- 136 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:03:25 ID:otpq++Ay
- |:::::::::::::i|::::|::::::::::::::i|:::|::|l:::::::::://.:::::::::::::/〃/.:/:|l::.. | l
|::::::::::::::ii|::ii|:::::::::|:::ii|:::|::||::::::://.:::::::::::::/〃/.:/ l:||:::::::::::|l |: |
. |::::::::::::iiiii|::ii|:::::::::|::lii|斗zテ云ミ㍉、ーく /.:/ j:||:::::::::::||::.:...|:: :|
l:::::::::::iiiiiii|::ii|:::::::::|::lii| ヾ〃.::::::.い ヾ ` >ー-、l|:::::::|::::
l::::::::::::iiiii/⌒|:::::::::|::lii| | {:::::::::j( ' ィ=ミメ、 \::|:/
l:::::::::::::iii/ / |:::::::::|:liii| 弋 辷ノノ l /.:::.い }} /iiiiУ 皆さんお疲れ様です。
l::::::::::::::iii{ { イl::::::::|:liii|  ̄ ̄ {::::::::j l 厶イ 解説役の藤岡ハルヒです。
l::::::::::::::iiiiii\ヽ|il::::::::liiiii| ヾーシ .'|
::::::i!::::::ii|iiiii|iiiヽ|il:::::::::liiiii| ン ` {| 前回は途中で中断してしまったので、
l::::::::ii:::::iiii|iiiii|iiiiiii|iil:::::::::liiii| /| 今回はその続きになります。
::::::::iii::::iiiii|iiiii|iiiiiii|iiil:::::::::liiiil < ヽ .イi| |
:::::iiiiii:::iiiiii|iiiii|iiiiiii|iiiiil::::::::liiiil 、 /iiiiiil | 沢庵和尚が配流先のの上山で
:::iiiiiiii::iiiiiii|iiiii|iiiiiii|iiiiiil::::::::liiiil \ ィiiiiiiiiiiiiiiil| 人生をエンジョイしてる間、
iiiiiiiiiiiiiiiiiiii|iiiii|iiiiiハiiiiiil:::::::liiiil、 /> __, イiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiil| 宗矩はどうだったのか、というところからです。
iiiiiiiiiiiiiiiiiiii|iiiii|ii/ ヾiiiiiiiiiiiiiiiiiii\iiiiiiiiiiiiiiiii/ |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiil|
iiiiiiiiiiiiiiiiiiii|iiiii/ \iiiiiiiiiiiiiiiiiii\iiiii/ |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiil | それでは、始めますね。
iiiiiiiiiiiiiiiiiiii|ii厶 -‐ ア ̄/ ̄ ̄` < |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiil |
iiiiiiiiiiiiiiiiiiii|/ /// \ |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiil |
iiiiiiiiiiiiiiiiiii/ /// ヽ |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiil |
iiiiiiiiiiiiiiii/ /// '.|iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiil |
iiiiiiiiiiiiii/ / / / |liiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiil |
- 139 :名無しのやる夫さん :09/08/23 21:09:00 ID:SraYJQX1
- お待ち申し上げておりました
- 137 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:05:33 ID:otpq++Ay
- さて、所変わって江戸である。
沢庵が上山に流されて後、宗矩は、折にふれて家光に沢庵の話をし、
その赦免を願ったという。
/ ̄ ̄\
/ - - \ …というわけで、
| (●)(●) | この沢庵殿は非常に面白い御仁でして…云々
| (__人__) | ._
| `⌒´ │ //
| .| //
ヽ / //
ヽ ノ //
_/ l__ .//
__ゝ_/ ヽ .//
\___ノ' ヽ⌒)/
__
,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
,!;;;!゙`''~^~ァrr-'゙`'´''ラヘ;;;!
|;;;| ノリ ミ;;;|
_ゞ;! r─-- 、 ,rェ--- 、ミ;リ …ふむ、なかなかいい男じゃないの。
!ヘl;|. ぐ世!゙`` ,ィ '"世ン 「ヽ お前がそこまで言うのなら、
!(,ヘ!  ̄'" |:::.`  ̄ ,ドリ それなりの人物なんだろうな。
ヾ、! !; ,レソ
`| ^'='^ ム'′
,rト、 ー- ─-: /|
_../ i| \ === ,イ.:ト、
/ i| ゙、\ ; /リ.:;!:::\、_
゙! ゙、 `ー─''゙:::;:'::::|::::::::::\
゙、 :::/::::::|::::::
`ヽ、 ゙、 ./ .| ,-、、
徳川家光
- 138 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:07:41 ID:otpq++Ay
- 〃 i,
r' ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
! :l ,リ|} |. }
. {. | ′ | } …だが、その者への処分は、
レ-、{∠ニ'==ァ 、==ニゞ< 幕府からの正式なものだからな。
!∩|.}. '___゙` ./'__` f^| 一度出した処分を、すぐ撤回しては、
l(( ゙′` ̄'" f::` ̄' |l.| 幕府の権威にも関わる…。
. ヽ.ヽ {:. lリ
. }.iーi ^ r' ,' 少なくとも、当面は許すわけにはいかないぜ。
!| ヽ. ー===- /
. /} \ ー‐ ,イ
__/ ∥ . ヽ、_!__/:::|\
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ …無論、承知しております。
| ( ー)(ー) ただ、かの御仁がどのような人物であるか、
. | u (__人__) 上様のお耳に入れておきたく思いまして…。
| ` ⌒´ノ
. | nl^l^l (…やはり、すぐにどうこうできるものではないか。
. ヽ | ノ 天海様からもお口添えを頂いてはいるが、
ヽ ヽ く まだ暫くはかかりそうじゃの…)
/ ヽ \
またこの時期、宗矩以外に、
天海僧正も、沢庵の赦免を家光に説いていたと言われている。
(一説にはこれに春日局なども加わっていたというが詳細不明)
- 140 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:09:42 ID:otpq++Ay
- ,, - ―- 、
,. '" _,,. -…; ヽ
(i'"((´ __ 〈 } さあ、それでは但馬よ。
|__ r=_ニニ`ヽfハ } そろそろ稽古を始めないか。
ヾ|! ┴' }|トi }
|! ,,_ {' } 体を動かしたくて、
「´r__ァ ./ 彡ハ、 腹の中がパンパンだぜ。
ヽ ‐' / "'ヽ
ヽ__,.. ' / ヽ
/⌒`  ̄ ` ヽ\_
/ i ヽ \
,' } i ヽ
{ j l }
i ヽ j ノ | } l
ト、 } / / l | .|
! ヽ | ノ j ' |
{ | } | l |
ヽ | i | \ l /|
{ | l | | / |
/ ̄ ̄\ (まあよい。
/ _ノ \ これから先、話す機会はまだある…。
| ( ⌒)(⌒) _ 気長に説いていくとするかの)
. | (__人__) //
| ` ⌒´ノ // ははっ。
. | } // それでは、参られませい!
. ヽ } //
ヽ ノ //
/ く //
| \ //
| |ヽ、二⌒)ゝ
なお、印可を受け、宗矩に弟子入りして以来、
家光の剣術好きは更に熱が入ったものと思われる。
- 141 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:11:20 ID:otpq++Ay
- そして…
(二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
//_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
//_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○===○
| |││││││││││││││││|| .||
| |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| 柳 ||
| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| 生 ||
___________| |││││││││││││││││|| ||____________
\/\/\/\/\/\| |││││││││││││││││|| ||\/\/\/\/\/\/
/\/\/\/\/\/| |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄``````````````````````````````` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
- 142 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:12:04 ID:otpq++Ay
-  ゙̄''ー-、.._ _,,-―'" ̄
|| ゙̄''ー-、______________,,-―'" ̄
二.二二二二i===||________,| | | |
|| ||;; | | | ̄ ̄__i__ ̄ ̄| |―┬―┬―┬―| | |\
|| ||;; | | | | |: | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | \
|| ||;; | | | | |: | |. i i | | | |
|| ||;; |_| | |_|: | | (_;;). | | | |
|| ||/ /| | | | ̄ ̄ ̄| ̄''''――| | | |
|| ||/ /三.三.三.三三|_|―――|゚____,|_| \ |
|| || / \ \|
|| ||' \
//|| / \
//|| /
//
/
/ ̄ ̄\ ) ;;;;)
/ _ノヽ_\ ) ;;;;)
| (─)(─) /;;/
. | (__人__) l;;,´ ふう…今日も無事に勤めが終わったか。
| `∩_ノ)━・' 家に戻ってこの一服は、生き返るのう…。
. | |_ノ
/ヽ | |_
| \_/ ノ ヽ
\ /_| |
| \ / _/
- 143 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:14:34 ID:otpq++Ay
- .、'''ー'`'''''"`"`'ー、
/ ,, ,,,// ィ ,,,rr )
{ |从 lll",,," llllj '' `'ー、r
{ 从从´´´从从从iiiiiii lll从 ll ,
{ 从从ll|||'''从从:::''''""/"jj }
{、-、|lllll|、,,, l|||l从;;;;/''"'彡シ }
(ミ'ミ ゙゙''' 、ィヽ)ヽ:: '彡:シ } 殿、失礼致します。
ミッ| リノノ::::::: ィ彡,,ノ,、} 本日、越後高田藩より、御使者が参りまして
{ ミ}r 、_ { "彡::::::''" ,,゙'' 、::j´、', 殿にこの書状をと…。
}::l|ー-、ヽ}_ O'"_,,、-''イ::ツ }jリ, リ
ヽ',シミ゙'、;;ヶ、ili、ィ;ィ;;乏彡ミ /ノ''/|,,,,__
'、 `""´: | ''''''::::: ̄ /イ,,/:::}
,,、- '''"ヽ ,l,, 、::::::: /リ: } | ̄
,,、-''" ヽ `'-''´ ッ:: j:: レ
'"( :ヽ ー-ー ''´::: ノ::: ヽ/
ヽ,,,,,, 、-、 ::ヽ '''''''"ツ:::: /::: /
ヽ ri::::ヽ レ' /::::: /
゙' 、 ヽ/ t::::::::'、,,_,,/:::::: /
 ̄`'' -、 ゙' 、ヽ、::::::::::::::::: ::::/ ,,
村田与三久次
(むらた よぞう ひさつぐ)
/ ̄ ̄\
/ ノ \\
| .(●)(●) |
. | (__人__) | ん?
| `⌒´ | ) ;;;;) 越後高田といえば松平越後守(光長)様の…?
. | | .) ;;;;) ふむ、何が書いてあるのやら…。
. ヽ } /;;/
ヽ ノ .l;;,´
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/
- 144 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:17:27 ID:otpq++Ay
- _____
/ ヽ____//
/ / /
/ / /
/ / /
/ / /
/ / /
/ / /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
越後高田藩からの書状
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●)
| (__人__) …ふむふむ、なるほど。
. | ノ そういうことか。
| ∩ ノ ⊃
/ ./ _ノ …与三、喜左衛門に、
(. \ / ./_ノ │ 後で参るように伝えよ。
\ “ /___| |
. \/ ___ / 「ははっ」
- 145 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:19:53 ID:otpq++Ay
- そしてその夜…
/";;;;;;、、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;彡三三二り
(;;(,、-'''"三;;;;;;;;;;、、、;;;;、;;;;;;;;;;;/リ/;;;;;;;;;彡;;;ヽ'';;;;;;;;''"彡 三;;;;ヽヽ
ヽ、;;;;"彡,、 ';;;;;;;;)'7;;;;/~Y~'' 、、リソ~''ヽ''ヽヽ |;)|彡;;;;;;;;"Z二二;;;;;;リ
~'ー-y//"彡";;;;;;;| i;;;;;i | |i| :::: リ リリ リリ| 彡;;;;;;;;三ミミミ;;;;> .
//"/"彡三;;;;;リ t;;;;ti ヽ, 、 ii / // /;// ろ;;;;;;;;;彡;;;;;;;;ヽ< . 殿、失礼致します。
|(tii,、'~ 彡;;;;;;;、 ヽ、t、 ヽji,, i リ"/,, /"/// 彡;;;;;;;;;''~~ヽ、);;;;;;;; 何用でござりましょうか…?
,,,r'"彡'了;;;;;;;;;r'、--、,,,,,'' ii リ r"","、、 -ーー-ゥヽ;;;;;;;、-i;;;;;;;;ミ;;;;ミ
`''ー''/;;;/;;;;;;;、;;;;t`'-、-モzチ';;t tz(;"zニ竺'ン''",, |;;;/),|L,、、;;;;; ;;;_
/;;;/彡M;;;;ii;;;;;t `~~~"":ri~'シ;;;;;;;:::""""::''" リ;/´ ,r'" ,、~'''-、、
|;;//;;;;;;//;;;;;;t、;;;t "::::ヽ | ::::::::: :: i/ ⌒t ,r'~、'" ヽ
Y/;;;/;;;川;;;;;;;ヽ;;t '""、|、,, ヽ " r"-,,rー' 、::::: ヽ
i;;;/(;;i;;;;M;;;;;;;;;;;;|:t ::::ゝ、,,、 '" /7`,, `' 、::: ヽ
ヽ| /;;ノ/;;;;;;;;;;;;;i::ヽ 、,,,、:::",,,___,,,, ,、-"、" `' 、: t
〉"、-';;;;;;;;/W;;;;i::::ヽ `~:~~"",, ̄ ,r"' `' 、 `' 、, i
- ''' """"~~"" ''' ー'i";;;;;;;;A;;/, iy;;;;;i::::::ヽ ~''''''''" ,,r';t'" `' 、 ,,i::リ''-、,
"~,、,, ~ ,、-'",|;;;;/;;//;;レY;;|;;;;;;| :::::ヽ :::::::::: ,r"'''"ヽ `'、 、 、、 :;ノリ ヽ、
''"、-ーz~>-'"、-'" t;;;i|;;i~|i;;;;;;||;;i't;;;;| :::ヽ、 ''''''''': ,,、-':::t" \ ヽ,'' ,r"i h "|| ~'' ーー- 、、,
,、 ,,、-'"" r'" /ヽt,/t;;;;;;itt;;t"''| :::::::~~~~~:::::::::: ヽ, \ ,, 、,, ':::::: j ソ/ j、、 ,ノノ ~
//i <, ,/ /ヽ ' 、;;,,,ヽ、 ::: :::::::::::::::::: ,ノヽ, ,, "'':,, "'',, ,、-"ソ'/ /j ~ ''' ー- 、,,
/;;;;;t ヽ, i i ~ ~'' ::: :::::::::::::: '" " ` "" "" " " ~
庄田喜左衛門
(または荘田嘉左衛門教高)
(しょうだ きざえもん のりたか)
/ ̄ ̄\
/ ノ \\
| .(●)(●) | うむ、参ったか。
. | (__人__) | 喜左衛門。
| `⌒´ |
. | | .) ;;;;) 今宵、お前を呼んだのは、
. ヽ } /;;/ ひとつ、お前に話があっての。
ヽ ノ .l;;,´ さ、もそっと入るがよい。
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/
- 146 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:21:41 ID:otpq++Ay
- / ̄ ̄\ ( ;;;;(
/ _ノ ヽ\ ) ;;;;)
| ( ─) (─)/;;/
. | (__人__) l;;, ………。
| ∩ ノ)━・'
. | / ノ´ }
. ヽ / / }
ヽ/ / ノ
/ ̄ ̄\
/ ノ \\
| .(●)(●) | …喜左衛門。
. | (__人__) | お前は我が柳生家でも古くからの臣であった。
| `⌒´ | ) ;;;;) .松田織部を討ったのも、もう何年前になるのかのう…。
. | | .) ;;;;)
. ヽ } /;;/
ヽ ノ .l;;,´
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/
,,,r''((ノリii 从"リ リノ)ー、、
-ミi| ,, ,, ) (( リシヽ)( rァ
―- 、,,, ,,r'((:(" " Y iiiソッ シ父シリツ:)ノ ,
::::::::::::::~(: j iiレ(/) ))& 彡}ナ"彡;、 '"::
:::::::ヽ ミミ'W〉〉r"次、))リ彡リ 彡:r'"::: …もう、30年近くも昔の事でございます。
::::之ミ(|(((从リ;;|ノ,)(彡fi|;;/" ,,, あの頃は、殿も拙者もまだ若うございました…。
,rー- 、 :::(ィ〉itモiiミ;i(r;;忝ヲツ}ノ/ r'' "、 |
;;( );;/::::リ;|iii、'' ̄j ,, ̄ リノ;i: |;;( ノ;;t
r''''' 、;/ :リYiii|iヽii ',j,,ニ、 ノノノ| |(_ノ;;;i、-
,''ー'";i ,,ノ(|;j|r、i|ヽ '=='ii;/,,イ';;〉-ーi''":::::::::::
::~'''マ":::::::(( i|jij~'''`'ー '´i'"| |リノ::::r" ::'
- 148 :名無しのやる夫さん :09/08/23 21:25:12 ID:CHhiOC8/
- もうそれだけ経ったのか・・・
- 147 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:23:53 ID:otpq++Ay
- / ̄ ̄\ ) ;;;;)
/ _ノヽ_\ ) ;;;;)
| (●)(●) /;;/ そうじゃな…。
. | (__人__) l;;,´
| `∩_ノ)━・' …喜左衛門。
. | |_ノ 実はの、我が門下の中から、
/ヽ | |_ 腕の立つ者を指南役として迎えたいと、
| \_/ ノ ヽ 越後高田藩松平家より要請があったのじゃ。
|\ /_| |
| \ / _/
,,,r''((ノリii 从"リ リノ)ー、、
-ミi| ,, ,, ) (( リシヽ)( rァ
―- 、,,, ,,r'((:(" " Y iiiソッ シ父シリツ:)ノ ,
::::::::::::::~(: j iiレ(/) ))& 彡}ナ"彡;、 '"::
:::::::ヽ ミミ'W〉〉r"次、))リ彡リ 彡:r'"::: なんと!
::::之ミ(|(((从リ;;|ノ,)(彡fi|;;/" ,,, ということは、拙者をお呼びなされたのは…。
,rー- 、 :::(ィ〉itモiiミ;i(r;;忝ヲツ}ノ/ r'' "、 |
;;( );;/::::リ;|iii、'' ̄j ,, ̄ リノ;i: |;;( ノ;;t
r''''' 、;/ :リYiii|iヽii ',j,,ニ、 ノノノ| |(_ノ;;;i、-
,''ー'";i ,,ノ(|;j|r、i|ヽ '=='ii;/,,イ';;〉-ーi''":::::::::::
::~'''マ":::::::(( i|jij~'''`'ー '´i'"| |リノ::::r" ::'
- 149 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:26:05 ID:otpq++Ay
- / ̄ ̄\ ) ;;;;)
/ _ノヽ_\ ) ;;;;) そうじゃ。
| (─)(─) /;;/ 喜左衛門、お前は我が柳生家譜代の臣にして、
. | (__人__) l;;,´ 父上とわしの二代に渡り、柳生の剣を身につけた男。
| `∩_ノ)━・'
. | |_ノ いずれの藩であろうと、
/ヽ | |_ お前ならば、推挙しても何の不安もない…。
| \_/ ノ ヽ
\ /_| |
| \ / _/
/ ̄ ̄\
/ ノ \\
| .(●)(●) | お前も、三千石の柳生家の家臣などではなく、
. | (__人__) | 名家・越後高田松平家の家臣となれる。
| `⌒´ | ) ;;;;) .石高はこれから相談、というところだそうだが、
. | | .) ;;;;) そう悪いものにはなるまい。
. ヽ } /;;/
ヽ ノ .l;;,´ …どうじゃ?
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/
- 151 :名無しのやる夫さん :09/08/23 21:29:23 ID:pBQxM1rj
- あー、でも越後高田と言えば・・・だよなぁ。
- 150 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:28:32 ID:otpq++Ay
- /";;;;;;、、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;彡三三二り
(;;(,、-'''"三;;;;;;;;;;、、、;;;;、;;;;;;;;;;;/リ/;;;;;;;;;彡;;;ヽ'';;;;;;;;''"彡 三;;;;ヽヽ
ヽ、;;;;"彡,、 ';;;;;;;;)'7;;;;/~Y~'' 、、リソ~''ヽ''ヽヽ |;)|彡;;;;;;;;"Z二二;;;;;;リ 殿…。
~'ー-y//"彡";;;;;;;| i;;;;;i | |i| :::: リ リリ リリ| 彡;;;;;;;;三ミミミ;;;;> .拙者は柳生家に不満などござりませぬ。
//"/"彡三;;;;;リ t;;;;ti ヽ, 、 ii / // /;// ろ;;;;;;;;;彡;;;;;;;;ヽ< .殿もそれはご承知のはず。
|(tii,、'~ 彡;;;;;;;、 ヽ、t、 ヽji,, i リ"/,, /"/// 彡;;;;;;;;;''~~ヽ、);;;;;;;;
,,,r'"彡'了;;;;;;;;;r'、--、,,,,,'' ii リ r"","、、 -ーー-ゥヽ;;;;;;;、-i;;;;;;;;ミ;;;;ミ …それでも拙者を出そうとするのは、
`''ー''/;;;/;;;;;;;、;;;;t`'-、-モzチ';;t tz(;"zニ竺'ン''",, |;;;/),|L,、、;;;;; ;;;_ 何か理由がございますのでしょうか?
/;;;/彡M;;;;ii;;;;;t `~~~"":ri~'シ;;;;;;;:::""""::''" リ;/´ ,r'" ,、~'''-、、
|;;//;;;;;;//;;;;;;t、;;;t "::::ヽ | ::::::::: :: i/ ⌒t ,r'~、'" ヽ
Y/;;;/;;;川;;;;;;;ヽ;;t '""、|、,, ヽ " r"-,,rー' 、::::: ヽ
i;;;/(;;i;;;;M;;;;;;;;;;;;|:t ::::ゝ、,,、 '" /7`,, `' 、::: ヽ
ヽ| /;;ノ/;;;;;;;;;;;;;i::ヽ 、,,,、:::",,,___,,,, ,、-"、" `' 、: t
〉"、-';;;;;;;;/W;;;;i::::ヽ `~:~~"",, ̄ ,r"' `' 、 `' 、, i
- ''' """"~~"" ''' ー'i";;;;;;;;A;;/, iy;;;;;i::::::ヽ ~''''''''" ,,r';t'" `' 、 ,,i::リ''-、,
"~,、,, ~ ,、-'",|;;;;/;;//;;レY;;|;;;;;;| :::::ヽ :::::::::: ,r"'''"ヽ `'、 、 、、 :;ノリ ヽ、
''"、-ーz~>-'"、-'" t;;;i|;;i~|i;;;;;;||;;i't;;;;| :::ヽ、 ''''''''': ,,、-':::t" \ ヽ,'' ,r"i h "|| ~'' ーー- 、、,
,、 ,,、-'"" r'" /ヽt,/t;;;;;;itt;;t"''| :::::::~~~~~:::::::::: ヽ, \ ,, 、,, ':::::: j ソ/ j、、 ,ノノ ~
//i <, ,/ /ヽ ' 、;;,,,ヽ、 ::: :::::::::::::::::: ,ノヽ, ,, "'':,, "'',, ,、-"ソ'/ /j ~ ''' ー- 、,,
/;;;;;t ヽ, i i ~ ~'' ::: :::::::::::::: '" " ` "" "" " " ~
- 152 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:30:39 ID:otpq++Ay
- / ̄ ̄\ ) ;;;;)
/ _ノヽ_\ ) ;;;;)
| (─)(─) /;;/
. | (__人__) l;;,´ …………。
| `∩_ノ)━・'
. | |_ノ
/ヽ | |_
| \_/ ノ ヽ
\ /_| |
| \ / _/
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●) 喜左衛門よ。
| (__人__) わしは、父上より受け継ぎし、我が柳生の新陰流を
| `⌒´ノ 世に広く伝えたいと思っておる…。
| }
ヽ } ( 単に上様が学んでおられる流派ゆえに天下一、というのではなく、
_ヽ ノ`ヽ、_ ) この剣を学ぶ者が全国諸藩どこにでもいるという、
. _/|\ ` 、,__ 、小 L  ̄ ヽ ( 真の「天下一の流派」にするためにの。
_, ハ \ ` ァ、 /ヘ,レ―‐‐、__i__,)
. , -‐ ´ ,ゝ \/ _ 又/ ,ヽ\丁
/ ヾ. \ , イ{`< _ ,ィ 〉〉〉|
. / `゙ヾ\ ヽ/ ヽ\`く´ / `ー(/ |
. ! ´⌒` ヽ / `ーヲ`〈 i !
- 153 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:33:20 ID:otpq++Ay
- / ̄ ̄\
/ ._ノ \\ _,, …だが、わしは将軍家の御指南役にして柳生家の当主じゃ。
. | ( ●) (●) | l;l 武蔵守様(上泉信綱)のように自ら諸国を巡ることも出来ぬし、
. | (__人__) | _,_,|,|_, 父上のように剣だけに専念することもできぬ…。
| ` ⌒´ |, ト-=y 丶
. | } ヽ `i, ̄‐^l 故に、わしは門下のお前達を出すことで、
. ヽ } ヾ~ ` i, 我が柳生の剣を、世に広めようと考えておるのだ。
ヽ ノ _ ヽ、 ;i,
,,_,i y,ソト,,__ ヽ、 ;i, そしてそれは、我が柳生の剣をしかと身につけた
,/r-'"j / / ii, `ヽ、-x,,゜r ;i 信の置ける者でなければ任せる事ができぬ…。
,,/'/__.L、 /ヾ、"i `ヽ `;i i,
,/ /_iーヘ,ヽ、 , /i" ヽ、 i `、'i iヽ、 喜左衛門、このわしの願いの為にも、
_,) ヽ " ネメ、_ii"~ _Yri l, ヽ、 どうか行ってくれぬか。
_,,,>t 、ヾ、 ゞ;;/ / ,¬ V⌒l
,y`;,,__ ,i /ii' / r-/| l l
_/^,,, ヘ l /iil / l"v' y } l
v=4⌒ヽ、 j --,,,if /iii| ,, 〈-ヘ_,、 <、 / i|
ヽ, ,, i、 _,,tv /iiiii ム、 / / ヽ、ヽ、_x--ー‐- 、
__,,,l ii Yi___,lk / }iiiiil ヘ __,,,,,,___/ `x'"^ ,,,,, \
^ ̄⌒ヽ ヘ、 ,ノiiiii|、__,,,y,,_,,,/ ヽ、 ,/ ,,,-‐‐ `',, ヘ,、
,,,_ \ ヽ `>- liiiiiiil ¬">-- ヽ ヽ i i/ _,, / } i
"- ,, } / /iiiiiiil / l l l lK ^~' / |
\ーヾ /iiiiiiiil / i i | |i`'ヽーミ_/ /
,,,r''((ノリii 从"リ リノ)ー、、
-ミi| ,, ,, ) (( リシヽ)( rァ
―- 、,,, ,,r'((:(" " Y iiiソッ シ父シリツ:)ノ ,
::::::::::::::~(: j iiレ(/) ))& 彡}ナ"彡;、 '"::
:::::::ヽ ミミ'W〉〉r"次、))リ彡リ 彡:r'"::: ………。
::::之ミ(|(((从リ;;|ノ,)(彡fi|;;/" ,,,
,rー- 、 :::(ィ〉itモiiミ;i(r;;忝ヲツ}ノ/ r'' "、 |
;;( );;/::::リ;|iii、'' ̄j ,, ̄ リノ;i: |;;( ノ;;t
r''''' 、;/ :リYiii|iヽii ',j,,ニ、 ノノノ| |(_ノ;;;i、-
,''ー'";i ,,ノ(|;j|r、i|ヽ '=='ii;/,,イ';;〉-ーi''":::::::::::
::~'''マ":::::::(( i|jij~'''`'ー '´i'"| |リノ::::r" ::'
- 154 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:35:52 ID:otpq++Ay
- ,,,,,,,
、-'|;;;;;;;;;/ ―=-、i,,,(/''|;;;;ii;// ::: / ''"::::~'t;ヽヽ;;/,、-'"
::::(|;;;;;;;/ i从,,二;;;;;、';;、/'"ii||| :: :::::::::::::::::;;;;);;;/'i'r――
~''、|;;;;;/ ::::::::: '、""''''ー、,ヽヽ~'、ミ ::: ::::::::::;;;;''"/;;ノノノ;;;; ̄~i''i'
::::::t;;/ ::::::::::::: `'-、 (:・:)~'' 、;;,,,, :::: ,,r'''~::ノr"ノノ /;;;;;;i;;;;;Uノ
、,_ y' :::::::::::::::::::::::: ~'''ー--jヽ;;;;≧z'"" ノ"彡彡" リ;;;;;;;;();;_;;
;t''/ :::::::::::::::''''"''::::::::::i、;;;;ミミ三'''_∠彡、;;;;マニ;ノ;;;;、;;;;// …承知致しました!
;リ:/ :::::::::::::::''" ~'-、ヽ /~''ー'z;;",,,,>";;;;;;;;ミニ="" " 越後高田への仕官、お受け致します。
ir' ::::::::'''" r'~~ヽ, y /::::::~'''ー'",/;;;;;;;;;;;;;;~'''ー-、、,
t " :::::t~ヽ、 :::::::/、:::::::::''" ノ;;;;;;;(、ー---- 、, ) この喜左衛門、彼の地に於いて、
:ヽ ,'"i' 、;:::: :::::ヽ:ヽ ノ'"::::: /;;;r、;;;ミ ;;;;ヽ ノ 柳生の剣を指南して参りましょうぞ!
::::ヽ / ~ー、'-、;; :::::)::ー'":::::::::: , ';りi;;;;) ~ヽ;)ノノ
::::::ヽ :}、"~~~ヽ;;~''ー"'ニ=ーァ"::''"/;;ノノノノヽ, ノ'
:::::: ヽ :::t、 :::::"''~~ );;;/'", '";;;;;;(" 、 ヽ,
::: ヽ :::ヽ::`'、'''-、 __、ノ;/ /;;;;;;;;;;;;;;;;`' ー--- 、,ヽ
t" ::ヽ ::`' 、、,,~''' ー--'' /;;;;人;;;;;;;;;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;~' 、
t :::::ヽ ~ ''ー-"、:::::''" ,、'";r'7 ~ '''' - 、;;,, ヽ;リ
tt :::::::ヽ .....:::::::::::: //;;/ / ・ ⌒ー ~);;) ノ'i
tヽ:::::::::::~' 、 ::::::::'''"/r'"ノ / > ,,,、-''" |
i |:::::::::::::::::::~~ ''''''"/-'",ノ `、 |
/ ̄ ̄\
/ ノ \ \
| (⌒)(⌒) | そうか、行ってくれるか…!
. | (__人__) | では頼むぞ、喜左衛門!!
| .`⌒´ .|
. | } 「ははっ!」
. ヽ }
ヽ ノ
/ く
| \
| |ヽ、二⌒)
こうして、柳生家譜代の家臣(大物頭)にして、
石舟斎、宗矩の二代に渡る高弟でもある庄田喜左衛門は
この頃、剣術指南役として越後高田藩に仕えることとなったと思われる。
(厳密な時期は不明)
- 155 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:38:22 ID:otpq++Ay
- / . . :o。: : : : : : : : : : : : : : : : : : . ヽ :ヽ ちなみに、この喜左衛門については、
,' . . . : : : : :o: : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ:| 資料によると、
l: /: . : : : : : : : : , : : : :゚: 。: : : : : : : : : : :l。:l
l: | : . : : : : : : /|。: : : : : : : ゚: : ∧: : : : :l。l 「越後高田藩の榊原家に招かれて
ゝl :o: : /、/ / !: : : : : : : :,l: :/-‐!: :゚。: | l 剣術指南役となった」
. f l: : : : ! /:/= l、,l: : : /://ナ/≠、! : : ムリ
. {i |:l : : i/|/⌒ハ|:/|: :/l:/〃/⌒ハ |l: : :l } とあるのですが、
. ゝlハ:i : l 代tzタl'. l: //' /代tさ jl: : :レノ 越後高田藩に榊原家が入るのは、
' 从: l `¨¨´ l/ `¨¨¨´从: :从 寛保元年(1741)のことですから、
ハ:ヘ ,i、 / ル' 榊原家に招かれた、というのは時期的に合わないので、
_ V へ ,r‐‐ 、 /l从 ___ この頃、高田藩主だった松平光長(忠直の長男)に仕えた
}}_ _ -‐ l > `゙¨¨´ イ l \_ iL ハ_ というのが実態ではないかと思われます。
ヽ ̄ ̄ l ヽ ` ー ' 7 | \,r┴ ム_`ヽ
ヽ , / ̄.ヘ ∠... l / ` } あと、後に
l l/ へ \_ノ ム \ | ./ '、 「荘田心流」と名乗ったと言われていますね。
| / / |\|∠ -‐ュ L `l ,{ ノ
{ i/ / / / } \ | / ゝ {
- 156 :名無しのやる夫さん :09/08/23 21:38:50 ID:TbQbrLEt
- ほほぅ
- 157 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:40:28 ID:otpq++Ay
- . // / . i | ⌒、ヽ、
, ' ./ / . :// }-、 ヽ ヽ‐\
/ / // . :// :/!^゙ll:ハ.ヽヽ
//. i i.////!ィ/ /i i―!!、 i ヽ!
ふむふむ、そうか…ところでハルヒ! ノイ:/j| ||ナナ ‐ !/ , 'ナ/_.|||. |: |ノ|
何故、ここでこの話が出たか、わかるかな? ∠イ八 .|i弋tゥテi|/|ノ'弍tムリ} 从\
´i从八|{  ̄ ̄ ′ ノヘ从 ̄
ゝ{ rヘ! riノ /ノノ
\へ -‐_一 .イイ
. -――-.i「i> _ /ルト!
// __,ニヽ 7 V/V
,i/ /__ノ `{ V|、___
.{ /_ノ . ト _∧、\`ー---_-- 、
ノ/ / ヽ ゝ一 ′L.i∠...... _j__ ハ
ゝ} .{ 、! | :|::::  ̄ ̄ ̄ `}|
{ ヽ 丶. | .h: , ―.----.‐ '´.|
ヽ ヽ 丶 ゝ-ッ''"--ッ一'ii:::ヽ| | j |
\ `一'゙‐ <_/へ 'i::::::V ムV /く`7
| ` ― `== 、/ \ ハ:::::|ムf | / 〈
ヽ ヽハ:::Kfン' / \
/. . : : : . : : : . : : . . \
/. : . : :/. : /: . : : . i: : . : . .ヽ
/. : . : :, ': : /: : . : : : : . : i、: : .ヽ: .ハ
,'. : : : :/: : /: :,/ィ: : : : . : /へ: : ハ: . l
. { : : : : ': : : ////: : : : / /‐-.l: : : i: : l
'. : : : :|: / /'゙/: : : : イ:/ |: : : ! :/ 知りません。
ゝ: l : l/ 〒〒7 : : イ /'〒〒 l: : :/ /
トlヽ:ヽ ゝノ {/ l. ゝノ l:/ }'
ゝ `ヽ ノiノノ
` ‐、 /¨´
ト\ ´ ̄` . イ
ヽi> __ <l/
/ゝ__,,,,__ノハ
/{ /::::ヽ lヽ
_/. : :l/ゝ:::::ハ. |: .ト 、_
_ -‐ /. : : :| { ̄} ∨|: :i: . ` ‐- __
- 158 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:41:36 ID:otpq++Ay
- . /},/ ,イ / ト、 \ \
/ / ///」ィ)) /、_/ ヽ__ |< ̄
∠ |i. T¨_二´| 〃 7二__「 !. ト、 |
ハルヒ! ... },.イ| |'て 》!/ 《 》`リ リ|!
若者には知的好奇心というものが必要なんだぞ! / >、. |/ ) )/ /) )/∠.イリ |
もう少し話を聞いてくれたっていいじゃないか! 〃イ V(.r-―――――‐ 、 「ヾ. }/
お父さん泣いちゃうよ! | || _ / | .ノ
. ゝイ/´⌒ヽ ) /./´
,ィ―/ ⌒ヽ ,..r<
/ | `)レ∨
\ | ハ|\
,ゝ ヽ____/;;{ト、 >、
< rF=-‐―--yイ:;ヾi Y  ̄\
ヽ |  ̄l;:;:;|i l / |
.| | |;:;:;! |-┤/ ,/
. .´ -― ´ ̄ ̄\
// ./: . . ヽ-、
. / /: : : . : . : : . : : :: . ヽ
/ :/: : :/ : . : /: : ,/: : . : :/:/!: : . ハ
. / : i. : . :/: : :/| : イ: : : : :/: ム!: : : ハ
/イ: :i : : /: : :メ、ノ´/: : :/, '|:/ |: : :|: :i:| (しょうがないな、この人は…)
i{: :!: : 「.不¨ 卞./ィ/:/_ナ二 }: : /:i i:!
ゝハ: :| 弋___タ//ィ イ⌒ハソ: :/ /:八 はいはい、じゃあ、聞きますけど、
〈 ヽ:| `ー‐ 弋t._ムi/:/ /i/ なんでこんな話が出たんですか?
. \‐!´ ̄ ̄ ̄ ̄ `丶` ̄ //'}´
iイヘ _  ̄//./
|从: :> 、 ´ ̄` ィ‐'´
.へ-く \ _ イ:从
__/ ヽ \ / "
ヽ ヽ ハ ハ
ヽ V ハ / ハ
- 159 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:43:10 ID:otpq++Ay
- / / . ト、 .ヽ ヽ
//: : / .// . :i ムハ : . iヽヽ
うむ!よく聞いてくれた。 . /イ : / . : /: イ/ : ./: ,!:/ V: |l: :ト.\
ノ:| i: :/:/:/ '!l!: : :/:/:/ ̄ ̄!ト ||: 从
ここでこの話をしたのはな、 ... /ィ|:| |: -||:|/ ̄!|l` /:/|/ィ云歹|i: |ヘ|
宗矩の弟子達が、この頃から .. 从| ||: :|l:|弋歹∨!イ ′  ̄ ̄iル| }
諸藩の指南役として招かれ始めたからだ! _, -‐y'二. ‐-、. V从:|l:|` ̄ ::| レ ノ
/ , -‐K_ `ヽへ \、ハ ` .ヶ'′
宗矩の新陰流… . . ソ. :/f⌒ヽ ヽ: . V ハ `-へ マ__ ア .イリ
便宜上、今後は「柳生新陰流」と言っておくが、 ... { { : :{ {(@ソ}) }: : /: } 从>. 、 / レ
この流派が全国に広まり、 ... ゝゝ : ゝニニソノ: :/: : :/へ⌒ヽ _r<` ミ、- ´ ハ
大いに盛況したのは知ってのとおりなんだが、 ..... {⌒ゝ_> ¨´: :/: : :ム. \ \へ. \ \ |
その先駆けは、大体この頃から始まったと `> _: :二二∠: イ^ ヽ \ \ >く|
思われるんだ。 .... く⌒ゝイハV⌒ヽ ヽ ヽ |Vヽ:::}\__ _ -―‐ 、
__ゝ |V ハハ ヽ \ ̄ \Vハ、 \ ̄ | }
/ ― >く、| Vハ 丶 /\ ヽ::::ヽ∠_ l |
.∠. イ } r'⌒ヽ! ..-‐┐ |. / \ ヽ::::V | | / /
 ̄ ̄ ゝ >、 ヽ // / |/ 丶 ヽ::::V. L |. / .ム
\/ノヘ V/ ∠ -‐┐ / ヽ ヽ::| |ハ レ /ム}
_
, -―‐-`.ヽ __
/ . . : . . `. <`
./ /: /. ://: . . :, . : 、ヽ
/ /: /: : /l: : :/i: . : :ト.l あれ?
{: {: :i ≠=、ノ ∠=、V: : :l でも、宗矩のところには、
ゝゝ:トfしリ/´ i fしト} ル' 前から大名や旗本が沢山入門していたんですよね?
{ `l `¨ , `¨イ´}___ 実際、九州に所領がある鍋島家や細川家も
`i¨ヘ ,.-┐ ノ´'ー-ッ , ``ヽ、 藩主自ら入門しているわけですし…。
,、へ> 二 < ゝ{_{_tL |
.へ \ >くl \__ `¨ _f三三} 何で今更、「先駆け」とか言うんです?
/ L..乂L:}、∠ / } |: : : : l
/ : : : :<: :ヽ|::|: : /:/ イ l: : : : :l
.{ : : :\: i: 、 : l:::|: ム/: : `丶、 |: : : :l
」 : : : : jノ: : :、:l:::l:/:ム: : : : : : :\l: : : : |
ゝ: : : : ゝ: : : : `ソ:/ ` ‐- 、_: :´: : : : l
|: : : : l: : : : : :/ / ` ‐- 、_ノ
l: : : : : l: : : : : ゚ /
,l: : : : : l: : : : : :/
- 160 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:45:39 ID:otpq++Ay
- ,r-‐' ̄ ̄ ̄`ヽ
ィ‐'" `ー-、
ふっふっふ。 . `≧"´ ノへ \
ハルヒよ、これが違うんだな。 .... ゝニ二 ヽ ハ
/ / } }
今までの盛況は、あくまで、 ..... 丿 ノ/ 人 | |
江戸にある宗矩の道場に ..... |ハ { 、_ / { ノ / } ! l|
人が集まっていただけだ。 | ,,、 / `| // | } !__ ___
ヘハ\ {_、_ゝ / ' ̄ `ー=|丿 ノノヽゝゝ ` ー-、
ところが今回は、 .. }ノi ヽ ̄丶 =、___ ソ / //──── 、 `
宗矩の弟子が指南役となって、 ´ ヘ ノ `゙゙゙゙゙ノ/ンノ ` ー-、
各藩へ仕官し始めたんだ。 .... ヽ /冖/
> ` ー- - ,/__|,∧! r‐ヘ
この違いが分かるかね? / ヽ、__ < / ,`-、_ ,, -‐'´::: } /
/ /ヘ / / / /:::::: | /
i ,-‐'" / |/ / / /:::::::::: } /
/ ̄`ー--‐'´ / //:ヽ / / /:::::::::::: ノ_
/ i / /´|:.:./ ∨ / /::::::::::::: /´ }
/ ::::| ゝノ/ / :| / ゝ___/ ::!:::::::::::: :::::: /
. ノ :::::| ノ ̄´/ /: :.:.!/  ̄/ ::|::::::::::::::::::::: /
. | ::::::| / //:. :.:./ / :::::::::::::::::::::::::: /
/ ./ . : . :ヽ. \ \
, ' . /: . : : . : . : :|ハ . ヽ: :ヽ
/ . :/: . : : : |:l : : : : :|へ: : V: ハ あ、わかりました。
. //: : :|: . : : :ノ!l!: : . :|: i-‐ヽ: :V ハ 宗矩本人ではなく、その弟子たちが
i:i : : : :|: . : :/‐リ| : : /|/ニ_ i:|: :|: |:| 藩の指南役として請われるほど、
i i: . : : |: :/ニニ、 |: イ ノ不¨ハリ: | 从 「柳生新陰流」という「流派」自体が
_j: i : : : | /彳⌒ハノ' { 弋zタ_|ル'ハ 名声を獲得し、繁栄し始めた、というわけですね。
. f V|、: : :ヘ{ 弋zシ `  ̄ レ'}
. | |リヽ>-\ ̄´ {iノ ヶ ′ …でも、なんでこのタイミングなんです?
. | | ノi八{ ヘ 、__ア ∠ハ
l | ′ `t‐> _ .ィ:ルi
__ ,,,, | .| ヽゝ从_i ― ' _」1
_{ ヽ ヽ . |__ j. \ / .{ _,......
厂 'l '| レ | ` > ⌒ヽ_,rへ. V _厂ゝ ´ ̄レ'´
|ヘ i, ir | ゝ''´ . イ二二二ニ水ニ二二二} |
.} >ゝ-'¨´/ /| // | l l | /
- 161 :名無しのやる夫さん :09/08/23 21:45:55 ID:TbQbrLEt
- なるほど…
- 162 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:48:32 ID:otpq++Ay
- ‐=.ニ , -‐ ___ L..
おや、忘れたのか? // // / ノ 、:\=
/ィ. :/ // . . :} .ヽ: ヽ
この寛永六年(1629)の春、 . l/: /:/. ://. :/. : . : :ノ: : . i:|:トl
家光が宗矩に誓紙を入れ、 . i/イ: :///ィ/: /: :/ハ__: :l:|ハ
弟子入りしたということを! .. 彳rl: :lナ/―|l: /: /l/ ̄| : 从
イ ゝヘi/`==i/ イ `=ノィ/ , -‐ 、
この . i从へi、 l'´ l /イ _/ /: .ハ
ヽi へ 、__, ∠. ̄. . : : :': : : ハ _
『将軍家が師礼を取るほどの剣』 .... ry‐y⌒ヽ_ /〈ヽ 、__ /|: : :\: :i,: :l: : : : | f r‐ ゝュ
ノノ f{@}h } ∧: :ヽ \/ V: : ∠: ll: |:/: : :{ ノ.〈{@ソム
という評価によって、諸藩の大名に、 ... ゝゝ三彡'ノ / l : : ハ ム::ゝ‐∨ : : |=ttj': : : . 〉 ゝ三彡'ノ
「それほどの剣であるならば」と .... _ ゝ┬ <___/ . L:/ V ハ::ヽ l: : : :|tュく: : : :| `¨fi´
宗矩本人が無理なら、その弟子でも、と {、\|レl { . \. 、: : く: : : :\ハ::::ヽ|: : : |トム|: : : :| 〈ハ/〉
自藩の指南役へ招くようになったんだよ。 >へイh: : : :\:、: : \: : : \::::::l : : 厂:|: : : :| _ _ , -‐ 、___,、}ムニア
`¨¨ソ }ゝ_ー-、:ヽ、: : : :`: 、: : \:|: : ハ: : :!: : : :| /: ヽヽ ーt一'〈 {
こうして、この後も門下の弟子達が く くt-ノ Vrtゝ__: : :`: : 、:゙!: :l: : : :| : : : : レ': : : : : ハハ `ニ.ノ
諸藩の指南役になることで、柳生新陰流は __ 〈ヽ ゙! l: : : : :  ̄` ‐-:L L: : :」_: : : : |: : : : : : : : V⌒ヽ 、_ァ'^
日本全土に広く伝わるようになったのさ。. '-‐ `ニ.. ____,,||: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :|: : : : :, ‐ ´ .\\
└|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |: 、- '´ `ヽ)
、 .ィ
ヽ、__ノ/--‐ッ
-=ニ. ̄ ̄  ̄ ̄ニ=-
/ . . : : : : . . . \ …なるほど。
/: . :/: : : : : . :|: : : . ヽ: . ヽ でも、理由はそれだけじゃなさそうですね。
/イ: :// : /: :,l: : : : :|: ;、: : : V: :、ゝ
∠: : |:{: :/:/ !: : : /|/-ヽ: : :} : i ` 考えられるとすれば、
./:イ |:l: |/= |イ:∠ ==!: /: :トヽ 自藩でも将軍家と同じ流派を学ぶ事で、
i/ }:イ∧| i/tヘ{ _jルi: トi 家光の…あるいは、家光に近しい
ノ' |ゝ_{ ̄ ̄ ,  ̄ ̄レノ:トi 宗矩の好意を得ようとした…とか、
i从:へ ,...., /ル' そんなのもありそうですね。
Wレ> ... イ: i/
r.―‐ム \ /ハ―‐.┐ なんだか、社長と話を合わせる為に
j_厂「「 VムVムV∠厂|_」 同じ趣味をやってみた、とかそんな感じでしょうか。
/  ̄ ̄^ ┴┴^ ̄ ̄ \
/ ヽ
/ ハ 「ハルヒぃ…」
,/ 、 r ハ
八 | | i
- 163 :名無しのやる夫さん :09/08/23 21:49:53 ID:TbQbrLEt
- 分かりやすいな~www
- 167 :名無しのやる夫さん :09/08/23 21:54:22 ID:gCn/nw69
- 同じ一門ということで、色々な情報の「繋ぎ」ができるってのも、
結構大きいしね。
「同門の◎◎が教えてくれたのだが、江戸家中で云々」とか。
- 164 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:51:25 ID:otpq++Ay
- そして、この頃には、木村助九郎・庄田喜左衛門など
石舟斎にも教えを請けていた古参の弟子達に続き、次の世代…即ち、
宗矩以降の弟子達にも、相応の実力を備えた者たちが出揃い始めていた。
.,ィ , ,、 ___,,,、-、________ __
/ ;゙i,i゙ー(i i==、;/゙ i;;;;;;,i;/,、)i;;;ヽ, .,
i ;;;;;;;;;;;;i゙.i;;;;;;/ .ト-ノ./;;;;;,;;;;;;;;;゙i,iヽ,
/\i ;;;;;;;/i,_゙Yi, ,ノ''゙_ノ゙゙ヽ、;;;;;;;;;;;;;;;、-┐
i ;;;;;;;;;;/,、-i'"ソ'=-'゙i, '´)''‐-、, ゙ヽ;;;;;;;;;;゙ラ.,イ
.ヽ; ;;;;;i./;;_、;;;;;;i, /゙;;;;;、ヘ;;;;;;;;;;、,゙ヽ-'ジ,イ なあ、今度、庄田殿が
ヽ;-;;;;;i'';;;;/‐,ヽ;;;;;;;;;;;;;i;'' .i;,,ノ;ァ、;;;;;ヽ、,_ /.ノ 越後高田藩に指南役として招かれる話を聞いたか?
ヾ、;;;;i,';;;i ,゙i:;;ジjヽ、;;;;ヽ、'゙'"'' / ./゙'フi'''゙.,/!
ヾ,、,iヾ'.゙゙''';''" `゙゙"` ./ ./''´,イ-'",イ
゙! .| i;_ ./ .i‐''´,イ-''゙ノ
i、:i, i, ̄ヽ i i-'゙´、イノン゙
゙ヽ!, '''' ´ ;i,__,)/ノシノ゙
,/'jヽ, ゙゙ /゙ ̄⌒`゙゙'‐、゙'´
/ ,ヘ,_゙i;、,,,、、‐''"j゙ i _,,、
/ ./\シ//;;;;/゙´j ,⊥‐'''"´
./ ゙フ///'''" ,/゙ /´
------;/ ./'"´_ / ./ ,,、、-‐'''"゙
小滝与三衛門
(おたき よそうえもん)
,i, ヽ;ヽ, ,j゙ i、,,,__
i ! i ゙i'";フ i゙;;;;;;;、、;;;;;ヽ、
i | ,,iヽ;;i i;/ .ノ;;;;;シ;;i,_`i,゙i;;;;;i、 ああ、聞いた。
,'i, .| .i, i゙ .i゙'.Y゙i、/!,シ,イ__i__i__,-;ォ;;;i, なんでも殿自ら御指名されたとか…。
ヽヽ .ヽ,_>レ'゙゙.V'|/--'ジ;;;;;;;;;;;;;;''シ'i゙゙i;;;;ヽ, .流石と言うべきだな。
. ヾヽ、,_ /;、i,.| .,リ,ノ;-ラブ'i;;;'=;ラ'''''i´ | .|;;;;;;;;ヽ,
.\,,_ `゙゙゙´_i,,,ヾY'゙ノii|'-;;イi゙ .,ニ'" ゙i | .|;;;;;;;;;;;ヽ、
./゙゙'''''T>フ ,イ;‐-';;;;;;ヾ, ゙i | ,レ-‐-、;;;;;ヽ、,、-
/゙;;;;;;;、-‐'ニ-‐iレ'!;;i;、,____゙ニ=- ,、ー'"´ ゙ヽ;;;;;i'゙ ./
i;;;;;;i'゙i゙´;;;;;ヾ;、;;'、,二ノ i゙ 'i /゙
.ヽ,;;i、ヽ;;;;;ヾ;=-、;''゙'ヽ、 .ヽ /゙'
゙ヾ `゙゙´ヽ, ゙i, '';"゙⌒) 〉, ./ ./
.ヽ, ヽ, .゙' '゙,, ノ ヽ, / ,/
.〉'゙iヽ、 ´ ./; .ヽ ノ ,/゙
,イ .ト;;;;;゙ヽ,__,,/ i /゙´.,、‐'゙
ノ;;;i ト====;i i ./,、‐'゙ ,、‐
辻茂右衛門
(つじ しげえもん)
- 165 :名無しのやる夫さん :09/08/23 21:52:59 ID:+P77bjVh
- 聖闘士wwwww
- 166 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:53:54 ID:otpq++Ay
- ゙i、,
.i, l.゙'i, 、
j.|.| ゙'i,゙iヽ,. 、
., ,イ ,ノ |.! l,.| ゙'i,゙i;、 .ト,
/l .,ィ ,r''゙.ノノ .ノ ゙i ゙'i,!.゙i、゙ト、 .j. |
! ゙i, ,イ./.{/ __ ノ .l / .| 俺たちも腕を上げれば、
.|. ゙i,!| ゙' .ト;イ ゙ ,iノ | jl いつか同じくいずれかの藩の指南役として
゙i, ゙ヽ、, .|\,_ j.゙゙.i, _,,/| .,r‐'゙ .// | 仕官することができるのだろうか…?
.l,い、 ゙l,_,r‐'l .|''ッ゙ヽ-;'゙t''゙| .l''‐ィ _rシ'゙./
゙! ゙ヾ、, レ-iヘ,ヾ、i,゙''゙./,シ',ィi;ーイ _,,/、---、,_
_,,,、、゙i、,_ l,. ゙l'Tt;、ヽ、,_,,ィ::i,l:::}. ノ ,r''゙´ \
,r''゙´ `゙\,. ゙ト,゙ヾ`''゙´`゙'i:、゙l. ノィ゙i,. /゙ ゙i,
./ ゙ヽ.| `゙;=ー'., ',,.゙|. / ゙''‐゙Z' _,,、、--、,_. ゙i
/ _,,、、,,_ ゙i ゙ヽ.ヾ-'゙ .ノ゙i,.i, ''ヾi/ `ト、 |
.| ,r'゙´ ゙ヽ, ト,l, l,|ヽ-:'´ j-,ヽ、 i,゙i.ト―‐-、, |::゙'i .l
.| /:! ゙'i, | ゙ヽ,i,.ヽ、 _,/ ,rジ'ij'゙ニ二'ヾ、,.゙ヽ, /:::::| /
゙i |::゙i _,r‐''二二゙ヽ、,ィヽ、, ゙'iV゙~ヾノ゙ /シ'"゙ ̄`゙゙'ヾ;/iヾ,.゙'i,|:::::ノ/
゙'i,゙i;::゙!/ ,r''二r‐'''''ー-ミ'iト、. ゙'V゙ ゙'V,r''゙´´ブ ̄`゙ヾ/. ゙i,゙i,i,.|:;;/
゙ヾ|,/./ _,、r=-、,_゙'|`゙ .゙! .l´_,r‐'7゙ ゙'i, .ス V゙
笠間九兵衛
(かさま きゅうべえ)
i'i
i i, ,,、、---、、, ‐ニ;ヽ、
i i, ,,、、、/=―-、,_::::::::゙ヽ, ゙i:::゙i, .゙iヽ, ,、シ
_,, .i ':゙i/,;;===--::: ̄`゙゙'':::::::::::::iノ::::::i .ノ::::レ'シ'゙
,/,,,゙!__,,, ゙i ': ゙i゙::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙::::::'‐'゙;、‐゙/
./-‐i:|'-<,イ ./´゙i : ゙ヽ、;;;、;、;/゙i;:::::::::::::::::::::::::::;/゙ ;,<,
>''ジ、‐',/ ./::::::;、‐':、,゙''‐-i:.i:.i゙、/,、ゝ'i''i、----:''"//::::ヽ, どうでしょうね。
‐ヅ/゙<オ;') i:::;、ジ:::::/:;>-i;j;,i, .i .i; i: ト-----''゙,/::::::::::::::i; ただ、天下一の但馬守様の門下で
,/y'゙,イ, i ) .i;i゙/:::::::/'゙::::::::::::;、入!/iノiノ┬''ヾ;''"゙i;::::::::::::::i:::::i 腕を磨き続ける事は損にはならないはず…。
、,ィ'゙./゙,>゙ /:::::::/::::;、‐;=ニ゙;゙ノ::::;ィ'--‐i;::::::::゙i、::i::::::::::::::i::::::i 頑張りましょう。
-┴;、ィ゙ i::::::イi::::i:i ゙ i;i゙'i゙i;''"゙´ ゙;シ';';'‐、:::::i::::゙'゙;:::::::::::::i,::::i
`Y-'i'、'i、 !::/i:::ヽ;リ .'ヾ;;.ノ i;i゙,゙i ゙>;:゙i;:::ノ:::::::::::::::i;/
'エニP,,ト'゙ ヾ.ノ:::::::i゙` ゙! '┴-'ラ゙::゙'‐ソ:::::::;::::::::::i,
エ'';;K゙ニ) ノ::::;;:::i; .゙、_ /::::::::/::::::::λ::::::::i
‐i''"Tス'゙ -、;‐''"、-'":::::゙i, ゙'、゙) /:::::::::/;;;::、-┴'‐‐'┴‐-
.:レ、i,>;゙'i,、,、,==‐'´:::::;;:::::::゙i, ー .,、レ-‐''"´;、‐'"´::;、、-―''''―
/ i.、ヾi'i-ミ、''―‐ブ::::;::::::;i、、、-=='" ;、-''´ レ‐'´
ノ'i,ヽ、'‐ヽヾ /:::::/!::::/'''""゙ー--‐'´ ,、-‐'゙ ゙ヽ、,
.,ノ i, ゙ヾ>;'ー'-ー┴‐''――--、、、、-‐'゙ i,
-=-‐'''" ̄ :i;
萩原栖左衛門
(おぎはら すざえもん?)
- 168 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:56:31 ID:otpq++Ay
- r" ,,、 -- (、、、,,
(ヽ(ニゝ" ~'' - 、
/i (、ヽ 、 、、、ミミ ヽ
/、ヽー ソリ |ii|j|、||iijj、ii ii、ヽ
iヽー- '"" |ii ii、 ヽ
ヽ、 'ヽー'" i! ! , ii ,、 、 i|ii |ii iii||、 t
~''7" i,y| ji |i| i| リ|!!||i t tii |iii||||iii,i, i お前達。
// 、{ijj_、(i、_i、|,,i(ヽtヽ__ヽ、t!! 'iii|i jji ,i そういう話はせめて稽古の時以外にやれ。
// i,,i ii ;;r',r-tzテty/::;t三モラニ) tヽ、i|ii ヽ, i .気になるのはわかるがな。
i | 、リ | ;;;i " ̄;;;''"| ""'''':::::::-、、 iヽ、 |ヽヽ t
ヽー リ / リiii;;;t '" i,',,,,、,, | i |ヽヽt さ、稽古を続けよ。
i| / / iijji;;t ヽ''ノ' リ |i iiiヽヽヽ
リ//リ jjiii i;;;t ,、、、、,, / |,||ii ii:::ヽヽヽ,,、 「「「「ははっ!!」」」」
リiiii リ /リi| |;;;;ヽ `j;;;;;;;;; ` /i | |i.|i||.iii::,、-''"
リjjj ソ リ |i i;;;i;;;;t r"、 " ,、 '"リ | |i |i,ir'" ,、-''"
リjjソ/ ./ |ii i;;;;;i;;;;;t `;;; ,、-" ,,| | ,,|i |i ''""""
リ/ii/ ./| | iii t;;rt;;;" ̄~ン-''' ~,,| |/ノ リ
リ/|i /iii| | r''~、~'''''''"~;;;;;;;;'""-'| リ、/ / ,,,,,、
リ i| Y ||ii t >、;;;;>);;;;;;;;;;,、-(''y| |~''り===ー'''"ー'"
i| | |,,-ー'~t"、、ヽr- ー '' ~""ヽ| | / ヽ(ヽ'"~~ ,,,,、-'
,,|-''i|. iりY~,j~⌒ヽ〈;;;;;;;"";;;;;;;;;;;;;| |~'/~ニ~二二二二;;;;;;;
出淵平兵衛盛次(※)
(いずぶち へいべえ もりつぐ)
※ 以前、「孫兵衛」の表記になっていたのは誤記でアリマス。
申し訳ない。
- 170 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:00:03 ID:gCn/nw69
- 柳生道場は、黄金期少年ジャンプだな。
車田に北斗とか
- 169 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 21:59:28 ID:otpq++Ay
- .、'''ー'`'''''"`"`'ー、
/ ,, ,,,// ィ ,,,rr )
{ |从 lll",,," llllj '' `'ー、r
{ 从从´´´从从从iiiiiii lll从 ll ,
{ 从从ll|||'''从从:::''''""/"jj }
{、-、|lllll|、,,, l|||l从;;;;/''"'彡シ }
(ミ'ミ ゙゙''' 、ィヽ)ヽ:: '彡:シ } ふっ、平兵衛。
ミッ| リノノ::::::: ィ彡,,ノ,、} そうは言っても、気にしておるのはお前も同じであろう。
{ ミ}r 、_ { "彡::::::''" ,,゙'' 、::j´、',
}::l|ー-、ヽ}_ O'"_,,、-''イ::ツ }jリ, リ .いずれは我らにも来るやもしれぬ
ヽ',シミ゙'、;;ヶ、ili、ィ;ィ;;乏彡ミ /ノ''/|,,,,__ .話なのだからな。
'、 `""´: | ''''''::::: ̄ /イ,,/:::}
,,、- '''"ヽ ,l,, 、::::::: /リ: } | ̄
,,、-''" ヽ `'-''´ ッ:: j:: レ
'"( :ヽ ー-ー ''´::: ノ::: ヽ/
ヽ,,,,,, 、-、 ::ヽ '''''''"ツ:::: /::: /
ヽ ri::::ヽ レ' /::::: /
゙' 、 ヽ/ t::::::::'、,,_,,/:::::: /
 ̄`'' -、 ゙' 、ヽ、::::::::::::::::: ::::/ ,,
 ̄ ̄  ̄
、/ || \
ゞ〃 ヾ \\ \
ゞ〃 〃〃 ヽ
/ || || | | || | | | ヽ
// /////|ノ ソヽ|ヽヾ || ヽ
//( ー/=//ヽゞ〃ヽヾ|/丶\ \ …与三か。
..v | |ヾ≠;:;⇒ . ≠;:;―\ | ヽヽ まあ、気にならぬといえば嘘になるが…。
| ゝ ´ ̄` / . ´ ̄`´ .|\|| | ヽ なんにせよ、柳生新陰流が栄える限り、
|/ ..| | |\ \ ヽ いずれまた話も来るであろう。
// | ^.^ | |ソ \ \ヽ
| ||丿| ´ ゞ .| | \ ヽ その時に備えて、腕を磨くのみよ。
| || .ゝ / ヽ | \ ヽ |
/ | |ヽ .`` / | || . |
/ | .\| \ / .| || ..| |
| ..| |\、\_._/ /;| | . .|
| | | \ ../ .| | .|.. /
| | | "ヾ〃 .| | | /
| | \ ∥ / ..| | /
- 171 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:01:22 ID:otpq++Ay
- r" ,,、 -- (、、、,,
(ヽ(ニゝ" ~'' - 、
/i (、ヽ 、 、、、ミミ ヽ
/、ヽー ソリ |ii|j|、||iijj、ii ii、ヽ
iヽー- '"" |ii ii、 ヽ
ヽ、 'ヽー'" i! ! , ii ,、 、 i|ii |ii iii||、 t そうだ。
~''7" i,y| ji |i| i| リ|!!||i t tii |iii||||iii,i, i 殿と上様がおられる限り、
// 、{ijj_、(i、_i、|,,i(ヽtヽ__ヽ、t!! 'iii|i jji ,i 柳生新陰流に不安などあろうか…。
// i,,i ii ;;r',r-tzテty/::;t三モラニ) tヽ、i|ii ヽ, i .
i | 、リ | ;;;i " ̄;;;''"| ""'''':::::::-、、 iヽ、 |ヽヽ t
ヽー リ / リiii;;;t '" i,',,,,、,, | i |ヽヽt
i| / / iijji;;t ヽ''ノ' リ |i iiiヽヽヽ 「出淵殿!!」
リ//リ jjiii i;;;t ,、、、、,, / |,||ii ii:::ヽヽヽ,,、
リiiii リ /リi| |;;;;ヽ `j;;;;;;;;; ` /i | |i.|i||.iii::,、-''"
リjjj ソ リ |i i;;;i;;;;t r"、 " ,、 '"リ | |i |i,ir'" ,、-''"
リjjソ/ ./ |ii i;;;;;i;;;;;t `;;; ,、-" ,,| | ,,|i |i ''""""
リ/ii/ ./| | iii t;;rt;;;" ̄~ン-''' ~,,| |/ノ リ
リ/|i /iii| | r''~、~'''''''"~;;;;;;;;'""-'| リ、/ / ,,,,,、
リ i| Y ||ii t >、;;;;>);;;;;;;;;;,、-(''y| |~''り===ー'''"ー'"
i| | |,,-ー'~t"、、ヽr- ー '' ~""ヽ| | / ヽ(ヽ'"~~ ,,,,、-'
,,|-''i|. iりY~,j~⌒ヽ〈;;;;;;;"";;;;;;;;;;;;;| |~'/~ニ~二二二二;;;;;;;
- 172 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:03:23 ID:otpq++Ay
- __ ヽー-、|\
,. --、\ `ヽ!:.:.:.:|:.:.:|∧
ト、_∠.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.ハ
ト、!:.:.:::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::.:.: /| / .: 出淵殿!
',:::`.:::::::::.:.:ト、::.\:.:.:.::.:.:::::::::::::.:.: レ! / .::::,: 是非、一本お相手を!!
ド=-::|::.:lゝ|/≧ーf:.:r‐、:.:::::::::.:.:.: / ./.:::::,.イ:::
\_::ヽ:.|イりノ Y´ ̄ ̄ ̄ ``ン'´.::::/::/⌒
ー'入 ´ ̄_,ハ :::::::::/:: :/:::::/
ヽ 7::::|_ ::::::/::: .:/:::::::,:′
ヽ一' ヾヘ!::.  ̄!::: .::::/:::::,.イ
|:{___ ,. イ./ :::: /| ::::|:/::: !
',:\__}/ ::::/ 廴:/:|: ::.ヘ.
ヽ::|::::. _.:/ :. ::::::|:\ ヽ、
、__,,,,、、、、、-- 、、,_
,、-''" ヽ
,、-'"
/
,/ / 、
/ 从
イ シ ン/l | || | |
/ // /
|/ / / ,, ,、 ,, , 、,, _,,,、
|| " |l l| l| |||| || |ll| l|、 `゙)ノ
l " l||||. |l|l ||| ||l | l|(ヽ、ヽヽ ン `'' 、 …フッ、いいだろう。
|l l|| l| |从.| |从 |从ミミ,三''ーi 来るがいい!
イ|l l|l 並l | |ハl| 从>ィ≦-、, |ヽ、`' 、ヽ、
/''リ|l|l ll',゙アモェ'、-ヲ""ーデ'"" ',l|\::\`''
// | | 、|ll',` ̄:::| `~゙'' ' 、 \`''
,'/ ゙l|| |ll||',::: '"| '、 \
|.l 从'、. t,,、ィ'''´ ノ / ヽ、 `'' 、
、l | イ从ヽ 、,z_-彡" ,イ /' 、ミミ
;;;'、- 、,,,,_ ゙゙'、l|ヽ 、二、-'" , '// l|/
/;从ヽ、 ヽ,_ ,,,,、 -、lヽ ::::.. // ,,イ
"从lヽ、 '、、 l| :ヽ;::: /,r' / /
从 ヽ ll|ジ´ ゙''i、_ `゙'''"、イ / ノ , '"
//l|从 l| |" ゙リ)゙'' 、 l| | / ,,、'´,r'
- 173 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:05:48 ID:otpq++Ay
- : : : : : ''*,, ☆ + '+ o ,,*''
: : : : :._,,_: ,-''~'ヽ\ ヽ i, | / / o
: : : : 、: .f´, `i, ::::::;゚ト、 \ ヽ i, / ./ _,,-'´ 。,
: : : ,-''''弋,_::ノ'`'-ー'゙l: \ \ ヽ. /゙ゝ、 _,,-'´ __,,,-ー'"
,,- !、....::.ノi, ゙i _,,,,,f: ̄l、 f?/ゝ、,,,_ `'fi、 __,,,-ー'"
i゙: ..:::i`'''゙ ゙i,_,,,-゙i、_,,,,i--i l-、、_,,!、i `,、、_-、___ヽー-、 。 では行くぜ!
`=ー゙: ヽ ,,-'゙i、,-r゙ _,,. iノノヽヽ丶、゙i´イ'ッi.ィチi゙リ゙''ヽ i ___,,,,,,,-ー'''''"" 新陰流!ペガサス流星剣!!
\,,-'''`,-''゙ ,,-!,_i,-`'゙ノ゙` i. ! i i.`i. `゙ゝ`i ヽ,/ノ
`-ー'゙''''''゙`'ー--、´ーr '´丶ニ,ノ-' 、.!'7/ ヽ,/ ,,,、------------ *゚'
'゚*------------ `'ーl丶 、__ `''- `'´ / i `'i卅|
___,,,,,,,-ー ヽ-,,__`''ー-,,_,-'´ .ノ-ー'゙~~~ "'''''ー-,,,,,,,___
*-ー'''''""__,,,-ー'" 〉,,___`''-,,_/ _,,-'゙ 丶 `'-,,_ ゚'
__,,,-ー'" _,,-'´ / / /'ー-ニく聖>ニi \ 丶 `'-,,_
*''゙ _,,-'´ / / /゙ ヽ ヽ, 丶、 ヽ \ 丶 ☆
_,,-'´ / / / ̄ ̄`'''''ーー´ ヘ `-´ヽ ヽ. \ 丶
+*'' ./ / / ̄ ̄`'''''ーー-'゙ `-ー'´!、 ヽ. \ o
.,,/ / ,i-'''´""`ヽ /ヽ r'´~゙"ヽ + +
*'' *'' ,i _,,,,-- 、 ゙i, i ゙i, | f´"~ヽ
,-、 ,-、
ゝ ` 、 .ゝ. 丶 ,,、 ,
`'´、. `' ,'、..丶 / ノ l!
_ `' ,,_ ` 丶、__ノ ノ |ゝ !ゝ.__,, -.. 、
(  ゙̄"'''''''ー゙ ノ ., γ ,ゝ ` _,, :::: '',,ヾ_,
`゙""''''ー┬ ' γ ,ii| ノ .,,__ー- `,,,,__"" ,.,;;: __ "' 彡
_,.-'゙ f':;; :!l _,, ィ゙ `丶-==- 、"'''ーー''´ ;' ノノリ リ, 彡
, - '´_,, -、'゙ ノ .ノ:::::::.. . Yー,ヽ 丶 ,,_,,.. ノノ、_ _,ィ 彡__,, -'´-
`ー '´ `''ー、´-ー'´ :::::::::::::.l... ',.li ヽー' ´ リ "'=` |'''';  ̄ ー- 、 甘いわ!
\ /γノ:::::::::l.!| !_.ノ! li、 、-=', ,'` ii"''' 、`' ミ 新 陰 流 千 手 龍 撃!!
` ー-,,. ;´ .ノ.!!、__ リ ..ノノリ 丶`ー',' jj 丶`'
/ |>-<:::`! ii-゙| '.' .`  ̄ ,,'' ヽ
. , '´- 、 /::::: ` ! || ! ' . ' ` l '´ 《. 〉 「うわあーーーっ!!」ドシャアッ
. /.::::: `;:::::::: ,、 .l: !!,,」/〉` .._ ! '´ / `'ー- ,,_ノ 、
. ,'.::::: γ"i ゙,::::γ'゙、 ``´`''''´ ノ ! ´ `'- ,,/ ヽヽ、
,ー‐ ,,_ _ノ,, ‐ー'゙ ,'、ー'--ー''´`ー゙ノ ,ー'´ , =''`' 、_! ャ、 , '´ヽ
丶 ,,,_,,  ̄ - _,,ノ. `',ォー-'ー'゙ノ .ノ `'''´>'´__`_、 ノ >`´、 ノ´)-, ...',
_,, -ー''`'''´ ::jγ'´ノ_,, - .´ _, γ´''''´--ー'''"ノ´ ー'´/´, -ァ、i''''´ rー'''´ `´〉 l、..:::::}
´; _ノ,,,,イ, -'゙ / f /(__,, -ァ´ _ノ´ (~___,. ヘ__ `´/, - ! ヽ ) 、 `'゙! |、.ノ
'''" , '゙ ノ f ',/´ , -''´_, -'´ l ,' 丶_`´ ノ :::::::..... ゝ,,,___ t ! !
. , ´ , '゙〉 _ノ `'''''´ | '´ .__ "''ー= /= ''' ,  ̄"''ー- ,,__ __>-ー!.j
(_, '´ / ./´ }`'ー-, ,,_'''ー- /____,,,'  ̄
. l ! / `'- l,,__ || ̄|| || 〈
!ノ
こうして、この頃の柳生新陰流は、数多くの剣士たちを門下に擁し、
名実共に「天下一の流派」への道をまっすぐに進んでいたのであった…。
- 175 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:06:21 ID:+P77bjVh
- ペガサス流星剣wwwww
- 174 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:06:08 ID:pBQxM1rj
- 新陰流なのかw
- 179 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:12:00 ID:gCn/nw69
- ※柳生にペガサス流星剣はありませんが、
柳生は人類と共にあったので、聖闘士が柳生の一派であることは想定されえます。
- 176 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:08:14 ID:otpq++Ay
- …そして、時が過ぎ、
寛永八年(1631)、年の瀬も近づいた頃…。
,,,,____,..-'''- ...,,__
/ ヽ __ ヽ、
, -ー- .._ / {_^ ヽ、}
_,‐' \_,,/ i____}二 /
r´ ,、 ;ヽ 、____,..''" {___ノ では行くぞ!
ゞrr-'''" ヾ .r 、 ヽ, ,, | はあっ!!
{ /rィァ リメ、_ノ=、 |
`i }_,,__ / \
i´ヽ''´ /ヽー―、i | \_
| ヽ-´ ヽ ヽ_,,,,/ \
| ;__,,, _/ゝ __,,,, |
ヽ、__ ノ ヽー――フ___"'-,-'{^~ヽ |
ヽ、 ゝ--、 | 〔 ノ | |
\_i ~"''' ‐- __〕 / |
\____ / /__
~""''' ‐-‐ '''""~ /;
/ //
/ /
| / /
| ,,; /
ヽ、 /
ヽ_____ /
ー――´
/ ̄ ̄\ まだまだっ!
/ \ / 打ち手が甘うございますぞッ!!
| ( ●)(●) _
. | (__人__) //
| ` ⌒´ノ /、ハ,
. | } /^ < て
. ヽ } // ./'Y''~ヾ
ヽ ノ //
/ く // 、ハ,
| \ // ^ < て
| |ヽ、二⌒)ゝ ./'Y''~ヾ
`
- 177 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:09:36 ID:CHhiOC8/
- 竹刀持てよwww
- 178 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:10:32 ID:otpq++Ay
- ______
,,..-‐";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;` 、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
|;;;;i "'`~ "`~ `i||i" '' ゙` " |;;;;;;|
|;;;;| ヽ` u |;;;;;|
.|;;| ,-;;;;;;;;;;"フノ ヾ`;;;;;;;;;;;;;;;ヽ |;;;;|
,,ト;| ',,_==-、く >゙-==、 |/ i アオオオオーーーーーーッッ!!
|i 、| ' ̄"彡| || |
|'. (| 彡| |)) |
! 、| i,"(_ ,, 、, |" i
ヽ_| ` .|_/
.|゙ 、,.--‐ 、,, |
.i ゙、 '  ̄ニ ̄ /|
| 、  ̄ ̄ , ' |
| i ` 、 ( , " |
| ` ー---― "| |
| | i |
.//
/ ̄ ̄\ .//ハ,
/ _ノ ヽ_\ ^ < て
| (⌒)(⌒) .|/./'Y''~ヾ おっ、今はよろしゅうございますぞ!
| (__人__) // バシッ さ、お続けくだされ!!
| `⌒´ //
|. 、ハ/,
ヽ ^ て バシッ
ヽ ./'Y''~ヾ
/ // \
- 180 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:12:13 ID:otpq++Ay
- そして稽古終了後…。
/ ̄ ̄\
/ ⌒ ⌒
| ( ⌒)(⌒) 上様。
| (__人__) お疲れ様でございました。
| ` ⌒´ノ .本日もようございましたぞ。
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
/..:::::::::::::::::::::::::::..ヽ、
(,、:::::::::::_::::_,、::::::::::::::..゙:、
.l `'^'´ }::::::::::::::::::i
._ 、__,、 〈:::::::_::::::::::|
!) ヘラヾ´ ゙! /ベ!::::::| …ああ。
.ソ ``` i ソ,iノノ::::::|
ヽ,- ! シ_,イ、:::::l
i==- イ ヾヘ
, ゝ. ̄ _,.ィ i
, ´ ゙'ーイシ″ ,
/ 、 \ヾ /
i ` \,メ--─
ハ. y /
/ i ミ
- 181 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:13:31 ID:+P77bjVh
- むむ?
- 182 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:14:21 ID:otpq++Ay
- / ̄ ̄\
/ \ /\
| ( ●)(●)
| (__人__) …上様、何かお気になられたことでも?
| ` ⌒´ノ
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
_,,.、、、、、.,,_
/.:::::::::::::::::::..`ヽ、
/ .:::::::::::::::::::::::::::::::. '、
| :::::::::::::::::::::::::::::::::,ヘ{ツ
| ::::::::::::::::::::::::,ィゥ ノ j
|::::::::::::::::::::::( |.! ;{ …………。
.|::::::::::::::::::rリ`l,〉 j}゙
}:::::::::::::::ノ゙ l /.
,xァ''ー'゙'` '、 /
/ ー`¨`''''ー-- 、」゙'′_
''^ーァ 、_____  ̄ /
`>'、, '''"´ ̄ ̄_二ヽ、
/ / ヽ
,' , / ゙、
l / __ !
l, l く,_ 、 |
- 183 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:16:26 ID:otpq++Ay
- / ̄ ̄\
/ \ / \
| (●)(●) | 上様!
. | (__人__) | お気になられたことがございますれば、
| |::::::| | すぐにでも仰ってくだされ。
| l;;;;;;l }
ヽ `ー' } この但馬、
ヽ ノ いくらでもお答え致しますぞ。
/ く
| \
_,,.、、、、、.,,_
/.:::::::::::::::::::..`ヽ、
/ .:::::::::::::::::::::::::::::::. '、
| :::::::::::::::::::::::::::::::::,ヘ{ツ
| ::::::::::::::::::::::::,ィゥ ノ j
|::::::::::::::::::::::( |.! ;{ …ならばひとつ、聞きたいことがある。
.|::::::::::::::::::rリ`l,〉 j}゙
}:::::::::::::::ノ゙ l /.
,xァ''ー'゙'` '、 /
/ ー`¨`''''ー-- 、」゙'′_
''^ーァ 、_____  ̄ /
`>'、, '''"´ ̄ ̄_二ヽ、
/ / ヽ
,' , / ゙、
l / __ !
l, l く,_ 、 |
- 184 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:19:07 ID:otpq++Ay
- \\ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::
r'::::::::::::::::::::;;:;;:;;:ッ、:::::::::::
\ レ''''jrTf" lミ::::::::
| 〈ミ::::::::
\ |、_ ャー‐__二ゞ ヾ::、 但馬、俺はどうして強くなれないんだ!?
`` ゞ:}  ̄'互.ヾ }:j ん
l/ """"´` )ノ
=-- / l (ノ
== `弋"__,....._ ! !
゙、`ー‐' ,' \
''"´ ゙、 ̄ / ,' \
/ ヽ__/::;' ,' ノ `ヽ
// ヾ_,'∠..,,__
// // /´
/ ̄ ̄\
/ \i||i/ て
| ( ○)(○) そ
| u. (__人__) …………!
| u. ` ⌒´ノ
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
- 185 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:21:37 ID:otpq++Ay
- 〃 i,
r' ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
! :l ,リ|} |. } お前が2年前、俺に新陰流の全てを教授し、
. {. | ′ | } 印可まで授けてくれた事はわかっている。
レ-、{∠ニ'==ァ 、==ニゞ< だからこそ、お前を諸大夫にまで取り立ててやったんだ。
!∩|.}. '___゙` ./'__` f^|
l(( ゙′` ̄'" f::` ̄' |l.| …しかし、どれほど稽古をしても、
. ヽ.ヽ {:. lリ 相変わらず、お前に勝てる気がまるでしない…。
. }.iーi ^ r' ,'
!| ヽ. ー===- /
. /} \ ー‐ ,イ
__/ ∥ . ヽ、_!__/:::|\
/ ̄ ̄\
/ \i||i/
| ( ○)(○)
| u. (__人__) ………。
| u. ` ⌒´ノ
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
- 186 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:22:02 ID:CHhiOC8/
- わがままだなあ
- 187 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:22:28 ID:+P77bjVh
- む~ん・・・
- 188 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:23:31 ID:otpq++Ay
- /..:::::::::::::::::::::::::::..ヽ、
(,、:::::::::::_::::_,、::::::::::::::..゙:、
.l `'^'´ }::::::::::::::::::i
._ 、__,、 〈:::::::_::::::::::| …但馬。
!) ヘラヾ´ ゙! /ベ!::::::| お前、俺に本気で剣を教えているのか?
.ソ ``` i ソ,iノノ::::::|
ヽ,- ! シ_,イ、:::::l いつも「よろしゅうございます」とは言うが、
i==- イ ヾヘ 本当は手を抜いているんじゃないか?
, ゝ. ̄ _,.ィ i
, ´ ゙'ーイシ″ ,
/ 、 \ヾ /
i ` \,メ--─
ハ. y /
/ i ミ
/ ̄ ̄\
/ .\i||i./ \
| (●)(●) |
. | (__人__) | …上様!
| |::::::| u | そのようなお言葉、心外でございますぞ!
| l;;;;;;l } この但馬が手を抜く事など、断じてありえませぬ!!
ヽ `ー' }
ヽ ノ
/ く
| \
- 189 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:25:58 ID:otpq++Ay
- _,,.、、、、、.,,_
/.:::::::::::::::::::..`ヽ、
/ .:::::::::::::::::::::::::::::::. '、
| :::::::::::::::::::::::::::::::::,ヘ{ツ
| ::::::::::::::::::::::::,ィゥ ノ j
|::::::::::::::::::::::( |.! ;{ …そうか。
.|::::::::::::::::::rリ`l,〉 j}゙ なら、いいんだが…。
}:::::::::::::::ノ゙ l /.
,xァ''ー'゙'` '、 / 今日はもういいぞ。
/ ー`¨`''''ー-- 、」゙'′_ 下がれ。
''^ーァ 、_____  ̄ /
`>'、, '''"´ ̄ ̄_二ヽ、
/ / ヽ
,' , / ゙、
l / __ !
l, l く,_ 、 |
/⌒`"⌒ヽ、
/,, / ̄ ̄ ̄\
/,//:: \ …ははっ。
;/⌒'":::.. |⌒ヽ
/ /、:::::... |ヽ_ \
__( ⌒ー-ィ⌒ヽ、 /⌒`ー'⌒ )
━━━`ー──ゝィソノ-ヾy_ノー─━━
- 190 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:26:22 ID:Gu/lcyHx
- 名人に教えられて努力すればみんな名人になれるわけじゃないしなあ。
本人が気付かなくても教えてる側から見れば上達してることもあるだろうし。
- 191 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:26:56 ID:rHDD6CDK
- なんというか……
空手で茶帯貰った子供が
3~5段の師範に勝てないと駄々をこねてるようにしか見えんwww
- 192 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:27:53 ID:otpq++Ay
-
/ ̄ ̄\
/ \
|:::::: |
. |::::::::::: | ……とうとう、来るべき時が来たか。
|:::::::::::::: |
. |:::::::::::::: }
. ヽ:::::::::::::: }
ヽ:::::::::: ノ
/:::::::::::: く
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――――
|:::::::::::::::|ヽ、二⌒)
- 193 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:29:59 ID:otpq++Ay
-  ̄ 、
´ \
/ ヽ
/ 、_ ヽ
' ` 、ヽ
l ,‐-,.._ ゞ
. l l 弋心 l
. l u. 冫.ー く
l l ノ! だがしかし、いまだ準備が整わぬ…。
l `ー‐ f r' .果たして、間に合うのか…?
l ノ'
! / いや、間に合わさねばならぬ…!
,' / 我が柳生家のためにも…!
 ̄ `ー - /
` 、 /
:.:.:.:.:.:... 、 /
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. .:.:ヽ _ ´
ー- :.:.:.:.:.:.:.:.. ..:.:.:.:.:.:ヽ
` 、:.:.:.:.:.:.:...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
..:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
..:.:.:.:.:.:.:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./
- 195 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:33:11 ID:otpq++Ay
- そしてそれから数日後…。
/ : :.:.:.:.:.:.;.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}:.ヽ' ノ}、::{.|
〃、 :.:.:/:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.、\.:.:.:.:.:.:.ノ|゚´リ、/:ハ:l.|
/ ` -{‐ !ー{ー ‐!--ヽ'ヽ ̄二_,!´;}l.:!:::::}ハ!
ハ;`‐/ -|-:|ー:|ー-'{‐|:‐:ハ::|"!:.:.:.:}}イ:::}.}:::ソ:∧
!:!{ :.:!.:.:.:|.:.:!:.:.:.{.:.:.:.:.l∧N レヽト、:.:.リ.|::::|´';:!l::::ハ
!| !.::i!:::.i:ト、|ヽ:∧::::::ハニ|三,ニニ、.Y.:.:|::::|f. }l.l:::::ハ 来たか、但馬殿。
!! ',::ll:::::l:!ェニニミヽ::::∧ /´ヒzリノノ!.:.|::::|リ/:!l::::::::}. 今日呼んだのは他でもない。
{ ∨:::i::l{《弋zj` \::ヘ  ̄ ´ |!.:|::::|ノ::::!l::::::::ハ 上様の件だ。
`. 弋::l:::i` ̄ \!. |!.:!::::!:::::f }:::::::::ハ
. レ!::∧ ` ||.:|::::|ヘ::l,,,!:::::::::::},
{.!:::!∧ 丶' ,!|.:|::;:| '、;、:::::::::::::l
l.!:::l::{ \ ‐= ‐ ´ハル'´ .//‐、::::::::::!
{!:::l::| l´ >  ̄ / / // '::::::::::!
`ゞ、j {. ≧ __ . < ./ // \::::!
\ 、 \!lヽ、 ./ // ヘ:|
ヽ! !l`'、ヘ / ./'´ \
} !l ´¨//-、__,...__ \
酒井讃岐守忠勝
(さかい さぬきのかみ ただかつ)
/ ̄ ̄\
/ \ /\
| ( ●)(●)
| (__人__) …ははっ。
| ` ⌒´ノ 上様は、讃岐守様になんとお話を…?
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
- 196 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:35:45 ID:otpq++Ay
- __,..__
_,.r-‐¬≡三゙:::::::::..`''..、_
/./.r:::::::::::::::.\:::::::::::::::::...丶久f:}
/.::;/..:::i.:::::;、:::::l;:::::..ヘ::::::::::::::::::::::i} l:::1
. /..:::::;il.::::;l..:::::;;;l::::|;;i::::::..}::::ノ;::::::;ィ'^|} |:::|
|ハ::::;;i|.:::;;|..:::::i;;ト;:lレl∧:ソY;;;;::l:::::::::/;li l::::l まあ、想像の通りだ。
. ! {:;;l{:∧ハ.::::lv_.二ニ=‐|;;;;i::l:::/;;;;l}l.|;:::! 上様は、自身の剣の腕が上がらぬ事に
`!i{‐-_、ヘ:::}´ィr;z=ャュ |;;;;l:|´ };;;;;;l};l.li;::1 ご不満を持っておられる。
l;;;i《屯ハ ヾゝ `¨´ " |;;;;l:| , |;;;;;ノ;;|.|l::::!
. l;;;l;l" , ` |;;;;|:|_,ノ:ソ|;;;;l.|;i:::! 自分が強くなれないのは、
|;;;;l;{ / !;;;il:l |'" |;;;;l.|;;l::1 そなたの教え方が悪いのではないか、とな。
|;;;il人 `ヽ ノ;;;ill:l l |;;;;l.l;;l:::|
'" ̄¨ゝ マ三> ,/"¨´ ト、. 1;;;l.l;;;l:::|
. ヽ " ,.ィ / ヘ;;;;l.l;;;l::::!
` -< / ,/ミミゝ;:!,.
_,=≡/ 人 /´ /ムホfヲ苑盆z、
_,xl盆fホ/ /` /∧ /  ̄`ヽホミz、_
,xタ壬シ'¨く_ ヽ.//タ ゝv´ / f ´ }
/ ̄ ̄\
/ \i||i/
| ( ○)(○)
| u. (__人__) …やはりそうでしたか。
| u. ` ⌒´ノ
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
- 197 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:37:47 ID:otpq++Ay
- / ̄ ̄\
/ ノ \ \
| (●)(●) | しかし、腕が上がらぬと申されましても、
. | (__人__) | .正直、今の上様の稽古で達することのできる腕前には
| ` ⌒´ ノ 限度があり申す。
. | }
. ヽ } 誰が教えようが、使える時間が限られる以上、
ヽ ノ 一定以上には上がらぬでしょう。
/ く
| \
| |ヽ、二⌒)
/ ̄ ̄\
/ \
|:::::: |
. |::::::::::: | それに…畏れ多い話ですが、
|:::::::::::::: | 上様ご本人の生まれ持った剣才というものもございます。
. |:::::::::::::: }
. ヽ:::::::::::::: }
ヽ:::::::::: ノ
/:::::::::::: く
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――――
|:::::::::::::::|ヽ、二⌒)
- 194 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:30:43 ID:gCn/nw69
- まあ。
私は天才で、あなたにはそこそこの才能しかないですから、
人外の力でも得ない限りムリです。
とか言えないしなあ。
- 198 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:38:42 ID:+P77bjVh
- 才能的にこれ以上ムリポとはいえんわなぁ
- 199 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:40:01 ID:otpq++Ay
- ,. -──¬ー、-- -- 、
/厂:::: ':::::::,::::`ト、:::: 、:` 丶
/;--:::/::::::::::、:::::: l::::::: ヽ:::ヽ:: \
/::::´::::::/::::,::::::|l::::l::i::::: l::::::ヾ:::\::',:`:ヽ
/´ヽ/:::::´::::::/::::::|:::: |l:::l::ハ:::: li::::::::ヾ::゙::,:::::::`, ト、
´::::::〃:`丶::/::::::: |:::: |l`y l、;:ヽ::::::l};:::ハ::`ト、:::、:ヽ
/厂:::/イ:ヾ:::::::イ::::i::: |l::: |.lL'-ヾ;;;::`:::::!ヽ;:::l:::::iト:::ド::`, …但馬殿。
|:〆::/:ハ|;;:::::\/-、l:::: |l::::: ィ勹Tヾ ヾ;:`:i-‐ヾl::::l|::;i`ヾ:l 上様はこの国を治めるお方だ。
|:!::;::ト::l l;l|::代:::l -' l:::: ト、::lゞユソ ヾィTjlヾ小:|l::::! l:l 匹夫の如く、剣の腕前を磨く為に
|i:::〃;:l l;;l|:{|::ミ;! { !:::: i ヾ! ! `-´l'l|::::|i:::! リ 他のお役目を疎かにするわけにはいかぬ。
|:::li';::::l l;;;;l|;ヾ;;`、__ l::::::il 丶 ヾ !;;::::小;| ´
|:::|l;:::::l l;;;;;/ミ::::;;ヽ、 !;:: }il ′ ';;;,:::l::| !. そもそも、上様に剣の腕前など不要なのだが…
|:::|ヾ:::l l;;;;/ハlト:::::::| `゙ , =ァ /;;/!:::l:;| あのように楽しんでおられると、
l|::|:::::::l l:/;少;j};;ゞ/  ̄ ′ `゙ なかなか強くも言えぬ。
j}::::|,::::::l li´;;;;;;'|!;;/ ` 、 イ
イ;::::,!`::::l |!;_√ ー--、 ` ー ´
´::::;;ハヽソ \ /
/:::,´_,-ーヘ ヘ, | \
|l;/iミミミミミ\ /ミj\ \ \
/ ̄ ̄\
/ \ /\
| ( ●)(●)
| (__人__) …お言葉の通りでございます。
| ` ⌒´ノ 神君様も、「匹夫の剣は将軍家には無用」と、
| } 仰っておられました…。
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
- 200 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:40:32 ID:CHhiOC8/
- 将軍だから剣術だけやってるわけには行かないもんなあ
- 201 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:42:21 ID:otpq++Ay
- / : :.:.:.:.:.:.;.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}:.ヽ' ノ}、::{.|
〃、 :.:.:/:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.、\.:.:.:.:.:.:.ノ|゚´リ、/:ハ:l.|
/ ` -{‐ !ー{ー ‐!--ヽ'ヽ ̄二_,!´;}l.:!:::::}ハ!
ハ;`‐/ -|-:|ー:|ー-'{‐|:‐:ハ::|"!:.:.:.:}}イ:::}.}:::ソ:∧
!:!{ :.:!.:.:.:|.:.:!:.:.:.{.:.:.:.:.l∧N レヽト、:.:.リ.|::::|´';:!l::::ハ
!| !.::i!:::.i:ト、|ヽ:∧::::::ハニ|三,ニニ、.Y.:.:|::::|f. }l.l:::::ハ だが、それを言ったが最後、
!! ',::ll:::::l:!ェニニミヽ::::∧ /´ヒzリノノ!.:.|::::|リ/:!l::::::::}. そなたに上様の勘気が下るは間違いないぞ。
{ ∨:::i::l{《弋zj` \::ヘ  ̄ ´ |!.:|::::|ノ::::!l::::::::ハ 柳生家とてどうなるかわからぬ。
`. 弋::l:::i` ̄ \!. |!.:!::::!:::::f }:::::::::ハ
. レ!::∧ ` ||.:|::::|ヘ::l,,,!:::::::::::}, …そなた、手はあるのか?
{.!:::!∧ 丶' ,!|.:|::;:| '、;、:::::::::::::l
l.!:::l::{ \ ‐= ‐ ´ハル'´ .//‐、::::::::::!
{!:::l::| l´ >  ̄ / / // '::::::::::!
`ゞ、j {. ≧ __ . < ./ // \::::!
\ 、 \!lヽ、 ./ // ヘ:|
ヽ! !l`'、ヘ / ./'´ \
} !l ´¨//-、__,...__ \
/ ̄ ̄\
/ ー ー\
| ( -)(-)
| u .(__人__) …手は、あり申す。
| ` ⌒´ノ ただ、そのためにも、かの沢庵和尚の力が
| } .必要なのでございます。
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
- 202 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:44:28 ID:otpq++Ay
- _rf´ ̄ ̄`´ ̄ ̄:ヽ
/: : : : : : : : : : : : : : : :\
/: : : : : ,' : : ; : : : 、: :ヽ: : : ヽ,
/: : : ; : :,' : : : ! :!: : :l: l: :l 、: : : ',
/:.:.:.:/:.;:.:l:.:.;:.:.;.l:.:l:.:.:.:l:.:l:.:l:.:!:.:.:.:.:} 沢庵和尚、か。
,'.;:.:.:/:.:.l:.:l!:.:l:.:{:.l:.:l、:.:.:l:.:l!:.l:.!:、:.:.:.! だが、和尚を配流に処したは幕府の正式な決定…。
{!:l::::l:::l::M;M=ュ`;l:::l llィMMl:l::::}:;:::} 既に二年の月日が経ち、世の同情も強いとはいえ、
l人:::!::l:{ 《弋;ゾ `、l."弋;ソ》 }:::lハノ よほどの事がない限り、難しいぞ。
`、 `||从 ´ ¨ ` ¨ '` l:リ´
. ||:∧` ,' ト、
/||:::::ヘ ` ' ./:l!| ,》
. 《》|ハルト\. ‐'ニ ‐ /イルl《》
ノノ /;;;ノル;;;l`. 、__, ィヾ、:ヽ`、f }
. ,r‐‐ii"‐―‐、{::{ ト、::;::||:::::;イ`}:}`ゞー―‐-、
/::) || }:}. `ー ‐'´ 〃/ (:::ヽ
/ ̄ ̄\
/ \ /\
| ( ●)(●)
| (__人__) 「よほどの事」、でございますか…。
| ` ⌒´ノ
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
- 203 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:47:10 ID:otpq++Ay
- / ̄ ̄\
/:::::::\ /\
|:::::::::(●)(●)|
. |:::::::::::(__人__)| …例えば、今、病に臥しておられる
|::::::::::::` ⌒´ | 大御所様の御身に関わる事…ですかな?
. |:::::::::::::: }
. ヽ:::::::::::::: }
ヽ:::::::::: ノ
/ヽ三\´
|:::::::::::::::: \
_∠ ̄`\ ___
∠ ..:::::::>'" `丶、
〃 .:::::/ \
{{ :::::/ / \ :丶
| ::::/{: / :/ / / :! ヽ :ヽ
| ::::l:ヘ: ∨.:/:/::/ | |:.、:. l ::::ハ
/l ::::lヘ:∨ ::l.::l.::| ::l{.::|:. |l:.ヽ:. | ::. j::|
/ :| ::::{∧:| ::|.::l.::| :j∧{::. |:::∧:. | ::::Ⅳ
/ .:!.:::::{:r‐| ::|.::l.::Ⅳトヘ:::.. l ィ 式ァ:j:::| 但馬ッ!
\ /::::::ヘ{i^l ::ヾト、仁式_{\::V ̄´ |从l 滅多な事を申すでないッ!
ヽ::::::人_| l:::| .:.::::::: `ト\:::,':│
',_{ | l:::| u. 〉 /::: |
ミ. Ⅵ | l:::| ,. --ィ /::::::l|
:}ヘ L_ l:::| \ `ニニ’/j\_:リ_
ノ |ヽ. `ヾ|¨\>‐ _,.イく 几|
_ ,イ|l | rヘ「l ̄|│l∧ / |ト、
/::/ |l |\ ノ :|.| V /:::::〉 | || `ー‐-、
/ 〃 / }\ / L! 〈 >:::゙\ | ,ハ\ー─∧
大御所秀忠は、この年の九月頃から癪を病むようになり、
この頃には手足が不自由になり、胸も痛むなど病状が悪化し、
連日、諸大名が見舞いに詰め掛けるほどだったという。
- 204 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:49:21 ID:otpq++Ay
- /⌒`"⌒ヽ、 …これは迂闊でございました。
/,, / ̄ ̄ ̄\
/,//:: \ ただ、なんとしても和尚を赦免し、
;/⌒'":::.. |⌒ヽ その智を借りねばならぬのでございます…。
/ /、:::::... |ヽ_ \ それまでの間だけでも、何卒讃岐守さまにも
__( ⌒ー-ィ⌒ヽ、 /⌒`ー'⌒ ) お取り成しを頂ければ…。
━━━`ー──ゝィソノ-ヾy_ノー─━━
__,..__
_,.r-‐¬≡三゙:::::::::..`''..、_
/./.r:::::::::::::::.\:::::::::::::::::...丶久f:}
/.::;/..:::i.:::::;、:::::l;:::::..ヘ::::::::::::::::::::::i} l:::1
./..:::::;il.::::;l..:::::;;;l::::|;;i::::::..}::::ノ;::::::;ィ'^|} |:::|
|ハ::::;;i|.:::;;|..:::::i;;ト;:lレl∧:ソY;;;;::l:::::::::/;li l::::l …いいだろう。
! {:;;l{:∧ハ.::::lv_.二ニ=‐|;;;;i::l:::/;;;;l}l.|;:::! だが、そう長くはもたぬぞ。
`!i{‐-_、ヘ:::}´ィr;z=ャュ |;;;;l:|´ };;;;;;l};l.li;::1 その間に、おぬしの言う
l;;;i《屯ハ ヾゝ `¨´ " |;;;;l:| , |;;;;;ノ;;|.|l::::! 「手」を打てるようにしておけ。
l;;;l;l" , ` |;;;;|:|_,ノ:ソ|;;;;l.|;i:::! よいな。
.|;;;;l;{ / !;;;il:l |'" |;;;;l.|;;l::1
.|;;;il人 `ヽ ノ;;;ill:l l |;;;;l.l;;l:::| 「ははっ」
'" ̄¨ゝ マ三> ,/"¨´ ト、. 1;;;l.l;;;l:::|
ヽ " ,.ィ / ヘ;;;;l.l;;;l::::!
` -< / ,/ミミゝ;:!,.
_,=≡/ 人 /´ /ムホfヲ苑盆z、
_,xl盆fホ/ /` /∧ /  ̄`ヽホミz、_
,xタ壬シ'¨く_ ヽ.//タ ゝv´ / f ´ }
- 206 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:53:05 ID:wsnoMids
- ニートな甥が就職して落ち着いたと思ったら今度は上司のわがままに振り回されるのか・・・・
- 205 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:52:06 ID:otpq++Ay
- . -‐  ̄ ̄ 、
/ . . : `ヽ、
, '. . : : : . : //. : : : . : .Vf},
/:/ : : : : //: : :/: i: : : . : :||.ハ
,:/: : : : :/! /: : :, '/: ハ : : : : |L|| …なんだか、さっき「天下一の流派」とか言ってた割に、
|i: : i: : / ナ|: / //‐-l : : : :|fタ| 明日にも家の危機が迫ってる感じじゃないですか、柳生家。
iヘ: :|: /ィ/tナメ./´不㍉||: i; : ||| |
ヽト:{ 弋タ } 弋_t ル' }:/!||/ どうしてこうなったんです?
ゝti` ̄ 、  ̄ ムソ/ ∨
` \ ..、 /://
> __ ' j从{
rf/{j /ノヘヽ、
//f|| !.//fLt.| \
. -‐/ {ft||/ / ___ソ| |> 、__
/_ > へtハ. /t/: : `'‐-'、__: : :`ヽ
∠イ: : : /: \fタ:|: : i: : : : :` <: ハ
/: : : : : /: : : il{: | : |: : : : : : :` -ヽ.
V: : : : : /: : : /ハ |: : |: : : : ヽ: : : : }
|: : : : :/: : : 〃t.j.|: : :|: : : : : \: : ノ
/ : : : /: : : 〃ftノ | : : |: : : : : : \: {
ノ | //ノ / |
/ ノ / | | _r=//一}=,イ- .|
ノ/i / { | !-‐|'" // { | ,!i | おお、ハルヒがちゃんと女の子らしい格好を!
|,ノ | | | | /____ l | | | お父さん嬉しいよ!!
| ハ r、 ! l| | /三三三ミ リ | l! |
{ | { ハ l| l. 〈 | | | …とりあえず、質問にちゃんと答えると、
l! |ヽ |lト、 lト、ヘ / / / / l|!,/| これは柳生家(というか宗矩)、
ヽ l! ヽ { ゞ / | 及び、柳生新陰流の繁栄が
ゝー- N ゝ | /|
`r-ム ┌──y' | 『将軍家光に寵遇されている』
/:.:.:.い │ /´ |
,,イ:.:.:.:.∧ ト、 │ | ,ノ! ことに理由があるところにあるんだ。
, -':.:.:|:.:.:.:.:.∧ ヘ ヽ {. ノ / |
,, -':.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.∧ ヘ \ ∨ ,/ | つまり、繁栄もそうだが、危機もまた、
,, -‐':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.∧ ヘ >、/ ´ ィ 家光の個人的好悪によって発生し得る、
,, -‐:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:∧ ヘ | /.| ということなんだよ。
,, -‐':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.∧ヽ ヘ | ! |
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:∧ 、 \.| }
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧ \ | |
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧ \| |
- 209 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:55:25 ID:GuAj7UX5
- >>206
君主独裁ってのはそういうものだ
- 207 :名無しのやる夫さん :09/08/23 22:53:46 ID:ma9w/qvT
- 尻…もとい、剣術という芸事で身を立ててるようなもんだしなあ。
ファンタジー的には王に使える道化師、というのは酷かな。
- 208 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:55:14 ID:otpq++Ay
- ,r-‐' ̄ ̄ ̄`ヽ
まず、さっき酒井讃岐守が話した通り、 ィ‐'" `ー-、
将軍家の周囲の者からすれば、 `≧"´ ノへ \
「将軍家に剣の腕など不要」というのが .... ゝニ二 ヽ ハ
基本的な認識だったんだ。 . / / } }
丿 ノ/ 人 | |
厳密に言えば、別に強くてもいいけど、.... |ハ { 、_ / { ノ / } ! l|
他の役目に悪影響が出るくらいなら、 | ,,、 / `| // | } !__ ___
やらなくともよい、というところだな。 . ヘハ\ {_、_ゝ / ' ̄ `ー=|丿 ノノヽゝゝ ` ー-、
}ノi ヽ ̄丶 =、___ ソ / //──── 、 `
だが、剣に限らず、芸事というのは、 ´ ヘ ノ `゙゙゙゙゙ノ/ンノ ` ー-、
その才能も勿論ながら、 . ヽ /冖/
何よりどれほど稽古をしたかが ...... > ` ー- - ,/__|,∧! r‐ヘ
上達に際し、大きなウェイトを占める。 ...... / ヽ、__ < / ,`-、_ ,, -‐'´::: } /
/ /ヘ / / / /:::::: | /
しかし、将軍家である家光が、 . i ,-‐'" / |/ / / /:::::::::: } /
剣だけに執心する事など不可能だし、.. / ̄`ー--‐'´ / //:ヽ / / /:::::::::::: ノ_
そうである以上、その腕前は .... / i / /´|:.:./ ∨ / /::::::::::::: /´ }
一定以上にはなりづらい。 .. / ::::| ゝノ/ / :| / ゝ___/ ::!:::::::::::: :::::: /
それはわかるね? ..... ノ :::::| ノ ̄´/ /: :.:.!/  ̄/ ::|::::::::::::::::::::: /
. | ::::::| / //:. :.:./ / :::::::::::::::::::::::::: /
//: : . : : . . : . . : :i:、 : ヽ /.水 まあ、それはわかります。
//: : . : : : . : /. : . : : : ノ~V: . : : i // /|ヽ
. i/{: : : : : : : /: : : :イィ: / V: : : :i{ ∨/|.ハ 『プロ並の腕になろうと思ったら、
. i' i: : : : : ∠|: //// ̄ ̄!: : :|: >イ|j.| L .それなりに時間も手間も要る』
ゝ: : : ムニi/、 /´不ニ癶|:i: :ル' L...jT
\ :{弋_t | 弋z之 j:ル' f ノノ.| |八 『でも、趣味にかまけて
``i ̄ ノ ノ′ _/:从リ .仕事をおろそかにしては駄目』
、 ヽ /j: : |/
r==.==┐.\`二¨¨ ´ / 从/l というところですね。
| rf7.|fヽヽ.| \ . ´ ィへ
__ | {.{{. |l } ノ. | ‐ く //f水ハ _ …でも、当の家光は、
_ `ヽ.|‐ t‐--‐'" ̄ ̄ ̄`ヽ ハ //水} / \ 強くなりたい、と言っていますね。
、`ヽ `¨ `ー―‥- 、 }//j}.//水f t/ \
- 210 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 22:59:30 ID:otpq++Ay
- そうだ。
これがこの問題の根本で、
『剣(趣味)に熱心な将軍と、
それ故に引き立てられた指南役』 / / . ト、 .ヽ ヽ
.. //: : / .// . :i ムハ : . iヽヽ
という構造ゆえに立身できた宗矩が /イ : / . : /: イ/ : ./: ,!:/ V: |l: :ト.\
今更、『将軍家に剣の腕など不要』などと ノ:| i: :/:/:/ '!l!: : :/:/:/ ̄ ̄!ト ||: 从
言えるわけがないんだ。 /ィ|:| |: -||:|/ ̄!|l` /:/|/ィ云歹|i: |ヘ|
「剣術をやるのは楽しい」という事を 从| ||: :|l:|弋歹∨!イ ′  ̄ ̄iル| }
家光に教えたのは、当の宗矩だしさ。 ......_, -‐y'二. ‐-、. V从:|l:|` ̄ ::| レ ノ
.. / , -‐K_ `ヽへ \、ハ ` .ヶ'′
かといって、家光に対し、 ..... . ソ. :/f⌒ヽ ヽ: . V ハ `-へ マ__ ア .イリ
.. { { : :{ {(@ソ}) }: : /: } 从>. 、 / レ
『今のままでは強くなれない。 ゝゝ : ゝニニソノ: :/: : :/へ⌒ヽ _r<` ミ、- ´ ハ
もっと稽古しましょう』 {⌒ゝ_> ¨´: :/: : :ム. \ \へ. \ \ |
.. `> _: :二二∠: イ^ ヽ \ \ >く|
などとも言えない。 ..... く⌒ゝイハV⌒ヽ ヽ ヽ |Vヽ:::}\__ _ -―‐ 、
それをしたら最後、政務に関わる __ゝ |V ハハ ヽ \ ̄ \Vハ、 \ ̄ | }
幕閣達が黙っちゃいないだろうし、 ... / ― >く、| Vハ 丶 /\ ヽ::::ヽ∠_ l |
宗矩自身も、自らが政務の遅滞の ..∠. イ } r'⌒ヽ! ..-‐┐ |. / \ ヽ::::V | | / /
原因を作るなど、性格的に .....  ̄ ̄ ゝ >、 ヽ // / |/ 丶 ヽ::::V. L |. / .ム
できなかっただろうしな。 . \/ノヘ V/ ∠ -‐┐ / ヽ ヽ::| |ハ レ /ム}
- 211 :名無しのやる夫さん :09/08/23 23:00:14 ID:+P77bjVh
- 難しいもんだなぁ
- 212 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 23:02:14 ID:otpq++Ay
- /// /: : : : : : : : : \ ヽ ヽ ヽ
/: / /: : : : : : : : : : : : : :\ \ヽ ヽ
/: / /: : : : : :/: : : : : : :i、: : |\ ヽ:.:.ハ ああ、なるほど。
/. /. / /: : : ィ /: : : : ,/: / ヽ: :l、 ヽ. |:.: | つまり、
|. / /: :l: |: /-!イ: : : , '/:, ' ̄`V:l:|:.:.: |:.: |
|//ィ: : :| :|/≠土|: /ノ'´≠.=、|'l:|:.:.:. l:.: ハ 『家光を強くする事は(ほぼ)不可能』
|イ 〈|、: |: i{ 〃⌒|/丶 〃⌒リ ト||:.:.:. |:. l l (というか、そもそも強くする必要がない)
| 、 ハハ{ ヽ、| 弋__タ ! 弋t_タ_ リ:.:.:|. |:. | |
. | :.V:.ハ:lゝハヽ` ̄ ` ̄´ ム|:.:八: |:. | | であるにも関わらず、
| .:〉:| リ:.:.`‐.、 ヶ‐|/ ハ | | |
| / :|{{:.:.:.:.:.:.|i:\ ,r...ュ /从:.:j' /:.:ヽ| | 『強くなりたい家光を満足させる必要がある』
| / l{{:.:.:.:.:.:.:i从i> イ从!:.:.:〈.∧:.:.: : |, (それができなければ柳生家の危機)
l// :.ハ、:.:.: :.:.:.:.:.:.|.  ̄ |:.:.:.:.i:.|:.| ハ:.:.: :.:. ハ
j/ .:.:l ハハ:. :.:.:.::.:.:ノ i |:.:.:.|:.i:.| l ハ:.: i:.: .ハ という、ある種、
/ .:.:.'. ノ∠.. -一'′ i ___ `---V . | ハ:. i:.:. :ハ 矛盾した状況に追い込まれたわけですね。
/ .:.:./ /∧V―― / ̄ ̄ \-―‐V l ヽ ヽ:.:. :.ハ
. / .:.:/, ', ' ll, / i \ ∧ヽ ヽ :. : ハ …どうするんです、これ?
/ .:./, ' ll// .: |:.:. ヽ//ハハ:. :ハ
./ // V / :i |:.:.:.:. V/ Vハ:. :ハ
...... // / . i | ⌒、ヽ、
...... , ' ./ / . :// }-、 ヽ ヽ‐\
まあ、この問題は、 / / // . :// :/!^゙ll:ハ.ヽヽ
宗矩自身もずっと前から考えていて、 //. i i.////!ィ/ /i i―!!、 i ヽ!
そのために、様々な布石を . ノイ:/j| ||ナナ ‐ !/ , 'ナ/_.|||. |: |ノ|
打っていたようなんだな。 ∠イ八 .|i弋tゥテi|/|ノ'弍tムリ} 从\
...... ´i从八|{  ̄ ̄ ′ ノヘ从 ̄
そして、そのうちのひとつが、 .... ゝ{ rヘ! riノ /ノノ
沢庵和尚に依頼していた書なわけで、 ...... \へ -‐_一 .イイ
そのためにも、宗矩は .... . -――-.i「i> _ /ルト!
沢庵赦免に奔走していた、というわけだ。 // __,ニヽ 7 V/V
...... ,i/ /__ノ `{ V|、___
…さ、というところで、 ... { /_ノ . ト _∧、\`ー---_-- 、
そろそろ次の場面に移るぞ! . ノ/ / ヽ ゝ一 ′L.i∠...... _j__ ハ
ゝ} .{ 、! | :|::::  ̄ ̄ ̄ `}|
{ ヽ 丶. | .h: , ―.----.‐ '´.|
ヽ ヽ 丶 ゝ-ッ''"--ッ一'ii:::ヽ| | j |
\ `一'゙‐ <_/へ 'i::::::V ムV /く`7
| ` ― `== 、/ \ ハ:::::|ムf | / 〈
ヽ ヽハ:::Kfン' / \
- 213 :名無しのやる夫さん :09/08/23 23:03:49 ID:+1SovWpy
- ああなるほど、「剣を強くするには心も磨かねば!」っていう詭弁すれすれな理論を展開するのねw
- 215 :名無しのやる夫さん :09/08/23 23:06:40 ID:rHDD6CDK
- でもそれが原因で後世の創作で
武蔵に「剣術なんて所詮人殺しの技で心なんて磨けねーよバーローwwww」
とやられる原因になるのか、不憫な
- 214 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 23:05:39 ID:otpq++Ay
- そして、年も明けて
寛永九年(1632)、正月の二十四日…。
llllllii,,l!lllllllllllllll°: :::゙゙lllllll!゙:::,ill!!!!llllllllll,,: : : :::、::::::::::::::;,,i´;:;;;;;,,illllllllllll,、: ::'゙lllll!゙:_:、::::llllllllllllllll!゙゜::::
llllllllllllllllllllllllll|::: ,:'ュ、:゙!!°:'゙’,i´ .゙゙!lllllli,,: : : :゙i、:::;:::::.,l″;::;.,illlllllll!l゙ヾ′:::::゙!゙,il リ.,,>::::lllllllllll!゙゚l,;;;;;;;:
::゙!llllllllllllllllllllll::: l゙:iデ.゙i、:: : ::i、 ゙!lllllli,、: ::゙ヒ::!:::,″:::::,,illlllll!゙゜ .|: : :::::,レ"'i、″:::llllllll!゙゜:::,!;;;;;;:
;;;;;゙゙!lllllllllllllllll|:::: : ″,ヘ,゙l: : : |、 .゙!llllli,、:: :::、::`:::::::,,llllll!゙゜ .l゙:: :::::レ入::|: : ::::lllll!°: :::′;;:
;;;;;;;;;;゙l!!llllllllllll、: : !: ´,zル:: ::廴 ゙゙!llli,、: ::、::::::,,illll!゙゜ .,、:::::,广゙、:l: : ::::ll!l` : :::";;;;;: こ、ここまでか…!
;;;;;;;;;;;|:: .゚゙゙!!lllll::: : ゙l: :l゚'`゚゙l: : :゙l, ゙゙!lli,,::,、,:::,,ill!゙° .l゙:::::::,|、../`,!:: ::::,「;| : :::‐;;;;;;: クソッタレー!!
;;;;;;;;;;;}: .l゙K:: ::ヽ:`x,:↓: ::゙く ゙゙!llr:/lll!l゙` ,": ::::j″:.、'":::::,r";,″ : ::::,′;;;;
;;;;;;;;;;;;、: .|;;;゚'r,、::ヘ.,,'゙ト:: : :`、.,、,,,、.,,,,,,,.,"::,!lレ、ヽ、--:ーー′: :,l゙:::`: :::,,x'″;,l゙ : :::.l゙;;;;;;;;;:
;;;;;;;;;;;;゙i、: ゙l;;;;;;;゙\、: :`リ: : : ::+¬丶`:'''':‐::'!、:`ー'''"゙"''~:::::: : :,l゙: : _,r''√;;;;;,i° : : :,″: :、:
;;、: : : ゙l、 ゙l,;;;;;;;;''i,"-,,,_゙l: : : : : : :、、: : :::::,!]: : : : : : : : : : : : : :,l∠'"、,i″;;;;,″ : : : ,i´`'丶、
".,,,r‐" ヽ: ゙┐;;;;;;゙=、:`}: : : : : :'ン'''―-、゙'''..、-‐'"゙゙彳: : : : : ,":::::,ィ°;;;;,r゚ : : :,,l゙
'"` .゚i、: ゙'i、;;;;;;;;`l,,,::|: : : : : ::|;;;‘ー-、,.、,,、-´;;]: : : : : ,!:,,,ll″;;;;;.,r″ : : :.,i″
`'i、: .゚'r,;;;'lllliii,,::: : : : ゙l-,,,,-…;;,,,/‐、,,‐;/: : : : :,,iiilllll;;;;;;,,r'″: : :.,i´
`'ι. ‘'=,llllllllllli,,: : : :リ:l゙::::::::::::′:::::::,!│: : ::,,,illlll!゙゙,,,r・° : .:丶,,r
徳川秀忠
以前から病を患っていた大御所秀忠が逝去した。
享年五十四歳。
法名は台徳院殿興蓮社徳譽入西大居士。
増上寺に葬られたという。
- 216 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 23:07:07 ID:otpq++Ay
-  ゙̄''ー-、.._ _,,-―'" ̄
|| ゙̄''ー-、______________,,-―'" ̄
二.二二二二i===||________,| | | |
|| ||;; | | | ̄ ̄__i__ ̄ ̄| |―┬―┬―┬―| | |\
|| ||;; | | | | |: | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | \
|| ||;; | | | | |: | |. i i | | | |
|| ||;; |_| | |_|: | | (_;;). | | | |
|| ||/ /| | | | ̄ ̄ ̄| ̄''''――| | | |
|| ||/ /三.三.三.三三|_|―――|゚____,|_| \ |
|| || / \ \|
|| ||' \
//|| / \
//|| /
//
/
/ ̄ ̄\ ) ;;;;)
/ _ノヽ_\ ) ;;;;)
| (─)(─) /;;/ ついに大御所様が亡くなられたか。
. | (__人__) l;;,´ わしより八つも年下であったと言うのに…。
| `∩_ノ)━・' (この年、宗矩は六十二歳)
. | |_ノ
/ヽ | |_
| \_/ ノ ヽ
\ /_| |
| \ / _/
- 217 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 23:09:28 ID:otpq++Ay
- / ̄ ̄\ 思えば、大御所様の御指南役となった事が、
/ \ 今、わしがこうしてある契機のひとつであった…。
|:::::: |
. |::::::::::: | それに、上様へ御指南役としてお付け下さったのも、
|:::::::::::::: | 大御所様のご決定であった…。
. |:::::::::::::: } ....:::,, ..
. ヽ:::::::::::::: } ,):::::::ノ .
ヽ:::::::::: ノ (:::::ソ: .
/:::::::::::: く ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
|:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´
, -――-、
/ \ …神君様、父上と並び、
/:::::::::::::: ヽ やはり、御恩のあるお方であったな。
/:::::::::::::::::: ヽ
|:::::::::::::::::::::: / だが…
.| /
\ ._/ (:::::ソ: .
/:::::::::::: く ,ふ´..
――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
|:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´
- 218 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 23:12:08 ID:otpq++Ay
- / ̄ ̄\
/:::::::\.i||i./\
|:::::::::(●)(●)|
. |:::::::::::(__人__)| だがしかし…これで大赦が…!
|::::::::::::` ⌒´ | 沢庵殿、これで準備が整ったぞ…!!
. |:::::::::::::: }
. ヽ:::::::::::::: }
ヽ:::::::::: ノ
/ヽ三\´
|:::::::::::::::: \
__
/ . \
/. \.i||i./ .\
| (●)(●) .| 我が柳生家の…柳生新陰流存続のため、
. | (__人__).. | この宗矩、六十余年の全てをここに懸ける…!
| ` ⌒ | .
. ヽ / 真の「大将の剣」を打ち立てる時が来たのだ!!
ヽ ノ\
/ __/ ̄`く._ __ て
| /〃 \ '" \ そ
| ./¨\ \,_ ``ヾ} て
. 人''" \ 、__ ` 、_/
〈 " \ __.ヽ ヾ、._,)'´
ハ. ヽ. 、__`ン
∧ !、_ `'_,/
こうして、寛永九年という年は大御所秀忠の死によって始まった。
そして、この年こそが、柳生家の、そして柳生新陰流の、
ひいてはこの先の「剣」の行き先を決定付けた運命の年であった…。
- 219 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 23:14:53 ID:otpq++Ay
- \ヽ, ,、
`''|/ノ
.|
_ |
\`ヽ、|
\, V"
`L,,_
|ヽ、) ,、
/ ヽYノ
/ r''ヽ、.|
| `ー-ヽ|ヮ
| `|
|. |
ヽ、 |
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ_ \
| (≡)(≡) l
. | (__人__) .|
| ` ⌒´ |
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
┼ヽ -|r‐、. レ |
d⌒) ./| _ノ __ノ
【やる夫で学ぶ柳生一族(その26):「大御所秀忠の死の巻」】 完
- 222 :やる夫で学ぶ柳生一族(その26):09/08/23 23:16:12 ID:otpq++Ay
- 【その26の新規登場キャラ】
松本理左衛門定好 : DMCファンの警官(デトロイトメタルシティ)
土岐山城守頼行 : DMCファンレッド(デトロイトメタルシティ)
一絲文守 ...: シェリル・ノーム(マクロスF)
小滝与三衛門 : ペガサス聖矢(聖闘士聖矢)
辻茂右衛門 .....: ドラゴン紫龍(聖闘士聖矢)
笠間九兵衛 .....: キグナス氷河(聖闘士聖矢)
萩原栖左衛門 : アンドロメダ瞬(聖闘士聖矢)
解説役1 .: 藤岡ハルヒ(桜蘭高校ホスト部)
解説役2 .: 須王環(桜蘭高校ホスト部)
- 223 :名無しのやる夫さん :09/08/23 23:16:47 ID:wsnoMids
- 乙でした
宗矩はその場のことだけじゃなくてちゃんと先のことまで考えて動いてるんだな
- 230 :名無しのやる夫さん :09/08/23 23:39:52 ID:uMYr4Chy
- 乙でした。 投票忘れてたけど、それも忘れる位画面の前でナルホドと頷きながら見てしまいました。
真の大将の剣ということは、今後宗矩は更に黒さが加速するのでしょーかw
- 231 :名無しのやる夫さん :09/08/23 23:46:29 ID:sH5E4ORI
- 前将軍が亡くなると大赦があるんですか。知らなかった・・・
家蜜は仕事は出来たみたいですけど、ここで読むと最悪な将軍ですねw
- 232 :名無しのやる夫さん :09/08/23 23:50:29 ID:+1SovWpy
- >>231 仕事もあんまり出来なかったぽいね
阿部さんだからソフトに感じるけど、調べてみるとマジでイッちゃってる側面がある
知恵伊豆やアルトみたいな周りの人がしっかりしてるからもったらしいよ
- 229 :名無しのやる夫さん :09/08/23 23:26:55 ID:GuAj7UX5
- 乙でしたー。
あいかわらず解釈に無理のない実にいいお話でした。
続きはこちら
たしかに、あいかわらず解釈に無理が無い。
返信削除でも無理が無いから、よけい作者の解釈が穿ち過ぎるように思えてしまう。
なんというか話の辻褄が合い過ぎる…
まあ史実ベースとはいえ、あくまでこれは読み物だからね
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