::::::::::::::::::::::::,'_,.イ
. / /::// / /:::::::::::::::::::::::::::::::/.l .! でも、その不満を主たる家康・秀忠へは
,.イ/::::::// / ./::::::::::::::::::::::::::::::::,' ! | 向けられない為、結果的に、文治派の筆頭である
-一''´〃::::::::::|/ | /:::::::::::::::::::::::::::::::::ハ ! | 本多親子へ不満が集中していったんだよ。
/:|!::::::::::::| | | /::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ| || l!
. /::::l|:::::::/\ !、 '、 /::::::::::::::::::::::::::::::::::/ || || || 【武功派(武断派)】 【官僚派(文治派)】
/::::::::::/ ヽ ` ̄/:::::::::::::::::::::::::::::::::::/_,.リイ| l ! 戦場働きの荒武者 : 治世の才を持つ文臣
. _/::::::/ /:::::::::::::::::::::::::::::::::, '7 ,リ /ヾ=- 古参の譜代 : 新規召抱え
r:´:::::/ !:::::::::::::::::::::::::::::/ / ー=-'′ 代表:大久保忠隣 : 代表:本多正信
|,.ヘ/ / |:::::::::::::::::::::::::, ':|ヽ.j
./ | l| / r‐:':::::::::::::::::::::::/l::::! ヽ これが、この対立の構造だったんだ。
ト、 !_| .′ ,ゝ:::::::::::::::::::::::::〉:::::|/^ヽ}、 単に忠隣と正信個人の対立じゃ済まなかったんだよ…。
.ト、ヽ!\ ! / く__,.、::::::::::_r'´::::::::::::::::Vヘ
.ヽゝj\ ヽ l // ヽァ'´::::::::::::::::::::::::::Vヘ
- 157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:51:53.27 ID:xEbMOmrs0
- よくある対立ですなー
- 158 :1:2009/02/11(水) 00:52:40.49 ID:T9WXcfDb0
- _ __
/⌒ヽ 丶 ヾー、
/ ヽ 、\ \ \ヽ
. / i| !\| \}\N\jい ちなみに、宗矩がどちらに属していたかは不明なんだ。
| l ト、|, -─ '~ `ー^ヽ!ハ 属する、というほど立場が明確なわけではなく、
| | !∧l ィ ┃ ┃ ルリ 勢力というほどのものもなかったからね。
| |ハ ∧ゝ ` {l |
| |ハ ∧ゞ ⌒ イL! でも、敢えて推測するとすれば、
|/二ヘ ハト ._ , イ/:l \ 比較的新参の者が多かった本多親子側に
/ __ \ \::::::::/〃::l /`| 親近感を持っていたんじゃないかなあ。
. ∧´ `ヽ、 ヽ ヽ::/ i{::::l / ! 宗矩自身、別に戦場働きで功績を挙げたわけでは
/ ∧ `¨i l}:{ l|::::|′ |i なかったし、比較的遅めに仕官した方だしね。
. ′ ′iヽ ヾ!::ヽlj::/ ,小、
| { ト、 、 \::!ハ/ |ハ
`丶ヽ,ヽ、}ヽ \ヽl::ノ /j ! }
} } ノ∧\ ヽ}:l ′/!レ′
- 160 :1:2009/02/11(水) 00:53:59.50 ID:T9WXcfDb0
- この対立は、大きく分けると2つの事件として現れる事になる。
まず最初は、慶長十七年(1612)に起きた「岡本大八事件」である。
,,..、--―――--、..,,
r'" ,.,.,. ,.,., `' 、 ククク・・・
| .i´ _`'-、___.、-'´_ `i l
| l u _ `'-、__、-'´ _ l .|
| .l `'-、____、-'´ u l | 本多佐渡ッ・・・・・・!
| |-====、、 ,、====-| |
. r‐'、ヽu,、-三- ゛|j~´-三-、u /r-、 悪いが・・・・・・ おまえは今
| r‐| | <´ o 》ノi i、《 o `> .| |`i | ここで(政治的に)死ぬ・・・・・・!
| に| | ゛ミ≡彡 | |uミ ≡彡 .| |.コ | これは声だっ・・・・・・!
. | ゝ.|.| ト、ヽu__ | .| u、_ /,ィ |.|ノ l 政治を司る・・・・・・ 魔物からの声・・・・・・!
. ゝ-|| | |ヽ u ゝ!__!ノ u ,ィ'|.| ||‐'´|
/ | ト'、|`T.T T T.T´レ1| .| | おまえを殺せ・・・・・・ という声・・・・・・!
7/| .| \|`「`「`「`「´| |/ | |ヾ
,.、 -‐ '' "|';';| .| しu`U二二二 ̄u .| |';';'|" '' ‐- 、..,
'' "';';';';';';';';';'|;';';'| `'i 、  ̄ ̄ ,、-i´ .|';';';'|;';';';';';';';';';';" ''
';';';';';';';';';';';';|';';';';| | `'-、___,、-'´ | |';';';';'|;';';';';';';';';';';';';'
';';';';';';';';';';';'|;';';';';'| ト、 .ノ| |';';';';';';|';';';';';';';';';';';';
詳細は省くが、慶長十四年(1609)、外様大名有馬晴信がポルトガル船を撃沈した事で、
それを本多正信の部下・岡本大八が、恩賞が下されるよう正信へ工作すると称し、
多額の賄賂を受け取ったことが露見したことに端を発する事件である。
- 161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:54:55.74 ID:xEbMOmrs0
- こええよwww
- 162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:55:20.19 ID:T9WXcfDb0
- _ヽ、 ⌒ ヽ、 \\
\ ̄ __ )ノ ヽヽ この審議の途中、晴信が長崎奉行を
∠⌒ / ) ⌒ヽ | | 暗殺しようとした、というところまで話が広がり、
) / ゙̄- く \ ノノ 結果、晴信は所領没収、岡本大八は
/ /ノ^)___)ノl ヽ_// 火あぶりの刑に処せられた。
/ //(/ !_|_| ヽ三ヽ
レヘ |j(/l_/ |ノヽ |──) ついでに言えば、両者が共にキリシタンでも
ノ (/l_/ /⌒| | | | ! |二 二ヽ あったため、この後、キリシタン禁制が
/ |_/__| | | -| | ノノ ノ── 、) 強化されるきっかけにもなり、
/ `───| | ノ -| | |/(()) ヽ 大奥の侍女・ジュリアおたあなども
/⌒) ∧ ヽ/_// /j()ノ_ (()) i 追放となったのである(…サラン…サラン…)
// ノ |_// / ̄ ̄`\ (()) j
(ヘ  ̄ | ヽ \ / (←火あぶりに処せられる岡本大八の図)
)/(/) / ⌒ |⌒ヽ |\ /i\ /| )ヽ
|/ | ! / | ノ | ( (
)ヽ | / / ( ((| ) ヽ
( ) | / / ヽ| ( )
) ( 、 / ) |ヽ、_ __ ノ ) (
( ヽ (( / /-、| ( ヽ
( ) ) )ヽ ヽ_ノ | | ヽ ノ )
(_ ノ )( ( ( / /^) ) ) )
) / / / ( ( _ノ
(/__/// // // )
_.ト、.__/ヽ_|\_/ヽ__/”゙ォv'_.// ///_
\ ,illllli,,,,,,,,, lllll llll /
_ヽ ,llllllllllllllll!' ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,  ̄ ̄ ̄''_,-
\ ,illll!' ,illll!' !!!!lllll!!!!l゙` ,,, ,,, ,r-'''゙ ̄
> ゙゙゙゙' .,illlll゙ lllll| llllllllll!!!!! llll !ll! iiii,, <_.
/_ .,illlll' ,,,,,,,llllll,,,,,,,,,, ,,,iillll!!゙ >
 ̄/ ,llll!!' lllllllllllllllll!!!l_ :ll!!!゙゙゜ <_
- 163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:55:43.21 ID:wb1kEbsU0
- オシシ仮面www
- 164 :1:2009/02/11(水) 00:57:00.43 ID:T9WXcfDb0
- この際、岡本大八が正信の部下であったこと、
及び、受け取った賄賂が6000両にも達するものだったことから、
裏で正信が糸を引いていたのではないか…などと本多親子への非難が強まり、
結果、その威勢は失墜することになる。
. ! / ! ,イ:::l /‐K ゝ!‐\T:::N:、 ,!-──- 、
レ' l/ l キ==、 _ =====::|. r‐ 、 i 父 l
. l.` ー-゚,;) u ´ ` ー-゚ :::´:::| |-、 l | 上 |
l ┌‐'" u :::::::::|.l_;ヲ/ |. : .|
l ! ::::::::::|Lノ ノ ! !
! (ニ二二二二⊃ ::::::::::/'\  ̄「`ー---‐'
本多正純
_、ー 、_,. -- 、
> ` \
∠ " ゙ ヽ
/. " " " " ノヘ ゙ ゙ ゙ ゙ l オレたちは…
. イ ." " ,イ ,イ|||l| ト、i、゙ ゙ ゙| 勝てない
lイ."ノlノ|レH|||||N||Nヘ.゙ ゙ | ……
h |:=== u::_ ===::||^i│
|f.||: `ニ゚´::|.| `゚ニ´ ||リ|:l ……
ヾl| u , r|」、 、 |レ'/ 流れは
!ヽ、l ──- | ,.イ '/ 変わったのだ…
`ヘl\ = / |:\
/::|::::::`ー ´ :|::::::ヽ、_
_,. -‐'''"´|::::::::l:::: /:::::::::| : :``'''‐- 、.._
. : : : : : : : :|:::::::::ヽ. / :::::::::::| : : : : : : : : :
本多正信
- 165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 00:57:27.33 ID:wb1kEbsU0
- 老アカギじゃきつかったか・・・
- 167 :1:2009/02/11(水) 00:58:25.29 ID:T9WXcfDb0
- そして、筆頭格が失墜した事により、官僚派全体も弱体化、
この後、武功派…そしてその筆頭たる忠隣が権勢を握ることになった。
_ _ __
|主 | 、ノ | --|- ヽ/// ,フ_ |ニ|ヽヽ.ノ ┌┼┐ノ十ノヶ┐斤_.斤 「!
. llll亅|/ヽ l, 丿 フヾ.ヽ c_,ノ ノ 亅|.メ | | ,人亅.ー|‐ノノ亅 |三| つ ・・・・・・・・・ o
 ̄ ’ ̄ ̄  ̄ ´ `
,. -─- 、
/./ ̄\ ヽ._ -‐ 、
ノ./ー- 、 \_,. -‐- 、 i
/./' 、 `ヽ:、\__,. -‐ u ! ! β-エンドルフィン
/ / | \ !} v v ,. -=キ十 ……!
チロシン……! ,. - .ヽ. ! ヽ、 |! u /'´_v| |
| ,.‐、| |uヾ:ヽ. o }|`ll ;∠-‐'' ̄,ラ | L_
| |‐、| | /|ヾミ三シ/ ハ o ./;; | /ヽ.}
. エンケファリン……! | !._,| | |∧ \_ノ } }u゙ミ三彡' |./V./
,ノ`ー|/ |∨ヽ、l / .ノ =' ノ| |l‐//
,∠.-┐〈 N\/`\| {__ノ__,/l/! /'ー ' |
__ ,r(ノ / | | U∨ /ヽ/ゝ-1__|_」/l/〈 ,イ\| バリン…!
. /r'⌒`ー-' ヽ. ,' | | U`ー、/ 7~゙|__.|_」/J'/ | | \
. / ) キキキ ) | ヽ、u _ ̄ ̄ v' / )、|
/ ( ……!( l | | `ヽ、  ̄ ̄ ,. ‐i´ ,ノ ` ~~~ 、
` ー-''⌒ ー- 'l. || ト、 \__,. ‐'´ | { ククク… )
リジン │ || |ヽ\ r‐;'ニ| `i ー-~ー--‐'
ロイシン |. | |ノ' \ヽ._ ノ.ノ| | ト | |
イソロイシン……! |ゝ' `Y-‐'´フノ|ノ | |. | 勝ったっ……!
- 169 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:00:00.08 ID:mI9STzzb0
- 衝撃(いや、笑激か?)の表題作ktkr!
- 170 :1:2009/02/11(水) 01:00:15.59 ID:T9WXcfDb0
- そして、この岡本大八事件において、忠隣の与力として力を振るったのが、
当時、「天下の総代官」とまで称された男、大久保長安である。
__=`ヾヽ/〃‐=__
彡 ミ
Z /⌒''ー''"´⌒ヽ ミ バカがっ・・・・・・!
_〃 ヽ、.__ /⌒ __l l 足らんわっ・・・・・・ まるで・・・・・・!!
|l \ヾー一 //´ l. |
l' _ヽ` ̄´∠ __ |j 〉__ l わしは・・・ もっともっと・・・ 欲しいんじゃっ・・・・・・!
{.ヾ ̄o> <o ̄ フ u| h.l l 金を・・・! 黄金を・・・! ゴールドを・・・!
i `三.( l! )ミ.三彡e,,| Fリ | 邁進せよっ・・・・・・!
ヾヽ|.e~( l! " )ヽ三.シ/リ‐′ ゝ 掻き集めるんじゃっ・・・・・・! 日本中の金をっ・・・・・・!
>、 ̄`_>r<_ ̄´_ <メ||`ヽ、_ ゝ
7 |l工LLl⊥LLl工Lン´タ|l::::::::|... ̄ ``'' ‐- 人間の欲望は つまるところ金につきるっ・・・!
_Z..|ltゝェェェェェェェェタ/.||::::::::|:::::::::::::::::::::::: それを牛耳る金山奉行こそ・・・・・・ 王っ・・・・・・!
/⌒l´\ ̄.......::::::| ヽ、~ ≡ 。U u /ll/|::::::::|::::::::::::::::::::::: 築くんだっ・・・・・・! 王国をっ・・・・・・!
/ /⌒l、._):::::::::::::::|1 lll  ̄「「 ̄「「 ll / |::::::::|:::::::::,(⌒ヽ::: 容赦なく勝てっ・・・! 王国実現のためっ・・・・・・!
.( u /⌒l::::::::::::::::::::|::1 lll lll ll lll / /|::::::::|::::/(´\ \
ヾヽ /⌒l:::::::::::::::::::::|::::Vl lll ll lll/ 〃|::::::::|::(._,(´\uヽ )
ヽ u イ ノ::::::::::::::::::::::|::::::| !ルリw,/ 〃 |::::::::|::::::( \ ヽ /
大久保長安
元は猿楽師の息子として生まれ、その祖父も
大和国春日神社で奉仕する猿楽・金春流の猿楽師であったともいわれるが、
経理や土木などに多大な才があり、諸国の金山・銀山の奉行の他、
家康の六男・松平忠輝の附家老も任されたほどの人物でもあった。
また、忠隣の与力となった時、大久保姓を与えられた縁で、
様々な面で忠隣の強力な助力者となっている。
二つ目の事件は、この人物の死によって始まる。
- 171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:00:47.50 ID:wb1kEbsU0
- 長安兵藤かよwww
- 173 :1:2009/02/11(水) 01:01:33.06 ID:T9WXcfDb0
- _____________
| _-、‐、 r‐,_, |
| <´ ゛' `´゛>,. |
| j´γ´ ー---‐ `ヽ`ji |
| i / _,,‐----‐,,_ ', iて .|
| r'、 ´ ヽ γ ` 〉、そ . | (何ッ…ワシが…もう死んだだとっ……!?)
| !i | .■■■■■■| i| |
| ノ`ik, _-‐_>: <_‐-._jノ,. |
| ,ぐ`j/h: `、ー,ヽ_ノ-‐,´ :j : ヾ |
|_,.-‐´` '、: `'ー'-'-'-'´ノ´:`ー-.,_|
| | i, : : : : : : : :j | |
| .| ヾ : : : : : :ノ |. |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
____________
|① 1613年 04月 N・O氏 |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
慶長十八年(1613)四月二十五日、長安は中風によって死んだ。享年69歳。
そして、その死後、彼の屋敷から膨大な量の金が発見されたことで、
結果、長安の不正蓄財と、その使用目的…例えば謀叛など…を疑われ、
長安の七人の息子は全員処刑、また縁戚関係にあった者たちが
大量に連座処分を受ける事となった。
これが、「大久保長安事件」である。
- 174 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:02:03.91 ID:wb1kEbsU0
- 2レスで出番終了www
- 175 :1:2009/02/11(水) 01:03:14.55 ID:T9WXcfDb0
- ,' ,イ /. /‐l /、l /:::::::::::::::ヽ l;:ゝ l'ヽ. ヽ まだまだ終らせない…!
. ! / l ./ | /:::::| /::::l/\::::::::::/ヽ!:::ヽ!:::ヽ|::\
l/ |/ .l/l:=l/==。=、::::::::__ ====。=:::| |⌒ヽ 地獄の淵が見えるまで
. l ` ー--;;/:::::::"" ` ー-‐ '::´:::::| !⌒! ! 限度いっぱいまでいく…!
l ー-/::::::::::::: ` ー--‐ ':´:::::::| .|⌒! l
l r/::::::::::::__:::) `ー- 、:::::::::::| .|、_ノ l どちらかが完全に倒れるまで……
. ゙!ー ,_________、゙!::::::::| .!、_,ノ 勝負の後は骨も残さない………!
i .:::::::!::::/l∧
\ ,..'' :::::::::::::::::::::::::::::::::::::: __,,,,/ / |
| \ ` .、::::::::::::::::::::::::::.,-‐'"'" / .|
i `'''ヽ、 -::::::::::::::::::: -‐'"'" / /
`i | `、'''ヽ、、 .ヽ.Y , ..-':''" ゙/ / ../
`、 | `、 (:、、 . .| ,..-') / / ‐-‐' (…正信…まあ、いいでしょう。
‐-‐'| \ `、....,,,`_゙ヽ_、_,| ノ、."..-'''''''" // .. / 私も、もう72歳…。
| \\γ .,--‐-‐ "゛"゛‐-‐'''"゙'' |/// / 潰せる芽を潰す為には…
`i| \\ | 、 .|/// /\`i 譜代中の譜代であろうと
/`i \ | ゙''-''"' . |///. / `、 容赦はしませんよ…!)
/ `i\\| ´──` |/ / /
`i \| //.-
~\ ‐'''''‐ / '
\ /
"'''゙''-''"~
徳川家康
この事件は、本多親子が仕掛けたものであろうと言われているが、
逆に、家康が正信の陰謀を利用して、幕府内の意見をまとめるためにやった、とも言われ、
その真相は諸説入り乱れ、不明である。
この結果、長安の寄親でもあった忠隣も批難を免れず、苦しい立場に追い込まれた。
そして…。
- 177 :1:2009/02/11(水) 01:05:01.14 ID:T9WXcfDb0
- 慶長十九年(1614)1月、
忠隣がキリシタン宣教師追放の指揮を取るため、京に来ていたところに
幕府からの使者が訪れた。
, -──‐- 、 r
//⌒`ー'⌒ヽ'、 ( ・ え
|.l─-、 ,, ,.-─|.| ヽ、 ・ っ
|.|j二。>, <。二:〉| < ・
(r||r一 、||, ー、||6) (. ?
_,. -‐'| || (田田田)|| |`''‐- 、 ` ー---
/| | |\. == /!. | |ヽ
. / |,_-;_ /ヽ.|:\` ー'´/:|.∧ ._|. ヽ
/ ///7、 |\``Y´ン/|' ヽ r<ヽ.\ヽ
,' | ' ' / ! (ノ`゙|'´、)ー| < (\ヽ` |ヽ
. ! /ヽ.___,.ィ| | 彡''|゙ ミ | | \ / ̄ ̄ ̄
. |./ / | |〃 | ヾ| | / .聞
│ / | | 《|》 __| | .l. こ
ヽ.___/|. | <⌒ヽr''∠-z_ | .| 大 え
| <.⌒ ll lll lll .> .| 久 な
___|_∠,´ lll ll lll ll `ゝ_| 保 か
/.イ ll lll lll ll 亅 |. 忠 っ
´ 1 lll ll ll ll | | 隣 .た
ヽ ll lll lll / < ! か
\, -──- 、/ | :
_,. -‐''"´ ̄ ̄ ̄ ̄``'''‐ 、. | :
↑ ?
幕府からの使者
- 178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:05:51.33 ID:wb1kEbsU0
- 本人じゃねえかwww
- 179 :1:2009/02/11(水) 01:06:47.17 ID:T9WXcfDb0
- ( o __」L
`) o ,コF_ノ>
.r'´ o {〔.].レ'))
改易…! { r'⌒ヽ ==、、
小田原藩六万五千石は没収…! ヽ、 ` r''’ =' ’
近江に配流…! ) o
ヽ、 ___
 ̄ ̄
)、._人_人__,.イ.__,
<´ (__
) な… (´
< なにいっ >
) ……!? (
⌒ v'⌒ヽr -、__,r' ⌒
/./ | |
_/ /-─'''"~~ ,.二.フ-> ! ,'
/ ./, '-─‐ '" ̄ / '´\\ ,' / 馬鹿な…馬鹿な…馬鹿な…ッ!
. / // ニ二u__,/ // u,__ヽ 〉- 、// ワシが改易など…譜代中の譜代たるワシが…!
{//-===:、 |.! / / { | r‐ノ/ …改易ッ…!?
/,.イ u __\、;;;||/ @ 〃,.-;=´イ,ヽ //
. //ヾ.\ / @ フ''| |: ミ≡彡' / _\ヽ | ,' ,'
/ i´r\ヽu`≡==彡v{ .{._,.ノ/u,ノ u_ \!\ / /
ヽ.ヽrヽ.} r,ラ',ニニ二´-‐''´、 ̄ ./ヽ/ヽ.ヽ ` ー-/ ./
\`、レ',.イー' ( __ } | - ’,. ‐ヘ / ,| | _//
. `//_| rーrー┬ゝィ‐''1´ ,レ'´ /ン ! /、'´ ̄
// ! l‐┴‐┴‐┴‐ '"´ /ヽ/ u |、// `丶
,r‐' / \ヽ.r‐┬‐┬ ''1´.工 -‐'´u |//\
/ / /| \` ┴‐''' ´ ̄ ==''___/// ヽ
/ /  ̄ ̄| | `ー、'''"~~´ ̄ ̄ //
./ | | \-───‐- 、//
- 182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:07:30.40 ID:rDSXtYkj0
- 直撃ボーナスが払えなくて血を抜かれたんですね、わかります
- 183 :1:2009/02/11(水) 01:08:15.61 ID:T9WXcfDb0
- 大久保忠隣は改易を命ぜられ、近江に配流、井伊直孝に預けられる。
当然、老中も免ぜられる事となり、結果、本多親子と忠隣を代表とする
この官僚派と武功派の対立は、最終的に官僚派に軍配が上がる事となった。
_ヽー-、,. イ,ィ__ r-一'^ー 、
> Z 〉 〉
> , ィ ,ィ ,、__ `ト、 | 忠 |
<\フ´ lj ´ ´,/,ハ, ゝ } 隣 )
\\ ,// イ | | っ |
/ \l{ |{,/ _ Z | > : {
〈 r-ベ | r‐-'´ ノ 7 r-、 | く. : }
ヽ( o_,}' ` o ノ l |´`l| | < ! 「
/ `J| `ひ′ u l |二!l ゝ | |
ゝ ,/__, -、.) __.二._ヽ |,トー'ノ ト、 ヽ __ ,/
 ̄「工工⊥!┴┴'-| |、.´| \  ̄
_)__( .| l. `|三ニ=;、ヽ
_rー-┴'-∟!工工T'Tリ .| |ニ三三|` ¬- 、
_,. ‐'´ .| l l i i ; :  ̄ / |ニ三三|` ¬- 、
_,. -'´ヽ、.__ _ _ノ /|;三三三|
/三三ミト、 ̄ ̄ ̄ ,イ |;三三三|
,/三三ニミ|l.ヽ. /l.| |;;三三三|
/三三ニ;ミ|l.#ヽ、__,イ#| |ニ三三三|
大久保彦左衛門忠教
ちなみに余談ではあるが、三河物語で有名な
「天下のご意見番」こと大久保彦左衛門は、この忠隣の年下の叔父である。
彼もこの時、巻き添えを受けて改易となり、所領三千石を失っている。
(尤も、後に家康に召しだされ、千石の旗本となって復帰している)
- 185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:09:35.45 ID:wb1kEbsU0
- アジフライでも食ってろwww
- 187 :1:2009/02/11(水) 01:10:49.21 ID:T9WXcfDb0
- この忠隣の改易についても、本多正信による讒言が原因であるという説もあるが、
もう一つの側面として、豊臣家との交渉の窓口でもあった忠隣が
豊臣家へ融和的であったことが、家康自身による決断を招いた、ともいわれている。
. , ‐'"~ ll lll lll ll lll ll ヾ
./ ll __, ll ll ll lll ll lllヽ
, -‐'/ ll ll ll/| lll ∧ ll lll ll l
.´ ./ ll lll /ll / .| | _,|ll .∧ ll ll │ フフ…
/ l/ ll / /_| /''‐-‐|ll| _,,| |. | llヘ、 ll ll ll |
/// ll /| /_|/ |/` ‐-‐ '|.|, -'|l| ̄|.|:::\ ll ll │ これで幕府内の実権は
. l /|../ |/ l``ヽ、 /|! l l :::\ ll ll| この本多佐渡のものとなった…。
. |/ |l/ l|.=====、 __ ========::::| .i⌒ヽ.ll│
l | ` ‐--゚‐/,::: '''' ` ‐-゚--‐ ' ´ ::|ll|⌒i | | そして、大御所様のお望み通り、
| 、.__ /,:::::::: 、 _ノ :::| |⌒l |.ll| 徳川の天下を完成させる為の障害は
. | ::/,:::::::::::::  ̄ ̄ ̄ ::::|l|6ノノ .|\ これで全て消え去る事になる…!
. |././,:::::::::::__:::) \__ :::::::||、_ノ | ・\
. l.(_:: , \::::::::/l ll| ; : | …総仕上げだ!
. l.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ :::ヽ/ | lll | :・ ・;|
l、 ___ ::::::/: | ll| ;・ :・|
_, -/l、  ̄ ̄ :::::/:: | | ・ ; ;|
_, -'::l::::/ ; !. ::::/::: |.| ; : ; ・ |
::l:::::l:::/;'・':ヽ、 :::/::: | ;・; :;|
::l:::::l::/; ・' : l ヽ、 ::/::: /l : ・ ;: |
l:::::l:/・: ;; l・ ;lヽ/::: /''| ; ・ ;; ・|
::::l/ ・; ;:|;;・'|:::: /: | : : ・; ; |
こうして忠隣が追放されたことで、幕府内の空気は
一気に豊臣家打倒に向けて舵が切られることとなったのである…。
- 189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:12:14.29 ID:kbhz/HsX0
- 老アカギ佐渡守最後の大仕事支援
- 190 :1:2009/02/11(水) 01:12:33.33 ID:T9WXcfDb0
- _
. / } さて、少し長くなったけど、
} r、 ゝ 、 この一連の政治劇そのものについて、
L ノ | 宗矩は直接の関わりを持っていないんだ。
>‐''´  ̄ ̄`ヽ、
. / U J \ でも、わざわざこの話を書いたのは、
r一'′ J ', この一連の政治劇が持つ意味が
| \ ヽ Jヽ , 後の宗矩の思想や行動に
| ヽ ヽ \ ヽ \ ヽ 、 ヽ ヽ 大きな影響を与えたんじゃないかと
|l ト、ト、{\|\l\i| | i、 ヽ. \ 見ているからなんだ。
ヽ! ハ |:ト, 〈 |:::|冫| | | lト、 >-ト、\
|l! |`´ ` ̄ | | | l|7 /´ ̄ ̄`ヽ どういうことかというと、
l~ ̄丁 |「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|: | l|' / ` ー- 、.,_ それは、
| | ||┌=====┐ |, - L!, ---r 、_ ___ \
/`L | ||└=====┘く, `ー、::::ヽヽ  ̄`丶 ` ', 「これ以降(表向きはどうあれ)、
{ 〉 | || 〈 J }:::::::l | } 治世の才が、武功より上になった」
ヽ j | || 〈 J /::::::// /
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二}ー‐'i | ということなんだよ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 「 ̄ ̄ ̄ ̄「干干「 ̄ ̄ ̄| 「 | |
- 194 :1:2009/02/11(水) 01:14:23.14 ID:T9WXcfDb0
- ゝ '' l まず、関が原以前までの武士…
l J ヽ L__; o 特に言えば大名に仕える武士にとって、優劣の基準は
,* ==*==*、 _∧_ r、 「どれほどの戦働きができるか」
,*" / `ヽ!| ! |
/ 7`7 ゙iヾ!| ということが基本だったんだ。
! l / |_/
人 ノ でも、家康は、幕府による日本支配を安定化させようとしていたし、
r-ヘ< ̄ ̄>、___ ,ィ´!/ そのために、国内で戦が起こることは許さなかった。
,ヘ ヽ_,r-"´ ̄ ) ! | .ここで、
`ー〉/\ -´ ̄! / !
A /`i 、 ヽ/ ! /! / ! 「戦のない世で、武士が如何にして功名を競うのか」
〉`ノ /'ー\/ !/ ! / )
. / ヽ/ |/!/ ノ という問題が発生する。
- 195 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:15:19.35 ID:wb1kEbsU0
- ほほうほうほう
- 200 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:17:17.50 ID:mI9STzzb0
- 「ぶし」w
- 196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:15:29.67 ID:DXfkiyzQ0
- 皮肉なことに息子は戦国時代に生まれたかったクチなんだな。
- 197 :1:2009/02/11(水) 01:16:24.82 ID:T9WXcfDb0
- / // , \
/ / / / / 、`ヽ!
/ / / / l !| l ヽ. ヽ そこで出てきたのが、
l l / / | l | |! |! ! |ハ !| |l ! |
| ! l / ! ! | _!_!|_」斗イ! || !ト!| | 「如何に善く世を治めるか。
l | ! ./ ! ! .!l | | ヾ,.ィミ リィTl!| / 及び、その為の役目を上手く果たすか」
/| !| / | l !| N/.:::トj:::::::::トj:|ノ′
/`V ! ! l | !| |::ヽ:::::::::::::::':::::::l| という新しい基準だったんだ。
/ / /| | .′| | \\ (二ニ7 /リ 言うなれば平時の価値観であり、
〈--/ / .| | .′ ハ._>‥¬ニ二 ̄ヽ 従来の戦時の価値観とは異なるものだったんだ。
/-/ / ! ! / / / /:::::ヽ }
く / / /! / / !,/__ L_:::::::| /ーヵ この基準へのシフトにより、結果的に、
∨ / / | .′ / // /\ }:::::::L/__/ ! それまで評価されていた武功派の家臣たちが、
/ / ,.イ / / / // \ |-‐一'::::::::::/ _丿 相対的にその評価を落とすことになり、
/ /'´ / / / / / |--、 ヽ:::::::::::::::::,'r‐''´ 逆に、文治派の家臣たちが評価を上げることになる。
/ / / / / / ! !〈⌒゙ー':::::::::::::::::ハ
/ / ,.イ./ / / |/‐':::::::::::::::::::::::::::,'_,.イ それまでの基準で高く評価されていただけに、
. / /::// / /:::::::::::::::::::::::::::::::/.l .! 武功派からすれば、これは認めるわけにいかないのは、
,.イ/::::::// / ./::::::::::::::::::::::::::::::::,' ! | 気持ちとしては理解できると思う。
-一''´〃::::::::::|/ | /:::::::::::::::::::::::::::::::::ハ ! |
/:|!::::::::::::| | | /::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ| || l! でも、その従来の基準…戦時の価値観は、
. /::::l|:::::::/\ !、 '、 /::::::::::::::::::::::::::::::::::/ || || || あくまで戦がなければ成り立たないものなんだ。
/::::::::::/ ヽ ` ̄/:::::::::::::::::::::::::::::::::::/_,.リイ| l ! 敵が消えて、平和な世が来た瞬間、
. _/::::::/ /:::::::::::::::::::::::::::::::::, '7 ,リ /ヾ=- 武功派はその価値を下げざるを得なかったんだ。
r:´:::::/ !:::::::::::::::::::::::::::::/ / ー=-'′
|,.ヘ/ / |:::::::::::::::::::::::::, ':|ヽ.j 前にも少し書いた話だけど、
./ | l| / r‐:':::::::::::::::::::::::/l::::! ヽ 徳川四天王たちが家康の側から遠ざけられたことも
ト、 !_| .′ ,ゝ:::::::::::::::::::::::::〉:::::|/^ヽ}、 その端緒と言えるだろうね。
.ト、ヽ!\ ! / く__,.、::::::::::_r'´::::::::::::::::Vヘ
.ヽゝj\ ヽ l // ヽァ'´::::::::::::::::::::::::::Vヘ
- 199 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:17:15.18 ID:wb1kEbsU0
- 時代の流れだのー
- 204 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:19:36.01 ID:kbhz/HsX0
- まあ、四天王は大半代替わりしてて、それなりに政治ができる後継ぎがほとんどだったかなあ?支援
- 202 :1:2009/02/11(水) 01:18:41.64 ID:T9WXcfDb0
- _ __ だから、この武功派と文治派の対立は、
/⌒ヽ 丶 ヾー、 ある意味、「戦時と平時の対立」といえる。
/ ヽ 、\ \ \ヽ
. / i| !\| \}\N\jい そして、その対立は、
| l ト、|, -─ ーヽ!ハ 最高権力者たる家康、そして秀忠によって、
| | !∧l ィヒり ヒり }ヽ 平時の…つまり文治派の勝利が既に定められていたんだ。
| |ハ ∧ゝ ` {l |
| |ハ ∧ゞ !_」 イL! 何故なら、家康・秀忠は、徳川家の天下を、
|/二ヘ ハト ._ , イ/:l \ 即ち、平時を崩すつもりは毛頭なかったんだからね。
/ __ \ \::::::::/〃::l /`|
. ∧´ `ヽ、 ヽ ヽ::/ i{::::l / ! でも、武功派は己の存在意義をかけて、
/ ∧ `¨i l}:{ l|::::|′ |i 足掻かざるを得ず…そして、最終的に敗北し、
. ′ ′iヽ ヾ!::ヽlj::/ ,小、 これ以降、文治派が主流となる時代が
| { ト、 、 \::!ハ/ |ハ 長く長く続くことになるんだ。
`丶ヽ,ヽ、}ヽ \ヽl::ノ /j ! }
} } ノ∧\ ヽ}:l ′/!レ′ それが「江戸時代」というわけだね。
- 207 :1:2009/02/11(水) 01:20:16.01 ID:T9WXcfDb0
- __
,. -‐''´ `` ̄`ヽ、
. / ̄´ -、 \ そして、この戦時から平時への移行は、
/ / ヽ. \ヽ ヽ 戦時に関わるあらゆる面に影響を及ぼし、
. / / ! 、\ \ ヽ! | その中には無論、武芸も含まれていたんだ。
/ | |.| |\ ヽ. ヽ ∨ |
| | l !、 !、!、__、\| | l 武功を挙げるためにこそ、
| |\|斗'\| ___\! ./ ', 武芸者以外の武士たちも武芸を修めたのに、
', | !'´ィf⌒ト ´f⌒}iヽ|/ | ヘ 戦が消え、武功を挙げること自体ができなくなれば…、
\N! ..弋zリ.::::::::::弋zリ:::::| |ヽ \ 当然、武芸を修める理由もまた消えるんだよ。
| l ヘ.::::::::::::::::、:::::::::::::::::::| | l ヽ ,. -、
| | \ t-っ /| | |,. -‐''´ ヽ 即ち、武芸の必要性…存在意義そのものが
/`| | l> 、 __,. '´/l l/ / | この時、問われていたんだ。
. r、 ∠__.| | |_l_|_∧__/ | | \ /
__ヽ\、/ r、| | | | ム l .' ,. -―、 | /、 だから、この時、
\\ ヾ>ヽ\ ヘ. !,ノじハ.__,ノ! /'´ l__ノ! |/ヘ 「将軍家剣術指南役」であった宗矩が直面していたのは、
\` ,.-‐ノ〉 ヽ ハ ヾ==彳 ′ / '、::::::::::|`¨ /
ヽ. | _h ', __,、_/ .′ .′__ ヽ::::::! ,.イ\ 「己が寄って立つ「剣術」そのものが
∧-、r‐-':::::| ! \:/ / /!'´/__ヽ_,ノ:::::!-7ヘ | 存在意義を失ってしまうかもしれない」
\::::::::::::::::::! | ′ / .' l ヽ::::::::::::::::::l_∧ V!
/ .〉:::::::::::::::! / ! / |,、 〉___::l ヘ || という危機だったんだ。
. / ./:::::::::::::::::| / | ! l  ̄  ̄ ̄`ヘ| ハ |l
/ ./:::::::::::::::::::j / ', | /!案 内 係 X ∧ !|
. / ,{:::::::::::::::::::,′ | | ./ l|====、、∧ ハ. |\
- 208 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:20:39.94 ID:wb1kEbsU0
- ムムム…
- 211 :1:2009/02/11(水) 01:22:55.16 ID:T9WXcfDb0
- __ ,. - ―― - 、
/´ ̄ --‐一…ー、\
/,. - - 、 二ヽ、ヽ \、
//_ / ‐ 、`丶、\ ヽ. ヽ ヾ丶、
// / | | | ヽ \ ヽ ヽ.ヘ ヘ\\ そして、この後の言動を鑑みるに、
/'/ l ! ! ! | ヽ、 ヽ.ヽ. '. '. '. \\ おそらく、宗矩はこの一連の政治劇の結末を以って、
/ // .! .| | | | | | \ ',ヘ. ヘ. ', ' ' '. ヽ .この問題…即ち、
/ ,ィi| | | lヽ||l '、 ヽ. | !| 、 ', ! i i i、
/ / .|l| | | | |lヽ! '、 ヽ、 ヾ.||、 ヽ | | | | .|ヽ 「平時における剣術(武芸)の存在意義とは?」
/ / /,| | | lヾ、| | |ヽ. \! \ l|!ハ l、.lヘ ! ! | ヽ
// / //.| | |l !ー| |-!ミヽ| ヽ. Nィ|/=リミ| | ! ! .! という問いへの回答を編み出さなければならないことを
/ / // /! ! ||ヘ V弌|==、 ヾ| 弋云ソ | | | |! ', 確信したのではないか、と思うんだ。
/ / ! /./ / | | l .| ヽ.ヘ弋云ソ ノノ .! !'、 ヘ.
! /l |/ / / /! ! .l ! l|\ :l_ | | hl.ヽ ヽ この問いへの答えを出し、
|| l | ./ / /| l |! | ヘ.ド=- fニニ二ヽ .| | !:!'、 ヽ、 なんとしてでも剣術の存在意義を世に認めさせる…。
!へ./ / | ! !| h ヾ、 |{ } /| l |ヘ. ヽ.
'/ / /| .l //| !l }:::: 丶、 ヾ、___,ノ /__! ! |:::ヽ ヽ 即ち「剣を守る」こと。
/ / ,. '´ i7l .l // ,! ! /:::::::::::::|丶、` ̄´ /´_,! .|! l:::::::\
/ /::|././ /l /二_ー一ァ'⌒`ー'´/´::::::! l '.、ヘ:::::::::: それこそが、柳生又右衛門宗矩という稀代の人物が、
/ ,.イ:::::/ / /.//::::::::::r '´-=テ¨ ̄::´:::::::::::::l. ! 〉ヽ\::: この後、己の全てを賭けて行った戦いだったのではないか、
,. '´ !/ / //::::::::::::::::ハ |::::://:::::::::::::::::::::::::::! l /:::::::ヽ. ヽ というのが、>>1の推測なんだよ。
/ / ,.イ //::::::::::::::::::::::::ヘ'、//::::::::::::::::::::::::::::l /:::::::::::::ヘ
./ // //:::::::,.ィ、:::::::::::::::ヽヽ::::::::::::::::::::::::::::l /:::::::::::::::::::', この宗矩の戦いの有様と、その結末を
く / ./ /∧::::〈(C).〉:::::::::::::::::〉 〉::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::::::::::::::| これから先、また語っていこうと思う。
ヽ.∨ ,//::::ヘ:::::ヾ'´:::::::::::::::::/ /::::::::::::::::::::::/ //lj\::::::::::::::::
l/ ///::::::::::ヽ::::::::::::::::::::,.イ |::::::::::::::::::::::/ /〈 (C) 〉:::::::::::::
f .f ! !::::::::::::::::ヾ===::'ヘ::ヽ.ヽ:::::::::::::::::/ /::::::ヽlj/::::::::::::::::l
-^ヽハ | | |::::::::::::::::::||::::::::::::::::ヘ::::\\::::::::/ /::::::::::::::::::::::::::::::,.イ
/:::} }::ヘ! ! !::::::::::::::::::ヾ、:::::::::::::::ヘ:::::::ヽ ',:::,′!\::::::::::::::::::::/://
ヽ:://:::::ヘ |:::::::::::::::::::/{\::::::::::}}::::::::::} l/ / | |:::丶、::::::/_}:/./:
- 213 :1:2009/02/11(水) 01:24:10.39 ID:T9WXcfDb0
- / ̄ ̄\ …たださ、間違えて欲しくないのは、
/ _ノ \ この当時、それがしが考えてた「剣を守る」ってのは、
| ( ー)(ー) 現在の価値観で想像されるような観念的・精神的なもんじゃなくて、
. | (__人__) もっと即物的な「自分の家業の価値が下がるのは嫌だ」っていう
| ` ⌒´ノ もんだったんだよな。多分。指南役としての面子もあるしさ。
.l^l^ln }
. ヽ L } まあ、剣術自体が普通に実用術で、そもそもそんな
ゝ ノ ノ 精神的な価値なんて今ほどありゃしなかったわけだしな。
/ / \ それをどうやって戦のない状況でも価値があるようにしたか、
/ / \ その辺の苦労の様を感じてくれると有難いよ、ホント。
. / / |ヽ、二⌒)、
ヽ__ノ
ゝ __________________ノ
○ / 、 ヽ \
O。 |l !__| \ ト、ヽ__iヽヽ
,′ l | 〉、|ヽ!`ヽ\| ヾ}ヽ,l ! }
. ! l |′ _ __ !ノ/
l l l | '´ じ'` '´じ`|,イ
. l l l |  ̄ ̄ ,  ̄`||
l l l |//// ///||
l l l | ヾニニニニつ/ハ
. l l l |`ト ____,. ィ ! |l l と、思うマシロくんであった。
' ハ l |_f^ー──┴i|||lヽヽ
. / / 〉 l |:::ト、:::::::::::::::;イ::`ー-ト、ヽ \
/ / l |:::! \::::/ |:::::::::::::::::Y )リ
- 218 :1:2009/02/11(水) 01:26:32.71 ID:T9WXcfDb0
- / ̄ ̄\ ) ;;;;)
/ _ノヽ_\ ) ;;;;)
| (─)(─) /;;/
. | (__人__) l;;,´ 世間は本多様の策略だと言っておるが…。
| `∩_ノ)━・' 果たして、どうだかのう…。
. | |_ノ
/ヽ | |_ …おそらくは、大御所様のお心であろうな。
| \_/ ノ ヽ
\ /_| |
| \ / _/
/ ̄ ̄\
/ ノ \\
| .(-)(-) | 最古参の御譜代にして重代の武功を挙げられた大久保様にすら
. | (__人__) | このような仕打ちをなされるとは…。
| u `⌒´ | ) ;;;;)
. | | .) ;;;;) …もはや、武功だけでは渡れぬ世、ということか。
. ヽ } /;;/ これが新しき徳川の世、というわけか。
ヽ ノ .l;;,´
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/
- 221 :1:2009/02/11(水) 01:27:59.25 ID:T9WXcfDb0
- / ̄ ̄\
/ _ノ ヽ_\
| (●)(●) その徳川の世を完成させる為には、
. | (__人__) 不安要素は少しでも取り除いておかねばならぬ…。
| ` ⌒´ノ ) ;;;;) 「乱れる前に打つべし」…といったところか。
. | } .) ;;;;)
. ヽ } /;;/ これが大御所様の「大将の兵法」…か。
ヽ ノ .l;;,´
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/
/ ̄ ̄\
/ \i||i/
| u (>)(<) そして、そのような世で、剣術を…我が新陰流を生き残らせるには…
. | i||(__人__) 「大将の剣」としての新しい新陰流を確立せねばならぬ…。
| u ` ⌒´ノ ) ;;;;)
. | u } .) ;;;;) だが、それはどのような形にまとめればよいのだ…?
. ヽ } /;;/ 足りぬ…何かが足りぬのだ…!
ヽ ノ .l;;,´
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/
- 222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:29:01.40 ID:wb1kEbsU0
- 悩んどるのー
- 223 :1:2009/02/11(水) 01:29:19.26 ID:T9WXcfDb0
-
/ ̄ ̄\
/ \
|:::::: | ただ、なんにせよ、戦は近いな……!
. |::::::::::: | 最後の…合戦だ!!
|:::::::::::::: | ....,:::´, .
. |:::::::::::::: } ....:::,, ..
. ヽ:::::::::::::: } ,):::::::ノ .
ヽ:::::::::: ノ (:::::ソ: .
/:::::::::::: く ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
|:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´
こうして、世の動きに応じるように、
宗矩もまた、将軍家剣術指南役として、
そして、徳川家の家臣として、これからの戦の気配に備えるのであった。
- 226 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:31:28.15 ID:mdZmu78J0
- 価値観そのものの変換期が来ていることを
感じ取って対応していこうとする……
つくづく宗タンは特異点だな
- 229 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:33:10.00 ID:kbhz/HsX0
- 事象の地平線をきちんと理解できるってのは異才ではある支援
- 227 :1:2009/02/11(水) 01:32:42.74 ID:T9WXcfDb0
- ._
\ヽ, ,、
`''|/ノ
.|
_ |
\`ヽ、|
\, V
`L,,_
|ヽ、) ,、
/ ヽYノ
/ r''ヽ、.|
| `ー-ヽ|ヮ
| `|
|. |
ヽ、 |
ヽ ノ
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ\
| (=)(=)
| (__人__)
| `⌒´ノ
. |. }
. ヽ } ┼ヽ -|r‐、. レ |
ヽ ノ d⌒) ./| _ノ __ノ
【やる夫で学ぶ柳生一族(その13) 「慶長後半の柳生一族(宗矩編)」】 完
- 228 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:33:09.36 ID:wb1kEbsU0
- 乙乙!
面白かたよー
- 232 :1:2009/02/11(水) 01:34:05.65 ID:T9WXcfDb0
- 【その13での新規登場キャラ】
細川忠利 : 範馬刃牙(グラップラー刃牙)
岡本大八 : オシシ仮面(ドラえもん)
大久保忠隣 : 鷲巣巌(アカギ)
大久保長安 : 兵藤和尊(賭博破戒録カイジ)
大久保彦左衛門忠教.: 黒沢(最強伝説黒沢)
解説役 : マシロくん(男)(舞-乙HiME)
- 233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:34:16.14 ID:mI9STzzb0
- 遅くまでお疲れ様でした。
>>1さんの解釈は山岡宗矩とは違うベクトルで宗矩がハイパー化されてて良いです喃。
- 241 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 01:40:37.92 ID:DXfkiyzQ0
- 乙でした。
譜代の連中が見えてないことを、しっかり感じ取れるんだから、
やっぱりすごいや我らが宗リン
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