- 252 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:22:56 ID:V7MhrvuQ
- i⌒V´ヽ _
l l | ,.-v冖マ_}7⌒ク-、
l l. | 人_ン'´ ̄  ̄`ヽイへ
( `ヽ、 l ∥ l ,.-、 r‐'フ7/ ∨^〉
ヽ \ | l V l {/ '/ _//l ,ィ /l Ⅵ_
. 〈 `\ \ | | { l <人/ /レ`メ、ノ| ,/_」_l_ K`ヽ
\ \ `ーヽ ノ ト- | く,/ ,イ ≡ミヽ レ/__ ノレl | トl 〉 さあ解決編だよ!
ヽ \ '/ j l __/ '// | ,,, ` =≡ 'リ ノ 〉レ′ この女子高生探偵が謎を解き明かす解決シーンが来たのよ!
. \ ` ,/ l<i_/\l l l , ,,, // 仆|
ヽ // j、 \,ハ|ハl、 r'^ー┐ /, /l」_| さあさあ、みんな集まって!
ヽ__, ´ { / ! Y,ハ N\ヽ_ノ_,. イ l /l
ヽ _/} | kイ \ `ァ ´ / l/レf⌒ 、
\__ ,ノ / ノ ト、ハ__、イ又 /, ム⌒} ヽ
〉`>‐'´ / |ソ∧// { \/ {/ヽ、ノ 〉
//´ r─<_ | l 〈 ハ ヽ ∨ト 〉 {
〈/_/ ` ̄`¬、l i、ハ_ノハ_ソ ノ \
, --─‐- 、
' , , 、ヽ
|l ルレVハNハi l
|レr行ュ__rモテl | まだ島原の乱の導入編だから。
「└─' └ ‐ィ | 今回で出番終了のあんたは
|. _' l l せいぜい最初に死ぬ被害者1ね。
/>、└_┘ィ' ノ
jルイヽYハヾ爪j
:.:.:.;Y´Z`Y、:.:l.
V/::ヽ人/:.:.ヽ}i
ヽ:.:/::o:\:.:ハ |
|:.:.:.:.:.:o:.:.:.:.|レ
|:.:.:.:.:/l:.:.:.:.:|
イl干干干干l{
」干干干干干l|
- 251 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:22:27 ID:px1na9iA
- お待ちしておりました。
- 254 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:23:44 ID:f7j9Xvag
- まってました!
- 255 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:24:00 ID:V7MhrvuQ
- \ |
\ |
\ /
\ ._,,,,,、---―――--、_
.\ .,,,―''"^ .`゙'''ー-,,
.\ _,-'''^ `''-、、
.\ ,/゛ `'-、
,/
./
さあ皆の衆! .,,i´
ご一緒に! ,/
/
/ ◎ |
/ |_
. ,l | 'ー-、._
..l゙ |  ゙̄'ー、__/
.l゙. | /
.l, | /
_______ .l゙ | / ◎
.| /
゙l, /
l/
/っノ /っノ /っノ /っノ /っノ 一揆!一揆!
/ / / / / / / / / /
/ / ∧_∧ / / ∧_∧ / / ∧_∧ / / ∧_∧ / / ∧_∧ 一揆!一揆!
\\( )\\( )\\( )\\( )\\( )
\. ⌒ \. ⌒\ ⌒\. ⌒ \ ⌒\
/ /ヽ / /ヽ / /ヽ / /ヽ / /ヽ
/ / / / / / / / / /
蜂起した島原・南有馬村の農民たち
寛永十四年(1637)十月、松倉家の苛政により追い詰められていた島原の農民達は、遂に蜂起した。
- 259 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:27:26 ID:bgLl4P1o
- そりゃまー、あれだけひどい苛斂誅求されたらねえ・・・。
- 257 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:25:10 ID:V7MhrvuQ
-
∧ ∧ 口之津の連中が、
‐=≡ ∧ ∧ ( ;´Д`) 代官をぶっ殺したらしいぜ!
‐=≡ ( ;´Д`) _____/ /_
‐=≡_____/ /_ / .__ ゛ \ .∩
‐=≡ / .__ ゛ \ / / ∧ ∧ /\ \// ∧ ∧
‐=≡ / / / /\ \/⊂_ ( ;´Д`)/ .\_/ ( ;´Д`) そうか!よし!殺す(代官を)!
‐=≡ ⊂_/ / / .\_____/ /_/ _____/ /_
‐=≡ / / / .__ ゛ \ .∩ / .__ ゛ \ .∩
‐=≡ | _|__ / / / /\ \// / / / /\ \//
‐=≡ \__ \⊂_/ / / .\_/ ⊂_/ / / .\_/
つ ‐=≡ / / / / /// / / /
``) ‐=≡ // / | _|__ | / | _|__
`)⌒`) ‐=≡ / | / \__ \ \__ \
;;;⌒`) ‐=≡ / /レ ( / / / / / /
;;⌒`)⌒`)‐=≡ (  ̄) // / // /
/ | / / | /
/ /レ / /レ
(  ̄) (  ̄)
続々と蜂起する島原の農民達
島原南・口之津にある南有馬村にて起こった蜂起により、
松倉家の島原に於ける代官・林兵左衛門は殺害されたことを切っ掛けに
近隣の加津佐村、小浜村でも代官が襲撃され、更に、周辺の村々が次々に蜂起していった。
- 260 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:27:36 ID:V7MhrvuQ
-
/⌒ソ/⌒ヽ、
. / // ..\ ._,
/ // .`ヽ,.._,ィ''´ `'ー- 、 /i
/ // \,. _..ノ .|
. / // ⌒´ .|
/ // |
/ // |
. / // 四郎様からのおしらせ .|
/ // . |
/ // .|
./ // . |
/ // |
ッ芝ヾシ⌒ヽ、 |
.ヾニジ \ ._,.イ⌒ヽ |
`ヽ,.._,ィ''´ `'ー- 、 . |
.\,. _., 、 . .リ
⌒´ \._,ノ
そして、そんな彼らにところには、一通の回状が廻っていた。
それは、
『審判の時は来た。今こそ立ち返り、デウスの敵である代官や、異教の僧侶たちを討ち取れ』
という内容のものであった。
- 261 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:28:39 ID:V7MhrvuQ
- 無論、その回状を廻したのは、「天の使い」四郎を擁する小西家の旧臣たちである。
ノノ/ノ_,ィシ',二つ-、
{l´/ /´ /:f:::::::::::`丶、
,イ/ /. :;:::::o:o:o::::::ヽ
/ ./: : :::::::::::8:::::::::::l
-‐'´ ̄ ̄\ィ'´::..__...::::_:::∞∞:::::::!
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ'´:: : : ::::::``丶、、_:{
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./: : : : : ..::::::::::::::::::::::::ヽ まあ、前々から仕込みはしておいたからなぁ。
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ィf、tェュ―- 、、::::::::::::::ノ 火をつけりゃイッパツってもんよ。
:.:.:.`ヽ:.:/リ'!リ` ̄'" |::::;:;:``リツ7
:.:.:.:.:.:.:Y 八i、 |:;:;:; / ,/、 どうよ?この俺の芸術的な火遊び!
:.:.:.:.:.:./ 〈:.:.lト、t、_^__,ィt,イト:.:ヽ 火火火ッ!
:.:.:.:.ノ_,.ノ:}:.:ハ `ヾ`ニニ´/ l:.l:.:.:ト
:.:.:/´:.:.::ノ:.:{ 、 ` ―r:イ/ l:.:.!:.:.:.:
:.:/:.-‐'://:.:l ヽ ,}/ ,イ l:.:.:ヽ:.:
:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.ト、,,_'、 ,'_,. -‐l:.:.:.:.:〉:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:ト、_____,.ィ!:.:.:.:/:.:
彼らは以前から、
『この頃はキリシタンの弔いをしないため、死人どもが浮かばれないと、天竺でもことのほか怒っている。
昨今の天候不順や、朝焼け・夕焼けがやけに鮮やかだったり、桜が狂い咲きしたりすることなどは、
デウス様による最後の審判の前触れである』
『十月頃には世の中は火の海の地獄になるであろう。
しかし、キリシタンの信者だけはデウス様もお救い下さる』
などといった具合に噂を流していた。
島原近隣の百姓達は、松倉家の苛政という「現実」における希望としてこの噂にすがり、
結果、今回の蜂起に繋がっていったのである。
- 268 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:34:28 ID:yykdEFjs
- キリスト教の弔いしないからって天竺が怒るってのも。
立川の二人の聖人ならわからんでもないんだが。
イエッサの信者がネトゲで埋葬されないのでイエッサが気に病んでネトゲが手につかず、
つけっぱなしの電気代で仏陀が苦行スイッチオンとかそんな感じで。
- 258 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:26:49 ID:yykdEFjs
- 宗教的暴動なのか、
宗教に名を借りた狂騒状態の一揆なのか。
エジプトの情勢とかと見比べると面白いのかな。
- 262 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:30:11 ID:bgLl4P1o
- ちなみにこの人の笑い方は「カカカッ!」と読みます。
- 263 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:30:17 ID:V7MhrvuQ
-
∥~" ,ー 、,,_ バサバサバサ
∥ ~" ,ー 、,,_
∥ ┃ ~",ー 、,,_
∥ ┃ ~" ,ー
∥ ━━╋━━ (
∥ ┃ /
∥ ┃ 丿
∥ ┃ /
| ∥ ┃ (
\ | / ∥~" ,ー 、,,_ 、,,_、,,_、,,_ \
┃ .∥/~ ~" ,ー 、,,_ ~"
┃ ,∥ ,、 デウス様のために!
∥ ,、 ,、 /.ll____/ ヽ
∥ / ヽ__/ ヽ/ ∥ ヽ. ∧___∧
∥ ./ / .○∥ー/ ○ l ロ. ./* * デウス様のために!
∥/ 。、__, 。 |. ∥∨ * ,! || | l--l
∥l ∨ ヽ/ ̄)( ̄ ̄`"::::ノ (⌒ヽ, ..ヽノ ,
( ヽ_ / /ll `'ー、....::ノ ∀\/ー- /`l ヽ
∥ヽ、 ,ヽ:..:ノ ∥ '::::|⊃ iー- l (_〕i__
∥ l : :Y ∥ ::| |"|ー-,| |(
キリシタンに立ち返った農民達
故に、次々に立ち上がった農民達が、棄教したことを”悔い改め”、
キリシタンとして立ち返ったことを表明したのは当然のことであった。
こうして、この一揆は、単なる農民一揆から
宗教上の闘争的側面を持つことになったのである。
- 264 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:31:07 ID:V7MhrvuQ
- そして…
_/\/\/\/|_
\ /
< デウス様! >
/ \
 ̄|/\/\/\/ ̄
ト、._人,.ヘ.__人_,.イ_,.ィ
j`‐' ‘ーィ
、- ' L_
_ ) く
) おおデウス様! (_
´) ,く
) (_
) (
⌒)-、 ,. 、 〈
′ ヽ/⌒'^´ヽ'⌒ヽ「
.
- 265 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:32:06 ID:v7MT8MBA
- いまでーうすさま! いまでーうすさま!
- 266 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:32:42 ID:V7MhrvuQ
- /丶__/ヽ /⌒ヽ / ヽ /ヽ__/ヽ
/⌒ヽ/o ヽ─/ o ∧ │∧ │/⌒ヽ /oヽ─/ o ヽ/⌒ヽ
( ヽ ヽ/ / ヽ- / ヽ /⌒ヽ( ヽ/ )/⌒\ ∧ ∧
ヽ /⌒\ / O ヽ_/ O \│ │ │ │/ ヽ─-/ .ヽ /⌒ヽ デウス様!デウス様!
\ ( ( ヽ / )/ヽ ノ /丶 ヽ / O ヽ─/ O ヽ/ | 我らのデウス様!
)/ヽ \ /ヽ ノ / ヽ / ヽ ゝ ( ヽ/ ) │
/ ヽ___/ ヽ /  ̄ ̄ ̄ \ \ ヽ / ノ
/ /ヽ ヽ / /ヽ___/ ○ /ヽ ヽ ヽ / おおデウス様!
/ ○ ヽ / ヽ ○ /⌒\/ ヽ / / ヽ /ヽ /ヽ / 我らをお救い下され!
/ ヽ / ヽ ヽ / / ヽ / ヽ / ヽ
______/ ヽ │ │  ̄ ̄ ̄ ̄ / ヽ____/ ヽ
\ │○ ヽ___/ ○ / \
ヽ___/ ○ ヽ │ ヽ / / ○ ヽ___/ ○ ヽ
ヽ / ) │ ヽ / / ヽ / ヽ
ヽ ノ ノ ノ. ヽ/ ( ヽ / )
∨ / ノ ヽ ヽ / /
___
/::::::::::::l:::``ヽ
_,ノ―‐-::、|:::::::::::l
'´-‐ァ;芝テi下ミ≧」 おお、まずまず集まったな…。
<、 リ j) ノミミハ ざっと見て、数千ってとこか。
l-‐ ' ノ´卞トf`
゙ー‐f´ / ``{‐.、
,.-|、 ,:' /:.:「`了
/:,イ ,:'-‐/ヽ:.:/:.:.:.{:::
__,. -‐/ィト ' /:.:.:V:.:.:.:.ノ:::
rf::.:.:.:.:.'´:ヾ;'.r‐ ':.:.:.:.:.:.:.:.:/|::::
|:N、i!:.:.:.:.:.:|;/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./::j::::
さて、蜂起し、キリシタンに立ち返った島原の農民達は次々と合流し、この時点で、その数は数千に達していた。
- 267 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:34:06 ID:V7MhrvuQ
- |\ /ヽ
| \ / |
i \___/ |
ヽ,. |
/ _ヽ,, ノ_ | 皆、ずっと耐えておったのだ。
i | こうして火がつけば、このようになるのは当然のことよ。
ヽ ノ ̄| /
> ´  ̄ ` <
|\ /|
| \ / |
| `-─' |
/ ヽ
| 〔:::〕 〔:| さあ宗意殿、我らの行き先を教えろゴラァ!
| ト---イ |
ヽ ヽ__ノ ノ
__,,..>、 ,<..,,
_, -― - -、
, ' ´::::::::/:f:::::::::::`丶、
,.'::::::::::::::/. :;:::::o:o:o::::::ヽ
/::::::::::::::::l: : :::::::::::8:::::::::::l
{::::::::::::::..__...::::_:::∞∞:::::::!
,´- - ''´:: : : ::::::``丶、、_:{
. { : : : : : ..::::::::::::::::::::::::ヽ
丶ィf、tェュ―- 、、::::::::::::::ノ 火火火ッ。
リ'!リ` ̄'" |::::;:;:``リツ7 結構結構、それじゃジャンジャンバリバリ行こうとするかねぇ。
八i、 |:;:;:; / ,/、
〈:.:.lト、t、_^__,ィt,イト:.:ヽ
__,.ノ:}:.:ハ `ヾ`ニニ´/ l:.l:.:.:ト
' ´::.:.:.:.:.::ノ:.:{ 、 ` ―r:イ/ l:.:.!:.:.:.:
:.:.:.:.-‐'://:.:l ヽ ,}/ ,イ l:.:.:ヽ:.:
:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.ト、,,_'、 ,'_,. -‐l:.:.:.:.:〉:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:ト、_____,.ィ!:.:.:.:/:.:
それら農民の中には、小西家や有馬家の元家臣達など、元は武士であった者たちも多数混じっていた。
彼らが中核を占めることで、一揆衆は軍勢としてまとまっていったのである。
- 269 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:35:26 ID:V7MhrvuQ
- _,. - ―― - 、、
,. .:'´ ..::::::::::下、、::::..`丶、
/..:::::::::::::::::::::::| ミ::::::::::::::::::::丶、
, '..:::::::::::::::::::::::::::::|、:`:::::::::::::::::::::::::
/ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::8::8::8:::::::
|: :: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::o:o:8:o:o::::::
|: :: ::::::::::_::: --―..::::-- 、、::::::::::::
ノ_::.-:. ' ´ ...:::::::::::::::::::::::_`丶、:
/::::::.:... ..__.::::::::::::::::::ft_>'、_>、::丶
丶:..__,..ィt::ッ::::: ̄`i丶、:\ \ \
|ハl |l `リ―彡' :.:.:.| |:.:.``:‐丶 \ 目指すは勿論、島原城だ!
,:|ヽト、:. ,lム! l! |:.:.:. \ ` 恨み重なるキリシタンの敵・松倉長門の城を
:ハ:|: :l!/l:.、 , ':.:/:.ヽ |:.:. ,.- 、∧ .攻め落とそうじゃねえか!
:|: :i| :' :|:.ト:イ! ,、 ノ^´:.:.:.:/:.:.:.:.丶 ,、 、__, / 、 ``ヽ
:トi:. .:. : : :.、:.、 /,' _,.ノ´'´:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:ゝf{ゝ、 ___ , ィ―'ニ=- 、
:. :. :. : : `:. 、:.:.:,' ―― '"´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l \ 、__|_| ,! '、__ 「「応ッッ!!」」
、):. :.:... :.:.: 丶二ニー―- 、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.: -――-{ \ ,| |' L__'´ `Y
{:. :.:.:.:. :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.....:.:ヽ .: .:.:.:.:.:.:.:.:/'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.', ` ̄ ̄| | ;' | ̄´!
:.:.:. :.:.. .:. .:.:... :.:.:.:.:.:.:. .:.',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l | | / ,':.:.:._,ン
、:.:.:. :.:.:.: :.:.:.:.:.:.:.:.:....トi、ヽ、:. 、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:, =、-、 | | / /:r'f⌒'
、..:.:.:.:.:.:.:.:... :.:.:.:.:.:Jト', -- 、:ヾヽ..ヽト、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:., '⌒/ | ', | |__,. z彡':.:.:.:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :}:.:!::::::::::`ヽ!:.'、` ',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./i__ノ,'!__ , ' | fヒi兵ッ'´ ̄`"
ヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヾヾ、:::_ノ三== - 、、:.:.:.:/ / ,' `´ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.
``ー- 三_rぅ、:.:.:.:``:.‐-:.'´:.:.:二ニ=- .,_二 ―-/ ,イ , ―、:.:.:.:.:.:.
{(_,,..、:.:.:.:.:.:.:.:.:シ' :.:.:.:.:.:.:.:/  ̄/ /:.ト、_ _,/,' !:.:.:.:.:.:
-='_, -っノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.f== /三 ,':.:.| / | /^!:.:..:.:.
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| / /:.:.:.、 / 、_,/ |:.:.:.:.
こうして集まった一揆衆は、この地を治める松倉氏の居城、島原城へと進軍を開始したのであった。
- 271 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:38:31 ID:XR1RpibE
- 集団脱走でフィリピン目指したりする発想は無かったのかな?
どうも刹那的と言うか「今の勝ち組に一泡吹かせたらそれでおk」的な
短絡を感じるが。
- 274 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:40:05 ID:bgLl4P1o
- >>271
そりゃ無茶だw
船もなければツテもないんだしwww
- 275 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:40:59 ID:w/zhWE8c
- >>271
あれだけ搾取されて、信仰も奪われたら一発かまさなきゃおさまりが付かないのかも。
- 277 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:41:23 ID:px1na9iA
- >>271
さすがに数万人を運ぶのはいくら船があっても足りないよ。
- 279 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:42:31 ID:XR1RpibE
- まぁ無いか・・・数万のせる舟はな・・・
だとすれば希望が無い分余計に哀しいが。
神の国に行ければ今よりはマシ、か。
- 283 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:44:48 ID:2VmxRcRM
- 神の国にいける&ここまででかい一揆起こされたら領主もただじゃすまないからな
殺してもあきたらない手が届かないお殿様に一発かませるとなればそりゃ命も投げ出すさ
- 270 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:37:25 ID:V7MhrvuQ
- 無論、松倉家側も傍観していたわけではなく、
代官・林兵左衛門が一揆衆に殺されたという報告が入ってすぐ、家老の岡本新兵衛が現地に向かっている。
-、_,/
/ /| / /
\/ /ィ'´'‐r-、 / /
. ト、. 〈<゙| l: ,イ==ミ;;‐- 、_ / /
', \ ヾ! :|l/"(io) `㍉、,,,」``;‐-、_ /_________,/
'、 ヾ; 、 |! N `""゙´ ゞ=;;:三≡=ァ-'、゙, `、
. ゙、 ヽ.\|l | '´(io)``'ャ' | ゙, `, なんだこりゃあ…。
 ̄``'‐、 `、 ヽ |∧ / ヽ:::...`"'''"// /ム.゙, l / こりゃただの一揆じゃねえぞ。
. ヽ ヽ_/| |l / -彳 .,イ/-‐=‐-、 |/ .いつ城に攻めておきてもおかしかねえ!
. \/ l || 、 ,.イ/ ,. ‐'''"´ ̄_>'
`、 ヽ l !! r==‐‐、___ // /,. -=ニ二/
`、 `、 ヽ \  ̄`` ー-、ヽ,! / // _/─--r┐
`、 `、 \ ヽ、__""'' `´,/ / '´ ,.ィ'Ti"´ | |
`、 `、 ヽr‐- 、``''=='" _,.ィ'´ _,/ l | | l:|
`、 `、. / ``'ー-ォ-‐''_,/ /ノ}ヽ l| l: ||
`、 ヽ,/ 〃 ̄´ /´/ \|/、 ∥
松倉家家老・岡本新兵衛
(おかもと しんべえ)
だが、一揆衆の勢いに押され、そのまま城に戻った後、内外の防備を固めた。
- 272 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:38:50 ID:V7MhrvuQ
- _,. --=ニ"´ ``''''ー-へ、__
_ノ -===ミヾ、 ヾ、 \ー 、
/  ̄ 、 ヾWノ! ゙、
. / ,ィ!ヾ^'ー'ー-、_ 〃 ト、
. / /:/.::/ リ!:| `ヽ,. -‐‐-、 ノ!
/'"彡 l :l :l/ |l |爪
.イ/ l|:l| :|'"~~゙゙i`''''ー、_,,,.> イ!|',゙、
. l l!|l l :l ィrテ豸゙ヾ / w=‐'''ヽ||| l :l
i | l| !|.  ̄ ̄ ̄ ' ィ豸'ヽ ,'ノ| | l 町民から人質を取れ!
レ=、、|゙ l l、 ヽ``'''' | .И:| これ以上、一揆衆に呼応する奴が増えたら手がつけられねえからな!
.//´ノ ヾ ヽ ,/ l |:l
{{ 'く \ ,. ==‐-、 / |l
.jハ、ー- _,,.. /:::::::::::.ノイ / |!
. r┴三ニ-‐ヘ.゙!. |'" ̄\:./ / ノ
. ヾ´ |.|. ', // /
⊥...__ |.|. ヽ=='゙ , '==、、__
 ̄《``ヽ\  ̄ /  ̄`>ヽ
∥ `! `ー-;-‐'゙ ,.‐ニ゙-‐'゙
∥ l / /<´
〃 \/ / /
| / /
またこの時、島原城下の町人から人質を取り、
町人の中から、一揆衆に呼応するものが出るのを防ごうとしている。
これは逆に言えば、膝元である島原城下にあっても、
一揆衆に呼応するであろう者達がいたということ、
及び、松倉家内でもそれが認識されていたということである。
- 273 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:40:05 ID:V7MhrvuQ
- そして、寛永十四年十月二十六日、
松倉家と一揆衆との最初の交戦が、島原城から三里ほど離れた深江村で始まった。
|三三三三三|\\ //
| .,───, | \\ , --<二二>-- , //|
|_|三三|_|, ' ´ \\ , ..、 // | |
l´ ̄| |二二二| | ̄`l \\ l l.// ` ヽ .|
| | |──‐| | |. \/ `l´◎`lヘ´ ', |
| | |──‐| | | ', .| | / ',
.|二二| |──‐| |二二|____', | .○. |,'____',、
|.____| i' ー 、 `──‐´ , |`l
| , --、 | | == 三 二二二二二二二二二二 /.| |
| /' ,_,ヘ.| | "==二二二二二二二二二二二 / | | 全員まとめて、デウスとやらの世に行きなよ!
| | .| | ==二二二二二二二二二二二/.| |
| | ___.| | , ──────、 //
| || || | ,r' ̄ ̄ ̄| ̄|三三三| ̄| ̄`ヽ、/
| || || | 、ヽ l. ̄ ̄| |三三三| | /| |
| || || | `ヽ `ヽ__.├┤──‐├┤‐'´/゛
/ ヽ|`─‐´| |、 `───|ニ|二二|ニ|─ '´ ←武装した岡本新兵衛
二ニl─- 、 r'l/ ─| .|⊃\ |_| |_| |_| |_|/
ヘ l'| / ̄`'ー─-、`'i \ /
', |.|/ ___ ヽ| _. \──────‐'´|、 r─- 、
', | ヽ / `ヽl| | ` ヽ、 | `ヽ'、 | `l ,‐- - 、
ヘ ', | `l .| | ' 、 `` ー 、_ | `ヽ,| | __/──---ヽ、
', / .| .|`ヽ´ ̄ ̄`ヽ l| | ` ー 、 /  ̄ ` ' ´ヽ | `ヽ 、
', / | | | ̄ ̄| `l .| ` ー─────┘`ヽ ,' ヽ
'/ / ゝ .| |__| | ̄ `'l / `l
この時、松倉家側は一旦は一揆衆に打撃を与えたのだが…。
- 276 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:41:22 ID:V7MhrvuQ
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- 278 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:42:30 ID:V7MhrvuQ
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|/:/ /: : : //,ィ´--‐ ´《 : : : : : :、
ト:、 〈: :/':/: : : : : : :ノ〉: : : : : ノl
l!. \/ヘ:.| !: : : :://: : ≦ニニへ
iト\ ,へ 丶ニニニ./:≠==、: : : : : :丶
iト\j !¨ ,___  ̄__, 7=≧ァイ:/ ここか…祭の場所は。
r、 |!\j ! r─-....._ ゝ'==='/=ヲ: : /
,' 丶、 iVr、_i ===--ァ_二 ̄/=/: /
! / \_____f|! 、|l==ァヘ/ / /: :./
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/:::::::::::::::、 || ̄ ̄¨`ヽ、/:\j /´: : : : ::! !::::::Y::::::::::::::ゝ、`丶、:ノ
加勢する一揆衆
\ ___ / て
|\'´: : : : : : `/l. |゙| そ
l/: :\.l二l / ‐, ',l l
_|: : : :〈 |◎|〉: : : : l l l
|´lヽ_─‐`--'──,ィ//l
| |ミ三三三三三彡l l | ちょっと待て!
`l l .二二二二二 ィlィ/ 何でお前が出てくんだよ!
'ー', l l l l //-'
ゝ=ニニニニ=ィi
_/"', ィヽー-----‐'´ |ヽ /`'', _
,-‐'二ヽ-‐‐、_ィ´`ヽ、_l`ヽ、'ー---------'l lー-、_,,ィ´ー‐-二l_
,lr'´ ', ',ゝ、 ゝ、 ``ーー〈 ̄ ̄',ノ  ̄ /l / / l `ヽ
/ ', r‐-、. ', ', `ヽ、_ `>‐‐''ヽ--'──< ノ l l l,r-、 //
´`',', l l ヽ_', `l´ l ´ ̄r'"゛ヽ``l | l l '、 l //`l
', .llヘ ヘ`ー'-‐'´ ',ー- 、 |. | l ゚ l | | / ``ーニ´__// /
ノ ll/``、ー─-- 、_ィ´l、 ヽ. l、 ト、_`ー‐'_ ,l. ! lー、__,,--‐‐'´'ィ
しかし、布津・堂崎・有家・有馬などから、更に農民が一揆衆に加勢が加わり、一揆衆は勢いを取り戻した。
- 280 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:43:39 ID:V7MhrvuQ
- __ __
∠  ̄`ーァ.,ィ个ー、ァ'´  ̄`ヽ、
r┴―- 、_. r' r.、 }= ,ィ { ______ヽ
ゝ、  ̄ ̄「「,r―〈〉r―ォ)) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ }
>、ヽ、 ̄ ̄ ̄ l l!: : :ム オ: : :!l:ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノ
`ヽ、:.:.:.:.:.:.:.l :{: : : ll: : : :l.!: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:., - '´
ヽ:.:.:.:.:.l `、: ::!!: : :ノ.j: :.:.:.:.:.:.:.:/
`ヽ:.:!ハヽ、j_,、/ レ:.:.:.:.:../
ヽ ト _ イ、:.:.:.:./
_rイ「 「`ヽヽ/
_ ,r‐=.}、〈〉 〈〉 アォ┬┬ァ どうでもいいだろ…そんなこと
,rァ―ケr_ヘー‐ヘ 「ヘ个ミ」彡イr、! l. l/‐ァー-‐rォ、_
. ,イ三´ }{__r'`ーヘ_、`ヘ ヘ{`ヽr===ォムイノ/,r={__}{イー' ノ }'{`ー、
〈/´ ̄}ノ´  ̄ 〉 `ー{三三}= ォ  ̄ ̄`ヽ「ヽ,}
込ー 、 _ rォ={
{:.:.:`、個片{r'´::}
!:.:.:.:.:.:∧:.:.:.:.:.:{
l:.:.:.:.:.:l. ヘ:.:.:.:.:.!
l:.:.:.:.:.:} ヘ:.:.:.:ノ
- 281 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:44:07 ID:V7MhrvuQ
- ノ ̄ ̄ア
. /ア / rイ
〈. { , -一'ー-、/
| ̄} r―- 、___ ∠ ヽ
,r==ォ ヽ、フー―-、!. ` 、´ , -―― 、 ヽー-―
!:.:.:.:.{ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.{ `く:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ ヽr‐-
. j:.:.:.:.:.! >==、==ァイ___,ィ、 ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ } とにかくこのイライラ…
ト、:.:.:.:.j `tォ、 ̄ ,r勿ヽ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l !
. 爪し:.:.( / !:.:ヽ、rく彡イ ヽ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.l. l`ー
L、:「二`{! 」 l:.:.:.:.ヽ ヽ. r=={=ヘ:.:.:.:.:.:.:.l !ー、_
氏〉イ 、:.:..:|` rイ. {: l:.:.:.:.:.:.:ヽrケ l. l:.:.:.:.:.:.l ノ
}‐7、ゝj`ヽ、! レ-'´ヽ !:.:.:.:.:.:.:.ヘ l ! !:.:.:.:./ ∧
. ハ{`ー===ヲ > ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.}'´ ̄``ト、.」:.:./ /ヽ、!
爪ム`ーォ一' イ ゝ、ヽ:.:.:.:.:.:.! /ン/
弋」rォソ´ レ´ ヾ、:.:.:.:.:}__ //
∨>´ケイ`ト、イ
ムイ ノノ}ー1
ムイ ,イム{∨
ケ // {::}`'
- 282 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:44:35 ID:V7MhrvuQ
- ト、{ { ! } l
「`.}、!r{ l __」
イl:.:.:.「`ヘ !.Y三!
ム/ ト、弋rへ ト 二ノ 全部お前にぶつけてやるよ!
`ヽYフlア二ィ彳,rァくフ,r{ハノ
f⌒ヽfj }く〉:.:.:.:.:.:.:レヘヽ、ケァ.「
ヽ:.:.,rァ r'´ ̄イ)ノ}:.:.:.:.:.:.:「ヽ、_} r'. _
弋 /ヽ _}==ル、l:.:.:.:.:.:.:.ト::::::_」rォ{´ ̄`ヘ
ゝ、 `ォー―,イ三} 〈 j:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、 /:.:.:.:./ ∧
ヽ.∧_r:.:.:.:弋ノ 」. l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Y:.:.:.:.:.:,イ ヘ
 ̄ ̄ ̄ `ヽ、{ l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ノ `ヽ ヘ
 ̄ゝ、_:.:.:.:.:.:.:.:_,r-―'´ ト、 {
 ̄ ̄ ー'
- 284 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:45:21 ID:V7MhrvuQ
- _
:i'´::::゙''i
:ヽ::::::::.!
:|:::::::, ミ
`|~_, ‐''<
`┬'''´\ ,
ヽ:::::::::ヽ_`'ー、
!:::::::: |_゙'ァ''゙ヽ
, 、____ :.!/, -∨ / オラ食らえェェェーーッ!!
_ ,_ |''''' 、 `!ニて:::::::::ヽ /
. く,\'´.ト、 ! _-‐ゝ 、二ッ:::::::::了‐--、
\_/ ノ'''r'´:::::::::::::! ヽ::::::::::ヽ ̄, -ミL
`'ヽ-` ーy-/ ,_,- 、_|、:::::::::::`|_,|、.∨
:| r/, --/‐ト、:::::::::::::.!::ヽ|;
`t l´|:::i-二!'ゝ::::::::::::::: !::ヽ
'|丿,!′ l'::::ヽ::::::::::::::: !:::::ヽ
:!/, /´:::::::::|:::::::::::::::ト、::, '´7ッ、
|`゙─ー-、::\ / ゙く_r'´::〉 `\
;/  ̄'、:::::' 、::ヽ-'´ `ヽ、__ l ̄‐'!
!:::::::::::ヽ:::::i'´ \ ,,ノ
:!、:::::::::::`'|
/  ̄'!:::,}
:ヽ-'´:::\
ヽ::::::::::ヽ ...... l ヽl 幺巾
T. ̄'´ト、 . l|iil|l|l| _/ ̄ `ー―n.ヘ ゝ 小lハl
ヽ /:::ヽ li|l|ll|iト.ト、 / Zミ. :{: : Nレ: : ノ八_> ト ノi三l
\ ヽ--コ ... ii||l|l|llil l, l ゝ: : : rz‐ゝw 7~テlニニl l. イ 寸
ヽ `=、 トl| ! l, ハ l . : :トl__ヽ:::::{//lヘ :l: 、l | , 、
:ゝ/シ::\ . トl l| l l| l lィ: | l 。``:::´-゚―l/l/^ヽ | レ 」
ヽ:::::::::ヽ | l l| l l ハ:l´ ̄___ -、 く ノ | _,__ 、
ヽ:::::::ヽ l, l l' {リ iv一 ^ハ r彳 | ノ j 」
ヽ_, ,,/ l, l .ィ ハ `ヽ l , --‐ハ Vト .| !
.. l丶//∠ニヽ:ヽ 丶l / .lイ/lー-、 . | フl'⌒l
_ハ〈7〈イ } }ィ:l / `l,、 __ハ ハ.l、: : :L..」 ′ ゚`
ム rzVレ'ヽヽ∠.ィ: ゝ 「. へ: :ゝニニ. <ト. `  ̄}: :ノ 工
/uuh__く__∠ニニ=‐: :\//l>「 l:::::::l | = lヽ{
\// ミ\__l」 | : : : : // .| __ \::l/ /l j |
〈l `l⌒,_//∠ソノ、: : : : |__ V¬ }ユ__l/___/ ノ } |
 ̄ ゝ-_ " \: :ハ l\__lニニ.イ__{二}-‐ ヘ | |
__ __ /へ \ `゙´`¨¨ ´ 「: : l __ l ハ.|. |
{// \ >.ハ 〈l: ノ/_ l丶 ヘ.レ7 「l「l「l
く/∠.\ .∧ r―‐¬ / / / .l l ,r 、 ハl / l」l」l」
/ ∠. \\ ./ 厂r―< `メ.fミh|//^\\ /./イ/ ・ ・ ・
こうして勢いを取り戻した一揆衆は、遂に島原城下へ攻め込んだ。
- 301 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:02:55 ID:ire4AJ8.
- 突然龍騎AAが出るとは思わなかったw
「こういうゴチャゴチャした戦いはキライなんだよね」的なフィット感
- 285 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:46:54 ID:2VmxRcRM
- ベノクラッシュ再現AAが凄いな
柳生一族のスレなのにw
浅倉さんは人間よりもうケモノと変わらない純粋な悪だったのが素晴らしかった
- 286 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:48:21 ID:V7MhrvuQ
- _, _, _ _ _ _, _ _ _, ,
|_|_| |_|_| |_|_| |_|_| |_|_| |_|_| |_|_| |_|_| |_|_||
| ̄|_ | ̄|_ | ̄|_ | ̄|_ | ̄|_ | ̄|_ | ̄|_ | ̄|_ | ̄|_
| _| | _| | _| | _| | _| | _| | _| | _| | _||
|_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| |_|
´⌒ ,,_∧ ∧_Å #__# ∧_∧ §_§ ,,,,,,,,,,,, ↑_↑ ∧,,∧`)⌒`)
´⌒(◆∀・) (メ皿●)( ・д・) ( ゚皿゚ )( ・∀・) ( ゚∀゚ ) ( ・д・) (・д・))⌒`)`)
(⌒━∪∩━〈>∩━〈>∩━〈>∩ ━〈>∩ ━〈>∩ ━〈>∩━〈>∩━〈>)⌒`) デウス様のために!
⌒⌒∧_∧ 个__个 tttttt ▲_,,,,,, △△△ ∧∧ へへ ∧_∧`)⌒`)
(´⌒( ゚皿゚)(◆∀・) ( ・∀`)(´・∀・`)( ・皿・) (゚∀メ) (・Д・) ( ・∀・ ))⌒`)`) 「サン・チャゴ!」
´⌒━∪∩━〈>∩━〈>∩━〈>∩ ━〈>∩ ━〈>∩ ━〈>∩━〈>∩━〈>
´⌒ ,,,,,,,,,,,, ↑↑ ∧,,∧ ∧,,,,,,,,, /ゝ,,,,,, tttttt ▲,,,,,, △▼△`)⌒`)は 「イエズス・マリア!」
(⌒( ・∀゚ ) (。∀゚) ( ・皿・)( ・д・,,)(◆∀・,)( ・д・,,) (◆∀・) ( ・皿・))⌒`)`)
´´━∪∩━〈>∩━〈>∩━〈>∩ ━〈>∩ ━〈>∩ ━〈>∩━〈>∩━〈>)⌒`)
(´( l , O l , O l , O O 、 l l , O O 、l O 、l O 、l`)⌒`)
攻め寄せる一揆衆
(壬三三三三三三三三三○
(壬三三三三三三三三三○ ○
//゙ | |
//Λ_Λ | | うるせえ丸太ぶつけんぞ!
| |( ´Д`)//
∧_∧ \ | ∧ ∧
(;.´Д`) | / (; ゚Д゚) とはいえすげぇ数だな…防げるのか?
__ /_丶'_ヽ___/ __/___/__ヽ
__))___))_))_))_))_))_))_))_))_))_))_))_)
(,___(,___(,___(,___(,___(,___(,___(,___(,___(,___(,___(,___!、___!、___)
(,___(,___(,___(,___(,___(,___(,___(,___(,___(,___(,___(,___(,___!、___!、__、)
!、@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@==@_
::i li|:::: : .. ::: . ..: :. . ::..:: ..:: ..::.. :::;;| li|.))_))_))_))
島原城に篭城する松倉家軍勢
攻め寄せる一揆衆に対し、数に劣る松倉家側は、島原城に篭城した。
- 292 :名無しのやる夫だお:2011/01/30(日) 23:54:32 ID:XR1RpibE
- おお、きちんと「サン・チャゴ」と言ってるw
(聖ヤコブはスペインと対イスラム戦争の守護聖人。
スペインのレコンキスタ関連であがめられた。
イエズス会繋がりで掛け声的に言ってると思われる)
- 287 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:49:26 ID:V7MhrvuQ
- \__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__/ ∧∧ / /|/ /|/|
≫ ≪ @と(il゚Д゚)_|~ ̄|/|/ /| /!/|/| /
≪ 大手門を守れェェェェーーッッ!! ≫ // /| /}/l/// |/!| /!/i|/
≫ ≪ ヽ (|~ ̄|/'}|/{/|/| /| /|/ |/! |/
/⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\ '“/|/|/ /| / //|/| /|,!/
∧/ l| / /l/|//|/|/ |/ /|/|/ |!/
‘ /つ<――Ol> |~ ̄'|//|/|/ / /| / //!/\__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__/
≡[ミ \ l| / ̄/ _//!/.|/|//| /|i/ ≫ ≪
ミ \ノ/ ̄/|/| |/ii:|/!./!/|/|/ |/ ≪ 門を破れェェええええエエッッッ!! ≫
'' / し' `ヽ)/_//ト,|/i i i i|/|/l/!//i/ ≫ ≪
/ ∧∧ ,|___!/ /|ii! i ii i | /|/イ}|/|/ w, /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
・ / @と(il゚д゚)/ /|/|/ , i| i !i i ii!|/|/|// iw
/ ,/ ̄ ̄/i''/|/| /i!.i ! i |ii !ii i iii|/|イ / ∧,,∧ ∧,,∧ ∧_∧ ∧,,∧――__
/ / /' |// /|_,|ii i| i ii!|!i ii ii iii|// __と(д・´il) と(゚ω゚i!i)_ と(д`il )_と(д゚`il)―――__
/ヽ /__/ |/|/ / /|..|i ii !i i!i|ii i!! ii ii|/ /三三三 ∪ ヽ三三∪三三三三 ∪三三/と \――――___
∧ / l| | |_|/|/|/|/|/|ii !i| i!|!!i iii!i/ \三三三(_) \三三三三三三〉 (_)三ゞ/ \―――― ̄ ̄ ̄
つ<――Ol>`----ト|//|/ /|/.|i! !i ! i!|! ii/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \__) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(___/  ̄ ̄ ̄ `ー'\__)―― ̄ ̄
ミ \ l| / .|/ /|/../|/|i! !i ! !i|/,
ミ \ノ_/'|/| //../ /|/||! !i|/
/ ̄ ̄ ̄/|/|/| /|/| /|/|/|/
/|/'|/ / / |/|/| /|/w rw “'
- 288 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:50:30 ID:V7MhrvuQ
- ┏┓┏┳┓ ┏┓┏┳┓
┃┗┻╋┛ ┏┛┗┻╋┛
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┃┃ ┃┃┃┃ ┏┳┳┓
┗┛ ┗┛┗┛ ┗╋┛┃
_ ┗━┛
/ 、\ , ’ _ , ; ・ ∵
/ \ \,へ,/ / ̄ ̄\
│ <> | ̄| ‐=≡ ∧ ∧ |\ _ \
 ̄\,/ ,|_ ‐=≡ (´Д` )' . \|_|\ _.|
│, /| ‐=≡(  ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ ヽ⌒ヽ , .\|__|
│ |/ ̄ ‐=≡  ̄ ̄ ̄ ̄ \ヾ イ | ・ 、 ゜ ,
│ ;’ \__,/i_|‐=≡‐=≡; : ))) | |’ __
│ ' /_/` ‐=≡ / | | /|__|
,\ , ; |_| ‐=≡ / / /し丿|/ /
| ,\ ‐=≡ / / / ̄ ̄ ̄ ̄\__,/" ̄ ̄ ̄
' `i_'` ‐=≡ / / / ・ 、 ゜ ,
/ \, ‐=≡ ( ̄ / /_/ ̄\ , ; ∵
y´ |_ ‐=≡  ̄(__/|\ ___ /| , ・ 、 '
`i/__///゙\ \|____|/ _,,;
-へ、_,/ / |\/| * 、 ; \/
/ \l/
そして、一時は大手門すら破られ、落城も間近のところまで追い詰められたものの、
この時、松倉家側はなんとか一揆衆を退けることに成功している。
- 289 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:51:33 ID:V7MhrvuQ
- なお、この時、城下には火が放たれ、多くの民家が焼かれた。
\ : ; |
└-、_ f;;;;( ∈∋ f;;;;( ボォォォォォッ!! _rュ |
└-、 ::: );;ノ );;ノ ヽr';⌒:; 从ェI|
::::i __「从ヽ、 ひ、火の手が!! );;ノ );; ; (;;;( :: :) ノ‐‐i|_
::::| γ 从「从/ ヽ、 从「从/ /从从. _( /ー''ヽ ))) ェェi |
);;ノ );;ノ、; ―| 从i!!ュ{t=: ::| 从i!!ュ{t=:災从__::::::::::: ( \ |::: |:::
/从从. 、 :| |);;( | |从 / ; (:::::::::::: ;;;;;;);; ) ::: );;ノ );;
=:災从__ _ ;;=―-_ ( ;;ソ | | ̄''|~-、 (:::::::: ) 「从\ /从从.
ュ└`―ュ´ェ´ \__从从ュ―| | | :::i──((:::::::::::::::::)─ );;ノ );;ノ、; 从「___=:災从_
/ );;ノ \ _|\ ‐从r'r#;、 | :::| r―i-(:::::::::::::::::::::::::::/从从. 、 从i!!ュ | | );;ノ );;
( 从ヽ、 );; ヽ ∧_∧ 从 ヽ、|r γ从‐-、_:=:災从__ _ ;;::::::::::::::::: | |:: /从从.
| 从「从/ /从| ( ゚Д゚ ;): やべぇ  ̄ヽ‐-!、 ~‐、 ュ└`―ュ´ェ´ ∧_∧ |:: =:災从__
| 从i!!ュ{t=:災 | r - 、 ⊂ ⊂ ) ::| | :::| ::|-r从从从从-=_- |(; ゚Д゚) うひゃああ
| 从::::r!!ュ└` | | | :::| Y 人, 煙に巻かれる 从从从 | :::i从 ( つ つ |:::.
| .| | | :::|(_ ) J......::::| | ⊂(・∀・; )つ :::| :::. / リ |:::::.....
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄人 Y  ̄ ̄ ̄ ̄
- 290 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:52:43 ID:V7MhrvuQ
- また、江東寺・桜井寺などの寺院も焼き払われている。
;;:;:;
;::. ::;:;:;:;
;; .::... . . .':::;:, .:. ;;;;:::::::.,
':;:. :::. . ..:.:λ:: ::'; ::,)、::.:;.:,:;.: .:从,)ノ':.:,
..':;ヾ::.:ソ)人ノ从:.ソ)ノ ):.: .;,.'===========. .:,;;'人,,ノ;ノヾ;,.,
`ゝl.::Vィ' (ソヘ (::.:.:'.,; :. .li!lil!il!ili!lil!i!li!liノ;ヾ' . .:', .:. 00
',:; .::) て:;;':.|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|^|=| ;' (' 「二^^l
..:.(ノ (::.._|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|^|=| ,;ノ' | | ;‐i
|=|_|^|,' ノし': :ヽ. _|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|^|=| (;, 「二__lニ ニl
|=|_|^(,イ: : :: :V)|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|^|=| :.;'ノ'゙ 〈/!_| ;‐i
,.r''"=|_|^ゝ: : : :(ノ}_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|^|=`゙'、,, ゙;,'(;:,. lニ ニl
,.r''"=/^|^|^|ヽ: :: : : :: :/ |^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|ヽ=`''';,' ノ 〈/!_|
__,.r''"=/^|^|^|^|^|^|^ゝ;:; :;从;ノ^,' ノし': :ヽ |^|^|^|^|^|^|^|^|^|^.',´)'`゙''-、__.;i;';.
:、;;`、エ@=@=@=@=@=@=@=@=@ (,イ: : :: :V)@=@=@=@=@=@= ,(;'."=@エr''´.;i;';.
;i;';.:;;:、;<__人__>-------<=二二ゝ: : : :(ノ}二二=>------;,:ノ'人__>.;i;';.Y;:;;::
:;;::、;;:。; |□|田田田田田||.(;;;)(;ヽ: :: : : :: :/ (;;;) ||田田田,(:'"田|□|;:。;:;;::。;:;;::、
`;`;;i`.:;:i..''|| :田田田田癶||ロロ| ゝ;:; :;从;ノ.. . |ロロ||,)ノ'.:从,)ノ':.:, .||'`,:'':'`:Y:'';;::,:'':';:
`;i`.;` ;;i`´.||〒〒〒〒(:::::)ロロ| .,--§--.、 .|ロロ(:,、 ,,;ノヾ″〒〒';.,,;;`;;i':';:;..,,:'':';:;"
`;;ii|!:;. ,,;...;)}{{.|llll|llll|llll|llll|┃||ロロ|____.| ̄ ̄ ̄ ̄||___|ロロ||┃llll|llll|llll|llll|.}}ヾ':';:;..,"i|!i|!,:'':';:;..
─-==-_─三─≡-=─-==-.::::; ̄ ̄ ̄ ̄ヽ、:::..─-==-_─三─≡-=─-==-_
(((;;;:: ;: ;; ;; ;:;::)) ::) ∧_∧ ヒイイ
( ::: (;; ∧_,∧ );:;;;)) )::: :; :)) ( ;´Д`) ∧∧
((:: :;; (´・ω・)っ ;;;; ; :)) / つ _つ (;´Д`)`、 マタキリシタンカ!!
((;;; (っ ,r 異教の寺は 人 Y ⊂ ノ⊃
i_ノ┘ 焼くよ! し'(_) (つ ノ
(ノ
- 291 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:53:51 ID:V7MhrvuQ
- そして、この攻め込みに際し、一揆衆たちは城下で略奪も行ったという。
/っノ /っノ /っノ /っノ /っノ
/ / / / / / / / / / 奪え!奪え!
/ / ∧_∧ / / ∧_∧ / / ∧_∧ / / ∧_∧ / / ∧_∧
\\( )\\( )\\( )\\( )\\( ) 金目のものや食料、
\. ⌒ \. ⌒\ ⌒\. ⌒ \ ⌒\ 武具でも何でも、全部もってけ!
/ /ヽ / /ヽ / /ヽ / /ヽ / /ヽ
/ / / / / / / / / /
城下で略奪に走る一揆衆たち
∧_∧ ∧_∧ なんで俺たちまで襲うんだよ!
∧_∧ (´xωx` ) (´Д`; ) .∧_,,∧
((.;.;)ω;` ) |つ ⊂| ⊂ ⊂ ) (´;ω;`) うちの蔵も全滅だ…
(っ ⊂) ∪  ̄∪ く く く (つ と)
| # | (_(_) `u―u´
∪  ̄∪
∧_∧ ∧,,∧ ΛΛ ∧_∧ あいつら、
(´xωx`) 店の物を .( ) / ⌒ ) ( ゚Д#゙;;) 許さねえぞ!
.(;U つ 全部持っていかれた… ヘ ;・ ヽ;) / ;:/ つ.・. ⊂ ⊃
);) ) \ ⌒・~ ~( ) 人 Y
..し;_) ~ ⊃ (_)(_)
被害に遭った島原城下の町人たち
松倉家側が一揆衆を退けるのに成功したのは、
これらの被害により、一揆衆と対峙することを決めた町人達の協力があったからといえる。
(無論、先に松倉家側が人質を取ったことや、戦闘の前に保護を求め城内に入ったことで、
否応無しに一揆衆と戦うことになった面もあるが)
なんにせよ、この一揆は、決して島原の民衆全員から支持されていたというわけでもなかったのである。
- 293 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:55:13 ID:V7MhrvuQ
- ともあれ、島原城を攻め落としきれなかった一揆衆は、
一度引き上げ、近くの村々に陣を張り、交戦の準備を整えたという。
.|
\ ,,,..|..,,./
,;'´o 。`:;, 皆の衆、人数も勢いも勝る我らが城を攻め落としきれなかったのは
―─;; ∀ ;; ―― 何故だと思う?
'ヽ、.. ..;:''
/ `|´ \
|
|\ /ヽ
| \ / |
i \___/ |
ヽ,. |
/ _ヽ,, ノ_ | …決まっておろう。
i | この陣に総大将がおられぬからだ。
ヽ ノ ̄| /
> ´  ̄ ` <
/]__/]
/ \
/ _ノ ', 数千を越える軍勢を率いるのに
〉 O O | 総大将がいないなんて考えられないぞゴラァ。
\ __ /
γ⌒) く
| |
| |
そこで、一揆の主導層である村々の代表者たちはひとつの合議を持った…。
- 294 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:56:31 ID:V7MhrvuQ
- \ │ /
/ ̄\ まったくその通り!
─( ゚ ∀ ゚ )- 我らに必要なのは、我らを率いる総大将だ!
\_/
/ │ \
/`i /`i
/ | / /:.:.|
/ ___」,/ / . :.:|
/ ´ -、::l
.,' .:.:.'; ここまでは我らが主体で指揮を執ってきたが…
l -― ―- ::.::.:.l やはり、あの方を盛り立てていかねば、この戦は戦えぬな。
| :.:.:.|
', ― .:.:/
ヽ /
 ̄ \ / ̄|
'´\>―――< /`l |
/ \.j |
○ О Y 最初からそうすべきだったんだゴラァ!
/ ̄| | 早速、こちらにあの方をお呼びするんだゴラァ!
* /_,」 _ノ 、人ノ
三ニ-  ̄-_ _ ⌒)て
「「⌒T.)
- 295 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:57:30 ID:V7MhrvuQ
- l丶 /l
l ヽ__/ l
/ \ ヽ
l' O O l というわけで、
l l 今すぐあの方のところへ向かうんだゴラァ!
l, ,,,, (三≡- l
ビシッ ヽ人 ,/
,-‐ O ( ヽ
{_j_j_j,) ` 丶
|\ /ヽ
| \ / |
i \___/ |
ヽ,. |
/ _ヽ,, ノ_ | 宗意殿。
i | お繋ぎをお願い致す。
ヽ ノ ̄| /
> ´  ̄ ` <
_, -― - -、
, ' ´::::::::/:f:::::::::::`丶、
,.'::::::::::::::/. :;:::::o:o:o::::::ヽ
/::::::::::::::::l: : :::::::::::8:::::::::::l
{::::::::::::::..__...::::_:::∞∞:::::::!
,´- - ''´:: : : ::::::``丶、、_:{
. { : : : : : ..::::::::::::::::::::::::ヽ
丶ィf、tェュ―- 、、::::::::::::::ノ いいぜェ。
リ'!リ` ̄'" |::::;:;:``リツ7 それじゃ、明日、使者を立てて天草に向かうとすっか。
八i、 |:;:;:; / ,/、
〈:.:.lト、t、_^__,ィt,イト:.:ヽ …四郎様のところになァ。
__,.ノ:}:.:ハ `ヾ`ニニ´/ l:.l:.:.:ト
' ´::.:.:.:.:.::ノ:.:{ 、 ` ―r:イ/ l:.:.!:.:.:.:
:.:.:.:.-‐'://:.:l ヽ ,}/ ,イ l:.:.:ヽ:.:
:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.ト、,,_'、 ,'_,. -‐l:.:.:.:.:〉:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:ト、_____,.ィ!:.:.:.:/:.:
村々の代表者たちは、この合議で、四郎を宗門の司とし、
総大将として盛り立てていくことを決め、使者を天草・大矢野村の四郎のところへと向かわせた。
- 296 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:58:28 ID:V7MhrvuQ
- そして…
,ノ ,. '"´ .;:;:;:j ,' '、
/ .:;:;:;:;〈 ; , ',
r ' ´ ...;:;:;:;:;:;:::::::, ; ,' l
`>‐、 丶、 } // |
/:.:::::ヽ、 丶、__ ヽ ,',' !
/ :.:::'、 丶、ヽ、__ l,:/ l
,. '´ .:.:.:.:::丶、 `丶- ノ'′ l
/ .:.:.:.:.:.:.:::::::::ヽ、_ 〈, ,. ‐'
/ .:.:.:. _,. -‐' ヽ:. :.:.:`丶、 ,' ,ィl7′
丿 _/ ',、、 :.:. :`ヾーrf´!ノ
{ ィ/7! ',ヾヽ :. ::::`┬ソ
ヽ .:.:.:.// l-、 ',丶ヽ:. :::|
\ -‐ '"ノ .:.:i ヽ ', ヽ':、 :|
\ .:.:.:l ト--┐ li ', :.:. トi
`ー 、! :.:.: l lヽ '、 jlト、ヽ:.:. l |、 ザッ
ヾ :.:. 、_ ゙il, ', :. リ|
'‐、 ヾ l リ 、 :. l
ヽ 丶、 ! ヽ
- 297 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/30(日) 23:59:17 ID:V7MhrvuQ
- /
、 l
ヽソ⌒--‐-、 /
イ○ L_/ \丿
-‐-「 l ,/ ○ ヾ おお、四郎様!
l, しii ト─-
., 't,_,_ _、ii__,、,ノ
/ !' ij ヽ
ノ \
. -―┐
/ /::::::|..-―…┐
, ' ``ヽ:::::/
/ / ∨ 四郎様!
{ ''"" r:::...., }r'⌒ヘ
l、. |:::::/ 八 }
^ゝ ー' イ /
/ /
/ . /
: . / /.: /
.:. :.:/ /: .: /
:. :.{ ノ.: .: /
: .: :.: {.
八
´ \
/丶 ,r'゙゙i
./: : : ヽ ,r'゙ ゙i
/: : : : ヽ ,r'゙: : : ゙i
./: : : : `─── ´: : : ゙i
/: : : : ',
./: : : ',
{: : : c○ 。(} 四郎様ー!
i: : : ;; ┬──┬ .l
i: : : O │ │ l
,. -、 / 、 l
、_ノ  ̄ ̄ ̄ ̄./
\: : : / _,..-'''"" ̄ヽ
-'''"" , -' __,.. l
/: : : ヽ,: : : l
/: : : l: : : /
/: : : l: : : l__,,.. _,..-'''""
l: : : ...l: : : .l
ヽ、___//: : : .l
- 298 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:00:37 ID:SaMfmTA.
- ', ,' ,ィ _彡' ,' K/
', //:`!'´ / ,:;' ,lY ははは…話は聞いたよ。
ノ/彡イ| ,ノi ;:;' !,' 歴とした武士だった君達が、
くノ /:;:;`ヽノ;:;' {_ 僕みたいな子供を大将にしたいってね。
,! /_, / ;:' /
_r' _,._ニィ' 〈 イ_ …僕にそんなことが出来ると思ってるの?
_」ニ´-‐f´ /,l / l }
_,ノ /.イ;:l ' / '、
,ノ ,. '"´ .;:;:;:j ,' '、
/ .:;:;:;:;〈 ; , ',
r ' ´ ...;:;:;:;:;:;:::::::, ; ,' l
`>‐、 丶、 } // |
/:.:::::ヽ、 丶、__ ヽ ,',' !
/ :.:::'、 丶、ヽ、__ l,:/ l
,. '´ .:.:.:.:::丶、 `丶- ノ'′ l
/ .:.:.:.:.:.:.:::::::::ヽ、_ 〈, ,. ‐'
/ .:.:.:. _,. -‐' ヽ:. :.:.:`丶、 ,' ,ィl7′
丿 _/ ',、、 :.:. :`ヾーrf´!ノ
{ ィ/7! ',ヾヽ :. ::::`┬ソ
ヽ .:.:.:.// l-、 ',丶ヽ:. :::|
\ -‐ '"ノ .:.:i ヽ ', ヽ':、 :|
\ .:.:.:l ト--┐ li ', :.:. トi
`ー 、! :.:.: l lヽ '、 jlト、ヽ:.:. l |、
ヾ :.:. 、_ ゙il, ', :. リ|
'‐、 ヾ l リ 、 :. l
ヽ 丶、 ! ヽ
- 299 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:01:02 ID:SaMfmTA.
- |\ /ヽ
| \ / |
i \___/ |
ヽ,. | いや、それは違いますぞ、四郎様。
/ _ヽ,, ノ_ | この戦はただの戦ではございませぬ。
i |
ヽ ノ ̄| /
> ´  ̄ ` <
lヽ、 / 、
. l >‐'´` l
,ノ o ヽ この戦はキリシタン宗門のための戦なのですゴラァ。
i'.o r┐ ヽ、 そのためには、単なる武士ではなく、
l ,!-l、 | 我らを導く宗門の司たる御方こそ、総大将になるべきなのですゴラァ!
ヽ _,.ィ'.
`ー-、_ く´
,! `!
l `! `!
l l. l , l
l、_,! し' l
- 300 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:02:28 ID:SaMfmTA.
- / ,: /,..、 l |
,イ ,:':_// ン, } ! …なら、最初に言っておくけどね。
,ム=‐'" / /ィ { l 僕が総大将になるなら…これがキリシタン宗門の戦なら、
ゝ / /,ノ/〉 /〉 最後は…死ぬよ?
'、 ,/イ/,イ .:/ 男も女も子供も年寄りも、みんな、みぃんな…死ぬよ?
', ,' ,ィ _彡' ,' K/
', //:`!'´ / ,:;' ,lY それでもいいのかい?
ノ/彡イ| ,ノi ;:;' !,'
くノ /:;:;`ヽノ;:;' {_
,! /_, / ;:' /
_r' _,._ニィ' 〈 イ_
_」ニ´-‐f´ /,l / l }
_,ノ /.イ;:l ' / '、
,ノ ,. '"´ .;:;:;:j ,' '、
/ .:;:;:;:;〈 ; , ',
r ' ´ ...;:;:;:;:;:;:::::::, ; ,' l
`>‐、 丶、 } // |
/:.:::::ヽ、 丶、__ ヽ ,',' !
/ :.:::'、 丶、ヽ、__ l,:/ l
,. '´ .:.:.:.:::丶、 `丶- ノ'′ l
/ .:.:.:.:.:.:.:::::::::ヽ、_ 〈, ,. ‐'
/ .:.:.:. _,. -‐' ヽ:. :.:.:`丶、 ,' ,ィl7′
丿 _/ ',、、 :.:. :`ヾーrf´!ノ
{ ィ/7! ',ヾヽ :. ::::`┬ソ
ヽ .:.:.:.// l-、 ',丶ヽ:. :::|
\ -‐ '"ノ .:.:i ヽ ', ヽ':、 :|
\ .:.:.:l ト--┐ li ', :.:. トi
`ー 、! :.:.: l lヽ '、 jlト、ヽ:.:. l |、
ヾ :.:. 、_ ゙il, ', :. リ|
'‐、 ヾ l リ 、 :. l
ヽ 丶、 ! ヽ
- 302 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:02:56 ID:dTChAXoc
- なんという魔界への誘い……
- 303 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:03:34 ID:SaMfmTA.
- | ̄` .、 /~l
| >-‐――-< |
| | ハハハ…
|/ -‐ ‐-ヽ|
l "" \___/ l 何を今更。
| \ / |
l、 \/ / この戦はデウス様のための戦。
\ / 宗門のための”まるちり(殉教)”は望むところでござる。
/ ー-- 、 'ー-- 、
| | |
/| ー-―'゙ ┬‐''"
,、 _
/| //
/ _⊥ _ _ / /
/ ´O r‐┐O`ヽ/ それに、我らは痩せても枯れても武士!
! | | 」」_ l 戦に望んで臆病風に吹かれるなど、もってのほかですぞゴラァ!
ヽ _|__|_ TT ノ
(´_` ー─ァ- イ
`l し'´ l
/
、 l
ヽソ⌒--‐-、 /
イ○ L_/ \丿 この決起で死ぬのだと、
-‐-「 l ,/ ○ ヾ 麦のひとつも作ってない連中だっているんです!
l, しii ト─- どうか、その気持ちを汲んでやってください!
., 't,_,_ _、ii__,、,ノ
/ !' ij ヽ
ノ \
- 304 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:05:04 ID:SaMfmTA.
- . lハ、lNへ、 l:::::;:::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
. リヽ l;!tリ丶 l:::::::::::::::::::::::::::;;;;;; ; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
'リ! i ll V l\ ,l::、::::::::::::::::::::::::;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; わかった…いいよ。
,ソ l l! ヽ,リ ト,ヽ、 ヽ:j:::::::::::::::::: ,ィ;;;; ; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
l ll 'ξ リヘ ;\ `ヾミ=='',ア:::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
l ! ft l! l l;/!\ `~二":::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
ミ .lノ ヾ. ヽi l! `ヽ、_,::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
シ. リ j1 ゙i ' l`゙゙'''";;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
. : ハ ゙' ノ:::::::::::::::::;;;;; ; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
ミ ィ'::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;丶
シ... |/:::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
ッ _ _____,,,,--─´::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
'"⌒" ̄ ̄ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
::::::::: : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
::::::::: : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
::::::::: : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
/ イ
/ //
. / {
: . / ノ`: . て
: : . \ そ
: : . ヽ
: : .
: : /⌒ i おお、それでは!
: : ヽ
: : }
: : ヽ.___, ,'
: : V ア/
: : ー' /
: : : . /
;_;_;_; /
二二` <
- 305 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:05:57 ID:SaMfmTA.
- | |. | l | / :゙l, il. バ゙ヽ'==≒....''゙'::;l !l|'リ
| | | | / .:_l;;:|_:;: |'''. _;: ;:' !' '/レ て 君達が、僕に「それ」を望むのなら…
| | `、 く ),..': ゙::l;_ ヘ'、;i::;:':' ' .l:| │lレリ そ
| | ||l\ :;:.'i\. 、 ;!::''' ,,,;'' |_.;'!ル ゴリッ
l! |tミ ||.\ `f ―ー-uuvu='ゞi ゙>> :';''゛''<
||: ミ t \ `'''-‐‐‐-- " /;/ . -':ィ||_,',:\ パキッ
j ミ': \ `''''" ̄ 7 =:,ilf |,゙:l,, ,'\ ))
|) /\ _ /- ^´ ,,lll i| ':,′ :t. ベキベキッ
/ t' | │ {;' l / 、
|\ /|
| \ / |
| `-─' |
/ ヽ 望みます!
| 〔:::〕 〔:| もちろん望みますぞゴラァ!
| ト---イ |
ヽ ヽ__ノ ノ
__,,..>、 ,<..,,
/:::::ノ:::::::ヽ‐-..,,_,..ノ::
- 306 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:06:45 ID:ire4AJ8.
- なんという魔界の誘い。
というかここまで人を自棄に追い込んではいかんね。
- 307 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:07:36 ID:SaMfmTA.
- ::::::/(( ))/:::::::∧/ Y⌒Y } ィl〈 l / ':::::::::::::
::::::|__`ァ//:::::::/:::人人__ノ 丿/∧', ノ../ ,::::::::::::::: 僕は…いや、”私”は…
::::::∨/ノ::::::::::>' ヘゝ--ゝ':::::∨ハヘ、 _ , /:::::::::::::::
::::::::Y:::::|>'´ YY./.∧/| >〉〉リ=,,,, _,'´>< ∧::::::::::::::::
:::::::,、::::::| ヘ r | ヽ _´ "' __>‐<´ .//::::::::::::::::::
::::/ .|::::::', \__/´ `ヽ三=- _> .< ノ:::::::::::::: ギュギュギュ…
:/ リ:::::::リ ,__=二ゝ__ イツ < ./ /::::::::::::
./::::::/ ´___,,,---、、`{fリ\、,イi{,,,}iト、ィ< / //::::::::::::: ゴリゴリッ…
/::::::/ |:/;; ィ''`ヽ,ヽヽ.、リ{{{M}}lリィYハ l //:::::::::::/
./::::::::{ `ヽ、 .ヘ .( ◎ )ヘ.ヘンiメ!ルイl/lイ.O)///::::::::/
{::::::::::l `ヽ、 人____ノ ヘ. ', ∨// l,:::::::/
ヘ::::::::ヽ `ヽ、,_____ノ、ハ.ヘ ./ .ヽ::{ ポキポキッ…
\::::::::\ \--、、`` .ヽ ヽヽ
\::::::::\ \ ,<´ヘ::ヽ
リ::::::::::::) > 、 < ノ:::::)
.|
\ ,,,..|..,,./
,;'´o 。`:;, おお、四郎様…!
―─;; ∀ ;; ――
'ヽ、.. ..;:''
/ `|´ \
|
- 308 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:10:17 ID:SaMfmTA.
- _,.ィ'三三二ニ二三ミー 、、
,ィ'´ィィィィ彡三ニエニ二三ミミヽ
,ィf//ィ'ィ'ィ'ィ'/ィシ' ``ヾヽミミミヽミミヽ
ノィ'//,'イ///,イ!lj/ l|lトミミミtゝ、ミ'、
//イ{|{lh{lilililil|l| |i,' li八ミヾ`ヽヽミ':、
ハ{{{N、',',',、{((li| |l ,.........||_!l|l|lトトゝミヽ丶、
!|l{lトi、',ミミミ','ji|l|l!:||:.i /:.:.,:'ィリftiミkjljljlj|j|トミミミ≧ュ、、 お前達の大将となり、
、ヾミミヽヽ',',}}l|:.||: | ,':.:.: ``lF彡ト'リl|l|l|l|lト、liトミ三ミミヽ 一人残らず「最後の日」へ連れて行ってやろう。
ハ',',}}}iトN|}|ljj|:.|! !:.:.. |l {l|l{lリハトl|l|、}〉| `ヾヽヽ
. ハリトミ',W八リノツ'.:.リ ,..、 |l |トトWl|l|l|lNjljl| ヾソ} さあ、それでは早速始めるとしようか。
. {{{{{lリハリllツノ/.:.:/: '―' '、.:リト、{{、',NNhト、 ノリ′
,)}W/}}リノ,イ:,、'_____,.メィリj}j>、{((NトV、 ,イjリ
. イノリ//ハ}l//イ/` ―----― ´ /リノハノハトミヾミミミゝ、/ノ/ 「「「ははっ!!」」」
//イノハリノイノトi{、`:.:.‐;,-;,‐.:.:´ イツノ八トミミト`ヾヽ、ミ{{{/ー- 、
{{{i{i{i{(({i{i{i|l|l|リハトi、,イi{,,,}iト、ィツ{fリイ ハliliトミヾヽ',iトミヾWト、 ヽ
,})})}lトiトl|l|l|l|| `ツノリ{{{M}}lリィfイヾ! LlLlレ‐=ミ)}lト}|l|liヾ'、ヽ、
、__,.ノィメイト'、',',lililili|::..'´,ンiメ!ルイl/lイ八`/ {´ ̄/ W!,リリハ ヾミ、i}
`ニ彡'´ 'リ ヾ',lNi|l:.:.:、 ´jツ ヾ' / ,':: '、::/ ヾミ彡小、_, リ
, - 、_,. -'´ / /| ヾ',W :. / ' ,':: ∨ X` ,ノ '′
‐ '´ / ,':| ',iリ .::ノ /::: / ∧`ー-、
/ /:::| }ト、 / ,':::: / ∧、 丶、__
/ /::::::| ,ノノヾ、ヽ /:: //:``丶、 ∧ヽ、
/ /.:.:.:.:l ,ィツ′ 丶、 ノ::./ /:::::::::::::::::::::`丶、 ∧ ヽ、
/ , ':. -‐|=彡' /^ヽヽ .:.:. /ノ:::: 〈丶、ヘ \
'´ , ':: | ./:::::::丶', // ', \〉
、_,,.. -― /::: | /:::: ヾ! ,'/ l
´ /:::: | / .ヽ ,' l
/:::::. .| / '、,' l―- 、、_
,':::::::: | / .Y:::. l `
,':::::::::: | / 〈::::: l
!::::::::: .' |::: l
',::::::: | ',
',::::: ,ノ '、
益田四郎時貞
(ますだ しろう ときさだ)
こうして、天草の大矢野村に住んでいた”四郎”という名の少年は、
一揆衆の総大将にしてキリシタン宗門の司、『益田四郎時貞』として、歴史上にその姿を現したのである。
これが、後に『天草四郎』と呼ばれることになる存在の誕生であった──。
- 309 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:11:07 ID:ncMn.KXE
- サラン様!サラン様!
- 310 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:11:32 ID:MaKEceZ6
- サイかと思ったらシックスの方かwww
なんという美少年wwwww
- 311 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:12:32 ID:UGpb.MkI
- サイのメスバージョンでくるかと思ったら
シックスですか・・・
- 312 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:13:04 ID:SaMfmTA.
- ,..-‐='''´ ̄`::::ヽ..、
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/:::::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i_
/:::::::::::::::,::::/|::::::::::::::::::::,、:::::::::::::::kヽ、
/:::::::::::::::/|/__|ハ:::::ハi !::::| !!::::!i::::::i ヽ:ヽ
i:;:::::::::::::/Τ__ N ! !::/┼V-!i::::| ヽ::! あれ?
|./ヘ|::::ハ! 人_j:、ヽ ィf:、ヽ i:::::| !/ 天草四郎って言えば、
!.|{ |::::| '弋::ノ ((::::ノ }ル::| !' 「島原の乱」の主導者でしょ?
レト、ヘ::i:| ` リ::::|
,.... -‐'´|:ハ、」゙ , /'::/i! …なんで一揆が始まってから出てくるの?
,... - / |! |N`ト、 //!/ | これって何かのトリック?
,.. / , ├' ¨ | i ヽ、 , -、 ,..ィ// !' `\
,. '´ { i 、 i i `ヽ ` .. __ ,.ィ ´ ' / T ヽ、
/ ! ! ` ! ! \ '/ , / ! `ヽ、
...... 「 ´ ├「 `> 、
ィ ^く\/ ヽj | /ヽ∧ヘ
// ー>/´: : : : : : >. 、/ ヽ
別にトリックでもなんでもないわよ。 ......: ノ 、.// /: : : : : : : : : : : \イ_
......:{ //// : : : : /: : : : : : :ヽ:...ヽ/
確かに森宗意達、旧小西家家臣の活動は У:::〈/ ///: : :./: : : : :j: : : :|: : :∧
前々からあったけど、一揆そのものの発生は .....へ}|:::{.////: /: : /: /: : : :.j: : |: :}
偶発的要素が強くて、四郎の主導で始まったとは ノj::|:::|1ハ/7 T メ、 イ: : : : /: : j |:|
言いがたいの。 . |::|::::}`<イぅミx 、X: : : //: :///
......ヽi::|:::::| く{代cノ ' 7=.rぅミL/イ/
史料によると、一揆衆たちが ..ー|リ:::::| = =〃 代ソ〃}
四郎を総大将として迎え入れ、 ::::|:::::ノ ="::|
自分達の上に立てようとしたのは、 ..、::|::1 ' /|:::ノ
島原城を取り囲んだ頃らしいわね。 .:V|::::|.ヽ ` ー - .イ:::「
......: 1::::| > . イ:::::::::{
その意味では、 .| jイ ヽ\/ \⌒yー 、::::::|
四郎が一揆の主導者という存在になったのは、 .ヘ/ /、\ \' j_ }、::|
この時からだと言えるわけ。 ......´: \〃 llヽヘ }ヘヽ -┴ 、
......: : : : ヽ || ∧∨ヽヽ^, }、
無論、それ以前からの活動によって、 :{: : : ヽ: 、.l| ∧ ∨ヽヽーイ∧
指導者として四郎を望むような声望が ...:::、: : : :|: ヽi ∧. ∨ムヽ `ヽ.
整っていた、というのはあるわけだけど。 .::::::.、: : |: :.} | ノ ∨ハ ヽ j∧
::_ハ : i jl| ノ / /ー\ヽ!::∧
´ {..:リ 「 |`T ´| 、ヽ::::}
- 313 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:13:34 ID:IT1jEk.w
- へー
- 314 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:15:08 ID:SaMfmTA.
- ...... _r¬ー-、
逆に言えば、この時、一揆衆に指導者として rL、上こ_Y >ミー..、
盛り立てられなかったら、「天草四郎」は .. /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:>r_〕ヽ.:.\
この世に存在せず、四郎は何者でもない /.:.:.\\\\ヽハヽ.:.:\':ハ
ただの人間として生を全うしたかもしれないわね。 ./.:.:.ト、ヽ\\\トl::ミl:l:V.::::ヽ:ハ
...... i.:ト、. ::ト、>'≦=#=l::トl::ト}:ミY:::::l:ハ
元々、彼の声望は、彼自身の才以外に、 l:ヽl\K≠V〆ll 辷ト彳) }:::::l:l::i
彼に声望が集まるように動いた森宗意たちの . ヽトト≠Y゙弋彡" l:l l::lイl::l::l:l::li
動きによるものも大きかったしね。 /k>上》 l:l l::k.:l::l::l:l::ハ
...... 《〈}>彳ヽ / l/!l/ミl::l::l:l:i:ハ
そういう風に見ると、「天草四郎」は、 .. r=斗乂辷弐ヽ、_ /《ヾ::l::l::l:l:l:/}
一人の人間ではなく、「一揆の主導者」という /..:::::::::::::::::::::::::} ミiヾ≦癶ミ::l::l:l::/:/
象徴として、初めてこの世に生まれ出たと .. _ _,.:≦:::::::::::::::::::::::::::::::::込乂! ∨.:::∧:Y::/:《
言えるかもね。 .. _ <:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} l }::::《.:.:.∨//》
...... _,.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::N=- l i::::》.:.:.:》/ハ
極論すれば、人間としての実態すら .. r'.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_;:::::::::::::::::::::::::::::i _ l l::《ヽ::Y/ハ::::>、_
備えていなかったとしても ...... l:::::::::::::::::::::::::斗-'" ̄` >.:::::::::::::::::::::::::辷 亅 l:::》:∨《彡" / 子
「天草四郎」としての機能には .. l::::::::::::::::::::::} //.::::::::::::::::::::::::::::::::}ノ l l《::`Y´》 ≠ >、{
それほど影響は出なかったかもね。 ',:::::::::::::::::::::i / /.::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ_il l:》::》´:》K¬フ.:::ハ
',::::::::::::::::::::l .{ i .{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::> .Ky//>´:::::::::::::::i
_ r‐‐,=‐r‐-、
r‐i´..|..! -'-≠-.../`ヽ、
/`ゝ:´:::::: :::::::::::::`ヽ.ゝヘ
/ゝ,.:':::::::::::::::::/::::::........ ::.ヾハ
〉/::::::::/!::/{::/i::::::::::::::i:::::::::::::::ヽヘ.
/./:::::::/ー!-ノ-‐リ i::::::从::::::::::::::::::}トイ
/./::::/'_.r=ミ、 . !ノ`ト从ハ、::::::::jイ!ト、 つまり…十代の美少年って形容されてても、
ヽ,'::::,' 《 (.::) } ,r==、\.リ::/ 从::::ヽ 実は美少女だったり、ヒゲ面のおっさんだったり、
/i:::::i (.::) }} ,':/ /! .|ヽ:::::l 名前が「サラン」だったとしても問題ないってことだね!
< イ:::::i ,,,, "`,'/ / .| ! !::::!
`´!:::::i ヽ ,,,, ,'::! {: .ノ_ノ jノノ さて、それじゃあ、そろそろ場面を変えようか。
|::::::!. 、_____ イ:::ゝイl |::! ずーっと出番待ってるかわいそうな人もいることだしね
/!:::::::ヽ. ヽ.__ノ ノ:::::::::::!」」リ
人_y'从从 \ . イ:::::::::::::,'i:/
/::/ヽ/ / ` ー‐‐ ´ 彡イリル' ,'
::/ヽ/ /:! ! / 人
/ヽ,' ,':::::ヽ.._ノト-r''"´ /:::/ヽ、
- 315 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:16:29 ID:ire4AJ8.
- さらん さらん 魔界に転びて候……
- 316 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:17:13 ID:MaKEceZ6
- >>314
>つまり…十代の美少年って形容されてても、実は美少女だったり、
>ヒゲ面のおっさんだったり、名前が「サラン」だったとしても問題ないってことだね!
メタるなメタるなw
- 317 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:17:30 ID:MaKEceZ6
- え? 十兵衛に出番あるの?(違)
- 318 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:17:32 ID:SaMfmTA.
- さて、ここで時は進み、場面も変わる。
十一月九日、江戸に届いた情報は、島原城に一揆衆が攻め寄せ、城が陥落寸前という状況までのところであった。
(同じ頃、島原では更に状況が変わっているのだが、それはまた後の話である)
::::::::::::::::::,、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ
:::::::::::::::i' `"~´''""゙~゛゙^'ヾミ;,゙"ー;;;;;"゙''''ヾ;i
:::::::::::::::| ' ;!゙ {,
:::::::::::::::| i
:::::::::::::::| |
⌒ヽ.:::::} ∠二二三三='' ∠二二=
´'ハ i:: | '´て"アヾ´ i"てj"ヾ,′
.r‐ノ レ'  ̄ ̄ | ´ ̄ l
.{ i、 l | 松倉長門(勝家)の奴が
、 ` | | どういう政を執っていたかは後で調べるとして、
ヽ、 `i ,-、 ノ l .今はともかく、一揆を鎮めるのが優先だな。
:::| ` ー, ´ ,'
/ 、 ,,.- -‐─ 、 / 讃岐、まずは長門の奴は、
ヘ _____ / 即刻帰国させ、事態に対処させろ。
ヘ `~"´ /
', > /
', ≫... _ '
', .:.:.:.: T<
', .::.:.| " ‐- ,
 ̄" ‐-
__,..__
_,.r-‐¬≡三゙:::::::::..`''..、_
/./.r:::::::::::::::.\:::::::::::::::::...丶久f:}
/.::;/..:::i.:::::;、:::::l;:::::..ヘ::::::::::::::::::::::i} l:::1
. /..:::::;il.::::;l..:::::;;;l::::|;;i::::::..}::::ノ;::::::;ィ'^|} |:::|
|ハ::::;;i|.:::;;|..:::::i;;ト;:lレl∧:ソY;;;;::l:::::::::/;li l::::l
. ! {:;;l{:∧ハ.::::lv_.二ニ=‐|;;;;i::l:::/;;;;l}l.|;:::!
`!i{‐-_、ヘ:::}´ィr;z=ャュ |;;;;l:|´ };;;;;;l};l.li;::1 はっ!
l;;;i《屯ハ ヾゝ `¨´ " |;;;;l:| , |;;;;;ノ;;|.|l::::!
. l;;;l;l" , ` |;;;;|:|_,ノ:ソ|;;;;l.|;i:::!
|;;;;l;{ / !;;;il:l |'" |;;;;l.|;;l::1
|;;;il人 `ヽ ノ;;;ill:l l |;;;;l.l;;l:::|
'" ̄¨ゝ マ三> ,/"¨´ ト、. 1;;;l.l;;;l:::|
. ヽ " ,.ィ / ヘ;;;;l.l;;;l::::!
` -< / ,/ミミゝ;:!,.
_,=≡/ 人 /´ /ムホfヲ苑盆z、
_,xl盆fホ/ /` /∧ /  ̄`ヽホミz、_
,xタ壬シ'¨く_ ヽ.//タ ゝv´ / f ´ }
一揆の報告を聞いた家光は、まず、当の島原を治める松倉勝家を帰国させ、事態に対処するように命じた。
この他、豊後府内藩の日根野吉明も一緒に帰国させている。
- 319 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:18:36 ID:SaMfmTA.
- _ -───- _
, '´ `ヽ
/ \
/ ヽ
/ __, ィ_,-ァ__,, ,,、 , 、,,__ -ァ-=彡ヘ ヽ
' 「 ´ {ハi′ } l
| | | |
| ! | |
| │ 〈 !
| |/ノ二__‐──ァ ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
/⌒!| =彳o。ト ̄ヽ '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ ! あと、鍋島信濃(勝茂)、寺沢兵庫(堅高)にも
! ハ!| ー─ ' i ! `' '' " ||ヽ l | もし一揆の者どもが松倉家だけで抑えきれないようであれば、
| | /ヽ! | |ヽ i ! 同国のよしみで加勢するように命じるんだ。
ヽ { | ! |ノ /
ヽ | _ ,、 ! , ′ .もし、他にも一揆に合流する連中が出たら、
\ ! '-゙ ‐ ゙ レ' 松倉家だけじゃ押し切られるかもしれんからな…。
`! /
ヽ ゙  ̄  ̄ ` / |
|\ ー ─‐ , ′ !
| \ / |
_ -‐┤ ゙、 \ / ! l |`ーr─- _
_ -‐ '" / | ゙、 ヽ ____ '´ '│ ! | ゙''‐- 、,_
/ : :.:.:.:.:.:.;.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}:.ヽ' ノ}、::{.|
〃、 :.:.:/:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.、\.:.:.:.:.:.:.ノ|゚´リ、/:ハ:l.|
/ ` -{‐ !ー{ー ‐!--ヽ'ヽ ̄二_,!´;}l.:!:::::}ハ!
ハ;`‐/ -|-:|ー:|ー-'{‐|:‐:ハ::|"!:.:.:.:}}イ:::}.}:::ソ:∧
!:!{ :.:!.:.:.:|.:.:!:.:.:.{.:.:.:.:.l∧N レヽト、:.:.リ.|::::|´';:!l::::ハ
!| !.::i!:::.i:ト、|ヽ:∧::::::ハニ|三,ニニ、.Y.:.:|::::|f. }l.l:::::ハ はっ。
!! ',::ll:::::l:!ェニニミヽ::::∧ /´ヒzリノノ!.:.|::::|リ/:!l::::::::}.
{ ∨:::i::l{《弋zj` \::ヘ  ̄ ´ |!.:|::::|ノ::::!l::::::::ハ …そういえば上様。
`. 弋::l:::i` ̄ \!. |!.:!::::!:::::f }:::::::::ハ 豊後目付より、合わせて報告が来ておりました。
. レ!::∧ ` ||.:|::::|ヘ::l,,,!:::::::::::},
{.!:::!∧ 丶' ,!|.:|::;:| '、;、:::::::::::::l 「なんだ?」
l.!:::l::{ \ ‐= ‐ ´ハル'´ .//‐、::::::::::!
{!:::l::| l´ >  ̄ / / // '::::::::::!
`ゞ、j {. ≧ __ . < ./ // \::::!
\ 、 \!lヽ、 ./ // ヘ:|
ヽ! !l`'、ヘ / ./'´ \
} !l ´¨//-、__,...__ \
また、近隣の藩である佐賀藩鍋島家、唐津藩寺沢家にも松倉家だけで抑えきれない場合、加勢するように命じている。
(なお、唐津藩の所領には天草も含まれるが、この時点ではまだ天草のキリシタン、及び四郎が一揆に加わった情報は未着)
- 320 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:19:44 ID:SaMfmTA.
- _rf´ ̄ ̄`´ ̄ ̄:ヽ
/: : : : : : : : : : : : : : : :\
/: : : : : ,' : : ; : : : 、: :ヽ: : : ヽ,
/: : : ; : :,' : : : ! :!: : :l: l: :l 、: : : ',
/:.:.:.:/:.;:.:l:.:.;:.:.;.l:.:l:.:.:.:l:.:l:.:l:.:!:.:.:.:.:}
,'.;:.:.:/:.:.l:.:l!:.:l:.:{:.l:.:l、:.:.:l:.:l!:.l:.!:、:.:.:.!
{!:l::::l:::l::M;M=ュ`;l:::l llィMMl:l::::}:;:::}
l人:::!::l:{ 《弋;ゾ `、l."弋;ソ》 }:::lハノ 細川、立花、有馬、中川、稲葉、木下、
`、 `||从 ´ ¨ ` ¨ '` l:リ´ それぞれの家の国家老から、
. ||:∧` ,' ト、 豊後目付に自家の加勢が必要かどうか、
/||:::::ヘ ` ' ./:l!| ,》 .問い合わせががあったそうです。
. 《》|ハルト\. ‐'ニ ‐ /イルl《》
ノノ /;;;ノル;;;l`. 、__, ィヾ、:ヽ`、f }
. ,r‐‐ii"‐―‐、{::{ ト、::;::||:::::;イ`}:}`ゞー―‐-、
/::) || }:}. `ー ‐'´ 〃/ (:::ヽ
/ /
''´´´ ̄ ̄ ̄` ー--、_  ̄
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.ヾ、
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヾ
;:;;::ヾヽゞζ)ヾ゚''心,ヾ;:;:、;:,, '゙
;:;:' ハソ ''!ヾ
;:;:.'; .ノ´)ノ !
;;::;:/〃二二ーーー-t fー-,,!
;;:/ r==f ̄ ´ ∧<''
リ 、迅y. ´ K庁 ! ほう!
イ ヽ` !
ヽ .! …それで、今どうしてるんだ?
__ ノ |
´ l
ヽ ー=二ア j 「どの家も、法度(武家諸法度)を守り、
` 、 、____, / 幕府よりの返答を待っているようです」
、 /
、 、 ! /
. ' `,,ーtー´
.. `. !
なお、この時、島原に近い藩である細川家や立花家などで、主の留守を守る国家老より、
豊後目付に対し、自家より加勢の兵を出してよいかどうかの問い合わせが行っており、
家光への報告時、この件についても伝えられたという。
なお、この時、薩摩の島津家久以外の九州大名は、全て上府中であった。
- 321 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:20:30 ID:SaMfmTA.
- そだ | i,
れが |ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
が | ,リ|} |. }
い | ′ | } に
い |∠ニ'==ァ 、==ニゞ< や
!! /}. '"旬゙` ./''旬 ` f^| っ そうか…どの家も法度を守っているわけだな…!
\__/゙′` ̄'" f::` ̄ |l.| この一揆の件で、ようやく良いことをひとつ聞けたな!
. ヽ.ヽ {:. lリ
. }.iーi ^ r' ,'
!| ヽ. ー_ ‐-‐ァ' /
. /} \ 二" ,イ
__/ ∥ . ヽ、_ __/:::|\
__,..__
_,.r-‐¬≡三゙:::::::::..`''..、_
/./.r:::::::::::::::.\:::::::::::::::::...丶久f:}
/.::;/..:::i.:::::;、:::::l;:::::..ヘ::::::::::::::::::::::i} l:::1
. /..:::::;il.::::;l..:::::;;;l::::|;;i::::::..}::::ノ;::::::;ィ'^|} |:::|
|ハ::::;;i|.:::;;|..:::::i;;ト;:lレl∧:ソY;;;;::l:::::::::/;li l::::l
. ! {:;;l{:∧ハ.::::lv_.二ニ=‐|;;;;i::l:::/;;;;l}l.|;:::!
`!i{‐-_、ヘ:::}´ィr;z=ャュ |;;;;l:|´ };;;;;;l};l.li;::1 そうですね。
l;;;i《屯ハ ヾゝ `¨´ " |;;;;l:| , |;;;;;ノ;;|.|l::::! 上様、彼らについてはどのように?
. l;;;l;l" , ` |;;;;|:|_,ノ:ソ|;;;;l.|;i:::!
|;;;;l;{ / !;;;il:l |'" |;;;;l.|;;l::1 「そうだな。鍋島、寺沢の軍でも
|;;;il人 `ヽ ノ;;;ill:l l |;;;;l.l;;l:::| 更に足りないようなら、加勢させるようにしようか」
'" ̄¨ゝ マ三> ,/"¨´ ト、. 1;;;l.l;;;l:::|
. ヽ " ,.ィ / ヘ;;;;l.l;;;l::::!
` -< / ,/ミミゝ;:!,.
_,=≡/ 人 /´ /ムホfヲ苑盆z、
_,xl盆fホ/ /` /∧ /  ̄`ヽホミz、_
,xタ壬シ'¨く_ ヽ.//タ ゝv´ / f ´ }
これを聞いた家光は、「兼日の政令を厳に守りたる事、御感斜ならざる」として、
武家諸法度(※)が守られていることに満足したという。
※ 一、江戸ナラビニ何国ニ於テタトヘ何篇ノ事コレ有ルトイヘドモ、在国ノ輩ハソノ処ヲ守リ、下知相待ツベキ事。
(江戸や他藩でたとえ何か事件が起こったとしても、国元にいる者はそこを守り、幕府からの命令を待つこと)
- 322 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:21:50 ID:SaMfmTA.
- そして、家光、及び幕府首脳陣は、その日のうちに協議をし…
〃 i,
r' ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
! :l ,リ|} |. }
. {. | ′ | }
レ-、{∠ニ'==ァ 、==ニゞ< さて、それじゃあ、
!∩|.}. '___゙` ./'__` f^| この件について、幕府からの上使だが…。
l(( ゙′` ̄'" f::` ̄' |l.|
. ヽ.ヽ {:. lリ そうだな。
. }.iーi ^ r' ,' 讃岐、内膳の奴に来るように命じろ。
!| ヽ. ー===- /
. /} \ ー‐ ,イ
__/ ∥ . ヽ、_!__/:::|\
,. -──¬ー、-- -- 、
/厂:::: ':::::::,::::`ト、:::: 、:` 丶
/;--:::/::::::::::、:::::: l::::::: ヽ:::ヽ:: \
/::::´::::::/::::,::::::|l::::l::i::::: l::::::ヾ:::\::',:`:ヽ
/´ヽ/:::::´::::::/::::::|:::: |l:::l::ハ:::: li::::::::ヾ::゙::,:::::::`, ト、
´::::::〃:`丶::/::::::: |:::: |l`y l、;:ヽ::::::l};:::ハ::`ト、:::、:ヽ
/厂:::/イ:ヾ:::::::イ::::i::: |l::: |.lL'-ヾ;;;::`:::::!ヽ;:::l:::::iト:::ド::`,
|:〆::/:ハ|;;:::::\/-、l:::: |l::::: ィ勹Tヾ ヾ;:`:i-‐ヾl::::l|::;i`ヾ:l
|:!::;::ト::l l;l|::代:::l -' l:::: ト、::lゞユソ ヾィTjlヾ小:|l::::! l:l
|i:::〃;:l l;;l|:{|::ミ;! { !:::: i ヾ! ! `-´l'l|::::|i:::! リ 内膳ですか。
|:::li';::::l l;;;;l|;ヾ;;`、__ l::::::il 丶 ヾ !;;::::小;| ´ 承知致しました。
|:::|l;:::::l l;;;;;/ミ::::;;ヽ、 !;:: }il ′ ';;;,:::l::| !
|:::|ヾ:::l l;;;;/ハlト:::::::| `゙ , =ァ /;;/!:::l:;|
l|::|:::::::l l:/;少;j};;ゞ/  ̄ ′ `゙
j}::::|,::::::l li´;;;;;;'|!;;/ ` 、 イ
イ;::::,!`::::l |!;_√ ー--、 ` ー ´
´::::;;ハヽソ \ /
/:::,´_,-ーヘ ヘ, | \
|l;/iミミミミミ\ /ミj\ \ \
- 323 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:22:43 ID:SaMfmTA.
- フフフ・・・。
何の御用でしょうか、上様。
ド」 、ー-----‐ァ ,lイ!
_,,... -‐| l ト、`¨二¨´ ,.イ.l lー- ...._
. ⊂.ヽ、 ,ィ''"´:::::::::::::::| l.l ::::ヽ、__, .::´ :l.l |:::::::::::::::::`¨lヽ r'つ
. r──ァー;ゝ \ /:::|:::::::::::::::::::::::W \ ::::::::::: /lル:::::::::::::::::::::::|:::ヽ / ∟、-‐''つ
⊂ニニ7 i /( ゝ、 /::::::::|::::::::::::::::::::::::l. \ / .l::::::::::::::::::::::::|::::::ヽ ,.< )ヽヾニニ⊃
⊆二ニl i .//\. /:::::::::::|:::::::::::::::::::::::::l /\ .l::::::::::::::::::::::::|::::::::::ヽ /\\ i lニ二⊇
‘ー ─‐ヽ---く/::::::::::::\ /:::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::l/\_/\.!::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::ヽ /::::::::::::\.ゝ-─'ー-- '
. \:::::::::::::::::::\ /:::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::l ハ /:::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::\ /::::::::::::::::::::/
\::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::! ./ ヽ ./::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::/
ヽ::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::;イ:::::::::::::::::::::::::::V V::::::::::::::::::::::::::::ト、:::::::::::::/::::::::::::::::::::::/
ヽ::::::::::::::::::::::::::::::/ :| :::::::::::::::::::::::::::ヽ ./::::::::::::::::::::::::::::::| ヽ::::::::::::::::::::::::::::/
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\:_::/ |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| \_:/
, '´  ̄ ̄ ` 、
i r-ー-┬-‐、i
| |,,_ _,{| おお、よく来てくれたじゃないの。
N| "゚'` {"゚`lリ ひとつ、お前に頼みたいことがあってな。
ト.i ,__''_ !
/i/ l\ ー .イ|、 「頼み!
,.、-  ̄/ | l  ̄ / | |` ┬-、 上様の頼みですと?」
/ ヽ. / ト-` 、ノ- | l l ヽ.
/ ∨ l |! | `> | i
/ |`二^> l. | | <__,| |
_| |.|-< \ i / ,イ____!/ \
.| {.| ` - 、 ,.---ァ^! | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l
__{ ___|└―ー/  ̄´ |ヽ |___ノ____________|
}/ -= ヽ__ - 'ヽ -‐ ,r'゙ l |
__f゙// ̄ ̄ _ -' |_____ ,. -  ̄ \____|
| | -  ̄ / | _ | ̄ ̄ ̄ ̄ / \  ̄|
___`\ __ / _l - ̄ l___ / , / ヽi___.|
 ̄ ̄ ̄ | _ 二 =〒  ̄ } ̄ / l | ! ̄ ̄|
_______l -ヾ ̄ l/ l| |___|
- 324 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:23:55 ID:SaMfmTA.
- _ __
/´=:ミ´二.ヾ\
/ '/ '´rー=、ヽ.ヽ 、ヽ
i / 〃,イ| | |_L| l l 私めは上様の命なら何でもウェルカム・・・!
|.l.l ル'__リヽ ヘl_Nヽ!.l | どのような御下命でも、どうぞお気になさらず
| |.バ ̄o` ´o ̄,"|l | ご自由にお命じください・・・!!
レ1  ̄ 〈|:  ̄ !`|
ド」 、ー-----‐ァ ,lイ!
_,,... -‐| l ト、`¨二¨´ ,.イ.l lー- ...._
. ⊂.ヽ、 ,ィ''"´:::::::::::::::| l.l ::::ヽ、__, .::´ :l.l |:::::::::::::::::`¨lヽ r'つ
. r──ァー;ゝ \ /:::|:::::::::::::::::::::::W \ ::::::::::: /lル:::::::::::::::::::::::|:::ヽ / ∟、-‐''つ
⊂ニニ7 i /( ゝ、 /::::::::|::::::::::::::::::::::::l. \ / .l::::::::::::::::::::::::|::::::ヽ ,.< )ヽヾニニ⊃
⊆二ニl i .//\. /:::::::::::|:::::::::::::::::::::::::l /\ .l::::::::::::::::::::::::|::::::::::ヽ /\\ i lニ二⊇
‘ー ─‐ヽ---く/::::::::::::\ /:::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::l/\_/\.!::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::ヽ /::::::::::::\.ゝ-─'ー-- '
. \:::::::::::::::::::\ /:::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::l ハ /:::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::\ /::::::::::::::::::::/
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ヽ::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::;イ:::::::::::::::::::::::::::V V::::::::::::::::::::::::::::ト、:::::::::::::/::::::::::::::::::::::/
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板倉内膳正重昌
(いたくら ないぜんのかみ しげまさ)
当時家光の側近の一人(御書院番頭だったという)であった三河深溝一万五千石の藩主、板倉重昌を、
一揆鎮圧のための幕府上使として送ることを決定したのであった。
なお、彼は京都所司代・板倉重宗の実弟である。
- 325 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:25:56 ID:SaMfmTA.
- _ -───- _
, '´ `ヽ
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/ ヽ
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' 「 ´ {ハi′ } l
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| │ 〈 !
| |/ノ二__‐──ァ ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
/⌒!| =彳o。ト ̄ヽ '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ ! 内膳、九州の一揆を収めてこい。
! ハ!| ー─ ' i ! `' '' " ||ヽ l | 目付に石谷を付けるから、すぐにでも行ってくれよ?
| | /ヽ! | |ヽ i !
ヽ { | ! |ノ /
ヽ | _ ,、 ! , ′
\ ! '-゙ ‐ ゙ レ'
`! /
ヽ ゙  ̄  ̄ ` / |
|\ ー ─‐ , ′ !
| \ / |
_ -‐┤ ゙、 \ / ! l |`ーr─- _
_ -‐ '" / | ゙、 ヽ ____ '´ '│ ! | ゙''‐- 、,_
_ _
, -─ゝ `ヽr'´ `>
∠ -─- ミ 二 ´ ̄ >
, ' ニ-‐ r─ ミ -‐ 、\
/ / | r;ニV三、 ヽ ヽ. l \
. l / :| | l | ヾ`
│ / l | :|. トi |
│ / / ,1 L_ :!│l ト、ヾ |
. ! ! / / レ' `ヽ ゝ!´ヽ! \ 、|
. | | ノヾ、二raニ ('ra二フ"レ′ ほう、一揆!
| _,、イ| `ー-; :| ならば、お言葉通り、すぐにでも出発致します!
| ヾニ|:| - / |
| | | | ヽー----------‐ァ :| (一揆・・・!
| | | | ` ー-------‐´ ト 百姓ばらが御公儀に逆らうなど、馬鹿なことを・・・!
. | l/ヽ. ヽ ー一 / | この俺に手柄をくれるようなものじゃあないか!
_レ':::;;;;;;;;ト、 l.\ ,.イ , l .大歓迎っ・・・まさにウェルカムッ・・・!)
 ̄:::::::::::;;;;;;;;;;| ヽ. l l ヽ、..__.// |ル^::ー-
:::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;|. \! , ' :|;;;;;::::::::::
::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| \ / :|;;;;;;;;;:::::::
家光からの命を受けた重昌はこれを受け、
目付としてつけられた旗本の石谷十蔵貞清と共に、早速出発の準備を始めた。
- 326 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:27:30 ID:SaMfmTA.
-
板倉家家臣団↓ r──────- 、
_____ \ヽ.\ヽ\ヽ. ヽ、ヽ
|:/^'ー-‐'´ヽ:| /`,>'ゝヘ. ヽ\ ヽ |
|:|へ._ _,.へ|:| ____. \´-==''. |丶ヽ丶 !| さあ出発っ・・・!
. r,ニ三テヘ nr─-rr-─|h |:;.-、_;.-、:l ) i}__,、` :|.ト、 l | | 手柄が俺を呼んでるんだっ・・・!
{:|ニ,_,ニ|:| |fト--:几--イt.| .|:|ニ,_,ニl !. <、 v _,ィl |Lリ l l | 急ぐぞお前らっ・・・!!
(f|ー:介ー1リ `|`! 〈__〉 l´|'´ (fヒー仆‐」j.) 'ーrェェゝ',ィ|│!iト、 ヽ ヽ
_,入':三`人 _∧ ̄‐ ̄∧ _/| -三- |ヽ._ _rェェゝ' | l l \.\\
‐''"::::::::|\/|::_;;>''"´::::::|:`ー─' |:: ``''<:_ ::|`t─ァイ:::::::::::└ァ v v ,.イノノ ,.イ¨'''¬ーゝ::-...._.、
:::::::::::::::: レ介y'"|::::::::::::::::::: |:\. /:|:::::::::::::::::::|`::v介v':::::_;::‐ァ'‘ーァ'「 ,ル//::::|:::::::::::::::::::::/:::::::\
⊂ニ二^^´`.ヽ、|:::::::::__;;:::::∟ -─┴‐---─…''""¨´ ̄:::::::|::::::::::|:::ヽ,/::::::::::|::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::
::::::::_,〉\ヽ Y´' ̄::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!::::::::::!:::/:\::::::::::|::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::
::::: ‘ー- .、.__,」::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::Vヽ;_/:\:::l::::::::::::::::::::\:::::::::::::::
::::::::::::::::::::|::::::└L_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::\|::\:::V::::::::::::::::::::::::::\:::::::::
そして、早々と準備を整えると、翌日には江戸を出発したのである。
- 327 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:28:36 ID:SaMfmTA.
- 〃 i,
r' ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
! :l ,リ|} |. }
. {. | ′ | }
レ-、{∠ニ'==ァ 、==ニゞ<
!∩|.}. '___゙` ./'__` f^| ほう、もう内膳の奴は出たのか。
l(( ゙′` ̄'" f::` ̄' |l.| 流石に早いな。
. ヽ.ヽ {:. lリ
. }.iーi ^ r' ,'
!| ヽ. ー===- /
. /} \ ー‐ ,イ
__/ ∥ . ヽ、_!__/:::|\
/ : :.:.:.:.:.:.;.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}:.ヽ' ノ}、::{.|
〃、 :.:.:/:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.、\.:.:.:.:.:.:.ノ|゚´リ、/:ハ:l.|
/ ` -{‐ !ー{ー ‐!--ヽ'ヽ ̄二_,!´;}l.:!:::::}ハ!
ハ;`‐/ -|-:|ー:|ー-'{‐|:‐:ハ::|"!:.:.:.:}}イ:::}.}:::ソ:∧
!:!{ :.:!.:.:.:|.:.:!:.:.:.{.:.:.:.:.l∧N レヽト、:.:.リ.|::::|´';:!l::::ハ
!| !.::i!:::.i:ト、|ヽ:∧::::::ハニ|三,ニニ、.Y.:.:|::::|f. }l.l:::::ハ 内膳の才覚はなかなかのものですしね。
!! ',::ll:::::l:!ェニニミヽ::::∧ /´ヒzリノノ!.:.|::::|リ/:!l::::::::}. 周防守殿(板倉重宗)よりも上という話もありますし。
{ ∨:::i::l{《弋zj` \::ヘ  ̄ ´ |!.:|::::|ノ::::!l::::::::ハ
`. 弋::l:::i` ̄ \!. |!.:!::::!:::::f }:::::::::ハ 早いうちに吉報が来ることでしょう。
. レ!::∧ ` ||.:|::::|ヘ::l,,,!:::::::::::},
{.!:::!∧ 丶' ,!|.:|::;:| '、;、:::::::::::::l
l.!:::l::{ \ ‐= ‐ ´ハル'´ .//‐、::::::::::!
{!:::l::| l´ >  ̄ / / // '::::::::::!
`ゞ、j {. ≧ __ . < ./ // \::::!
\ 、 \!lヽ、 ./ // ヘ:|
ヽ! !l`'、ヘ / ./'´ \
} !l ´¨//-、__,...__ \
- 328 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:28:44 ID:dmRl97W.
- あぁ・・・ネウロのニヤつく顔が見える・・・w
- 329 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:30:04 ID:SaMfmTA.
- __,..__
_,.r-‐¬≡三゙:::::::::..`''..、_
/./.r:::::::::::::::.\:::::::::::::::::...丶久f:}
/.::;/..:::i.:::::;、:::::l;:::::..ヘ::::::::::::::::::::::i} l:::1
. /..:::::;il.::::;l..:::::;;;l::::|;;i::::::..}::::ノ;::::::;ィ'^|} |:::|
|ハ::::;;i|.:::;;|..:::::i;;ト;:lレl∧:ソY;;;;::l:::::::::/;li l::::l
. ! {:;;l{:∧ハ.::::lv_.二ニ=‐|;;;;i::l:::/;;;;l}l.|;:::!
`!i{‐-_、ヘ:::}´ィr;z=ャュ |;;;;l:|´ };;;;;;l};l.li;::1 島原の南半分の農民がキリシタンに立ち返り、
l;;;i《屯ハ ヾゝ `¨´ " |;;;;l:| , |;;;;;ノ;;|.|l::::! 城に攻め寄せた、などと聞いた時は、流石に驚いたものですが、
. l;;;l;l" , ` |;;;;|:|_,ノ:ソ|;;;;l.|;i:::! .まあ、所詮農民。直にも治まるでしょう。
|;;;;l;{ / !;;;il:l |'" |;;;;l.|;;l::1
|;;;il人 `ヽ ノ;;;ill:l l |;;;;l.l;;l:::| しかし、やはりキリシタンは注意するべきですな…。
'" ̄¨ゝ マ三> ,/"¨´ ト、. 1;;;l.l;;;l:::|
. ヽ " ,.ィ / ヘ;;;;l.l;;;l::::!
` -< / ,/ミミゝ;:!,.
_,=≡/ 人 /´ /ムホfヲ苑盆z、
_,xl盆fホ/ /` /∧ /  ̄`ヽホミz、_
,xタ壬シ'¨く_ ヽ.//タ ゝv´ / f ´ }
__
,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
,!;;;! '~ "~ `i||i" '' `ヘ;;;!
|;;;| ヽ` u ミ;;;|
_ゞ;!,-;;;;;;;"フノ ヾ`;;;ヽ 、ミ;リ
!ヘl;|.,,_==-、く` ,>゙-== 、「ヽ そうだな…。
!(,ヘ!  ̄'" |ミ.' ̄" , ドリ 鎮圧自体は容易いにせよ、このようなことが
ヾ、! !ミ ,レソ 他でも起きるようでは、幕府の権威にも関わる。
`| ^'='^ ム'′
. ト、 、,.-‐ 、,, /| 後々どうするか、考えねばいかんな。
i| \ ' ニ イ.:|
,イi| ゙、\ ( /リ.:;ト、
ノ :.:i| ゙、 `ー─''゙:::;:'::::::!:::\
この時、家光、及び幕府の対応は迅速ではあったが、どこかしら甘さがあった。
一言で言えば、一揆衆を対等の相手と看做していなかった。
すぐ鎮圧できる存在だと見ていたのである。
…それが誤りであったとわかるのはまだ先の話である。
- 332 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:33:01 ID:CLMfpbhI
- それだけ武士の乖離が進んだということかね?
- 330 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:31:11 ID:ire4AJ8.
- ヤな予感しかしないんだがw
- 339 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:39:08 ID:l22aIoxc
- 信長が一向宗に手を焼いていたのが1570年代だったことを考えると、
60年以上経っているんだよな・・・その頃からの生き証人なんてほとんどいないだろうし
締め上げた宗教相手ならすぐ終わんだろ、てなっても仕方ないかもしれんね。
- 331 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:32:34 ID:SaMfmTA.
- さて、ここで再び場面は変わる。
ここは久留米藩有馬家の屋敷…。
/
(二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ) ポン…ポポン…
//_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ \
//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
//_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
//_/__//_/__//_/__//_| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| ||===○===○===○===○===○
| |││││││││││││││││|| 有||
| |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| 馬||
| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||__||
___________| |││││││││││││││││| |____________
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- 333 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:34:25 ID:SaMfmTA.
- 板倉重昌が出立したこの日、宗矩は有馬豊氏の屋敷に招かれ、能を鑑賞していた。
/ ̄ ̄\
/ ヽ、_ \
. ( (⌒ ) |
. (人__) | 玄蕃頭様。
r-ヽ | 今回の能、なかな面白いものですな。
(三) | |
> ノ / あそこでわざとあのようにするとは…。
/ / ヽ /
/ / へ> <
|___ヽ \/ )
|\ /|
| \_/ |
_,. --――--―――-、
,ィ'´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::` ̄ヽ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ミ、
∠::::::::::::::::::::,、、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
,ィ':::::::::::::::::;r'ー '--<ミ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::そ、
,イ::::::::::::::/l:/ ',:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::トミ,_
/´!::::::::::,ィ=メ、 ハ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'、
ノリ:::::::l-,くヾ; ゞi、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::{!:l
/l::::::〈! ti>il! ==≡キtl::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:::ノ
l,、::::l`'≡シ/´ z三tュ、!゙i::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ!
l ヾ::l / ′ ヾミ.`ニ_ン!:::::::::::::::::::::::::::::::/l
,リィ/ .:.: ti::::ィ:::::::::::::::::::::,ト
(_ "ヽ | レ'イ!:リ,::::::::::::イ なぁに…能と人間は同じなのさ
l、_`゙´ '' :.、、、.,、 八 'ルヘk从 ちょっとくらいケチがついてる方が…
| `ヾ二ニ=--一,;:;:;:ツ′ ,ソ ヽ 魅力的な事だってあるんだぜ。
'、;. ゙'ー-- ,.:ッ'´ / l
`''‐ 、 _;_;_;::'":: .: / ト-- 、_
,. - '´l:::::::::::: .::/ '、 `丶、、
,. - '´ .:.:.l::::: / ヽ `
,. - '´ .:.:.:入 / _ ヽ
_,.ィ_'´-―‐ .:.:.:/:/ -‐ '´__,. -‐- 、 {、、
て -――ァ―,、 .:.:「~´ _,. _,. -‐┬'´○ / ``′`丶、
/二7/ :/ ,. '"´ / /
,《--ノノ .:/ / ノ ○/
有馬玄蕃頭豊氏
(ありま げんばのかみ とようじ)
【以下、徳川実紀(大猷院殿御実紀)寛永十四年十一月の記述】
『世に伝うるところは、この日、有馬玄蕃頭豊氏の家に申楽ありて、
人々多く招かれし中に柳生但馬守宗矩もその席にありしが』
- 340 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:40:13 ID:ire4AJ8.
- 利休-織部のラインを継いでる数寄の風なんだな有馬w
- 334 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:35:43 ID:SaMfmTA.
-
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ⌒)(⌒)
. | (__人__) いや、流石は利休七哲のお一人。
| ` ⌒´ノ やはり能は奥深いですのう…。
. | nl^l^l
. ヽ | ノ
ヽ ヽ く
/ ヽ \
ハ,_,ハ
,:' ´∀`'; 殿…殿様!
:: っ ,っ
.ι''"゙''u
宗矩が能を楽しんでいるところに、使いがやってきて…
- 335 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:36:28 ID:MaKEceZ6
- フラグが立ったw
- 336 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:36:32 ID:SaMfmTA.
-
/ ̄ ̄\
/ ノ \ \
| (●)(●) |
. | u.(__人__) .| なんじゃ、いいところで…。
r、 | ` ⌒´ .| なにかあったというのか?
,.く\\r、 ヽ ノ
\\\ヽ} ヽ /
rヽ ` ヽ / ァ'´ヽ
└'`{ . \.| / i
ヽ、._ ヽ、_,r' .|
`ヽ、 /' |
`'ー'´
/^l
,―-y'"'~"゙´ |
ヽ ´ ∀ ` ゙': 御一報でもさ。
ミ .,/) 、/) 島原でキリシタンが(略)
゙, "' ´''ミ 上様が板倉内膳様を上使に(略)
(( ミ ;:' 今、内膳様は江戸を出立されたということでもさ。
'; 彡
(/~"゙''´~"U
島原の一揆のこと、板倉重昌が上使に命じられたこと、重昌が江戸を出たことを告げた。
『肥前の国高来郡の土民等領主松倉にそむき、耶蘇の宗門に事よせ蜂起せしかば
板倉内膳正重昌追討の御使奉はりはや発向しぬと聞て』
- 337 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:38:13 ID:SaMfmTA.
-
/ ̄ ̄\ て
/ \ \ し
.(●)(● ) u. |
(__人__) u | それはまことか…!?
.(`⌒ ´ | こうしてはいられぬな…!
{ |
{ u. / …玄蕃頭様、ちと急用を思い出したので、
\ / 足の速い馬を一頭、お借りできませぬか?
ノ \
/´ ヽ
,. -――- 、,. -- 、
,. :'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/::::::::::::::::,.-ミ≧,:彡ィ_:::::::::
_,ノ::::::::::::::,/ `i、:::::::
'-‐7::::::::::/リ {!lト、:
,ノ::::::::,ィ-t、、 __,,,..]il_l::::
/::::::::::l∠`ヾi、 彳'"´~lトミ!::
'イ::::::::::l{tリ`ヾ〉 ,.ri=;‐-、 !::
ノィ:::::::/` ̄ヲ'/:. 、'ー┴-イl::::
f´ノ::::::′ //: `~" 'i,:i:: あ、どうした?
/::::::::l,r'′,:._:.:. ヾト まあ、馬一頭くらいすぐ用意させるさ。
l:ハ:::::l ヽ:::... )
'、}ト::l,.,:' 、、,.,、.,.,.、,.、 好きなのを使ってくれ。
″リ' ーニ二、‐- 、__゙,゙"':;:, ,.:;
゙! 、、_  ̄ ̄ ̄´ ,';:;:;:ッ'
l `""""~´ ,.,;:シ'´,r
{i、,., _,., , ., ,.,.r,::''" /
`゙''‐ッ-;''''""゙゙´ / /
,. - '゙´ l / /
,. -'´ ノ / / /
,. -'´ .:.:/ l / //
ヽ .:.:.:.:/ ヽ /'´
その報告を聞いた宗矩は、
豊氏に「急用を思い出したので、足の速い馬を貸して欲しい」と頼むと、そのまま席を立った。
『但馬守宗矩、主人にむかい、急なる事思い出せり。足早き馬を貸し給へと言い』
- 338 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:39:04 ID:SaMfmTA.
- _
ヽ / ヽ
ヒヒンッ! ● ●) l それ急げッ!
(人__) | やれ急げッ!
、v ´/´< ヽ ノ
ーヘゞ、、,, 、ヽ、 ̄ーニ / \
イ::/`不ヾ :.:.`\ \、 _ ===、.___/ / ./ /
ハ:.:.rj:.:|:ト`:.:.:.:.:.:.:. `ヾ `<=-= .ノノ!!!__/ /
i:.:.:.:.`|Yヾ:.:.:.:.:.:.:. .:.:`ハ-ニく_,/ ´__y /
'r==k==ァ--―:==―  ̄ ヾ\( ___ノ
,ハ_'`,イ,/ ゞ:.:.:.:.:.:.〉:..:. /`T:ォ \ \}ー--
/ ,/ .r⌒`ー--、:.-:.: .:. / |:::| i // `ヽ
`ー´ .|: ハー:._.:_:. ):./. ゝ、./:/ ,. -ニ:/ }:.:.: ヾ 、 - ― - _
___|: {-ゞ:::::::::::.:.:.:.:.:.:. /:/ ̄ ̄ .:./ ト、ー '' ̄ 三
/:::;--}: i:::::::::::::::、:::::::::.:.:.rz:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ :.:.:. ! ヽ::_:.:.:.:._ -― - 二ニ=
. // ゝ、`ー、 ̄ `ー __::::::::::::::::::::Y: : /  ̄
// v::ノ {:::::::::::/ ̄ヘ:.: {
r´/ ゝ:::::::i `ー:.:._:. ゝ
i::ゝ .〉:::::> /:.:/
{/ /::/ i:.:/
// i:./
,ノ:/ i:.{
ノ::イ /:.:Y
そして、そのまま馬に乗り、西に向けて一気に駆け続け…
『急ぎ馬をかり、西をさしてはせゆき…』
- 341 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:41:20 ID:SaMfmTA.
- / ̄ ̄\
/ \
| ( ●) |
. | u. (__人_) おい!
| `⌒ノ ここを板倉内膳殿の一行が通らなかったか!?
| }
ヽ u. }
ヽ ノ
//;:| \.ノ:;|
/ {;:;::乂_,,ッ、、_/.:;:;}
/ ゞ彡彡ニミミッ;;/
( _б 彡〃.:.:.:.:.:.:.:゙ヾミ、
ゞ ''"/ : :.,;"´゙,;.:.:.ヾゝ ......
∥ ゙i .:ト'',.´;, ',;:.:"〈 .
ヾ :: 〈● :゙;, ,;"::;●夂
八 `ヾ,|`: : : ;, ,;:.::::`";l 乂
/ /,!;;;ゝ,リ|; : : :; ;::.:.:;::i)! : .彡
,/ヽ//: :,ヾ〉,;.;、:'':::.:.;::;!:::| : . | .... Λ_Λ
// : : //イ::,.:..; :.{、; ゙;:゙;;.:"';}:::!、_! ...... (´・ω・`) 随分前に通られました。
/: / : : //'゙::;'.:.::; :,::`i.;゙:.,,:''::`/::::::.:ヾ ...... ( _ ) もうかなり先に行かれたのでは。
../: : / =、/,.!::: ; :,' :' : :.:.:ヾ;∞;ソ::::::::.:,:.}! . U U
品川まで辿り着くと、その場にいた者に「板倉内膳殿の一行は通ったか?」と聞くと、
「もう随分前に通ったので、かなり先に行ったのではないか」と返された。
『品川まで行て板倉はいかにととふに、□長等はやはるかにのびさせ給ふらんことたふ』
※ "□"は今ひとつ字がはっきりしなかった箇所です。申し訳ない。
- 342 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:42:38 ID:SaMfmTA.
- / ̄ ̄\
\i||i/ \
.(●)(● ) | ええいっ!
(__人__) u .| こうしてはおれん!
ヒヒン…ッ! (`⌒´ |
|ヽ、,.,、,、,、、 ,ィ'ヽ { u .| ますます急がねば!!
ヽ彡彡 ミミ//、/ミ { ./
Y彳,イルリヘ_レ’z`ミ \ /-- 、
/{リルy7” `゙ミ ミ _,. ィ'´ `Vノ| ヽ / | r ヽ
/ iリ' u. ト,ミ ミ ,i´、 | ((ノ' / l /ー-`ヽ
● :i: ● / l ミr- /ー-ヽ! ヽ、/ l / ヽ
〉 :/: `´/'7/ル ミkヽ-‐- 、ノ // ノ/ `ヾ 、_ _ヽ
/_,:/:_ u. // /,∧jト k ヽ, ノ〃/ / ヾ〉、 _7´, `ヽ
,/=:i:==ュ`V///;: `ヾi! ,r-'´ `!ヽ {O_ O___ | /´ ̄' 〉
/ `¨ ¨ ¨ _}レ'/´ ;: \ ! _`_},r==〔,r' `ヽ、_l/=ー /
|O O /ム〈 ; ヽ __」r=´l{O (「Y´_,. })_,. -―‐ '
l、_=ニ=- ノ,. ヘ`゚ー== ====ー'<´L_ _>、 `´`ーj7-'^l´
`^ー--‐''´ i、 ヽナ`====-ー'' ̄V
これを聞いた宗矩は、ますます急ぎ川崎にまで辿り着いた。
そしてそこでも板倉一行は通ったかと問うたところ…
『宗矩いよいよ鞭鐙をあはせもみにもんで川崎に至りてとへば…』
- 343 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:43:31 ID:SaMfmTA.
- / ̄ ̄\
/ ノ \
| ( >) | くそっ…。
. | u (__人_) 間に合わなんだか…!
| `⌒ノ
| u } 仕方ない、もう日も暮れる。
ヽ } こうなれば上様に…!
ヽ ノ
//;:| \.ノ:;|
/ {;:;::乂_,,ッ、、_/.:;:;}
/ ゞ彡彡ニミミッ;;/
( _б 彡〃.:.u:.:.:.:.:゙ヾミ、
ゞ ''"/ : :.,;"´゙,;.:u.ヾゝ
∥ ゙i .:ト'',.´;, ',;:.:"〈
ヾ :: 〈◎ :゙;, ,;"::;◎夂
八 `ヾ,|`: : : ;, ,;:.::::`";l 乂 ヒヒ…ン…。
/ /,!;;;ゝ,リ|; :u :; ;::.:.:;::i)! : .彡
,/ヽ//: :,ヾ〉,;.;、:'':::.:.;::;!:::| : . |
// : : //イ::,.:..; :.{、; ゙;:゙;;.:"';}:::!、_!
/: / : : //'゙::;'.:.::; :,::`i.;゙:.,,:''::`/::::::.:ヾ
../: : / =、/,.!::: ; :,' :' : :.:.:ヾ;∞;ソ::::::::.:,:.}!
既に板倉一行は二・三里も向こうに行ってしまった、と返された。
そして、その頃には既に日も暮れ、宗矩も戻らざるを得なかった。
『今は二三里もへだてたまふべしとこたふ。
その時、日ははやくれぬ。宗矩せん方なくのりかえり』
- 344 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:44:32 ID:SaMfmTA.
- ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . \ . . . . .: . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
. . . . . . . . . . . . . . . . . ー __ ../. . . . . . . . . . . . . .
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
/ ̄ ̄\
/ \
| ( ●)|
. | (__人_) 急を要する用ゆえ、
| ` ⌒ノ ただいま参った!
| } 至急、上様にお目通り願いたい!
ヽ }
ヽ ノ
ノ \ は、ははっ!>
/´ ヽ
戻った後、宗矩は急いで御城に上がり、家光への目通りを願った。
『夜中もうのぼりいそぎ見参せんと申』
- 345 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:46:05 ID:SaMfmTA.
- 〃 i,
r' ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
! :l ,リ|} |. }
. {. | ′ | }
レ-、{∠ニ'==ァ 、==ニゞ< おいおい、どうしたっていうんだ但馬。
!∩|.}. '"旬゙` ./''旬 ` f^| こんな時間に来るなんて珍しいじゃないの。
l(( ゙′` ̄'" f::` ̄ |l.|
. ヽ.ヽ {:. lリ
. }.iーi ^ r' ,'
!| ヽ. ー===- /
. /} \ ー‐ ,イ
__/ ∥ . ヽ、_!__/:::|\
/ ̄ ̄\
/ \i||i/
| ( ●)(●) 上様…!
| (__人__) 上様が、板倉殿に上使を命ぜられたと聞き、
| . `⌒´ノ .急いで押し留めようとしたのですが、
| } 間に合わなかったので、こうして参りました。
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
出てきた家光が何事かと問うと、
宗矩は「板倉重昌を押し留めようとしたが間に合わなかったので報告に来た」と答えた。
『やがて御前にめし、今何事のありて参りしぞと問せ給ふ。
宗矩申さく。内膳が追討の御使奉り打立ぬと聞きしかば、
いそぎ追付いて仰の旨を翻し、内膳を押し留めんと早馬にのりて急ぎしかど、
追い付かずして日暮れしかば、このよし聞こえあげんとてまいりしなりと申す』
- 346 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:46:50 ID:MaKEceZ6
- なんだなんだ?
- 347 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:48:07 ID:SaMfmTA.
- \\ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::
r'::::::::::::::::::::;;:;;:;;:ッ、:::::::::::
\ レ''''jrTf" lミ::::::::
| 〈ミ::::::::
\ |、_ ャー‐__二ゞ ヾ::、 但馬…それはどういうことだ!?
`` ゞ:}  ̄'互.ヾ }:j ん 何故、内膳の奴を止めるようなことをしようとしたんだ?
l/ """"´` )ノ
=-- / u .l (ノ
== `弋"__,....._ ! !
゙、`ー‐' ,' \
''"´ ゙、 ̄ / ,' \
/ ヽ__/::;' ,' ノ `ヽ
// ヾ_,'∠..,,__
// // /´
/ ̄ ̄\
/ \i||i/
| ( ○)(○)
| (__人__) 上様…上様のお考えは甘うございます。
| . `|!!!l|ノ .所詮、土民ばらと軽く見て、内膳殿を上使にされたのでしょうが、
| |ェェ| それでは、死ぬのは内膳殿の方でございますぞ!
ヽ }
/ ⌒ヽ '´( 宗門の力を甘く見てはなりませぬ!
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
家光が、何故そんなことをしたのかと問うと、宗矩はその理由を述べ、
このままでは死ぬのは重昌の方であろうと述べた。
『そは何故にかとどめんとはせしぞと仰ありしかば。
上にはただ土民の一揆とのみ聞召て、かろき者を追討使には立給ひしなるべし。
宗門につきて人心の一致するは大事の物なり。
今度は一定内膳こそ討死あるべべけれと申す』
- 348 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:49:15 ID:SaMfmTA.
- 〃 i,
r' ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
! :l ノ( ,リ|} |. }
. {. |,.へ⌒ .:ヽ '/ ,ヘ }
レ-、{ ゞミ≡=ァノj!}=夭''´K
!∩|.} ゙゙匈゙` ...:::::/''匈 / f^| 但馬…。
l(( ゙′` ̄'"〃 f::` ̄ |l.| お前は俺の決定が間違っていたと言うのか…?
. ヽ.ヽ {:. lリ
. }.iーi ^ r' ,' 今日はここまでだ…!
!| ヽ. ,∠ニ= / 但馬、お前も下がれ!
. /} \ ー‐ ,イ
__/ ∥ . ヽ、_!__/:::|\
/ ̄ ̄\
/ \ /\
| ( -)(-)
| (__人__)
| `⌒´ノ ………。
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
これを聞いた家光は怒り、席を立ってしまった。
しかし、宗矩はそのままその場に留まった。
『よて御気色損じ急に御座を立せ給ひしに、宗矩御跡にとどまり…』
- 353 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:55:45 ID:SayMo3.Q
- >>348
ここで言われたとおりに下がらず、その場に居続けたのが宗矩らしいな
- 349 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:50:52 ID:SaMfmTA.
- ::::::::::::: ::. :. .: : -‐- ..:. .:.: ...: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::.....:.... : ,r'´. `ヽ: .. ......:..:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::.:: .: ..:..:' ..:. ゙; :... ...:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::.:....: :. ::.. .: :....:.::......::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::.......: ..:..:ヽ ::::... ..... ,.': :.. :. :............:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::.::::. ::.. :..:. :` ー- ‐ ''"... ... ..: :..:.::::.::::::.:::::.::::::.:::::::.::::::.:::::.::::::.:::::::.::::::.:::::.::::::.::::::::::::::::::.
:::::: :::::: :::::: :::::: ... ... .... :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: ::::::. :::::: :::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: ::..... :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::: :::: ::::::
そして、そのまま夜が更けるまでその場に残り続けた。
『夜ふくるまで退かず』
- 350 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:52:18 ID:SaMfmTA.
- |┃
|┃
|┃=
|┃ スッ…
|┃
|┃
|┃
|┃
|┃
|┃
|┃
|┃
|┃
|┃
|┃
|┃
|┃
|┃
- 351 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:53:10 ID:SaMfmTA.
- __
,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
,!;;;!゙`''~^~ァrr-'゙`'´''ラヘ;;;!
|;;;| ノリ ミ;;;|
_ゞ;! r─-- 、 ,rェ--- 、ミ;リ
!ヘl;|. ぐ世!゙`` ,ィ '"世ン 「ヽ
!(,ヘ!  ̄'" |:::.`  ̄ ,ドリ …但馬、ずっと残り続けていたそうだな。
ヾ、! !; ,レソ
`| ^'='^ ム'′ そこまでするからには、余程のことなのだろう。
,rト、 ー- ─-: /| 今一度、話してみろ。
_../ i| \ === ,イ.:ト、 .どうして内膳の奴が討ち死にすると思うんだ?
/ i| ゙、\ ; /リ.:;!:::\、_
゙! ゙、 `ー─''゙:::;:'::::|::::::::::\
゙、 :::/::::::|::::::
`ヽ、 ゙、 ./ .| ,-、、
/ ̄ ̄\
/ \ /\
| ( ●)(●)
| (__人__) はっ…。
| `⌒´ノ それはですな…。
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
宗矩が残り続けていることを聞いた家光は、再び宗矩を召し出し、
何故重昌が死ぬのかと問い尋ねた。
『此よし聞き召、かさねてめし出され、汝何故に内膳が討死せんとは申ぞと問せ給へば』
- 352 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:55:19 ID:SaMfmTA.
- / ̄ ̄\
/ \ /\
| ( ●)(●) 昔から兵士に死を恐れさせないことは兵を用いる際の道でした。
| (__人__) 今回、凡下愚の土民といえど、宗門に狂った奴らは、死を恐れぬ勇士となるでしょう。
| `⌒´ノ
| } このような者達を相手にするのは、非常に大変なことで、
ヽ } 織田殿のことや、御家(徳川家)のことでも、それは起こった通りのことでございます。
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
__
,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
,!;;;!゙`''~^~ァrr-'゙`'´''ラヘ;;;!
|;;;| ノリ ミ;;;|
_ゞ;! r─-- 、 ,rェ--- 、ミ;リ
!ヘl;|. ぐ世!゙`` ,ィ '"世ン 「ヽ ………。
!(,ヘ!  ̄'" |:::.`  ̄ ,ドリ
ヾ、! !; ,レソ
`| ^'='^ ム'′
,rト、 ー- ─-: /|
_../ i| \ === ,イ.:ト、
/ i| ゙、\ ; /リ.:;!:::\、_
゙! ゙、 `ー─''゙:::;:'::::|::::::::::\
゙、 :::/::::::|::::::
`ヽ、 ゙、 ./ .| ,-、、
家光に理由を問われた宗矩は、その理由を述べ始めた。
『さればにて候、軍は三軍の士をして、悉く死を一途に守らしむるをもて、
古のよく兵を用ゆるの道とせり。
凡下愚の土民等宗門を深く信じ、その法をかたく守る時は、死を以って身の悦とす。
これ百千の衆ことごとく期せずして必死の勇士になるの術なり。
遠く古の事を引くにも及ばず。織田殿の兵威を以って伊勢の長島にせめあぐみ、
多の武士をうたせ、年を重ねて本願寺の津国大阪の城を落とし得ず、
又三河の一向一揆は近く御家の事にてしろしめしたるがごとし』
- 355 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 00:57:49 ID:XhRRmtgk
- そういえば、柳生のある大和国は、山科一向一揆があったねえ。
- 354 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:57:33 ID:SaMfmTA.
- / ̄ ̄\
/ \i||i/
| ( ●)(●)
| u (__人__) 内膳殿は才覚のある人物ですが、
| `⌒´ノ いかんせん、まだ軽輩の身です。
| } 西国の大名達も、当初は指示に従うでしょうが、
ヽ } 宗門の者どもを相手に苦戦が続けば、直に言うことを聞かなくなるでしょう。
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
__
,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
,!;;;!゙`''~^~ァrr-'゙`'´''ラヘ;;;!
|;;;| ノリ ミ;;;|
_ゞ;! r─-- 、 ,rェ--- 、ミ;リ
!ヘl;|. ぐ世!゙`` ,ィ '"世ン 「ヽ ………。
!(,ヘ!  ̄'" |:::.`  ̄ ,ドリ
ヾ、! u. !; ,レソ
`| ^'='^ ム'′
,rト、 ー- ─-: /|
_../ i| \ === ,イ.:ト、
/ i| ゙、\ ; /リ.:;!:::\、_
゙! ゙、 `ー─''゙:::;:'::::|::::::::::\
゙、 :::/::::::|::::::
`ヽ、 ゙、 ./ .| ,-、、
『内膳若き時数十万騎の中より選ばれ、大坂の御使をつとめ、君命を恥めざるほどの者が、
わづか百姓一揆をふみつぶさんは、いと易き事と思召べけれど、内膳位浅く禄少なし。
一旦は御使の事ゆへ西国の大名等その下知にしたがふといへども、
案の外に時日のびて、せめあぐまば、いかに思ふともせんかたなかるべし』
- 356 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:58:47 ID:SaMfmTA.
- / ̄ ̄\
/ \i||i/
| ( >)(<)
| u (__人__) そうなってから、御家門の御方か、
| `⌒´ノ 宿老のどなたかを更に上使に立てれば、内膳殿の面目が立たず、
| } そのまま無理に攻めて討たれてしまうでしょう。
ヽ }
/ ⌒ヽ '´( 彼ほどの武士をみすみす失うのはあまりにももったいのうございます…!
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
__
,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
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|;;;| u. ノリ ミ;;;|
_ゞ;! r─-- 、 ,rェ--- 、ミ;リ
!ヘl;|. ぐ世!゙`` ,ィ '"世ン 「ヽ ………。
!(,ヘ!  ̄'" |:::.`  ̄ ,ドリ
ヾ、! u. !; ,レソ
`| ^'='^ ム'′
,rト、 ー- ─-: /|
_../ i| \ === ,イ.:ト、
/ i| ゙、\ ; /リ.:;!:::\、_
゙! ゙、 `ー─''゙:::;:'::::|::::::::::\
゙、 :::/::::::|::::::
`ヽ、 ゙、 ./ .| ,-、、
『その時にいたり、かさねて家門の貴族か、また宿老の権威ある輩をえらび御使立られば、
内膳なに面目ありてか。そのまま□り来るべき。
あたらしき武士一人みすみす討死せしめん事、ままおしきことならずや』
- 357 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 00:59:51 ID:SaMfmTA.
- / ̄ ̄\
/ \i||i/
| ( ○)(○) それに、上使として命ぜられた者が、
| u. (__人__) 百姓ばらに討ち取られては、それこそ公儀の恥辱!
| u. `⌒´ノ 上様!どうかこの但馬に、
| } 「今から内膳を引き連れてこい」と御命じくだされ!
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
〃 i,
r' ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
! :l u ,リ|} |. }
. {. | ′ | }
レ-、{∠ニ'==ァ 、==ニゞ<
!∩|.}. '___゙` ./'__` f^| ……む、むむむ…。
l(( ゙′` ̄'" f::` ̄' |l.|
. ヽ.ヽ u {:. lリ
. }.iーi ^ r' ,'
!| ヽ. -─- /
. /} \ ー‐ ,イ
__/ ∥ . ヽ、_!__/:::|\
こうして、一通りの話を終えた宗矩は、最後に
どうか自分に「重昌を連れ戻しに行け」と命じて欲しい、と家光に願い出た。
『かつは百姓の一揆に御使の人うたれしといふをば、永き天下の御恥辱にこそ存れ。
あはれ御ゆるし蒙りて、今より打立内膳を引連れかへり来るべしと、はばかる所なく申ける』
- 358 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 01:00:51 ID:SaMfmTA.
- __
,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
,!;;;! '~ "~ `i||i" '' `ヘ;;;!
|;;;| ヽ` u ミ;;;|
_ゞ;!,-;;;;;;;"フノ ヾ`;;;ヽ 、ミ;リ (なんてことだ…但馬の言う通り、
!ヘl;|.,,_==-、く` ,>゙-== 、「ヽ もう少し考えてから指示を出せば、こんなことには…。
!(,ヘ!  ̄'" |ミ.' ̄" , ドリ しかし、今日出した指示を撤回するなど、
ヾ、! !ミ ,レソ それもまた無理なこと…ああ、つくづくなんてこった…!)
`| ^'='^ ム'′
. ト、 、,.-‐ 、,, /|
i| \ ' ニ イ.:|
,イi| ゙、\ ( /リ.:;ト、
ノ :.:i| ゙、 `ー─''゙:::;:'::::::!:::\
宗矩の話を聞き終え、得心した家光であったがが、
しかし、今日出立を命じて、その日のうちに戻らせるようなことをしては、
やはり重昌の面目も、幕命の重さも、共に損なわれかねず、どうにも答えられなかった。
『されど一旦御使命ぜられ打立し重昌を
其の日のうちにめしかへされん事もかなひがたければ…』
- 359 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 01:02:17 ID:SaMfmTA.
- ___ _
-‐''"´ ̄ ` `''ヽ=、
,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
r(:::::::::::::::::,、_ィ::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゞ, rr~ヅ ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::
フハ ミ:::::::::::::::::::::::::::::: …この件については、また先々考えるとしよう。
. l __,,. -─¬,〈:::::::::::::::::::::::::::::: ご苦労だったな、但馬。
〉゙゙`'''ニ二 ̄ ヽ::::::,ィ ,、ヽ:::::::
. / "" U }:::/ /ヽ ハ::::::: …下がってくれ。
/.. "´ 2ノ/ l:::::
. ヽ.ニ,` __/ :l::::
. 'ーr‐- .ィ l:::
〈.. /:{ ヽ
`} /:: ! i
丶、,、. イ:::::: !
/⌒`"⌒ヽ、
/,, / ̄ ̄ ̄\
/,//:: \
;/⌒'":::.. |⌒ヽ ……ははっ。
/ /、:::::... |ヽ_ \ (やはり、無理であったか…仕方ない)
__( ⌒ー-ィ⌒ヽ、 /⌒`ー'⌒ )
━━━`ー──ゝィソノ-ヾy_ノー─━━
結局、家光自身も後悔の色を残しつつも、「後ほど考える」とせざるを得ず、
宗矩もまた、この場は引かざるを得なかった。
『先々御思案なるべしとて、上にも御後悔の色見え給ひしが
宗矩もせんかたなく引退きけり』
- 360 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 01:03:21 ID:SaMfmTA.
- 【島原の乱終息後】
_,,.、、、、、.,,_
/.:::::::::::::::::::..`ヽ、
/ .:::::::::::::::::::::::::::::::. '、
| :::::::::::::::::::::::::::::::::,ヘ{ツ
| ::::::::::::::::::::::::,ィゥ ノ j
|::::::::::::::::::::::( |.! ;{ …結局、全部但馬の言った通りだったな…。
.|::::::::::::::::::rリ`l,〉 j}゙
}:::::::::::::::ノ゙ l /.
,xァ''ー'゙'` '、 /
/ ー`¨`''''ー-- 、」゙'′_
''^ーァ 、_____  ̄ /
`>'、, '''"´ ̄ ̄_二ヽ、
/ / ヽ
,' , / ゙、
l / __ !
l, l く,_ 、 |
そして、時は流れ、島原の戦も終息した後、思い返してみれば、
この時、宗矩が言ったことは、掌を指すよりも明らかなことであったという。
『後に思ひあはするに、宗矩が詞、掌をさすよりも明なりし事共なり』
- 361 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 01:03:37 ID:ire4AJ8.
- 実戦の経験値と、人事の経験値の両方とも、
家康の時代のものを受け継ぐ貴重な人材なんだな>宗リン
- 362 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 01:05:59 ID:JP24JXe6
- これが史実なら宗矩ってマジすげーな
なんでこの人の血族が(政治的には)ボンクラばっかりなのかが不思議
- 364 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 01:07:03 ID:ncMn.KXE
- そりゃこんな記録見た勝海舟も「宗矩さんマジパネェ!それに気付くオレもパネェ!」ってなるよ…
- 363 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 01:06:20 ID:SaMfmTA.
- 「ヽ /ヽ
}`Y } / /`Y´ ̄ Y´ ̄> 、_
/ ; / / / 厶=-‐┴< / \
, ' / /_/ / /.::::::::::::::::::::::.\ヽ }_
/ / /⌒>.:::::::/|::::::::::::::.\ヽ ' 乙
/ ー-- / ///l/ |:::::::::::::::::::.∨ ハ
/\‐-v′ j /"「/ヽ _|:::∧ハ::::::::::.Ⅵ乙::. __
/ V 、 ノY´心 」/_`ヽ|:::::::(⌒⌒Y:::::::::.`丶、
入 \_ ≧,.、__ . イ/ 、:ツ ´ ,..心 |::::::::( ゙゙Y:::.', ̄ ̄ ̄ …こうして見ると、
/.::::.\ / /:; ' ' ヒ::ヅ}|:::::::∧ーく:::::::.', なんかすごい人に見えるねえ。
. /.:::::::::::::::::`:::::フ´ _/.:::! 、 , , /|:::::/ } \\=‐-ミ
/.:::::::::::::::::::::::::< ____,∠:::/イ八 ___ / ,|::/|_ノ| \\ } こないだまで
}::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.`丶::::厶ィヘ ヽ _フ ィi:::::|::::卜、 ヽハノ 「出番がねぇー!」とか
. \::::::::::::::::::::::::::::.\:::::::::::::::/`ヽУ二ヽ.___ . トlハ::|\|::::\_/ \ 騒いでたおっさんだったのに。
‐- _:::::::::.\:::::く //.:::::/{_〉____/ { ノ \ハ∧ ノ
 ̄/⌒/二二二ヽ/:::} ∧ _ }/
> 込{ .二フィ_,.外、__,// フ
}三二ニ=彡'//.::::!/ /⌒フ⌒!
/ / ∠ニ〈∧/ /⌒フ.::::::::::|
. 「 ´ ├「 `> 、
ィ ^く\/ ヽj | /ヽ∧ヘ
// ー>/´: : : : : : >. 、/ ヽ
まあ、出番云々はおいといて、 : ノ 、.// /: : : : : : : : : : : \イ_
この辺りは流石に話ができ過ぎてるから、 :{ //// : : : : /: : : : : : :ヽ:...ヽ/
史実って事はないでしょうね。 У:::〈/ ///: : :./: : : : :j: : : :|: : :∧
.へ}|:::{.////: /: : /: /: : : :.j: : |: :}
宗矩だって、 ..ノj::|:::|1ハ/7 T メ、 イ: : : : /: : j |:|
その日、幕命で送り出した上使を . |::|::::}`<イぅミx 、X: : : //: :///
同じ日のうちに呼び戻すなんて事は .ヽi::|:::::| く{代cノ ' 7=.rぅミL/イ/
無理だって事くらいわかってたでしょうし、 .ー|リ:::::| = =〃 代ソ〃}
それがわかっている以上、 . .....::::|:::::ノ ="::|
こんなことはしないでしょうしね。 、::|::1 ' /|:::ノ
.:V|::::|.ヽ ` ー - .イ:::「
宗矩の逸話の中では、 .....: 1::::| > . イ:::::::::{
トップクラスに有名な逸話だから、 | jイ ヽ\/ \⌒yー 、::::::|
史実じゃないって言うのは、 ..ヘ/ /、\ \' j_ }、::|
ちょっと残念なところはあるけどね。 .´: \〃 llヽヘ }ヘヽ -┴ 、
: : : : ヽ || ∧∨ヽヽ^, }、
:{: : : ヽ: 、.l| ∧ ∨ヽヽーイ∧
:::、: : : :|: ヽi ∧. ∨ムヽ `ヽ.
- 365 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 01:08:49 ID:SaMfmTA.
- r‐v勹‐r‐、__
,ハレ'‐亠宀く/_入
{ン′ ヽy'ハ
/ //ハi Vハ
/l lイ,ニヽ|l∨ハl ,ハ ト、
7l l{ fJ` ,ニ、Nl/l |〉ハリ え?
,、.ハ 〈_l | └リ 八リィ| じゃあ何?
fヽ.)い │ハ. ′ / |_」l 今の話は全部嘘なの?
仁うl } __, Vヘl\ヽ⊃ イィルレl/ トリック?
ヽT´ノハ / 厶ハ `T ´ / }>、
/^ー' 〉、 { 〈 ニ八___ゝく / ,ノーz_
|i __/ } j 辷l !/`Yハ ̄/ /こ/\}
ヾ/ L ヽ/ 〈_7 lゝ_儿_」、/ /勺′ \
| ′ /ヒイ l\」L」 「 K7 }
___,r‐-、_,.-、
,イレ'亠 ┴ヘノ>、
正確に言えば、 .. /ン´ , , 、、 、`ヽハ、
〈f l'//トl ト、ヽヽl Vハ
『宗矩が重昌を止めようとした逸話』 /N レ-┼l\l‐トl-、l ∧,ハ
〈_/ |lf‐'てラr=r‐'てラァリ〈lハ ,l
は創作だろうけど、 ..... / /|lゞ=='j ヾ=='∧∥リ│
ん'll |ハ _ //,|∥|/,l
『宗矩が先々のことを推測し、 j l'N l/,ゝ、 `‐′ ///,NN /
その話通りの展開になった』 { { { レ'ノノ/>‐ ´{ l //ノ∠、
ヽV‐r勹∠ん<´ ̄〉k/⌒ヽハ
という事は、 ...... ,. -/:Lン'7:フ/ l |.:`:7/ハ : : : : ::K〉
それなりに信憑性がありそうなの。 .... /,. '/: :「ソ /:〈.:l__,リ:_:///i | : : : : ::lフ
////: ;<ヌ/: :/∠.:////l,l ハ: : : : ::|
だから、 //' ////Yヘ/ ̄/ l i l i l i { : : : ::l
,/// //´, '´ イ / / ハl l、 l ト、ヽ: : /
『逸話そのものは虚構だが、 .. /// イ { i i ,/: :ヘヽヽヽ:ヽメ、
逸話にある「宗矩の先見」は 〃レリハ ヘ 、、 l / : : : :\\∨ヽ )
史実に近いと思われる』 .>、 \ _`_ー-V : : : : ::/.:`メ、〉ノ
|: : ヽニ-- ニ7 : : : : ::/: :イ
というところね。 .. {: : ::|| / : : : : ::∧: : l
|: : ::|l. / : : : : ::∧_ヽ人 __
- 367 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 01:15:47 ID:ire4AJ8.
- 剣豪とかそーゆー次元じゃなくて、
一級の政治家だな宗リン
- 368 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 01:19:55 ID:SaMfmTA.
- 例えば、島原の乱が終わった頃(寛永十五年三月)、 rL、上こ_Y >ミー..、
沢庵和尚が書いた手紙の中に、 ... /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:>r_〕ヽ.:.\
/.:.:.\\\\ヽハヽ.:.:\':ハ
『柳但、島原事出来申候て、 ..... /.:.:.ト、ヽ\\\トl::ミl:l:V.::::ヽ:ハ
其国から色々被申候事とも、 i.:ト、. ::ト、>'≦=#=l::トl::ト}:ミY:::::l:ハ
皆々申候ことくニ、落城迄あひ申候はば、 . l:ヽl\K≠V〆ll 辷ト彳) }:::::l:l::i
上様もとしより候て見置申候聞間、 ..... ヽトト≠Y゙弋彡" l:l l::lイl::l::l:l::li
何かさてきとくな事と被思召候。 ..... /k>上》 l:l l::k.:l::l::l:l::ハ
皆々きとくかり申し候 ... 《〈}>彳ヽ / l/!l/ミl::l::l:l:i:ハ
(中略) .... r=斗乂辷弐ヽ、_ /《ヾ::l::l::l:l:l:/}
何もかも、あとの事を見たやうに被申候』 ... /..:::::::::::::::::::::::::} ミiヾ≦癶ミ::l::l:l::/:/
_ _,.:≦:::::::::::::::::::::::::::::::::込乂! ∨.:::∧:Y::/:《
なんて書いてあったりするのよ。 .... _ <:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} l }::::《.:.:.∨//》
_,.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::N=- l i::::》.:.:.:》/ハ
こっちは同時代の一次史料だし、 .. r'.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_;:::::::::::::::::::::::::::::i _ l l::《ヽ::Y/ハ::::>、_
沢庵和尚が知り合いの大名に出した手紙だから、l:::::::::::::::::::::::::斗-'" ̄` >.:::::::::::::::::::::::::辷 亅 l:::》:∨《彡" /
創作する必要もないし、そこから見るに、 . l::::::::::::::::::::::} //.::::::::::::::::::::::::::::::::}ノ l l《::`Y´》 ≠ >、{
',:::::::::::::::::::::i / /.::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ_il l:》::》´:》K¬フ.:::ハ
『宗矩が、島原の乱において、 . ',::::::::::::::::::::l .{ i .{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::> .Ky//>´:::::::::::::::i
その見識で、先々のことを予見し、 ',:::::::::::::::::::', ',l .l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ l l>=<:::::::::::::::::::::::::::i
それらが悉く当るので、皆、感心した』 ∨.::::::::::::::::7 ', l::::::::::::::::::::::::::::> /.:l Y/l:l:l:i::::::::::::::::::::::::::l
∨.:::::::::::::ハ } l:::::::::::::::::::> /.::::::::l {{:ll:l:l:l:i::::::::::::::::::::::/
というのは間違ってなさそうね。 ヽ;:>' ヽニ込ヽ:::::::> ≦:::::::::::::::l l:l:ll:l:l:l:li::::::::::::::::::/
, ――――‐ 、
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\__
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ\:\
|::::::::lVVVV∨∨VVVVl::::::::| \|
|::::::::| '⌒ ⌒ |::::::::|
|::::::::l (●) (●) |::::::::| まあ、そういう評価が確立してなけりゃ、
|::::::::|○ ● ○|::::::::| 創作の逸話が幕府の公式記録である実紀に載るなんてあり得ないしね。
|::::::::| |::::::::| 勝海舟も「嘘を嘘と見抜けない人は(略」とか煽られずに済むわけだ。
|::::::::| ――― |::::::::|
|/\|\ /|/\| 「アンタもまともに解説できるじゃないの!」
 ̄ ̄ ̄ ̄
- 369 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 01:20:42 ID:SaMfmTA.
- さて、逸話の真贋はともあれ、
この島原の乱についての情報は、宗矩も当然知ることになった。
 ゙̄''ー-、.._ _,,-―'" ̄
|| ゙̄''ー-、______________,,-―'" ̄
二.二二二二i===||________,| | | |
|| ||;; | | | ̄ ̄__i__ ̄ ̄| |―┬―┬―┬―| | |\
|| ||;; | | | | |: | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | \
|| ||;; | | | | |: | |. i i | | | |
|| ||;; |_| | |_|: | | (_;;). | | | |
|| ||/ /| | | | ̄ ̄ ̄| ̄''''――| | | |
|| ||/ /三.三.三.三三|_|―――|゚____,|_| \ |
|| || / \ \|
|| ||' \
//|| / \
//|| /
// . / ̄ ̄\ ) ;;;;)
/ ...... / _ノヽ_\ ) ;;;;)
| (─)(─) /;;/
. | (__人__) l;;,´ …
| `∩_ノ)━・'
. | |_ノ
/ヽ | |_
| \_/ ノ ヽ
\ /_| |
| \ / _/
- 370 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 01:21:38 ID:SaMfmTA.
- / ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ー)(ー) これは…苦戦は必死じゃな。
. | (__人__) かなりの犠牲が出るであろうが…できれば外れてほしいものじゃの。
| ` ⌒´ノ ,r'゛ヾ
.l^l^ln } `‐= )
. ヽ L } ゝ-´ );;;;;;)
ゝ ノ ノ .) ;;;;)
/ / \ ./;;/
/ / \ .l;;,´
. / / |ヽ、二⌒)━・'
ヽ__ノ
_,.-'"´ 三ミ、ー-、
/ / ィ /⌒`⌒ヽ\
/ / / / 夢 | ヽ
/ / イ´^ー、 ,.. 、)、 ',
, ' / / //ヽ、 ゚ゝ イ ゚ノ| |
//イ / /::::、 '´ ` ̄'|| | なんだ、随分と弱気だな。
/ /イ / |::::::| / _┗' イ 、| それほどキリシタンは厄介か?
/ / |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,' | ハ:::::| / ;|/ | |\
/ / / ! \| | ./! ! |
, / / / |┐ \ `─彡' | !ヾー-、
/ /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ! `ヽ、
, ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、 ヽ
/ 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ' ヽ _,. ' 〉
沢庵宗彭
(たくあん そうほう)
- 371 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 01:22:28 ID:XhRRmtgk
- 一向宗同様に命を惜しまないのはわかってるだろうしなー
- 372 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 01:23:46 ID:SaMfmTA.
- / ̄ ̄\
/ ノ \ \
| .(●)(●) |
. | (__人__) | 特にキリシタンに限らぬよ。
| `⌒´ | ) ;;;;) 強い信念を持った者は、どうあれ手ごわいものじゃ。
. | | .) ;;;;)
. ヽ } /;;/ かつての一向一揆を覚えておるであろう?
ヽ ノ .l;;,´ あれとさほど変わりはせぬよ。
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/
_,.-'"´ 三ミ、ー-、
/ / ィ /⌒`⌒ヽ\
/ / / / 夢 | ヽ
/ / イ´^ー、 ,.. 、)、 ',
, ' / / //ヽ、_ゝ イ_ノ| |
//イ / /::::、 '´ ` '|| | …フン、言いおるわ。
/ /イ / |::::::| / _┗' イ 、|
/ / |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,' | ハ:::::| / ;|/ | |\
/ / / ! \| | ./! ! |
, / / / |┐ \ `─彡' | !ヾー-、
/ /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ! `ヽ、
, ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、 ヽ
/ 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ' ヽ _,. ' 〉
- 373 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 01:24:50 ID:SaMfmTA.
- / ̄ ̄\
/ \ なんにせよ、近々慌しくなろうな…。
|:::::: |
. |::::::::::: |
|:::::::::::::: | ....,:::´, .
. |:::::::::::::: } ....:::,, ..
. ヽ:::::::::::::: } ,):::::::ノ .
ヽ:::::::::: ノ (:::::ソ: .
/:::::::::::: く ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
|:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´
こうして、島原の乱はその幕を開いた。
江戸時代初期の大事件とはいえ、既に役職を離れた身の宗矩には、
直接関わりのないと思われる出来事であった。
しかし、この時、宗矩すら気づかぬところで、
柳生一族は、島原の乱に関わろうとしていたのであった…。
- 374 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 01:26:44 ID:SaMfmTA.
- \ヽ, ,、
`''|/ノ
.|
_ |
\`ヽ、|
\, V"
`L,,_
|ヽ、) ,、
/ ヽYノ
/ r''ヽ、.|
| `ー-ヽ|ヮ
| `|
|. |
ヽ、 |
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ_ \
| (≡)(≡) .l
. | (__人__) |
| ` ⌒´ |
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
┼ヽ -|r‐、. レ |
d⌒) ./| _ノ __ノ
【やる夫で学ぶ柳生一族(その44)「島原の乱、その始まり」】
- 376 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 01:28:42 ID:XhRRmtgk
- 乙でした。
魔界転生?
- 379 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 01:30:31 ID:JP24JXe6
- >柳生一族は、島原の乱に関わろうとしていたのであった…。
一族全体としては本当に戦運がないんだろうな・・・
剣の家なのに、実際に剣(槍)を振るうとロクなことがない
- 386 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 01:43:37 ID:3AYZNBeM
- 柳生一族のフラグは「今から○○の為に戦に行くんじゃ・・・」だと思う。
いや、割とマジで。
- 381 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 01:39:11 ID:3l4I.iRs
- ムネリンは、この太平へと向かう世で数少なくなってきた「実戦」を知る軍人でもあるんだなー
- 377 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 01:29:19 ID:3AYZNBeM
- 宗矩みたいに「過去の歴史を知っている」って人はこの当時からすると
大分少ないからね。
日本の歴史書できるのってまだまだ後だし。
伊勢の一向一揆がどれだけ凄いか隣の大和でも知れてるだろうし。
徳川に仕えた結果「過去の徳川でどういうことがあったか」を知りえるし。
- 383 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 01:41:03 ID:SaMfmTA.
- どもども、お疲れ様でした。
今回も遅くまでお付き合いくださり、
ありがとうございました>ALL
想像以上に長くなりましたが、
どうにか「天草四郎」こと益田四郎時貞についてと、
宗矩の逸話の中でもトップクラスに有名な諫言の逸話
(戦前だと小学校の教科書にも載ってたそうですが)が書けたので、
当方満足でアリマス。
この島原の乱における一揆衆については、
調べてると、なかなか面白いものがあるので、この先も色々書いていこうかと。
あと、そろそろ久しぶりに江戸柳生以外の柳生の話を書くターンが
近づいてきたので、それも楽しみなのでアリマス。
あと、宗矩の逸話ですが、これに限らず、宗矩メインの逸話には、
「話としては創作だが、その根っことなる宗矩の評価自体は史実」というのが
結構多いなあ、というのがあって、これも結構興味深いので砂。
前の「宗矩の七人斬り」にしても、「安藤治右衛門家書」に記載があったりして、
まるっきりの創作でもないのかも、というところがあったりしますし。
それではではー。
- 388 :やる夫で学ぶ柳生一族(その44):2011/01/31(月) 02:25:30 ID:SaMfmTA.
- 【その44、新規登場人物】
ルイス・ソテロ .: サンタナ(ジョジョの奇妙な冒険)
有馬晴信 .: くらやみ団総帥(ドラえもん/ライオン仮面)
有馬直純 .: ギガゾンビ(ドラえもん のび太の日本誕生)
松倉重政 .: ムルタ・アズラエル(機動戦士ガンダムSEED)
松倉長門守勝家 : ロード・ジブリール(機動戦士ガンダムSEED DESTINY)
森宗意軒 .: 葛西善二郎(魔人探偵脳噛ネウロ)
山善右衛門 ...: DR(魔人探偵脳噛ネウロ)
大江源右衛門 .....: ヴァイジャヤ(魔人探偵脳噛ネウロ)
千束善左衛門 .....: テラ(魔人探偵脳噛ネウロ)
大矢野松右衛門 : ジェニュイン(魔人探偵脳噛ネウロ)
益田四郎時貞 .....: サイ/シックス(魔人探偵脳噛ネウロ)
旧有馬家家臣その1 ..: モナー(2ch) ※丸目寿斎と重複
旧有馬家家臣その2 ..: ギコ(2ch) ※丸目吉兵衛と重複
南有馬村の次右衛門 : さいたまの太陽(2ch)
南有馬村の角蔵 : さいたまの左の方(2ch)
北有馬村の三吉 : さいたまの右の方(2ch)
本間九郎左衛門 : スティング・オークレー(機動戦士ガンダムSEED DESTINY)
林兵左衛門 ...: アウル・ニーダ(機動戦士ガンダムSEED DESTINY)
岡本新兵衛 ...: オルガ・サブナック(機動戦士ガンダムSEED)/仮面ライダーゾルダ(仮面ライダー龍騎)
代官所の役人 .....: ザザムザー(機動戦士ガンダムSEED DESTINY)
加勢する一揆衆 .: 王蛇(仮面ライダー龍騎)
板倉内膳正重昌 : 一条(賭博破戒録カイジ)
有馬玄蕃頭豊氏 : 池谷通(魔人探偵脳噛ネウロ)
柳生家の使い : もっさりさん(2ch)
解説役(その44)1 : 嵐山歩鳥(それでも町は廻っている)
解説役(その44)2 : トシ子(それでも町は廻っている)
- 387 :名無しのやる夫だお:2011/01/31(月) 01:54:25 ID:SayMo3.Q
- 乙でした。この島原の乱も長くなりそうだ
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