- 715 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:03:18.08 ID:YXM5/260
- このスレは、「柳生新陰流」を担った剣豪の一族「柳生一族」を
史実をベースとしつつ、適当にエピソードを盛り込んでいく形で紹介するスレです。
【今回のメイン柳生 : 柳生但馬守宗矩(やぎゅう たじまのかみ むねのり)】
/ ̄ ̄\
/ ノ \ \
| .(●)(●) | 柳生家の当主にして幕府惣目付、
. | (__人__) | そして徳川将軍家剣術指南役、柳生但馬守宗矩だろ。
| `⌒´ | ) ;;;;). 常識的に考えて…。
. | | .) ;;;;)
. ヽ } /;;/
ヽ ノ .l;;,´
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/
- 718 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:06:37.32 ID:YXM5/260
- 【寛永十二年(1635)時の柳生一族系譜】
大膳長永
:
<柳生家>
:
├─────┐
柳生永珍 中坊源専
:
├─────┐
家厳 重厳
| (七郎左衛門)
| (松吟庵)
├─────────────────────────────────────┐
宗厳 妹
(新左衛門) .|
(石舟斎) 【江戸柳生】 <幸徳井家>
├───┬───┬────┬───────┐ |
厳勝 久斎 徳斎 宗章 宗矩 友景
(新次郎) (五郎右衛門). (又右衛門) .|
| (但馬守) |
| 【尾張柳生】 | |
├────┬────┬────┐ ├─────┬─────┐ |
純厳 利厳. 妹 厳倚 三厳 友矩 宗冬 .友種
(久三郎) (兵庫助). (権右衛門) .(十兵衛) .(左門) .(主膳)
| (幼名:七郎) .(刑部少輔) (幼名:又十郎)
|
├─────┬────┐
.清厳 利方 .新六
.(新左衛門) .(茂左衛門) - 719 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:07:21.93 ID:YXM5/260
- 【第1部(その1~11)のあらすじ】
時は戦国、乱世の時代。
大和国柳生庄の領主、柳生新左衛門宗厳は、上泉伊勢守秀綱創始の新陰流の正統を継ぎ、
後に名を石舟斎とあらため、その剣名を天下に上げた。
しかし、長男新次郎厳勝の不具廃嫡、豊臣家による所領の没収、
新次郎の長男、久三郎純厳の死など、柳生家に辛く重い苦難が襲い掛かる。
だが、徳川家康の招きに応じ、「無刀取り」を以って家康に指南を請われた際、
末子・又右衛門宗矩を推挙したことで、再び柳生家にも光が差す。
その後、関が原の戦にて徳川家に味方したことにより、柳生家は旧領を回復、
更に家康が幕府を開いたことで、宗矩が将軍家剣術指南役となり、
柳生家、そして柳生家の新陰流…「柳生新陰流」は、一気に繁栄の路を進む。
そして、柳生家の家督を宗矩に、新陰流の正統を兵庫助に継がせた石舟斎は、
慶長六年(1611)、78年の生涯に幕を閉じたのであった…。
【第2部前編(その12~24)のあらすじ】
石舟斎の死後、宗矩は正式に家督を継ぎ、新たなる柳生家の当主となった。
またその翌年、柳生庄にて宗矩に待望の嫡男・七郎…後の柳生十兵衛三厳が誕生する。
そして、大坂の陣による豊臣家の滅亡、一代の英傑・徳川家康の死を以って、
戦国の世は完全に終りを告げ、新たな時代「江戸時代」が始まる。
その新しき世において、柳生家は将軍家指南役となった宗矩の「江戸柳生」、
尾張徳川家指南役となった兵庫助の「尾張柳生」の二家に分かれ、
宗矩は「坂崎事件」を解決するなど、剣術指南の枠を超えた才を発揮し、柳生家を発展させ、
兵庫助は新たな時代の剣、「直立たる身」の工夫を編み出し、新陰流を発展させる。
その後、時は寛永・三代将軍家光の世に移り、尾張においては後の柳生連也斎厳包こと新六が誕生、
江戸においては十兵衛が小姓を致仕するなどがあったが、その末に、遂に宗矩が諸大夫成を遂げる。
「柳生但馬守宗矩」がここに誕生したのである。
【第2部後編(その25~37)のあらすじ】
晴れて但馬守となった宗矩だが、知己の禅僧・沢庵が紫衣事件で罪に問われ、
また自身も主君家光より難題を出されるなど、次々と苦難が立ちふさがる。
だが、寛永九年(1632)、大御所・秀忠の逝去によって赦免された沢庵より
「剣禅一致」を説いた「不動智神妙録」を受けた宗矩は、
真の大将の剣、『活人剣・治国平天下の剣』を確立することに成功、
これを家光に教授し、信任を確かなものにする。
その後、六千石への加増、「惣目付」への就任など
更なる立身を遂げた宗矩は、その後も実直に勤めを続けるが、蟄居中の嫡男十兵衛に続き、
今度は妾腹の次男友矩が家光の寵愛を得て、従五位下刑部少輔に任じられるなど、
悩みは尽きなかった。
そんな多忙な中、将軍家に招かれた沢庵和尚が上府し、
麻布の柳生家下屋敷に寄宿することとなるのであった…。 - 720 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:07:54.94 ID:YXM5/260
- 【前回のあらすじ】
リア充爺のところに正義の仏法大将・沢庵和尚がKENZANしてパツイチ食らわした。
Y
,. '"´三二二三`ヽ _ノ G リ 還
/,ィ彡'"´ ̄  ̄ ``ヾミヽ 〈 .E ア 暦
/ / 夢 ', ヽ ノ K 充 越
/ /::( ノ:::) ヽ く ..I 爺 え
/ /く´‘`ヽ ',从,' ∠‘``', ヽ ノノ .T な .て
/ ハ´ ̄`フ.:;;;;;:: ヽ ̄`フ', ヽ ) .O ど 孫
/ / ,, ,, ', 〈{ .T 豆 程
/ /::、 / .;;;;;;' ヽ /::ト、 〃. .S 腐 度
./ //:::::::; l /⌒ー一⌒ヽl ;:::::ト、V // ..U の の
/ // 1:::::; V.:ViiiiiiiiiiiiiViiV ;:::::ト、V / .し .角 娘
/ // ./.l:::::;. /l /´  ̄ ̄`ヽ ;_ ___ノ .て に と
/ // / l::::; l | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| ;::: ̄\ .氏 乳
/ // / 1::; | |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| ;::! i i 弋 ....ぬ 繰
. / // / / l:::;. |WWWWWW! /1 | | _ノ が .り
/ // / / .|ヾ、 L二二二ニノ / | | | ヽ ...よ .あ
. / // / / |(__ノ\ /xxxxxヽ/ /! ! ! ム .....い .う
. // / / ノ ', l}}}}}}}}}}}}} /| | | | __,) ...わ
// / / ハ:::::::::.\ V´ ̄`Vく/ l | | | `ヽ. │
. // / / l >.-、/ ヽ ヽ | | ! ! ノ !!
// / / |/ / \) l/ | | く. ...
.// / / V 〉 '"´ ``ヽ). | ! ゝ ...
/ / 〈 '"´ ``ヽ) l/ .ノ ...
澤庵宗彭
(たくあん そうほう)
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
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│ ;::::::::::::::\:::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::; |
│ /=≡==、、\::::::::::::::,,/ ,,==≡=ヽ、 l
│ // ヾ、 :;:;:;:;:; ツ 〃 ヾ,|
│ :;:;:;: │ ギャー!
│ ``―==''" ":;:;:;:;:;:;:;:;゛ ゛ー=====彳│
│ ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::; │
│ ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::; │
│ ;:::::::::::(___人___)::::::::::; U |
│ ;::::::::::::::::::::| |:::::::::::::::; l ←今年(寛永十二年)で65歳。
│ .;:::::::::::::::::::| |:::::::::::::::; | - 721 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:09:57.23 ID:YXM5/260
- ─ そのごのむねのり ─
(⌒⌒)
|il|
/L..____ /i
ノイ , ヽ ヾ!
. / !/ !イi」」、i ハ
(i_i从 O` ´O小!
(⌒゙|⊂⊃ ^ .ノY^)
. /マ´Y{ i` <|!|Y
ili∧/ `ヽ`X´ jij/
お藤
/⌒`"⌒ヽ、
/,, / ̄ ̄ ̄\
/,//:: u. \
;/⌒'":::.. u |⌒ヽ
/ /、:::::... |ヽ_ \
__( ⌒ー-ィ⌒ヽ、 /⌒`ー'⌒ )
━━━`ー──ゝィソノ-ヾy_ノー─━━ - 724 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:11:06.97 ID:YXM5/260
- / ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ○)(○)
| u. (__人__)
| u. ` ⌒´ノ
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
::::/ ,_____________.、 ' ,
. ::::7三三三三三三三三三三三三三三ヽ 乂、
::::. '''''''''''´ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`''''''''''''ヽ ヽ
:::/: : : : : : : : : : : : : : |: : : : : : : : : : : : :: : ::.|: : \
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. ゝ:.:.:.:.|: : |: :.:|: :|: : |: : :| l: |:.:.|: : : :|: :.:. |: : :i: |: : : :,'//ヽ
i: : : l: : |: : .L_∧::.!: : .', リ: :/ : :.∠:_:斗|: :. :|: !:.:.:|////
|: 7: |: :.|:: : 彡≧=ュ、:i /,ィ禾=-x. |:.:.:.|: : :.:.|: : :
l:.:|: :|: : !: :,' 7:::心、 ' f::::心` !: : : : :|:.:|: : :
レ.|: :|: : :´ i 弋;;;ノ 弋zり .|: : : : : :.:|: : :
ゝ|: : : : , `"゙´ j `"゙´ .l: : : : : :.:|:',: :
. |.':.,: : : , /!/i ` /i./ .|: : : : : :.,': ::', :
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. |: : : : `: :' 、 _ _ ム: : : /: : : : : : ::':,
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|! ∨::ハイ示ミ! ィ才乍ミぅxl.: : : | : : ::|: :|: : : : : : :|
ll 〉\ 圦トィ} {、トryメ.l:|: : : | : : :.|::∧..:.: : : : |
ヽ .∧: ::ハゝン 弋こソ .!:!:: :.:.| : :/:|:..:.:|.:.: : : : :|
/: : / : :| ゝ / / / / .l:|: : :/ :/:./:.:.:.:|: : : : : :|
/: : /: :/人 _ /:l: :./ /::.∧.:.:.:.l: : : : : :|
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./:.: l⌒l⌒l⌒ゝ  ̄∠/: : : : / ハ|.:: : : : :|
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/: _ハ \ ヽ. |‐' /____\/ : : : : : :/ ∧ : : :.|
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(ヽ三/) ))
( i)))
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| ( >)(<)
. | ///(__人__)
| ` ⌒´ノ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
⊂ヽ γ く
i !l ノ ノ |
⊂cノ´| | - 726 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:13:50.49 ID:YXM5/260
- ゚ | ・ +o o。 | *。 |
*o ゚ |+ | ・゚ / ̄ ̄\+・ o |*
o○+ | |i / ._ノ ヽ、\ ゚| o ○。
・+ ・ l | (≡)(≡) |・|*゚ + |
゚ |i | + |::::: (__人__) ::::| |! . |
o。! |! ゚o | |r┬-| .} |. * ゚ |
。*゚ l・ | `ーlj´ } |o ゚。・ ゚
*o゚ |! ヽ / |*|○・ |o゚
。 | ・ o,. ‐- .._ヽ、.,__. / !| ・ +゚ ||*|
* ゚ l| / 、 i } \ o.+ | ・
|l + ゚o i ` -、{! /_ \ ○・ |o゚
o○ | | ヽ. ヾ´  ̄ `ヽ *。
・| + ゚ o } } ヽ O。
O。 | | リ、 ..::: .. l 。
o+ |!*。| / `ー:::: , ヘ:::::.. | *
|・ | ゚・ |/ / :::... .. /:::/ | ::..... { |
_|\∧∧∧MMMM∧∧∧/|_
> <
/\ ──┐| | \ ヽ| |ヽ ム ヒ | |
/ \ / / | ̄| ̄ 月 ヒ | |
\ _ノ _/ / | ノ \ ノ L_い o o
…結局上手いこといった様子。 - 728 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 22:15:46.36 ID:EB.OIaY0
- 仲直りはしたのかww
- 731 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 22:18:35.67 ID:xGyaAc20
- そうかよかったな宗矩
では凄くもげろ - 727 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:15:01.05 ID:YXM5/260
- ともあれ、そうこうしているうちに年は明け、
寛永十三年(1636)となった。
,へ \ | / ,ハ百
\ \ \ | / ム.只
/へ/) ./ ̄\
∧_∧∩ )( ‐ ‐ ‐-──( ゚ ∀ ゚ )──-‐‐ =夫=_
.(*・∀・)7 ( ! ______ノ'""ゝ. \_/ フi三iヽ
゚ .冂つム゚_」 Y (_ ____) ':; | \ '─'
゜ ム_」」」」ゝ 人 ___) (__∠__ \| \
(,_,,ノ `ー´ ( '; (__________) ~':;,,. \
,' . / .' ヽ (_ ,,;::'~ ~':::;;,,,_
/ / ' \ヽ. __,,,,-‐''"~ ∧_∧ ( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)
'0 __,,..l⊂Z_).⊃! ( ´∀` )  ̄ ̄ ̄ ̄) (二二二二二...... 0
0Π0- ‐‐'''"" |;;:.:. ヮ . .:::;| ,べヽy〃へ ( ̄ ̄ ̄ 0Π0
HΠH ∩.∧_∧∩ ∧∧/ :| 'ツ' | ヽ  ̄λ_λ ̄ ̄ ̄ ̄ ∧∧ ̄ HΠH
淼淼淼 匸(´∀`;)フ (,゚Д゚,). o |=宗=! o | ( `ー´) ヮ (゚ー゚*) 淼淼淼
|l|lil|ili| 瓜ゞッ=Lく ,くリ=ッ=[ゝ.__」「「「「L_.」 厂〉=ッ冂づ ヌ Oヮ⊂[]ヨ |l|lil|ili|
,,.<卅卅ゝ.__.,.,.,___.__.,.,.,(__)ヾZ)'_.,.,_じ(ノルハ)Jつ」」」」」⊂ソ.,_.,_.(入ム]つつ.__,L!__. (_」つ.,<卅卅ゝ,,.,, - 737 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 22:24:28.91 ID:4XnbSG20
- 寛永13年になっちゃった。
宗矩どうするのよ・・・忘れ去られてる「アレ」・・・。 - 729 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:18:22.58 ID:YXM5/260
- そして… __
,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
,!;;;!゙`''~^~ァrr-'゙`'´''ラヘ;;;!
|;;;| ノリ ミ;;;|
_ゞ;! r─-- 、 ,rェ--- 、ミ;リ
!ヘl;|. ぐ世!゙`` ,ィ '"世ン 「ヽ さて、年も明けた。
!(,ヘ!  ̄'" |:::.`  ̄ ,ドリ 正月の挨拶が終わったら、早速始めるとするか。
ヾ、! !; ,レソ
`| ^'='^ ム'′ 頼むぜ、お前達。
,rト、 ー- ─-: /|
_../ i| \ === ,イ.:ト、
/ i| ゙、\ ; /リ.:;!:::\、_ 「「「ははっ!」」」」
゙! ゙、 `ー─''゙:::;:'::::|::::::::::\
三代将軍:徳川家光
(とくがわ いえみつ)
_,, - ‐'''‐ 、 ...... _,:-=====‐-、
r-- 、-- ヽ ...... /''二 ̄ ) ゙ヽ
} `ヽ ヽ、 ', ir'"r-__,,,,,,.:-'" ヽ
!'、 ,、___ ', i、 i ', r_,,r''"´`i'''ヽ r‐:、 l
','、'´tj‐ -.i /)', /- ) ..... /"r'.!__..-' `'";'ノ,! ,'
',ノ ヾ、 i /iv',/ / .... ヽ_,r'i゙ 、 'r:< ,'
`'、-‐' レ .ノ ! __!-, ヽr‐=''''` ,!. 丿, `i
' _ , -'´ //i:::::::!、 `( _,,-‐'" l _,.!>、__
_, ‐'::::::::! ! //::::/: :',- 、 `'''".)、i ,.:-:'" ,.:' i. `'''ー--,-.、
┌‐────┐ ´ フ::::::/ /,, !/./:::/-、__!: : :` -. ._ ┌────┐ ,.:|.i゙''ヽ / .| r'" `:、
│ カガツメ .| _, - ': <:::::l ! /:::/: : : 7: : : : :, -─、 .... │ ホ リ | ,:r' |,!,ノ.ヽ/_ | ,' i
加々爪民部少輔忠澄 .... 堀式部少輔直之
(かがつめ みんぶしょうゆう なおすみ) . (ほり しきぶしょうゆう なおゆき)
/ ̄ ̄\ . ./ニ - 安 全 第 一 - 二l
/ \, ,/ \ . ヽ、 _______ ',
| (●)(●) | .. .、._`フ‐r-r'"r- 、:::::::l';ヽ::::';ヽ:::', 二ーr-r‐'´
. | (__人__) | ..... .プl rl l:;' ', (イソヽト ヽ::i 入「スソ ヽ',l、ヾ
| .`⌒´ ノ ..... /', l l ` ‐-‐ ! ヽ! ‐-‐' / l
. | } ...... ノ リヽl l i /人
. ヽ } l ヽ\ :: . ' ::: /ト
ヽ ノ l \\ --─── /
/ く .. / \\''  ̄ /l
| \ ... / `‐`-==〃 ト、
佐久間将監実勝
(さくま しょうげん さねかつ) - 733 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:19:44.88 ID:YXM5/260
- ___
,ノ' ´ ` ''ヾ、
/ ヽ
}f^'^^了t^'^'`'ー1 l
|L_ ! ___ { ,..、|
}f'tr'i ''^'tォー` }j/i',| この天下普請で、
l.| ´ |  ̄ vijソ.! 神君様以来のこの江戸城の惣構は完成するんだ。
丶 └、 Fイ l′
/ ', ‐--‐ ,イ ケ| この俺の代でな…!
, ,/. ヽ `''"´,/ ! ^|ー、
/ / _,,」、'....ィ' '|. \、_
. /./ ,. ‐'''"´ ! / , _」__ヾ',
.,'.,' /´ └ 、_ ノi ノ (、_ ``ヾ!
,'/ / ヽ、 ` ''ー 、ィ-─'' r`'^ `
l| ! リ `ぅ ー=、_
| | サ 〉
ト ′ ./''ー- 、,.._
| ヽl (B / ヽ、
| !,、 ! / ∠_
,イ ヾ' ィ 、 . / ,,ィ'´
゙、 :::/::::::|::::::
`ヽ、 ゙、 ./ .| ,-、、
こうして正月早々、「天下普請」と呼ばれる江戸城の普請が始まろうとしていた。 - 734 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:20:56.86 ID:YXM5/260
- さて、ここで少し話は変わる。
お題は「江戸城普請の歴史」についてである。
__
 ̄ __ "'''‐、
/ -┐ >米< |
/ レ'´ ̄ ̄ ̄ ̄ \
// /_ __ |
| ///////ヽ-、r≧ヽ ./
| //V////彡'^V//∧}/
rニV|、 `─ '´、 |トV//j
{{ヽ ヾ ,ノ`⌒ ゙ヾ. ̄〉 俺が道灌だ。
\ゝ) / __ _|V/ 俺の若ぇ頃の江戸城はなあ…!
|川ハ ! '”´ __ ⌒'/| (以下、半日話が続く)
ヾ| \.  ̄ /
| 、. __ /
| \  ̄ |_
_ .| _/イ {
∧ 「| イ ア | ./┐
_ / |/ハ\/ .| //:!/ ノ } ̄ ̄
太田 道灌(備中守資長)
(おおた どうかん(びっちゅうのかみ すけなが))
. ________
| 関係者以外 |
| |
| 立 入 禁 止 |
| |==- ,!==- /ー―---------―/ー-
.  ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄「| |Z| /ー―---------―/ー--
――――ァ―――‐┐ |Z| ┌───────‐:!──
――――l――――.|=┐ |Z| ┌=|────────l──
××××l××××.| | | |Z| | | |××××××××l××
××××l××××.| | | .______________|Z|_ri________ | | |××××××××l××
××××l××××.| | | / ,rrrァ ,rrrァ ,rrrァ  ̄_ rrr、 rrr、 rrr、 | | |××××××××l××
××××l××××.| | |rrr'‐┬‐┬‐┬‐┬―┬┬rrrrr!rrr!i┬‐┬‐┬‐┬‐┬―| | |××××××××l××
××××l××××.| | | ̄  ̄r―.r──:r:┐ ̄ |r―r rrr:!  ̄┌┬─‐┬┐─| | |××××××××l××
××××l××××.| | |┸──┴‐┴─‐┴┴─┸‐┸─┸─┴┴─‐┴┴─| | |××××××××l××
××××l××××.| | | ,,.. ''""´ ``゙゙ 、、 | | |××××××××l××
××××l××××.| | | ,,.. ''""´ ゙ :、 ``゙ | | |××××××××l××
××××l××××.| | |,,.. ''""´ ,,;::''" ゙` :、 | | |××××××××l××
××××l××××.| | | ,,;::''" ,,;::''" ''::;,,, | | |××××××××l××
道灌の江戸城
まず、徳川家によって築かれた江戸城以前にも、この地に「江戸城」は存在した。
古くは源平の時代、十二世紀中頃の時点で、江戸氏(江戸重継)の手で館が築かれ、
また、戦国時代には、上杉家の家臣であった太田道灌こと太田資長によって
この地に江戸城が築かれている。
後に天正十八年(1590)、秀吉によって関東に移封された家康が入ったのは、この道灌の江戸城であった。
この時、家康が入城した八月一日(八朔)は、徳川家の祝賀行事のある重要な日となっている。 - 735 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:22:41.73 ID:YXM5/260
- 道灌の築いた江戸城は、小規模ながらも堅城と讃えられたというが、
関東二百四十万国を治める徳川家の城としては、流石に不足であった。
,-,ii|||||||||||||||||ii、‐、
,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,_/ i|||||||||||||||||||||||||i ヽ_,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
゛゛llll||||||||||/ ' i|||||| |||||||||||||||||i ` ヾ|||||||||||llll""
゛lll/ ||||||| |||||||||||||||||| ,llll""
\ l|||||||||||||||||||||||||||l / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
彡 ゛ll||||||||||||||||||ll" ミ | ホホホ…。
\_ ゛゛Y"" __ノ | この城も悪い城ではありませんが、
| ]下ミ─-。、_|_, 。-―テ「 [ l | この私には物足りませんねえ…。
ゝ_,. lミミi=´<_,.`=i=ヲ 、__ノ < 皆さん、やっておしまいなさい!(再構築を
ヽlミ| 「‐、=ラ7 |ヲ'´ |
_______ , へ ノ`i=、_ 二 _,=iゝ、_,へ、 _ \_________
i i i  ̄| |――-\ ̄∠-――| | ̄ i i i
初代将軍:徳川家康
(とくがわ いえやす) - 738 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:27:13.76 ID:YXM5/260
- /ヽ/ ヽゝ ,,,,,,, ,,=ニ、ヽヽ
l ,‐ヽニ _/\/\/\/|_ l//ノl l"|、‐'ヽ、_lミ|
、/l/レ,.-‐二ヽ \ / ,-二= ̄-‐ | ̄.|-==、 l'"/ヽゝ─
/、-r/フ‐、,,ノ‐- 、 ,-‐、、─==、 < ははっ!! > lヽ、、ヽニ/''ヽ|--.|、/__,,,,--‐== ̄
=二ニゝヽ--‐二二<二-‐、;;;;;///ヽ / \ |」」」ヽ""''''ゝ|;;;;;;|ヽ─'''''"ヽヽ /‐-、
;;;;;;;;;;;;ヽ=======''"'ヽ、─,,,,/-‐、|、 ,,,, ̄|/\/\/\/ ̄ 、、、 /l ヽ | ミ;;;;|\\\\、///
;;;;;;;;;;;;;;、|//////‐二‐./ て /、ヽ-、,,/彡| ヽヽ/;/l| ノノ ヽゝ;|、ヽ、\\ヽ|-‐ ヽ
;;-‐''''''"|/ / / / / //‐;;;;;;;;;;;;ヽニノ\\| l | ___ ,.-,.-/'''/|/ヽ=/,-、ノノノノl|;;/;;;;ヽヽヽ-/,-==、ヽ/
\/ / / / //| |;;;;;;;;;;;;;;|''''''"ヽ/ヽ=-\゙''ヽ、-/ゝ|r、ヽ、-'"/|l// ヽ、;;;;;/ ヽ‐、''ワ)-‐/;;;;;;;;;;| |;;;;;;;|/;-| |ヽ、/
/,-‐''''''ヽ.|\、/ ////;;;;;;;;;;;;;;ヽ___ノ/ ‐-、ヽ、| lヽ/ レ、|〉ゝヽノ'"l |//、 ノ‐''"ヽヽ、;;;;;;;";;;;|| |;;;;;;;;;;|ノ─''|/、|、|ノノ
_| ,‐|ヽ、、| /////;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ- 、 ヽ || | | lヽ、‐、|,ヽ_/l| |'''ヽ/r --‐'"===、、/"''''--''/、|;;;;;;/ l|‐''ノ、,,ノ
.、/|‐|‐|‐|l /////;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、__ ヽl|;;;;;|ヽ-、=‐[=]ノノ|;;;;;;/;;ヽ/"====‐、;;;;;;;ヽ,,,、--ヽ/;;;;| ゙''''"''"
\|へヽ‐| ̄"/////--''''ミヽ;;;;;;;;;;;;;;;|ヽ/ \ /|ヽ;;;;\ヽ 曰 ノ/;;/、/;;|/ ノ, \;;;;;;;;;;;;;;|/;;;;;;;|
ヽ--‐'" |/// /--//lニ─、/ ̄ ゙゙̄"\;\;;;_ヽ-'"'";;;/;;;/ ヽl ゝ‐‐'"‐'|---、l
|/ // | |;;///、==,,=、 ゝ、;;;;/三三三、;;;;/ノ\ ゙''''、 、/--、;;;;;;;/ ‐,-‐゙゙ヽ
ヽ/イ ヽ |;/=ゝ‐‐'' ヽ゚ノ /\ヽ、ヽニ二ニ‐',///\ ゙゙'''ヽ‐| ヽノ-/ヽ /
./ l‐/"ヽ ソ__,,,-‐-‐'ニ/\ヽ‐,イ‐;;;;──'";;ゝ、ヽ//ヽ、 / | /|ヽ" /|
.〉 /ヽ,.ヽ‐''" ヽ‐'''"l、/ヽ‐'''‐'" \;;;;;;;;;;;;/ ゙'''ヽ=-、,,,,ヽ ヽ .| 〉| l,,‐";;;;;;;|
// /三、ヽ"/"";;;;;;;;/|‐フ'" / ,.‐''‐-‐''''、 \ ヽ ノ l_/l、|l"'l、;;_;;ノ、
/''''‐‐|三二ヽ‐、--‐"ニl // / / .\ ヽ-,,,, | / ヽl ||ヽ" | |
/ |=二二l|___/‐/ / ‐'",.--''"、 >‐- ヽ /ヽ--| | | .|
| /;;;;;__;;;;;;;;;;;─‐/ ヽ、l ヽ、 //;;;;;ヽ、__,,,,/フヽ,.-'" / | / ヽ--ヽ、__ .ヽ
築城のポーズをとる徳川家臣団の皆さん
そこで家康は、入城したその年から江戸城の再構築に乗り出した。
この時、家康によって城の敷地が広げられ、文禄元年(1592)には西の丸が一応完成、
また、道三掘の開削、神田上水の設置、城下町の整理なども行なっている。
この時点での江戸城普請は、まだあくまで「徳川家による普請」であった。 - 739 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:28:19.48 ID:YXM5/260
- ______
,;i|||||||||||||||||||||||||||||||ii;、 _/
/||||||||||||||||||||||||||||||||||||||ii;、 \
/ ̄ ̄\||||||||||||||||||||||||||||||||||||ii;゙ヽ, /
'" ̄ヽ ヽ!!|||||||||||||||| ||||||||||!!"ヘ <
ヽ ゙!!!|||||||||||| |||||||!! iヽ── /
|||l ゙゙ヽ、ll,,‐''''"" | ヽ|||||||||
|||l ____ ゙l __ \||||||||| さあ、お前達には、
||!' /ヽ、 o゙>┴<"o /\ |'" ̄| これから天下普請を命ずる!
\ / |ミミヽ──‐'"ノ≡- ゙'──''彡| |、 | |
 ̄| |ミミミ/" ̄ 、,,/|l ̄"'''ヽ彡|| |、/ / クックック…。
ヽ、l| |ミミミ| |、────フヽ |彡l| |/ /_ 将軍となったからには、
\/|l |ミミミ| \_/ ̄ ̄フ_/ |彡|l/  ̄/ もう今までのように優しくはないぞ…!
\ ノ l|ミミミ| \二二、_/ |彡| フ
 ̄\ l|ミミミ|  ̄ ̄ ̄ |メ/ \
| \ ヽ\ミヽ  ̄ ̄"' |/ /
/ \ヽ、ヾ''''ヽ、_____// /_
/ ヽ ゙ヽ─、──────'/|  ̄/
. / ゙\ \ / / \__
───'''" ̄ ̄ ゙゙̄ヽ、__,,/,-'''" ̄ ゙''─
そして、関ヶ原の決戦を経て、征夷大将軍になったその翌年・慶長八年(1603))、
家康は、「天下普請」として、諸国の大名に江戸城普請を命じた。
この時、それまでの本城の区画を大幅に拡張、
本丸をはじめ、二の丸、三の丸、西の丸などや、それに伴う掘・石垣の大幅増築が行なわれた。
また、神田川の開削、及び、その際に出たものや堀を掘った際の土を用い、
城の近くまであった日比谷入江を埋め立てるなど、江戸の地形自体の改造も行なわれた。
当然、これほどの規模の普請が1年で終わるはずも無く、
この普請事業は、慶長十九年頃(1614)まで断続的に行なわれたという。 - 740 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:29:42.93 ID:YXM5/260
- そして、家康没後の元和四年(1618)、
二代将軍秀忠により、再び「天下普請」が諸国の大名に命じられた。
////////| /ヽ / ヽ
////////| | ヽ / ヽ /\
////////| | ヽ / ヽ |\ / \
////////| | ヽ / ヽ | \ / \
//////// | ヽ / | | | \ / \
/////// | ヽ / / \! | | \/ \
/////// | /\ V / ヾ、∠___|
/////// ∠ \ / _-― ̄`\
//////// | ̄ -ヽ \ / /  ̄| \
//////// | | \ \ | / / / / ハーハッハッハ!!!!
/////////| ヽ、_ (\\_ |__/ /◯ _,.-' /
///////// | ._ ` ‐-‐' ヽ!.l|, l__/ヽ‐-‐‐'´ __,. / さあ、俺の天下の始まりだ!
//////////|  ̄=≡/ =i i= ヽ≡=== ̄ \
////////// | | 「 -┐ \ 天下普請に参加しやがれ!!
////////// | /| , ヘ /ー \
///////////| __ヽ| ヽ / /| / /
/////////// | |‐--二二二二 =-イ / / / /|
/////////// | Y´ `、/ / / / | /\
//////////// \ | / / / / | / \
//////////////\ | / / / / | / \
///////////////ヽ !二二二二/ / / // | / \
////////////////ヽ ━== / / |/ \
/////////////////\_____/ /
////////////////
二代将軍:徳川秀忠
(とくがわ ひでただ)
秀忠による天下普請も、家康の時と同じく断続的に続けられ、寛永六年(1629)までの間で、
家康時代より続いていた神田川の整備、外堀の拡張、天守の建て替えなどが行なわれている。
また、これまでの間に地震などが発生したため、その修復作業も追加されている。
なお、この時の秀忠の命による天下普請は、「御世替之御普請」と呼ばれ、
天下の実権が家康から秀忠に移った事を示す為のものでもあったと言われている。 - 743 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 22:31:57.92 ID:EB.OIaY0
- 何だか懐かしい顔ぶれが続く……
これだけ読んでも、結構な大工事のように思うけど更に? - 742 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:31:23.39 ID:YXM5/260
- かくして、天正十八年(1590)から45年の歳月を経て、
徳川家は、江戸城を「天下人の城」として造り上げて行ったのである。
【慶長七年時点(天下普請前)の江戸】 線の部分が堀(or石垣) /::
ヽ, /::/
ヽ, /::/ 隅
│ ./::/ 田
ヽ /::::丿 川
┌] [┐ {::::r'´
j.........`ヽ、,,__ |::::|
〈....................}...ヽ ※ 凸 : 江戸城本丸 {::::|
j、_〉ヽ;........_,,,ゝ┬'゙ ヽ::ヽ.
fー、....ノ...........{ 凸..ヽ、 ヽ::::\
. ソ...................\........l....)\ )::::::)
{ .......................)...._l_チ-ォイ ̄ ̄ ̄フー-――z____/::::::/
〉....................Yー'゙ ノ // \:::::::::::::::::::::::::::/
`ヽ、............../ / // ヽ__.:::::::::::::::/
ヽ_j トマ / / ..ヽ─丶 /:::::::::::::j´
.ヽ、__j'__./::::::::::::::::::::ゝ . _j::::::::::::::j´
. ` `ヽ.::::日比谷:::::::/ {:::::::::::::{
{ し'( /:::::::::::入江:::| .ノ:::::::::::ヘ
`ヽ, ヽーy' /,::::::::::::::::::::::::::| /::::::::::::::(
)_ノヾ、/´ヽ、__ |::::::::::::::::::::::::::::ヽ,__丿::::::::::::::::`}、
.`ヽ、イ_ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、
ソ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/:::::::::::::::::::::::::::::::江 戸 湊::::::::::::::::::::::::::: - 744 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:32:34.10 ID:YXM5/260
【寛永十二年時点の江戸】 /::
ノーイ`ー──-、___ /::/
メ L_ /::/ 隅
丿 `ヽ、神田川 /::/ 田
/ `ー──、___ ./::::丿川
/ ┌] [┐ `ヌー{::::r'´
/ j.........`ヽ、,,__ |::::|
〈....................}...ヽ、__ {::::|
j、_〉ヽ;........_,,,ゝ┬'゙ `ー .ヽ::ヽ.
fー、....ノ...........{ 凸..ヽ、 ヽ::::\
. ソ.................\........l....) )::::::)
ヽ......................)...._l_チ-ォイ ̄ ̄ ̄フー-――z /::::::/
〉....................Yー'゙ ノ / .ノ\ /:::::::::/
`ヽ、............../ / / \__/ヘ:::::::/
ヽ_j トマ / / ノ´ /::::j´
ヽ、__j' / ノ _j::::::j´
. ヽ} `} / ヽ、_ {:::::::{
{ し'( l {_/ .,;へ./ー――‐┤} .ノ:::::::ヘ、
`ヽ, ヽーy' ゙. / ____}::`´,-ャ:::::(
)_ノヾ、/´ヽ / /::::::::::::::::::::::::ノ゙゙ 丿:::::::`}、
イー、__/ /:::::::::::::::::::::::::::::{_丿::::::::::::::::`ヽ、
人__/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/~~´::::::::::::::::::::::::::江 戸 湊::::::::::::::::::::::::::::::::::- 746 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:33:55.17 ID:YXM5/260
- なお、余談の上、嘘かまことか怪しい話ではあるが、
江戸の都市計画には様々な呪術的要素が盛り込まれ、
天海僧正がその指揮を取ったという説がある。
_,. -―,.、
_,. '" .:. ヽト-、_
_,. -'´ .: 丶、_ ``ー_ッ'" ̄`丶、
_, '´ 〃 >ー'""丶ソ ` ̄ ̄:.:.:.:.:.:.:.:......:.`ヽ、
,. " 丶.: "":. /彳ニ=彡'ヾミ、.:.:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:.:.:.:.. ヽ
/ . '.:.:.:.:.:.:.:. 、,l /r'',二,_,.、ti} .:.:.:.:.、 l
l :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.v':,(ヾ'、r。ュ;;t,。ッf7:.._.:.:ノ 、ヽ. l| l
{ .: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. し! `゙ラ、_)゙´l|':.:.:.:.:.:.:.:z、 _ ヽ ,トシr' まあ、どの程度信憑性があるかは
'、 .: :.:.:.:.:.:.:.:.:.,. - /,ヘ '卞= 'ライ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:} 丶 :.:./ はっきりしないんですけどね。
ヽ .: .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:{ヽ` ー-彡イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.ノ-、 / :./ 私の素性と同じですな。
l:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{:.:.:.:.|:.:>‐。‐f´:.|:.:.:.:.,、_:.:.:ヾ"' _,ィ":.:.l
l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}/:.:|。:.:|:.:.:|:i:.:.:. t::.ヾ::. .:.:.:.:.:.:.:/
`ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./|:.:.:{。:.:.!:.:ノ:l:.:. r- ニ..:.:.:.:.:.:.:.:.:./
'、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.:|:.:.从__|/:.:.l:.:.、ヾ:.:_:.:.:.:.:.:.:.:.:/
ヽ、:.:.:.:.:.: /:.:.:ヽノ「l:.:|:.:.:.:',:.:.:.、___,,. ィ"
/`丶、:.:,イ:.:.:.'、;.:.:.lニ ニl!:.:.:.:.',:/ |:.:..... ',
!:.:.:.:.:.:`´:ト-、_',:.:.:.:l」:.:L_ノ:. ノ!:.:.:.:..... 」
「 ̄ ̄``l:.:.:.:.:.:.:` ̄ ̄`T'ー:.'"´ L.:-‐.:'´..l
南光坊天海
(なんこうぼう てんかい)
その詳細についてはここでは述べないが、
この件について、一点、柳生と微妙に関わる点がある。 - 747 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:35:10.34 ID:YXM5/260
- それは、この呪術的都市計画に、
陰陽師として幸徳井友景が関わっていた、という話である。
x - ─ z 、
,. z=イ ヘ
イ .YMヘ ヘ
l ィ i i リリ ̄ ヤリリ ヘ l!
{ .ノイイ.イ` ≠イソ. ノ やあ皆様、ご無沙汰してます。
ー≦斗イzi!´ ̄`YY´ ̄`iイ=z 但馬守殿の従兄弟で朝廷の陰陽頭、
Y .i jl ヘ _ ノ .、 _.ノヤ} 従五位上の幸徳井友景です。
ヘ _ z ゝイl! r - ァ 込ン、 今年で53歳ですよ、早いもんですねぇ。
Y .{! j!、 ヽ / /イハリ
. ゝ z.込ソj ヘ ¨ イ込ン._
≦≧z´ ̄r 、≒r > <z≧Yイ,:::ヘ´ ̄ ><
. ::::::::::::::::::ヘ.∧::::xz._ jイ::::::ヘ` ≠=イ
::::::/:::::::::::::: ',7ハz≠y、 ̄ ¨´::::::::::::〉 0
:::/:::::::::::-:-::ヤ/////,ヘ:::::::::::> イz、 _ ,. 斗
イ:::::: ̄:::_ ,: zj/////.ハ’_ >"><:::::::::::::
:::> " ´ ヽ ,'/////.j!ー ¨  ̄.j.○.レヘ:::::
_.//////7´ \∧フ! /ヘ
ヘ ,. ィ .V/////7 _ .j、Y
/ゝ / /、ヘ // j!  ̄ ー .i ,.ィzzz
:::::::ヘ ヘ >.7o j//////
::::::/:ヘ >ー ’z{二二二≒z ノ/////
幸徳井友景
(こうとくい ともかげ)
尤も、友景は当時の陰陽師としては最高格の人間ではあるが、
朝廷の陰陽頭である友景が、幕府の普請のために協力したのかというと疑問ではあるし、
また、史料的裏付けがあるわけでもない(>>1もネットでたまたま目に入っただけ)ので
信憑性は皆無と言ってもいいが、ネタとしては愉快なので紹介しておきたかった今日この頃。 - 749 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 22:38:34.83 ID:/4268XU0
- 友景もそんな年齢になったのか。
- 751 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 22:39:16.92 ID:xGyaAc20
- おお!仏教呪術に陰陽柳生!
あとは朝鮮妖術があれば光と闇と恨があわさって最強に見える。 - 748 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:37:10.28 ID:YXM5/260
- さて、話は戻る。
ここまでで説明した通り、江戸城はこの時点でかつての大坂城すら超える巨城になっていた。
だが、実は未だ未完成なのである。
,, - ―- 、
,. '" _,,. -…; ヽ
(i'"((´ __ 〈 } 正確に言うと、江戸の街自体が広がった分、
|__ r=_ニニ`ヽfハ } それに合わせて新たに堀や石垣を作る必要が出たのさ。
ヾ|! ┴' }|トi }
|! ,,_ {' } 見ての通り、今のままだと備えが穴だらけじゃないの。
「´r__ァ ./ 彡ハ、 これじゃあ攻めてくれと言ってるようなもんだぜ。
ヽ ‐' / "'ヽ
ヽ__,.. ' / ヽ (↓以下、地図の※が家光の言及箇所)
/⌒`  ̄ ` ヽ\_
/ i ヽ \
,' } i ヽ
【寛永十二年時点の江戸】 /::
ノーイ`ー──-、___ /::/
メ L_ /::/ 隅
丿 `ヽ、神田川 /::/ 田
/ `ー──、____ ./::::丿川
/ ┌] [┐ `ヌー{::::r'´
/ j.........`ヽ、,,__ |::::|
〈....................}...ヽ、__ {::::|
j、_〉ヽ;........_,,,ゝ┬'゙ `ー .ヽ::ヽ.
fー、....ノ...........{ 凸..ヽ、 ←※ ヽ::::\
※⇒ ソ.................\........l....) )::::::)
ヽ......................)...._l_チ-ォイ ̄ ̄ ̄フー-――z /::::::/
〉....................Yー'゙ ノ / .ノ\ /:::::::::/
`ヽ、............../ / / \__/ヘ:::::::/
ヽ_j トマ / ←※ / ノ´ /::::j´
ヽ、__j' / ノ _j::::::j´
. ヽ} `} / ヽ、_ {:::::::{
{ し'( l {_/ .,;へ./ー――‐┤} .ノ:::::::ヘ、
`ヽ, ヽーy' ゙. / ____}::`´,-ャ:::::(
)_ノヾ、/´ヽ / /::::::::::::::::::::::::ノ゙゙ 丿:::::::`}、
↑ イー、__/ /:::::::::::::::::::::::::::::{_丿::::::::::::::::`ヽ、
※ 人__/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/~~´::::::::::::::::::::::::::江 戸 湊:::::::::::::::::::::::::::::::::: - 750 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:38:35.58 ID:YXM5/260
- | ! | | |
| │ 〈 ! 人
| |/ノ二__‐──ァ ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ  ̄ .Y  ̄
/⌒!| =彳o。ト ̄ヽ '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ ! |
! ハ!| ー─ ' i ! `' '' " ||ヽ l | そこで、今回の普請で、
| | /ヽ! | |ヽ i ! 堀、そして石垣を完成させ、
ヽ { | ! |ノ / 江戸城の惣構を仕上げるんだ。
ヽ | _ ,、 ! , ′
\ ! '-゙ ‐ ゙ レ' あと、見附桝形や橋も作っておかないとな。
| `! /
人 ヽ ゙  ̄  ̄ ` / | (↓以下、地図の”・”付き部分が今回の普請箇所。
 ̄ .Y  ̄ |\ ー ─‐ , ′ ! あと、☆は見附桝形(または橋)の築造箇所)
| | \ / |
【江戸城惣構完成図】
\ /::
ノーイ☆──-、___ /::/
☆ L_ /::/ 隅
丿 `ヽ、 神田川 ./::/ 田
/ . ☆ー──、___ . /::::丿川
/ . ┌] [┐ ☆ー{::::r'´
☆ . j.........`ヽ、,,__ |::::|
/・ 〈....................}...ヽ、__・・ . {::::|
ノ・ j、_〉ヽ;........_,,,ゝ┬'゙ `ー、_ ヽ::ヽ.
|・ fー、....ノ...........{ 凸..ヽ、 ・・・・`ヽ, ヽ::::\
☆・ ソ.................\........l....) ・ } )::::::)
〈・ ノ......................)...._l_チ-ォイ ̄ ̄ ̄フー-――z /::::::/
\・ 〉....................Yー'゙ ノ ・ / ノ\ /:::::::::/
彳・ `ヽ、............../ / ・/ / \__/ヘ:::::::/
|___☆. ヽ_j トマ / ・/ / ノ´ /::::j´
・・・ヽ{__・ ヽ、__j' ・/ / ノ _j::::::j´
. ヽ} `} .・/. / ヽ、_ {:::::::{
{ し'( l { _/ .,;へ./ー――‐┤} .ノ:::::::ヘ、
`ヽ, ヽーy' ・・・・ ・`ソ☆ / ____}::`´,-ャ:::::(
)_ノ☆、/☆ヽ☆・・ ノ / /:::::::::::::::::::::::::::ノ゙゙ 丿:::::::`}、
`ヽ、イー、__/ /:::::::::::::::::::::::::::::{_丿::::::::::::::::`ヽ、
人__/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/~~´:::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/::::::::::::::::::::::::::江 戸 湊 - 752 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:40:18.85 ID:YXM5/260
- _,..-──- 、、
,、-'"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``ヽ、
,r'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`、
/::::,r'゙ァー-ー'ア"リijk´ ̄``""´``i::::::::i
,!::::::! ,!トゝ、 l:::::::|
|::::::! ,!ヾ、,,_ ゙i:::::!
|::,::l ,ィニニニ二r'´ ゞ二ニニニゝ、 ,!:::j さっきも言ったが、
,rゝ;l. ´ ,ィ=≡'´レ '`ヾ==-、 .! !^i これで、神君様以来、五十年近くに渡る江戸城普請も、
.i r、i;i ' ´:; ` ` リイ^! .ようやく完成するわけだ…この俺の代で!
| ソii j l!ヽ l
i ,!( ,! `ゝt''´ | j!,! しかも、父上が亡くなられて以来、
`、. `i _,,_ __ ,!レ'/ .初めて俺自身で命を下す天下普請…!
\! ィ-‐ーー-ゝ ,!,イ これこそ、この俺の「御世替之御普請」に相応しい普請じゃないの。
i、 ー一 / i/
|`、 / 'i 胸が熱くなるぜ…!
| \ ; ,イ |
| \ ___,__, ィ´/ |
_,! / l、_
,,、-‐ ''"´ i ; ! !  ̄``''ー- 、
l ; ,' ,' ! ;
家光が将軍になった後も、天下普請は続けられていたが、
(例えば、寛永四年(1627)や寛永六年(1629)にも江戸城の普請は行なわれている)
それらは大御所秀忠の存命中に指示されたものであり、
家光自身が「天下普請」を命ずるのは、これが最初であった。
そのため、家光にとってもこの普請は意気込みの入った事業であったであろうと思われる。 - 753 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:41:45.09 ID:YXM5/260
- さて、そのような普請事業の奉行に命ぜられたのが宗矩たち4名であるが、
流石にこれほどの事業となると、命じられてすぐに始められるはずもなく、
かなり手前の段階で準備が始められている。
_■_ ________________
|∵∴∵|:::ー-ーーー-ー─ーー--ーーーー-ーー-ー,||
|∵∴∵|:::: i ||
|∵∴∵|:::: ; ||
|∵∴∵|:::: :; ||
|∵∴∵|:::: | ||
|∵∴∵|:::: ; ||
|===|:::: 天下普請のお知らせ . ! ||===-3
|∵∴∵|:::: ; ||
|∵∴∵|:::: ; ||
|∵∴∵|:::: 土井大炊頭 | .||
|∵∴∵|:::: 松平伊豆守 i .||
|∵∴∵|:::: 阿部豊後守 .; ||
|∵∴∵|:::: 堀田加賀守 .| ||
|∵∴∵|:::ーーー ーー- -ーー-ーー-ーー-ーー─ ||
 ̄■ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
、_彡 ////// ,ィ ///! / 、\ ミ三ミヽトノ
〃彡'/ ,//// .| // .| /.| /ヽ ミ 、 ヽ }__,
|/ // ,∠//=、{ |{ {∠{.|=| l ト、 \ ヾ三彡' / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
从{ /´彡′_\ Ⅵ リ \{ ヽミ ,ト、 } ヽ. | ウチ(細川家)は石垣担当かァ~。
}∧ ,/弋_ラ、 |` ヾ、 代__テ=、 } リ、レ' } } | で、奉行には但馬殿や民部殿と…。
、_ノ_ノ| `ー一´ / `ー一 ´,/イ /ヽ 从,ィ ∠ …聞いてた通りだ。
 ̄|/| r‐'‐、 、_フ_ノイ ミ三彡' \_____
{ ,/! ゝ ‐ .  ̄ /\_> }リ ,
、_ノ .| ‐-r─-、__,、 ./_,ノ、ミ三彡′
 ̄ ̄ヽ こ二´ ,イ /∨`┬ ´
ヽ . < /..:.∨}ノ
r{ヽ . < ,/..:::::::/  ̄ \
_ト.\`ー一 ´ _/.:::::::::::/.::::::::::::::. `ー-、__
/..:::::ト、::  ̄「| 「「 ̄ ::::::::::::::::/..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
細川越中守忠利
(ほそかわ えっちゅうのかみ ただとし)
まず、寛永十一年(1634)、諸大名のところに十一月十九日付の年寄連署奉書が届けられた。
その内容は、
① 再来年(寛永十三年)に江戸城普請の手伝いを命ずる(&各家の大まかな作業連絡)。
② そのための資材置き場などは江戸と伊豆に与える。
③ 公儀普請奉行には、宗矩をはじめ四名が就いたので、何かあれば彼らに相談する事。
というものであった。
この将軍家の意思を伝える奉書が諸大名に届けられたことで、
宗矩たちは正式に公儀普請奉行として就任する事になった。 - 754 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:44:03.70 ID:YXM5/260
- ヽ、ー=ニ''´::... ::::::: : :: ..::::`'''´く 、)ー'
,r‐`゙゙´::..... ::::::::...:.: ..::::::::::::::`ヽ_,.)
、_ _/'´::.. ...:::::: ::........::::::::::::.......::::::::....::':,゙つ
`7:::::::::::::::::: ..... .......:::::::::::::::::::: ::... ::::::<
,:':: :::::::::::: .. ...:::: :::::::::::::::.......::::.. :::.. :::::::::)
i::::: .:::::::: .:: .::::::. .::::: .::::::::::.....::: ::. ::... :. :::::',
;l:::::::: .: .:: .:::::::::..:.:::: : .::: :,-、;'゙゙',:::.::ト、:::... / すぐに石材の確保について公儀に相談ッ!
!!::::::: .::: .::::::::: :::::::: ::: : :l ::: ,':: ::l !::ド、ー、 それに、ウチの普請役を決めるぞッ!
',!:::: :: ::::: : : .::::: :.::: :.::::) /:ィ:::,' /;/,=,!:.::,|
ゝ:: ..::: .: .::::::/!.::::,'!::::::,' ノ'´/:/ィ'" O':::/ !
/,:::::::: .::::: .:::ノ:,':ィ,:'/イソ、 i /ノ' ー''´':/!,.)
'"´,'::::: :::::::イ!´フ'r'''ァ´Oゞー '´ ! /'´ /'|'´`ヽ
!::. :..ヽ、:::ヽ、_`''ー''"´ '´ _', ' '、 ! ヽ
!',::::::::::/ー、'´.. .. . ( _)_,..、・ !/ ,!
ヽ',:::::::`丶、!、ー-、_ :: , -- ''´-'_,.) ;! ,.ノ'´`!
ノ::::::. : ::::::! '、::.. ', /´`ニニ´''゙゙)ニ! ,!',/ ノ'´`),、,_
フ,:::::..:. :.:,' `丶、ヽ ヾ、ー--_ ニ´'ノ ! ':, '´ /,.,、,.、 _
'"´ ヽ::::::::,:'! l`丶、 ゙ ー‐ ''´ ノ 'i'''ー- 、 /´ ' ヽ
,.ニ´‐''´' ∧:: ! ` 'ー--- '´ ,' `、 ノ!゙丶、
__ _,... __. '´!、_ / ∧ :. ', / ::::./ ! r' | >‐''゙゙゙゙丶
,. ''´ゝ '゙ ゙''ー、 ヽ ノ ', : ヽ / :/ ! ,.. '゙ ト´
この奉書を受けて、各大名家は各自の作業の為に、早速準備を始めた。
例えば、石垣普請を命じられた細川家の場合、早速この奉書への返答として、
江戸と伊豆に与えられるという作業場(伊豆での石切り場と、江戸の石揚げ場)について相談し、
また、国許へも指示を出し、普請体制を整えている。 - 755 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:45:44.60 ID:YXM5/260
- なお、天下普請は「将軍家が諸大名に命じて普請をさせる」もののため、
必然的に、多数の大名家が集まり、一つの作業に取り掛かることになる。
そのため、その作業体制は以下のような構造になる。
【天下普請における作業体制図】
■全体図
■←幕府
┌┬┬・・・┬┬┼┬┬・・・┬┬┐
□□□ □□□□□ □□□←諸大名
■内部体制
┌── .【幕府】. ──┐
│ .|
│ 将軍家 .....|
│ ↓ ...|
│ 年寄衆 .←───┐┌─【大名家】─┐(← ※大名家は100家以上)
│ ↓ ...| │..| ...|
┣━.(実務者の壁).━┫ ┌┴──→藩主 |
│ ↓ ...| │ ..| ↓ .....|
│ 公儀普請奉行 ←─┴┬─→普請奉行 |
│ ↓ .| │..| ↓ .....|
│ 公儀普請下役 ←──┴─→普請下役 |
│ .| ..| ↓ .....|
└────────┘ | 足軽 |
..| ...|
└──────┘
↓
.日雇人足
現代に置き換えてみると、「天下普請」とは大型公共事業のようなものと言える。
そのため、上記の各役職は、以下に置き換えると、イメージ的に近いものになると思われる。
【幕府】 → 【官公庁】
将軍家 → 総理大臣
年寄衆 → 大臣
公儀普請奉行 .→ 官僚(管理者)
公儀普請下役 .→ 官僚(現場担当)
【大名家】 → 【ゼネコン】
藩主 → 社長
普請奉行 → 部長
普請下役 → 課長
足軽 → 現場社員
日雇人足 → バイト - 756 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:47:36.64 ID:YXM5/260
- 事業としての天下普請の開始が年寄衆から通達された後は、
基本、この件についての幕府側責任者は公儀普請奉行となり、
各大名家の責任者たる普請奉行と各々実務と交渉を重ねながら、普請事業を進めていくことになる。
そのための会所も用意されており、寛永十二(1635)年三月頃には、
既に公儀・大名家の普請奉行が日々寄合を繰り返していたという。
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●)
| (__人__) 細川家への普請場所の割り当てについては、
| ノ 公儀としては○○を…。
| ∩ノ ⊃ }
/ヽ / _ノ }
( ヽ / / ノ
ヽ “ /_| |
\__/__ /
::::::::::::::::::::::::::メフ人::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
::::::::::::::::::::::ノ / / |;|\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
::::::::::::::::::ノ ノ / |i \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
::::::::::::::::ヒ_/ __ノ \ ~ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::/
:::::::::::::/ \ \::::::::::::::::::::::::::/
:::::::::::::ヒ,,,,,;;;'''''ヽ /;;;;;;;;,,,,,,,,,, ヽ::::::::::::::::::/
\::_|____i ______'''';;;;_フ_/::/:/
ヽ{;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;k__i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;,;;;;ヽ;;;;;//ヽ
|;|' ̄ ̄ ̄フ;;;i;;;;;i;;| ̄ ̄ ̄ ̄|;;;;;;;;;;;;//ヒ| いえ、我が家としては
|| /'/~ ~|'| |'| ̄~ >))'/ 是非××をお請けしたく…!
ヽニ====ソ Lヽ=====-! い /
| / 入 人_ノ
ヽ ( ,_ノヽ /Y
! /ヽ__ノ \ //kヽ
| | _ ___ i // ヽ;:\
\ /ヽ____/ ヽノ // |::::::|ヽ
/::::ヽ ー / / |:::::|::::::\_
ー-‐'''/::::::/ヽ______/ / |:::::|::::::::::: ~ ̄ー-―
::::::::::::::/:::::/ \ / /:::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::/:::::/ \_/ /::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
細川家普請奉行:佐藤安右衛門
(さとう やすえもん) - 758 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 22:50:52.28 ID:EB.OIaY0
- 請け負う場所にも、何かあるのかな?
- 757 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:49:28.75 ID:YXM5/260
- 寛永十三年の普請開始に向け、
寛永十二年は、そのための準備作業の年であった。
::::::::::::::::::::::::::メフ人::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
::::::::::::::::::::::ノ / / |;|\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
::::::::::::::::::ノ ノ / |i \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
::::::::::::::::ヒ_/ __ノ \ ~ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::/
:::::::::::::/ u \ \::::::::::::::::::::::::::/
:::::::::::::ヒ,,,,,;;;'''''ヽ /;;;;;;;;,,,,,,,,,, ヽ::::::::::::::::::/
\::_|____i ______'''';;;;_フ_/::/:/
ヽ{;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;k__i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;,;;;;ヽ;;;;;//ヽ
|;|' ̄ ̄ ̄フ;;;i;;;;;i;;| ̄ ̄ ̄ ̄|;;;;;;;;;;;;//ヒ| 『 私達、普請奉行が二人で、
|| /'/~ ~|'| |'| ̄~ >))'/ 御公儀と折衝をしております。
ヽニ====ソ Lヽ=====-! い / 朝から日暮れまで会所に詰めっぱなしで、
| / 入 u. 人_ノ 藩邸に帰れば、今度は殿に就寝まで御報告…。
ヽ ( ,_ノヽ /Y
! /ヽ__ノ \ //kヽ 正直、かなり疲れますね。
| | _ ___ i // ヽ;:\ あ、このことは他言御無用で』
\ /ヽ____/ ヽノ // |::::::|ヽ
/::::ヽ ー / / |:::::|::::::\_
ー-‐'''/::::::/ヽ______/ / |:::::|::::::::::: ~ ̄ー-―
::::::::::::::/:::::/ \ / /:::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::/:::::/ \_/ /::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
これは細川家の普請奉行、佐藤安右衛門が国元の家老へ宛てた手紙の一部である。
この時点で、各藩の担当者たる奉行たちは忙しく働いていたことがわかる。 - 759 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:51:01.36 ID:YXM5/260
- 必然的に、彼らを取りまとめる立場にある公儀普請奉行たる宗矩達も、
多忙な日々を送っていたであろうことは想像に難くない。
/ ̄ ̄\
/ ノ ヽ、.\
| (●)(●) | ××家の石船(石垣用の石を運ぶ船)が沈んだじゃと?
/ ̄ ̄ ̄ 丶人__).u. | 代わりの船の空きはあったか…?
/ \ ._|_____
, --'、 / `〉
/ ⌒ ) / /
,′ ノ / /
l T´ .._ ./ r'´ ̄ヽ
ヽ ノ ./丶、 / (  ̄ l
`'ー'´ | .`'ー'――┬― --、/ _.ノ
_ ,, - 、
, - ´‐'''' ヽ
i''''''''''''ヽ''''''- ヽ
}、 `、 、 ', こちらは…○○家の石置き場が足りない?
! '、 '、- _, =__', ',, ', そんなはずないだろ、どうなってるんだ?
! !-、 、´tjフ i ,'.', ,i ,'
',. !,!ヾヽ u. .l ,'__ノ、/ ,'-、
ヽヽ `゙ .レ ノi / ノ、: :`- 、_
'`二-' , .' レ /:::::i: : : ',: : :`: :‐‐---,,,,,_
,,'.、__, - ' K:::::::::::!--=ニ__: : : : : : /: : : :ヽ
_,/: /:::::::::ヽ l' ヾ:::::!__: : : : ;': : : : : ,': : : : : : ',
┌‐────┐: : : :i- 、_:::::i__ i l i_i/:::::/: : : ;': : : : : :i: : : : : : : :',
│ カガツメ .| : : : :i: :/:::::! `- l/i::::::::/: : : : i: : : : : :.i: : : : : : : : :i` i
├───‐─┴──────────────────────── - 760 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:52:02.86 ID:YXM5/260
- ,.イイ
/二 ゙゙̄ヽ、
,.へ ー-、 )ヽ
__l___!__,.r===ァ'<ミミ
| jハ、___ノ ヽミ} □□家と☆☆家の人足同士が喧嘩ですと!?
`┬プ ゚ー、 u. ノ/)) 両家の奉行は何をやってるのですかッ!?
i ヾ===、 } rノ ,._'フフ こちらにすぐ来るように言いなさいッ!
,. ‐--、_ ゙、} /γ} } ィj,.-''"ノノ
,.r-=ニ二二ニ=ー---L`==',.-‐''" -'',-'
,.-''"  ̄! | _-'_ノ--っー--、-、
r' | |_ノ ,r‐''"~、 `i `!
┌────┐ O O { し`ー´ j ヽ | ヽ
│ ホ リ | _Y" |:::::| ノ-、∠ | \
├────┴─────────────────────
./ニ - 安 全 第 一 - 二l
ヽ、 _______ ',
.、._`フ‐r-r'"r- 、:::::::l';ヽ::::';ヽ:::', 二ーr-r‐'´
.プl rl l:;' ', (イソヽト ヽ::i 入「スソ ヽ',l、ヾ
/', l l ` ‐-‐ ! ヽ! ‐-‐' / l ◎◎家の担当箇所が崩れただと…?
ノ リヽl l .u i /人 なんで掘ってもいないのに崩れるんだよ!
l ヽ\ :: . ' ::: /ト
l \\ --─── /
/ \\''  ̄ /l
/ `‐`-==〃 ト、
./ ',  ̄ ̄ ,' ト、',‐-、_
なにせ今回の普請は、石垣方に西国大名六十一家、堀方に東国大名五十二家、
合わせて百十三家、総石高にして一千万石を越える大名家が参加し、
その取りまとめを宗矩たち四人で行なっているのである。
無論、補佐役もいたであろうにせよ、多忙にならない方がおかしい。 - 761 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:53:15.11 ID:YXM5/260
- < ギャーギャー
< ワーワー
/ ̄ ̄\
/ \
| \i||i/ u..| …よし、これで○○家の分は終わりじゃ。
| (◎)(◎) | 後、どれほどあるのじゃ?
| (__人__) |
. ヽ `⌒´ ノ
´ ヽ ノヽ
/´ `\
/ / l l .___
__l l_¶______/_/__/ ヽ
\, ´-'ヽ  ̄| ̄ ̄ ̄ ̄| l二二二二l
ヾ_ノ | '''' ' | l二二二二l
| '''. -- - | '''..-- | l二二二二l:::..
| ..'' | ''-. ,| カキカキ…
|┃
|┃三
|┃ニ
|┃
───|┃
|┃ ガラッ
|┃
|┃
|┃
|┃三
|┃ニ
|┃
|┃ - 762 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:54:37.26 ID:YXM5/260
- 但馬守様ー!
お待たせしました!
. ∧_∧ ( ̄○ ( ̄○ ( ̄○ ( ̄○
(;´Д`) ( ̄○ ( ̄○ ( ̄○ ( ̄○
-=≡ / ヽ ( ̄○ ( ̄○ ( ̄○ ( ̄○ まだまだあるよ!
. /| | |. | ( ̄○ ( ̄○ ( ̄○ ( ̄○ 全部返事お願いします!!
-=≡ /. \ヽ/\\_ ( ̄○ ( ̄○ ( ̄○ ( ̄○ ( ̄○
/ ヽ⌒)==ヽ_)=( ̄○ ( ̄○ ( ̄○ ( ̄○ ∧__∧ ( ̄○
-= / /⌒\.\ || || .( ̄○ ( ̄○ ( ̄○ ( ̄○ -=≡ ( ´・ω・) ( ̄○
/ / > )| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| /ヽ○==○( ̄○
/ / / / .|______________| -=≡ / ||_ ||( ̄○
し' (_つ  ̄(_)) ̄ (.)) ̄ ̄ ̄ ̄ (_)) ̄(.)) ̄ し' ̄(_)) ̄(_)) ̄(_))
/ ̄ ̄\
/ _ノ;jijii;丶_ !
,ク(゜_))ij(_゜))!`i
| ヒlli(__人__).ソ /
l \ .,キ呪カ'/ /
.\ ヾ狂リ | {
/ヽ |ー-イ!_ノ`、
/::::/i_ノ|_/:;l:::::::|
|::/:::;:/;;:::::::::;|:::::::i
|/:::;:/;;:::::::::::;i;;::::ノ
|:::::;;:|;;:::::::::::::::r
\;;/;;::::::::::::::::!
|:::::::::::::::::::/
|:::::::::.::::::/
|:::::::::::::イ
こうして幕府と各大名家は実作業と調整を繰り返しながら、
来るべき普請に向けて、準備を進めていったのである。 - 763 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 22:55:27.91 ID:Agtj2Coo
- 終わらねえwwwwww
- 764 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:56:03.28 ID:YXM5/260
- なお、このように幕府と各大名家の利害や面子、その他様々なものが関わる状況になると
当然のように様々な駆け引きが発生し、自然、飛び交うのが「進物」である。
,__r'へ_
r,,-‐'__ __ `-、
〆 -‐" `′ `'ー.._`'ハ
/ / `ヽ ゙ヽ
!/ く\ /フ ヽ.ソ
l| ヾ| /ン′ |/ ちなみに、前に但馬守様たちに
.r=丶 ⌒ _. ⌒ lゝ、 羅紗をお届けしたのは十一年の十一月十七日。
|/' / '― l r.〉 奉行就任を告げる奉書が来たのが十九日でしたから、
゙‐| 丶-‐--‐ ,ムノ まさしく紙一重でしたな。
._r''''\ ,/ `--、
广 ゙ゝ、 ,.‐l′ `ヽ,
-′ _,,..,,/ ヽ、____,-'"_>-、 /‐-、
....r-‐''^;;;;;ヾこ=ニニニニニ=,ソ;;;;;;;;;;;;;´''''ヽ___亅;;;;;;;ゝ、
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ゞ, //;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;´;;;;;;;;;;;./ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ, _ソ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|| j|;;;;;;;;r ..ニ '' ヽ、;;;;;;;;;;;;;ゝ、;;;;;;;|
福間彦右衛門尉就辰
(ふくま ひこえもんのじょう なりたつ)
以前、萩藩毛利家の江戸留守居役、福間彦右衛門が、
宗矩たちのところへ進物を届けたのも、そのひとつと言える。
(その進物で何が得られたかは不明瞭ではあるが) - 765 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 22:57:53.92 ID:YXM5/260
- だが、家光が賄賂を嫌い、禁止令を出したこともあったため、
幕府側の重臣衆は、進物についてかなり慎重な態度を取るようになっていた。
,__r'へ_
r,,-‐'__ __ `-、
〆 -‐" `′ `'ー.._`'ハ
/ / `ヽ ゙ヽ
!/ く\ /フ ヽ.ソ
l| ヾ| /ン′ |/ でも、十二年二月二十三日、
.r=丶 - _. - u .lゝ、 但馬守様が自宅の普請をするということで、
|/' / '― l r.〉 合力金二百両を進呈したら、
゙‐| ---- ,ムノ 翌日に礼状添えて返されたんですよ。
._r''''\ ,/ `--、
广 ゙ゝ、 ,.‐l′ `ヽ,
-′ _,,..,,/ ヽ、____,-'"_>-、 /‐-、
....r-‐''^;;;;;ヾこ=ニニニニニ=,ソ;;;;;;;;;;;;;´''''ヽ___亅;;;;;;;ゝ、
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ゞ, //;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;´;;;;;;;;;;;./ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ, _ソ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;.|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|| j|;;;;;;;.r ..ニ '' ヽ、;;;;;;;;;;;;;ゝ、;;;;;;;|
/ ̄ ̄\
/ ノ \ \
| .(●)(●) |
. | (__人__) | この時期、立場的にそんなもの受け取れるわけないだろ。
| `⌒´ | ) ;;;;) 禁令的に考えて…。
. | | .) ;;;;)
. ヽ } /;;/ まあ、好意だけは受け取らせて頂くということじゃな。
ヽ ノ .l;;,´
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/
普請事業中、公儀普請奉行への進物などは、
「賄賂」と看做される可能性が極めて高かったので、この時の宗矩の態度は当然と言える。
ともあれ、このように直接普請に関わること以外にも、様々な動きがあったのである。 - 766 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:00:21.41 ID:YXM5/260
- / ̄ ̄\
/ \ で、普請奉行をやってるからって
|:::::: | 惣目付の役目を休んでいいわけでもないんだよなー。
. |::::::::::: | .上様の御相手や、門弟の面倒を見る必要もあるし…。
|:::::::::::::: | ....,:::´, .
. |:::::::::::::: } ....:::,, ..
. ヽ:::::::::::::: } ,):::::::ノ .
ヽ:::::::::: ノ (:::::ソ: .
/:::::::::::: く ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
|:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´
_,.-'"´ 三ミ、ー-、
/ / ィ /⌒`⌒ヽ\
/ / / / 夢 | ヽ
/ / イ´^ー、 ,.. 、)、 ',
, ' / / //ヽ、 ゚ゝ イ ゚ノ| |
//イ / /::::、 '´ ` ̄'|| | で、その間に俺を呼ぶ算段もつけていたのか。
/ /イ / |::::::| / _┗' イ 、| 還暦越えてよくやるぜ。
/ / |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,' | ハ:::::| / ;|/ | |\
/ / / ! \| | ./! ! |
, / / / |┐ \ `─彡' | !ヾー-、
/ /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ! `ヽ、
, ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、 ヽ
/ 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ' ヽ _,. ' 〉
かくして、寛永十二年は普請の準備のために過ぎていった…。 - 767 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:01:18.89 ID:YXM5/260
- さて、時は戻る。
寛永十三年一月八日、まず石垣方の諸大名六十一家のところへ
普請開始を伝える年寄奉書が届けられた。
_■_ ________________
|∵∴∵|:::ー-ーーー-ー─ーー--ーーーー-ーー-ー,||
|∵∴∵|:::: i ||
|∵∴∵|:::: ; ||
|∵∴∵|:::: :; ||
|∵∴∵|:::: | ||
|∵∴∵|:::: ; ||
|===|:::: 普請開始のお知らせ . ! ||===-3
|∵∴∵|:::: (石垣方の皆さんへ) ; ||
|∵∴∵|:::: ; ||
|∵∴∵|:::: 土井大炊頭 | .||
|∵∴∵|:::: 松平伊豆守 i .||
|∵∴∵|:::: 阿部豊後守 .; ||
|∵∴∵|:::: 堀田加賀守 .| ||
|∵∴∵|:::ーーー ーー- -ーー-ーー-ーー-ーー─ ||
 ̄■ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
この奉書を受けた大名家は、早速、普請開始のための鍬初めの儀式を執り行い、
ここに、寛永十三年の「天下普請」が始まったのである。 - 768 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:02:37.32 ID:YXM5/260
- 天下普請は、まず、石垣の築造から始まった。
また、一部国持大名達は、それに加えて見附桝形の築造も行なう事になった。
ーv'´ヽ^{~フ~v_~ゝく,ノ~i´_K´メv_~ーv'´ヽ^{~フ~v_~ゝく,ノ~i´_K´メv_~ーv'´ヽ^{~フ~v_~ゝく,ノ~i´_K´メv_~Kトー{_{、ヽ、j、_}~ス、
~,k'_~T"v~「^j,´)、_}ーv'ケ^~v__ゝ;~,k'_~T"v~「^j,´)、_}ーv'ケ^~v__ゝ;~,k'_~T"v~「^j,´)、_}ーv'ケ^~v__ゝ;く,ノ~i_jヘヽv~「^j´)、
ス、く,ノ~i´_K´ナv^ーヌ_ヽ^{~フv7_,r`ス、く,ノ~i´_K´ナv^ーヌ_ヽ^{~フv7_,r`ス、く,ノ~i´_K´ナv^ーヌ_ヽ^{~フv7_,r`}フ~vレン、ヽフv_,r`}ヽ
,}イ_,レ´i~,;k'_~メv^-チ_ツゝく,ノ~v^j,,}イ_,レ´i~,;k'_~メv^-チ_ツゝく,ノ~v^j,,}イ_,レ´i~,;k'_~メv^-チ_ツゝく,ノ~v^j,´)、_}ゝク-ヽヽノiス´ヽ^{、
~シ'_ノ`i~,k'_~T"v~「^j,´)、_}ーv'ケ^‐~シ'_ノ`i~,k'_~T"v~「^j,´)、_}ーv'ケ^‐~シ'_ノ`i~,k'_~T"v~「^j,´)、_}ーv'ケ^‐スj~シ'_ノ`iへヽ}v'ケ^~
k'_~T"v~「^j,´)、_}~ス、く,ノ_,ク~-{`yk'_~T"v~「^j,´)、_}~ス、く,ノ_,ク~-{`yk'_~T"v~「^j,´)、_}~ス、く,ノ_,ク~-{`y´K´ナv^ーヌ_{ソ\ヽく,ノ~i´ナ,、
jント、~i_イ^j_Y~i´ゝ‐`メ_ヌ~i´K´y'jント、~i_イ^j_Y~i´ゝ‐`メ_ヌ~i´K´y'jント、~i_イ^j_Y~i´ゝ‐`メ_ヌ~i´K´y'ト-ナv^ーヽ~‐`ー^‐゛゛'゛'';"‐'~
'、::'':;''^;:~-^:"゛゛:;゛::'';;"、‐;':~;^::'~":'、::'':;''^;:~-^:"゛゛:;゛::'';;"、‐;':~;^::'~":'、::'':;''^;:~-^:"゛゛:;゛::'';;"、‐;':~;^::'~":,;゛^゛:'~''^’::"''":;゛""゛
御普請ワッショイ!!
\\ 御普請ワッショイ!! //
~ \\ 御普請ワッショイ!!/ ~
__ __ __ ~
|\ _\ |\ _\ |\ _\
~ ( \|__| ). ( \|__| ) ( \|___| ) 石を運ぶモナー
( ´∀`∩ (´∀`∩ ( ´∀`)
~ (( (つ ノ (つ 丿 (つ つ ))
ヽ ( ノ ( ヽノ ) ) ) ~
(_)し' し(_) (_)_) - 769 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:04:05.34 ID:YXM5/260
- / _,,> - <,,_ ヘ
/ ,,.≦" { }::`ヘ、 ハ、
/ /,,_}::::::ヘ、 ノ::::::::::::::ヽ ヽ
/ // }_:::::--≧≦--::::::::::::::::ヘ ヘ
/ // /- ''"  ̄  ̄`'' -ミ ,,_.} ハ
| // / `-={_ |
{ // イ _,, --‐‐‐‐‐‐-- ,,,,__ __ ノヽ |
/ , ' / }'"´:.:.:.:.:.:.:.: :// /r弋又リ/`´: : :ヽ }
/ ,, ; / ,,- '´: : : : : : : : /:: // "''  ̄ /: : : : : : :}_,,.....ノ 報告します!
/ / /: : : : : : : : /: / ,X| : `''= ノ: : : : : : ヘ、 ,,ッ 我が家は、開始翌日九日には
_,,,_ / / }: : : : : : : :/'{: { ´ | ,,,___/: : : : : : : : :=''´ 担当の一番丁場に一間半の石垣を築き、
< r '' , ' / /: : : : : : : { レ' ;| `二フ: : : : : :,,,_:_ヘ,,ノ .また、三日目で見附桝形の土台設置を
:: :: :{ ;; , ' ノ /: ト ,,_: : : : :≧ ;|: "'''/: : : : : _ソヘ. ̄ .完了しました!
:: :: ::| ;; // {ヘ: | >-.._三.ソ --_-- /,,r- '''" }
:: :: :: } ;; /- " / ヽ { /iii}} (\ '' ̄'' / } { {ii} } ヘ
:: :: :: :ヽ ソ / | |iiiii| | ゝ`'ゝ,_ _,/"~} | |iiii| | ヽ
:: :: :: :: ヘ':.ヘ.....,,={ } | |iiiii| |>| }  ̄ / |''| |iiiiii| | ヽ,,_
:: :: :: :: :: ヘ:::}:: :: ヘヘ //iiiiii| | | | / レ |iiiiiii| | .// `''
:: :: :: :: :: :: ゝ:: :: :: ヘヘ、 //iiiiiiii| レ }、./ ,' } |iiiiiiiiiヘヘ .//:: :: :: ::
:: :: :: :: :: :/:: :: :: :: ::ヘヽノ /iiiiiiiiiiii| | ヘ. //iiiiiii :: ヘヽ、ノ/:: :: :: :: ::
:: :: :: ::/:: :: :: :: :: :: :: ::ヽ "iiiiiiiiiiiiiヘヘ ゝ //:: :: :: :: :: :ヽ,,ノ:: :: :: :: :: ::
:: :: /:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::iiiiiヘヘ、 //:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
:/:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :iiヘヘ、__.... - 彡:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ;;,,::. --‐‐ 二二二二´- '''''´´:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :
:: :: :: :: :: :: :: :: :: ::{ r''''´::  ̄:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
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蜂須賀阿波守忠英
.(はちすか あわのかみ ただてる)
普請状況については、概ね順調に進んでいたようで、
開始後の状況について、蜂須賀家当主・忠英は、祖父・蓬庵に向けて
上記のような報告を行ない、その後も順調に仕上げていった記録が残っている。
なお、忠英はこの普請についてかなりの意気込みを見せており、
ほぼ毎日、普請現場へ顔を出していたという。 - 770 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:05:30.17 ID:YXM5/260
- 尤も、何もかも順調というわけでは無く、
例えば一月二一日には大雨が降り、そのせいで細川家担当の石垣が崩れている。
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|||||||||||||||||||||| く ず れ た ・・・ |||||||||||||||
__ _ __
|\ _ノ、 |\_ヾ, 、 ,冫 _ \
( \|_`:、; ) ( \|_;'; ', ) (.;`;ヾノ__| )
( lll´A`∩ ( lll´A`∩ ( lll´A`) また積み直しだモナー…
(∪ ノ (∪ 丿 (∪ ∪
| │ | | │ | | │ |
(__)_)゚。∴(__)_)。・゚,.゚(__)_)
_ュ,ヶィ、j、
彡ミ巛三ミ、ィ
`ラ彡彡 ミミ三ミ く,
i彡彡ミミミミミミミリヽ、 上様の御検分があると思ったらこれかよ…。
ナ彡ィ川ミミミミジヽ 〉‐‐-、
/´ .入`)`ー' ,/.i レ′ ヽ
__,{ { ,. ヽ=</,ノ‐'´`ヽ. リ
,ノ´ 〉⌒ l Y >‐、,/}
,ノ ,.---く\_ ノ、 _,ィ′ /.∧}
i i´ ̄`く 、 \弋´ /´ ̄ヽl、_ ! ノ
{ ゝ-、 V ∧ `\ソ ,>'´__ノ {
ヽヽ ヽ n>‐--、 _/,.ィ´ フ´. ,.イ
`7‐-l'/ソノ `ヽ)))_,. =-r‐‐‐'´){::.
{ ,/ ゝ! / ∠ イ 7´ / , リ__/:.|:::::.
Vl、 i `Y´ .\|∧ / / ,ノ:.:.:.:.:.:.:.:ノ::::::::::
} i .| | )) ).|′/ ./ /ヽ、_,.イ:::::::::::::
V | ! //) リ/ / / /::::::::::::::::::::::::::::::::
l. ! /¨ `´.,′// /::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
|. ! :::| / /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
ト、__,| ...:::::| ′/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...
.人_,{:::::::::::ト-‐/::::::::::::::::::::::::::::::::::::.....
/´ ,ノ::::::::人.__j:::::::::::.:.:.:.:.:.
/ /´.:.:/ .{:::::.:.:.:.:.:.:.
レ//./ イ.:.:.ノ/./ ノ:.:.:.:.
U l リ ノ i´_( l j
`ヾ-'´ しUUuu'´
尤も、大勢には影響は出なかったようで、家光検分の一月二十七日までには
積み直しは完了していたという。 - 778 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:15:24.27 ID:Ab0jBsgo
- 細川家は細かい記録残してるから、そこらへんよく分かるんか。
- 771 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:06:41.68 ID:YXM5/260
- そして一月二十七日、家光による普請現場の検分が行なわれた。
この家光検分の時点で、既に蜂須賀家は担当分の石垣をほぼ積み上げ、
見附桝形についても、そのうちにはできる見込みの状態だったため、家光は満足し、
出迎えた忠英以外に、現場で指揮を取っていた家老や組頭、鉄砲頭などにまで満足の意を伝えたという。
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、
/ .::::::::::::::::::::::::;;:;;::,ッ、::::::::::::::::::::::::::::::'.,
l ,ッィrj,rf'"'"'" lミ::::::::::::::::::::::::::::::',
Y ,!ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::}
| くミ::::::::::::::::::::::::::::::::::l
. |、__ ャー--_二ゞ `i::::::,ィ ,、ヽ:::::::::::::::! よくやってくれたじゃないの…!
ゝ、'l  ゙̄´彑,ヾ }::;//ヽ ハ:::::::::::::::; この調子でガンガン頼むぜ?
゙ソ """"´` "´ 2ノ/::::::::::::::j
/ i , /|::::::::::::::ノ それによく見れば
〈´ ,,.._ i 't-'゙ |:::::::::::リ こいつらもなかなかいい体してるじゃないの。
ヽ,,、'~` ; l ヽ:ゝj、 お前達も頑張ってくれよな?
゙,_,-、_,ノ` /! / \
|/ ゙,`'" ,,y /; /
|/ 彡 ゙、-' / ; /
/|/ ゙、 / ;;',' /
/ `ー ─ぐ;;;;' ,' ノ
| ヾ_、=ニ゙、、,,_
| ,、-'´
_
/ jjjj _ 光栄ですモナ!
/ タ {!!! _ ヽ、 ┼
┼ ,/ ノ ~ `、 \ _
恐悦ですモナ! `、 `ヽ. ∧_∧ , ‐'` ノ / `j
∧_∧_ \ `ヽ( ´∀` )" .ノ/ / /`ー'
( ´∀`)  ̄"⌒ヽ `、ヽ. ``Y" r ' 〈 `ヽ
/ ) ヽ' / 、 `、 i. 、 ¥ ノ `、 ヽ∧_∧ お任せ下さいモナ!
γ --‐ ' λ. ; `、.` -‐´;`ー イ ┼ 〉 ´∀) ,-、、
f 、 ヾ / ) i 彡 i ミ/ / ノ  ̄⌒ヽ 「 〉
! ノヽ、._, '`"/ _,. '" } { ノ ' L `ヽ./ /
|  ̄`ー-`ヽ 〈 < _ ヽ. / `\ / , ' ノ\ ´ /
!、__,,, l ,\_,ソ ノ / /ヽ、 ヽ. ( ∠_ ヽ、_, '
〈'_,/ / / / ノ ヽ. ) i 、 ヽ
| | イ-、__ \ `ヽ { f _,, ┘ 「`ー-ァ j
l.__| }_ l \ \ | i f" ノ { /
_.| .〔 l l ノ _> j キ | i⌒" ̄ / /_
〔___! '--' <.,,_/~ 〈 `、ヾ,,_」 i___,,」
`ー-‐'
普請衆の皆さん - 772 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:08:20.31 ID:YXM5/260
- その後も普請は順調に進み、
翌月の二月九日には牛込桝形が土橋も含めて完成したという。
,~-,~-,~,
十 |_牛込桝形| + + +
_|_~~~~~~~~~ ┼ + *
__i .i-.、 __ +
rii | i_,! 'ー'l |,_l"'i ト, * 十 十
_ __.゙| '" ." |__ + +
└┘ i.L,r-''"i ̄ ̄i~~゙"i''-.,」_.|_iーi ___
┬─┬ト''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|..|,,__~".''''ーk,,i=i、.rii l"l,,l l.,l"i ト,.
┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー| |_~"'l'''' iー-i-.ニL." ___ ^.」
┬回┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~",-、.=、~|~"'l''.ーiー-.|'"|_._|__|~i''i| ┼
┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|~"|;;;|.|;;| .~"|".' ''l -i |r''i"□_| ~!|
┬┴┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~"|;;;|.|;;|._~'_"|"'l': ri'|i'"|_._|__||''i|
┴┬回ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|~"|;;;|./。!´。! ~!"゙i r |i'"|_._|__|~'i|
┬┴┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~"|//|/| | ~ (|i' |_._|__|~''i|
┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー| |_~"'l'''' iー-i-.ニL..|" ___ ^| +
┬回┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~",-、.=、~|~"'l''ーiー-トi|'"|_._|__|~''i|
┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|~"|;;;|.|;;| .~"|"'''l -i .r''|i"□_| ~!"|
┬┴┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~"|;;;|.|;;|._~'_"|"'l': ri'.|'"|_._|__|~.''|
┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー| |_~"'l'''' iー-i-.ニL.|" ___ ^.|
┬回┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~",-、.=、~|~"'l'' ーiー-ト|'"|_._|__|~''i| +
┴┬┴ri'"~|□ ̄| ̄~"l''ー|~"|;;;|.|;;| .~"|"'''l -i . r'|i"□_| ~!"l
┬┴┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~"|;;;|.|;;|._~'_"|"'l': ri'"|'"|_._|__|~''i|
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┬┴┬r''l"~ ̄| ̄ ̄|~゙"''i.|~"|//|/| ---^^  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
牛込桝形は、見附桝形の中では一番最初に完成しており、
また、他の桝形についても、それを追う形で順次仕上がっている。 - 773 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:10:11.10 ID:YXM5/260
- その二日後、二月十一日には幕府年寄衆が普請場を巡検している。
この頃には、他の藩の担当分も含めて、石垣・見附桝形ともほぼ完成し、
残すは後片付けなどの残作業のみとなっていたようである。
, -‐―- 、 , -― - 、 , - ― - 、
/:: :: :: \ヽヽ、 r'´::::::::::::::::::::::::ヽ、 //:: :: :: :: :: ::ヽ
.|:: :: :: :: :: ::ヽ、:: ヽ、 ./::l´,ゝ-┌、‐´`i:::l ,-/:: i:/::/⌒:: :: :: ::|
ヾ:: :: :: :: :: l:|Y⌒ 、`‐l:::ノ_,---ヽ--、__ヾ:l-'´:: l:: /::l '´:: :: :: :: :: :/ おーおー、見事なもんじゃないの。
ヾ:: :: :: :: ::l::ヾ:: :: |:: ::l::i f・ソ,. 、f・.>`):|:: :: :: 〉レ´:: :: :: :: :: :: ::/ 二月も掛けずにこれとは、やるねえ。
l:: :: :: :: ::|:: ∧:: ::l:: ::ilト、 ` , ` レi:::::::::::Sレ‐i:: :: :: :: :: :::/
ヾ:::lヽ:: ::|::l:: ::`ヾ_ヾi ! ゙ ‐' /レソ;;-っ´:: :: |:: i:: :: :/:: :/ これなら石垣は、
l::|;;l:: ::|:::!:: :: :/:.ヾ=l r┐ /__,/´ヽ:: :: ::l::|:: ::/:: :/ 後片付けに入ってもらってもいいでしょ。
ヾ!::l:: ::|:: :: ::/:. :.,,>》ヽ、. i ./-‐| ヾ、 ヽ;; :: |::l:: /:: :/ お疲れ様でした。
ヾ|:: ::l:: :::/:. :.ヽ'´:.i`ヽソZ二Zゞ,ノ!:. :. v:. :ヽ:: l::|::/:: /
i:: :::l:: /:. :. :. :.ロ:∧‐、_ヾ::/ `‐/l:ロ:. :. :. :ヾ!::l::l:: /
l:: :::|::/:. :. :. :. :./ ` /::l / l:. :. :. :. :. iノ:l::/
ヾ;: :レiヽ、:. :. :.〈 ./::::l ´ ,-└:. :. :., -|、::/
∨ lO) `ヽ _ ` ヽ.」:::;;;レ' ´ _, -―lol:.Y
i:. /「ヽ:. :. ;._ >‐'´_ , -―´ l:. :. :. :./l:. :.|
, ': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : レi
l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ノ
l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
{: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :l: : : : : : : : : : : : : : : : : : ヘ ありがとうございます。
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ハ、: : : : : : : : : : : : : : : ヽ: }
ノ: : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : / ヽ、: : : : : : : : : : : : : : : :`:''. - ':ソ
ヽ二三ノ{: : : :i : : : : : : : : : : : : : :ノ:/ _,,,,_=二ヽ; : : : : : : :ヽ; : : : : : : : /
l: : : :i : : : : : : : : : : _,;_,/:/ '''"´_ィ心7`}: : : : : : : : : \: :_:,,;ノ
丶: : :i : : : : : : : .:t弋゙タ//i : て_,,ノ: : : : : :_:_:_:_: ヽ:ヽヽ,
ヽ: :ハ: : : : : : : { `''' {:{ l ヾ; : :/三ヽ ̄ レ' リ l
}: ノ l: l: : : : : : ヘ ヽj ミ_; //:.:l l l
ノノ l: l: : : : : : :丶 ´ ,,_ _, 'l l:.:.:.l l ヽ、
ゝ;ヽヽ; : : : : :.\ ー‐ ´ l l:.:.:.:.l l ヽ
ヾ=- ヽ,,,: : : : ヽ、  ̄ l l:.:.:.:.:l l .._, - =' -`
/二ヽ ̄ }: :ノレ'丶...... -'_l l:.:.:.:.:ヘヽ , ' , '´
{ l:.:.ヽヽ /ノ ´ 「.「l´ l l:.:.:.:.:.:ヽヽ ノ ,,/
l l:.:.:.:.l l l 「l l l:.:.:.:.:.:.:.:ヽ/
l l:.:.:.:.:l l _,,..l 「」 //
//:.:.:.:.:ヘヽ / // // - 774 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:11:34.50 ID:YXM5/260
- そして二月二十日には、石垣担当の大名衆に将軍家より御菓子が下され、
同日、蜂須賀家では普請衆達に帰国の準備を始めさせている。
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ.
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ、
/: : : : : : : : : : : }: : : : : : : : : : : : : : : : l: : : :_; : ト、
|: : : : : : : : : : : ハ: : :l: : : : : : : : : : : : : :ゝ;_;_; イ:}
. {: : : : : : : : : : / {: : :ト、: :ヽ: : ヽ: : : : : : : : : : }:|
l: : : : : : : :/ ヽ; :ヽヽ、: :ゞ:_:ヽ、: : : : : : :/:l
}: : : : : : / '''ニ=-xゝ㍉ >,,-=_ゝ;,;___;, ノ: :} お前達、よくやってくれたな。
/: : : : : : { <_{゙::ラ_i ヽ / ´,,{゙::ラ_ヽ {: /`}: / .褒美については後でまとめるとして、
{: : : : :「ゞ゙,,,.  ̄ i i  ̄ }:.}f |:/ 皆、帰郷の準備を始めるがいい。
∨: : : { '' i l /:/ノ/ヽ_,,.
l: : }: : ゝl 、 i ,,_/: }/: : : : 彡ァ
{: :{ゝ;_: : : } 丶 ミソ: : : : : :_:_イ
レ', ィ'" {: ヘ ー__-' 人: : : :ヘ,,_=ノ
/ ヽニ,,/\ /ノノレ:/_  ̄ }
/二ヽ ´ |f`"ヽ\ /-<´ {/ ri }. |
i i:.:.:i i /l ', `''''''''''´ , i .i /:.:l l l
l l:.:.:.l l / l , ,' , lノ. l l:.:.:l l ヽ
{ }:.:.:.l l { l ; , , ヘ l l:.:.l l \
* + 巛 ヽ 終わったモナ!
〒 ! + 。 + 。 * 。
+ 。 | | イヤッホウウウウウッッ!!
* + / / + 。 + 。 + *
∧_∧ / /
(´∀` / / + ./ 》〉 。 + 。 * 。
,- f | | ∧_∧ 帰れるモナ!
/ ュヘ | * ヽ ヽ ´∀`)_ 。 。
〈_} ) | ヽ _ヽ 〉
/ ! + 。 .| ({__〉 + ○ノ
./ ,ヘ | | | <ヽ |
ガタン ||| j / | | ||| ||| .| ,ヘ \ || |||ガタン i!i/, |i!ii ガタン
―――――――――――――――――――――――――――
その後、二十六日には桝形担当の大名衆には樽・肴も下されており、
その後も決算などの事務処理があったものの、実質、石垣普請については、二ヶ月内で終わった。 - 775 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:13:05.50 ID:YXM5/260
- =二月末、柳生家下屋敷=
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ⌒)(⌒) ふむ…。
. | (__人__) 思ったよりずっと順調に行っておるのう。
| ` ⌒´ノ ,r'゛ヾ 有難い話じゃ。
.l^l^ln } `‐= )
. ヽ L } ゝ-´ );;;;;;)
ゝ ノ ノ .) ;;;;)
/ / \ ./;;/
/ / \ .l;;,´
. / / |ヽ、二⌒)━・'
ヽ__ノ
_,.-'"´ 三ミ、ー-、
/ / ィ /⌒`⌒ヽ\
/ / / / 夢 | ヽ
/ / イ´^ー、 ,.. 、)、 ',
, ' / / //ヽ、 ゚ゝ イ ゚ノ| |
//イ / /::::、 '´ ` ̄'|| | そのために去年、忙しく働いておったのだろうが。
/ /イ / |::::::| / _┗' イ 、| まあ、報われて何よりであろう。
/ / |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,' | ハ:::::| / ;|/ | |\
/ / / ! \| | ./! ! |
, / / / |┐ \ `─彡' | !ヾー-、
/ /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ! `ヽ、
, ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、 ヽ
/ 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ' ヽ _,. ' 〉 - 776 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:13:56.40 ID:YXM5/260
- / ̄ ̄\
/ _ノ ヽ_
| (-)(-) ただ、まだ堀がこれからなんじゃよ。
. | (__人__) 石垣と比べると、資材の準備なんかが軽く済む分、
| `⌒´ノ ) ;;;;) 開始も遅かったし…些か不安ではあるの。
. | } .) ;;;;)
. ヽ } /;;/
ヽ ノ .l;;,´
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/
_,.-'"´ 三ミ、ー-、
/ / ィ /⌒`⌒ヽ\
/ / / / 夢 | ヽ
/ / イ´^ー、 ,.. 、)、 ',
, ' / / //ヽ、 ゚ゝ イ ゚ノ| | 今更不安がってどうなるものでもなかろう。
//イ / /::::、 '´ ` ̄'|| | せいぜい働くがよいわ。
/ /イ / |::::::| / _┗' ,イ 、|
/ / |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,' | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
/ / / ! \| | |::::::::::|! /! ! |
, / / / |┐ \ `━彡' | !ヾー-、
/ /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ! `ヽ、
, ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、 ヽ スッ>
/ 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ' ヽ _,. ' 〉 - 777 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:15:13.60 ID:YXM5/260
- | ヽ \
| ..../ ヽ. ヽ
|..::::/ __,,,..-==ニ三ニ=-..,,,_ ハ. ハ
|:/,,,,,≦三三三三三三三三三三≧ミ、 .ハ .ハ
|壬三三ニ=‐''''"´ ̄ ̄ ̄¨:.:ー=ニ三三≧:.、 .ハ ハ
|才''"´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;ィ /;:';.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:>ニ三≧、ハ:. ハ
|:.ト;.:.:.:.:.:;.:.;.:|:l.:;.:.;.:.:.:;'::: ハ:!/!.:.:.l:|.:;:.:.:.:;.:.:.:.!:ヘニ三ヾ::. ハ
|:.|:l:.:.:.:.;'!:/!|:l:.ト;::、:.:l::/::ハリ::!.:.:.l:|:.、:.::.:|;:.:.:|:.:.:.:.:\ニハ:::. .ハ
|:.|::!:.:..;':|;'_リ∧l‐;:∨:|:: !:::|.:.:ム!:ハ:i:.|ヽ:.!:.:.:.:.:.:.:.:\|::::. .ハ
|..l::';.:/;ィァ=;-ミ、リⅥ:: l:/|:!/-リ三从「l:|:.:.:.:;:.:.:.:.:.:.:ト;::::.. .〉
|リ::::l:::!l'.{lr':O:::l}ヽ ;ヾ !' |/ィ'7¨;:ミト、リ!:.:.:;i:.:.:.:.i:.:.:|':::::::. ./
|::::::::Ⅳ ゞz_:シ {l`:O:::l}ヽl:.:.:.!|.:.:.:.:|!.:.|::::::: / …………。
||::::::::l . .:.:::::.:. . ー`--イ '∧:.:l:|.:.:.:.:|l:.:.!::::: /
|!:::::::::!.: :.:::::::.:.:.: ; . .:.::::::.:. . ∧:.:.:l:|:.:.:.:.||:.:|:::: ,イ
|::::::::/i . .::::::: : . i . : :.:.::::.:.: : リ.:.:.:.l::!:.:.:.:l:|::.|/
|';::::::|:.ヽ : :.::::::.: : ./:.:.:.:.:!::!:.:.:.:|::!:.|
|';:::::::!:.:.:ト、 ‐ - //l:.:.:.:.|::|:.:.:.:.|zl:.|
|:ヽ::::l:.:.:∨\ イ:|:| |:.:.:.:l:::!:.:.:.:.!≧∨
|ヽ:ヽ:|__:,:∨. ` , _,...<:::::: ||..|:.:.:.:|::|:.:.:.:.:|<:ハ
|,斗'''"´` < `ー-<:::::::: : !l |:.:.:.:l:::!:.:.:.:.:|'´::::ハ
/ ,=―ー一 `丶 l| |:.:.:.:!::|:.:.:.:.:.!ヽ:::::ハ
々'´ __,, - ∨ ,、シ::リ:|:.:.:.:!::|:.:.:.:.:.|:::ハ:::::ハ
/ / ___,,,,,, ∨ ,、zゞ'":::::::::::|:.:.:.:|::|:.:.:.:.:.|::::::!:::::::|
/ ̄ ̄\ ´_
/ ⌒ ⌒\
| (●) (●)|
. | (__人__) .| おお、どうした、お藤。
| `⌒´ | そのようなところにおらず、入ってくればよかろう。
. | }
. ヽ .}
ヽ ノ
/ }
| |
| | - 779 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:16:28.09 ID:YXM5/260
- |┃┃
|┃┃
ニ .|┃┃
|┃┃
|┃┃
三 |┃┃
|┃┃
|┃┃
|┃┃
|┃┃ ピシャッ!
三 |┃┃て
|┃┃ て
|┃┃
|┃┃
/ ̄ ̄\
/ ⌒ ⌒\
| (○) (○)|
. | (__人__) .|
| `⌒´ |
. | }
. ヽ .}
ヽ ノ
/ }
| |
| | - 780 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:17:56.16 ID:YXM5/260
- / ̄ ̄\
/ ノ ー\
| (●) (●)|
. | u (__人__) .| な、なんじゃあれは…?
| ` ⌒´ | わし、また何か気に障ることをやったかの?
. | }
. ヽ .}
ヽ ノ
/ }
| |
| |
_,.-'"´ 三ミ、ー-、
/ / ィ /⌒`⌒ヽ\
/ / / / 夢 | ヽ
/ / イ´^ー、 ,.. 、)、 ',
, ' / / //ヽ、 ゚ゝ イ ゚ノ| |
//イ / /::::、 '´ ` ̄'|| | …ふむ。
/ /イ / |::::::| / _┗' イ 、| 但馬、貴様に一言言ってやろう。
/ / |::::::| │ `---´:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,' | ハ:::::| / ;|/ | |\
/ / / ! \| | ./! ! |
, / / / |┐ \ `─彡' | !ヾー-、
/ /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ! `ヽ、
, ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、 ヽ
/ 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ' ヽ _,. ' 〉 - 781 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:19:06.79 ID:YXM5/260
-
,. '"´三二二三`ヽ
/,ィ彡'"´ ̄  ̄ ``ヾミヽ
/ / 夢 ', ヽ
/ /::( ノ:::) ヽ
/ /く´‘`ヽ ',从,' ∠‘``', ヽ
/ ハ´ ̄`フ.:;;;;;:: ヽ ̄`フ', ヽ
/ / ,, ,, ', \ \、_ハノ
/ /::、 / .;;;;;;' ヽ /::ト、 ヽ\).',..、
./ //:::::::; l /⌒ー一⌒ヽl ;:::::ト、V . /
/ // 1:::::; V.:ViiiiiiiiiiiiiViiV ;:::::ト、V ヽ,)
/ // ./.l:::::;. /l /´  ̄ ̄`ヽ ;_ ___ノ) ) . 胸によく手を当てて
/ // / l::::; l | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| ;::: ̄\ `ヽ .己の所業を思い返すがよいわー!!
/ // / 1::; | |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| ;::! i i _) . このリア充がッッ!!
. / // / / l:::;. |WWWWWW! /1 | | .l,)
/ // / / .|ヾ、 L二二二ニノ / | | | /-、
. / // / / |(__ノ\ /xxxxxヽ/ /! ! ! .,ソ/ヘ '"
. // / / ノ ', l}}}}}}}}}}}}} /| | | | / //7/ヘ /l ト、 |\
// / / ハ:::::::::.\ V´ ̄`Vく/ l | | | / V | l ヽ|
. // / / l >.-、/ ヽ ヽ | | ! !
// / / |/ / \) l/ | |
.// / / V 〉 '"´ ``ヽ). | !
/ / 〈 '"´ ``ヽ) l/
__
/ノ ヽ\
/.(○)(○)\
|. u. (__人__) | (…あれ?わし、なんで説教食らってんの?)
. | |
| |
. ヽ ノ
ヽ /
/ ヽ
| |
| . | - 782 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:19:21.89 ID:Ab0jBsgo
- MO・GE・RO
- 784 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:21:01.53 ID:EB.OIaY0
- わかるけど、和尚あんだけ散々インターセプトしといてww
- 783 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:20:36.70 ID:YXM5/260
- ともあれ、三月に入り、今度は掘方の普請開始が幕府から命ぜられた。
三月一日には、掘方の大名家が鍬初めの儀式を行なったという。
_■_ ________________
|∵∴∵|:::ー-ーーー-ー─ーー--ーーーー-ーー-ー,||
|∵∴∵|:::: i ||
|∵∴∵|:::: ; ||
|∵∴∵|:::: :; ||
|∵∴∵|:::: | ||
|∵∴∵|:::: ; ||
|===|:::: 普請開始のお知らせ . ! ||===-3
|∵∴∵|:::: (堀方の皆さんへ) ; ||
|∵∴∵|:::: ; ||
|∵∴∵|:::: 土井大炊頭 | .||
|∵∴∵|:::: 松平伊豆守 i .||
|∵∴∵|:::: 阿部豊後守 .; ||
|∵∴∵|:::: 堀田加賀守 .| ||
|∵∴∵|:::ーーー ーー- -ーー-ーー-ーー-ーー─ ||
 ̄■ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
石垣普請は、主に西国大名が担当していたが、
堀普請については、主に東国大名が担当する事になっていた。 - 785 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:21:52.51 ID:YXM5/260
- / ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●)
. | (__人__) はい、では条目の説明はしましたので、
| ` ⌒´ノ これから各藩の丁場割を行ないます。
. | } 籤取りで決めた後、調整をしますので、
. ヽ } 順番に引いていってください。
ヽ ノ
/ く__,-ュ__
| ___ 三)
| |  ̄
∧,,∧ ∧,,∧ ∧,,∧ ∧,,∧
∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧ ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U ( ´・) (・` ) と ノ | U ( ´・) (・` ) と ノ
u-u (l ∧,,∧ ∧,,∧ u-u (l ) (∧,,∧ ∧,,∧
`u-∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧`u-∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U ( ´・) (・` ) と ノ| U ( ´・) (・` ) と ノ
u-u (l ) ( ノu-u u-u (l ) ( ノu-u
`u-u'. `u-u' `u-u'. `u-u'
【寄合中の各藩普請奉行】
この掘方の丁場(堀る場所)の割り振りは、
先立つ二月二十九日、籤取りで決められている。
なお、この時、各藩が普請中に守るべき条目として、
予定外の作業が発生した場合の対応、捨て土や水替えなど全体に関わる問題についての対処、
現場の騒ぎについてよく監督し、喧嘩口論は防ぐこと、他の藩と協力することなど、
十九箇条に渡る条目が説明されている。 - 786 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:23:08.87 ID:YXM5/260
- 鍬初めの儀式後、実際の普請が三月九日から始められた。
_____ !
||: ̄|| ̄ ̄i|
* (( / /||(0)/\ 掘るよ!
\ / / /\\ \ (( (゚∀゚)
Σ ミ / / / ▽\\ \ ●⊂●⊂__ .)]]__
Σ ./ /__/、〃 。 \\ \_| | // ,ハ: | |ΞΞ||
ヽ ノ | ̄ ̄; ◎) /| \\./ ̄/ ̄|⌒ノ ).| |ΞΞ||
`ヽ⊂) Σ || |i`´L、フノ,, 〔Ξ二二二|三同]┌┘|____/
ヽ || _i|、_ .\ < ___〕´ `,二_|三三三三〔__
▽⌒ ミ Σ\___二_> (二((ト---(二(◎◎◎◎◎◎◎) ))
/ フ*゛;゛'゛;'゛;゛゛'゛' ` ̄ ̄ ̄ ̄` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
▽ ヘ/∨∨∨\(\
-―――――- ∽∽∽∽∽ ───────
/  ̄ ̄ ̄// ̄ ̄.|| |∝∝∝∝∝∝
/運ぶよ!// 運ぶよ!∞∞∞∞∞ ────────
[/_____ヾ(゚∀//[ ](゚∀゚ )シ|∞∞∞∞∞∞
.||_ ___|_| ̄ ̄ ̄|.| || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ────────
.lO|--- |O゜.|____|.|_|ニニニニニニニl.|
|_∈∀∋ ̄_l_____l⌒ l.|_____ _| l⌒l_|| ─────────
 ̄ ̄゛--' ̄ ̄゛ー'  ̄ ̄ ̄゛--' ゛ー'
【堀開削に励む普請衆の皆さん】 - 788 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:24:27.33 ID:/4268XU0
- おい時代が違うぞww時代がwwww
- 787 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:24:17.24 ID:YXM5/260
- だが、開始早々、工事量が想像以上のものになることが判明し、
早速、各藩は人足を増やす事となった。
,.-─ …‐-、 _
く ,.ィ彡__ \ ̄¨ ー- ..___ _,,. -、
V ノ \ \  ̄ ̄ _}
. \ ____\ \ ,. </
ヽ´oヽ `>‐--丶、 _ _,.イ\ /
\>/ ト、jノ<二二..__ ̄ `ヽ |
|::::::::::/`ヽ彡 -‐  ̄二ニ =ヘ、 命じられた分の賦役では、
;:::::::;:',ィフ=、ー-r‐' 彡'⌒ヽ__,. ヽ とてもではないが担当の丁場を
/:::/// , =ァ'' \ニ/ /¨ヽi `ヽ '. .仕上げる為の人足が足りんッ!
//::l U ,fュ/ i `' i'^ソ/`ヽ i
.. レ/ `ヽ/ ソ / i_/\ l よって、我等で人足を増やしたいが、
. ,' _i.,,_ l 丶、 i それでも遅れるかもしれぬことは、
i __} ! `ミ、W 御公儀にも御承知頂きたいッ!
└‐´r' __ | ヽ
,.-┴r'_‐ノ l
_⊥、 \' /
. { \' _} ,. <
. /\ \_,.ィ
\ \ /ヽi. 人
. f\ ノ丶、ノ
ヽ `>‐く
`ー─'
伊達陸奥守政宗
(だて むつのかみ まさむね)
例えば三月十五日、仙台藩伊達家から、
人足の追加と、それによる普請の遅延、及び、そのようにならざるを得なかったことについて
半ば抗議に近い形での申し入れを、宗矩たち普請奉行に行なっている。 - 791 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:28:40.83 ID:Ab0jBsgo
- 政宗って「こんなんやってたら伊達家潰れる!!」って
泣き言を公議に書状送ってなかったっけ。 - 789 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:26:30.95 ID:YXM5/260
- そのような状況だったため、現場もまた荒れ気味であった。
\ ∧_∧ てめ /
. ボコ \ ( ・ω・) どこ藩だよ ,/ てめ
∧_∧ \ (っ つ :(;゚゙ω゚`): / どこ藩だよ
ミ ○( ・ω・)ノノ \, / ) :(´`つo:./´ ` ∧_∧
ヽ ∧○∧ \/ ̄∪ し'、ソ/ つ /⊂≡⊂=(・ω・ )
ノ ( ・ω・)<てめ \∧∧∧∧/ /⌒⌒ヽ ⊂=⊂≡ ι)
( / (====) どこ藩だよ < ど て > \  ̄ ノ ババババ ( λ
(_フフ < .こ め >  ̄ ∪ ̄\)
――――――――――― .< 藩 > ―――――――――――――
てめ / /| .<. だ. > ∧_∧ てめ どこ藩だよ
どこ藩だよ (・ω・`)///< よ > .( ・ω・) ;,
∧∧(^(^u// / ∨∨∨∨ \(っ⊂〓二二二⊃ lヽ,,lヽ
ノ⌒ヽ) .// ,/ ∧_∧ \ ) (ミ ) やめて
/( ( ノ // / ( ) てめ \j と.、 i ))
|/_ノノ> |/ /(⌒⌒ヽ / 、つどこ藩だよ \ .しーJ
 ̄レ'゙ . ̄ / ( ブッ!! ゝ(_(__ ⌒)ノω・`) \
/ 丶~ '´ ∪ (ノ_ノu .\
【揉め事の多発する普請現場】
,-┐
,ィ─、ri´^-─- 、 .┌f^f^f^f^f^f^f^f^f^┐
く / , ,' ヽ ヽ| ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~│
`<' / ,'レイ+tVvヽ!ヽト 【注意】 . │
!/ ,' i |' {] , [}|ヽリ 喧嘩すんな .|
`!_{ iハト、__iフ,ノリ,n お前ら |
// (^~ ̄ ̄∃_ア____n_____|
_r''‐〈 `´ア/トr──!,.--'
<_>─}、 `」レ
'ヽ、 ,.ヘーァtイ
Y、.,___/ |.|
| i `ー'i´
幕府普請下奉行
例えば、先ほどの仙台藩の場合、
人足を増やしたことに伴う普請現場における秩序の乱れについて、
幕府普請奉行から注意がなされ、普段は米沢藩・秋田藩の現場を監督する
幕府普請下奉行から、仙台藩の普請奉行に対し、一札入れられている。 - 790 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:27:51.19 ID:YXM5/260
- とはいえ、一度人足を増やして後は、概ねどの藩も普請が進んでいったようである。
掘り堀りワッショイ!!
+ \\ 掘り掘りワッショイ!! //
+ \\ 掘り掘りワッショイ!!/ +
+ +/■\ /■\
+ /■\ /■\ /■\ /■\ ( ´∀`∩∩´∀` ) ∩ /■\ +
. ( ´∀`) ( ´∀`∩(´∀`∩)( ´∀`) (つ 丿ヽ ⊂丿 ヾ(゚Д゚ )
(( ( つ ~つ )) (つ ノ (つ 丿(つ つ ( ( ノ ( ( ノ )) / ⊃ )) +
乂 ((⌒) )) ヽ ( ノ ( ヽノ ) ) ) し'し' し'し' 0_ 〈
(__) /■\)し' し(/■\_)_) /■\ ピョーン . `J *
(( n´∀`n) )) ( ´∀` ) ( ´∀`) /■ヽ
/■\○ ヽ ) と ⊃ _ / つ つ )) (゚ー゚*) /■\
と(´∀`と~⌒つ (⌒(⌒) / ,、 ヽ (( ( `( Y (( とと ヽ と⌒~つ´∀`)つ
/■\ ∩■\(__) /■\゙ /■\ /■\
( ´∀` ) | |.´∀`) (´∀` ) ( ´∀`.) (´∀` )
⊂ づ / ,⊃ (⊂、 づ O ,O゙ ⊂ ⊂ヽ
(( ⊂,,, ノ゙ ((( ,,_,,づ ((⊂,,,_,, ) (( ( ,,_,,つ ) ((⊂,,__,, )))
/■\(__/,, /■\),, /■\(_/, ∩ヽ_),, /■\b (_/ ./■\
( ´∀`)⊃ ( ´∀`) (´ー` ) ( ⌒つ )) ( ´∀` ) ) (´ー` )
(( と ノ (( ( つと ) (( と と ヽ |/■\ (( (6 ノ (( と と )
( ヽノ ) ) ) )) Y )つ )) と( ´∀`) / /) ) )) ( ( ) ))
し, /■\ (/■\ /■\し' /■\∪ (_/■\) し(__ノ
(( と(∀` ) ( ´∀`) (´ー` ) (( ,'つ ´∀`) ( ´∀`∩ )) _/■\
ヽ つと つと つ )) ヽ へつ ( つ ノ (( ( (´∀` )
Y )つ ヽ ) ヽ ( 、_つ / ,ヽ_) )) と( Y \ つ つ ))
(_ノ (__ノヽ_) ヽ__) /■\b ノ し' ヽ⌒)
/■\ _ _ /■\ ( ´∀` ) l /■\ /■\  ̄
( ´∀`)' ) (( ( ( ´∀`) と ノ ( ´∀) (( (ヽ( ´∀`) /■\ ∩ ))
(( ( ∩ ,ノ ヽ つ ヽ(⌒) と( O _つ )). ヽ へ_つ (´∀` ) ノ
) ノヽ γヽ ヽ( )、 |l し' l| ノ ヽ ヽ ( (_) )) / ヽ
(_) ヽ_ノ (__)J (__)(__) (_ノ ⊂ノ(_ヽ_)
【掘の開削を進める人足達の図】
なお、この際に投じられた人足は、仙台藩伊達家が五千七百人(+日雇が不定数)、
米沢藩上杉家が三千人、秋田藩佐竹家は千三百三十三人などになっている。 - 792 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:30:29.15 ID:YXM5/260
- こうして、ひとまず掘方についても軌道に乗りだしたところで、
五月、宗矩は酒井忠勝と共に、家光から一つの命を受けた。
___ _
-‐''"´ ̄ ` `''ヽ=、
,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
r(:::::::::::::::::,、_ィ::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゞ, rr~ヅ ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::
フハ ミ::::::::::::::::::::::::::::::
. l __,,. -─¬,〈:::::::::::::::::::::::::::::: 讃岐、但馬、
〉゙゙`'''Tjフ ̄ ヽ::::::,ィ ,、ヽ::::::: お前達にひとつ頼みがある。
. / ,.‐'" }:::/ /ヽ ハ:::::::
/.. "´ 2ノ/ l:::::
. ヽ.ニ,` __/ :l::::
. 'ーr_‐; .ィ l:::
〈.. /:{ ヽ
`} /:: ! i
丶、,、. イ:::::: !
/ : :.:.:.:.:.:.;.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}:.ヽ' ノ}、::{.|
〃、 :.:.:/:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.、\.:.:.:.:.:.:.ノ|゚´リ、/:ハ:l.|
/ ` -{‐ !ー{ー ‐!--ヽ'ヽ ̄二_,!´;}l.:!:::::}ハ!
ハ;`‐/ -|-:|ー:|ー-'{‐|:‐:ハ::|"!:.:.:.:}}イ:::}.}:::ソ:∧
!:!{ :.:!.:.:.:|.:.:!:.:.:.{.:.:.:.:.l∧N レヽト、:.:.リ.|::::|´';:!l::::ハ
!| !.::i!:::.i:ト、|ヽ:∧::::::ハニ|三,ニニ、.Y.:.:|::::|f. }l.l:::::ハ
!! ',::ll:::::l:!ェニニミヽ::::∧ /´ヒzリノノ!.:.|::::|リ/:!l::::::::}. なんでしょうか?
{ ∨:::i::l{《弋zj` \::ヘ  ̄ ´ |!.:|::::|ノ::::!l::::::::ハ
`. 弋::l:::i` ̄ \!. |!.:!::::!:::::f }:::::::::ハ
. レ!::∧ ` ||.:|::::|ヘ::l,,,!:::::::::::},
{.!:::!∧ 丶' ,!|.:|::;:| '、;、:::::::::::::l
l.!:::l::{ \ ‐= ‐ ´ハル'´ .//‐、::::::::::!
{!:::l::| l´ >  ̄ / / // '::::::::::!
`ゞ、j {. ≧ __ . < ./ // \::::!
\ 、 \!lヽ、 ./ // ヘ:|
ヽ! !l`'、ヘ / ./'´ \
} !l ´¨//-、__,...__ \
酒井讃岐守忠勝
(さかい さぬきのかみ ただかつ)
/ ̄ ̄\
/ \ /\
| ( ●)(●)
| (__人__) なんでございましょう?
| ` ⌒´ノ
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;. - 793 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:33:35.07 ID:YXM5/260
- _,,.、、、、、.,,_
/.:::::::::::::::::::..`ヽ、
/ .:::::::::::::::::::::::::::::::. '、
| :::::::::::::::::::::::::::::::::,ヘ{ツ
| ::::::::::::::::::::::::,ィゥ ノ j
|::::::::::::::::::::::( |.! ;{ 伊達の爺のな…見舞いをしてきてくれないか。
.|::::::::::::::::::rリ`l,〉 j}゙
}:::::::::::::::ノ゙ l /.
,xァ''ー'゙'` '、 /
/ ー`¨`''''ー-- 、」゙'′_
''^ーァ 、_____  ̄ /
`>'、, '''"´ ̄ ̄_二ヽ、
/ / ヽ
,' , / ゙、
l / __ !
l, l く,_ 、 |
__,..__
_,.r-‐¬≡三゙:::::::::..`''..、_
/./.r:::::::::::::::.\:::::::::::::::::...丶久f:}
/.::;/..:::i.:::::;、:::::l;:::::..ヘ::::::::::::::::::::::i} l:::1
. /..:::::;il.::::;l..:::::;;;l::::|;;i::::::..}::::ノ;::::::;ィ'^|} |:::|
|ハ::::;;i|.:::;;|..:::::i;;ト;:lレl∧:ソY;;;;::l:::::::::/;li l::::l
. ! {:;;l{:∧ハ.::::lv_.二ニ=‐|;;;;i::l:::/;;;;l}l.|;:::!
`!i{‐-_、ヘ:::}´ィr;z=ャュ |;;;;l:|´ };;;;;;l};l.li;::1 陸奥守殿の…。
l;;;i《屯ハ ヾゝ `¨´ " |;;;;l:| , |;;;;;ノ;;|.|l::::!
. l;;;l;l" , ` |;;;;|:|_,ノ:ソ|;;;;l.|;i:::!
|;;;;l;{ / !;;;il:l |'" |;;;;l.|;;l::1
|;;;il人 `ヽ ノ;;;ill:l l |;;;;l.l;;l:::|
'" ̄¨ゝ マ三> ,/"¨´ ト、. 1;;;l.l;;;l:::|
. ヽ " ,.ィ / ヘ;;;;l.l;;;l::::!
` -< / ,/ミミゝ;:!,.
_,=≡/ 人 /´ /ムホfヲ苑盆z、
_,xl盆fホ/ /` /∧ /  ̄`ヽホミz、_
,xタ壬シ'¨く_ ヽ.//タ ゝv´ / f ´ }
/ ̄ ̄\
/ \i||i/
| ( ○)(○)
| u. (__人__) 見舞い、ですと…?
| u. ` ⌒´ノ
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;. - 794 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:35:25.89 ID:YXM5/260
- 寛永十三年五月、仙台藩伊達家当主、伊達政宗は
体調が相当悪化していたが、先年に定められた武家諸法度(のうち参勤交代)を守り、
江戸へ上がってきていたのである。
___ _
-‐''"´ ̄ ` `''ヽ=、
,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
r(:::::::::::::::::,、_ィ::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゞ, rr~ヅ ミ::::::::::::::::::::::::::::::::: ああ…この間、
フハ ミ:::::::::::::::::::::::::::::: 俺に謁見しに来た時、
. l __,,. -─¬,〈:::::::::::::::::::::::::::::: もう相当身体を悪くしていたみたいでな…。
〉゙゙`'''Tjフ ̄ ヽ::::::,ィ ,、ヽ:::::::
. / ,.‐'" }:::/ /ヽ ハ::::::: 気になるから、お前達で様子を
/.. "´ 2ノ/ l::::: 観てきて欲しいんだ。
. ヽ.ニ,` __/ :l::::
. 'ーr_‐; .ィ l:::
〈.. /:{ ヽ
`} /:: ! i
丶、,、. イ:::::: !
/ : :.:.:.:.:.:.;.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}:.ヽ' ノ}、::{.|
〃、 :.:.:/:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.、\.:.:.:.:.:.:.ノ|゚´リ、/:ハ:l.|
/ ` -{‐ !ー{ー ‐!--ヽ'ヽ ̄二_,!´;}l.:!:::::}ハ!
ハ;`‐/ -|-:|ー:|ー-'{‐|:‐:ハ::|"!:.:.:.:}}イ:::}.}:::ソ:∧
!:!{ :.:!.:.:.:|.:.:!:.:.:.{.:.:.:.:.l∧N レヽト、:.:.リ.|::::|´';:!l::::ハ
!| !.::i!:::.i:ト、|ヽ:∧::::::ハニ|三,ニニ、.Y.:.:|::::|f. }l.l:::::ハ 承知致しました。
!! ',::ll:::::l:!ェニニミヽ::::∧ /´ヒzリノノ!.:.|::::|リ/:!l::::::::}.
{ ∨:::i::l{《弋zj` \::ヘ  ̄ ´ |!.:|::::|ノ::::!l::::::::ハ
`. 弋::l:::i` ̄ \!. |!.:!::::!:::::f }:::::::::ハ
. レ!::∧ ` u. ||.:|::::|ヘ::l,,,!:::::::::::},
{.!:::!∧ 丶' ,!|.:|::;:| '、;、:::::::::::::l
l.!:::l::{ \ ‐= ‐ ´ハル'´ .//‐、::::::::::!
{!:::l::| l´ >  ̄ / / // '::::::::::!
`ゞ、j {. ≧ __ . < ./ // \::::!
\ 、 \!lヽ、 ./ // ヘ:|
ヽ! !l`'、ヘ / ./'´ \
} !l ´¨//-、__,...__ \
/⌒`"⌒ヽ、
/,, / ̄ ̄ ̄\
/,//:: \ 同じく。
;/⌒'":::.. |⌒ヽ (…かなり具合が悪いと聞いていたが…。
/ /、:::::... |ヽ_ \ それほどまでになっていたのか…)
__( ⌒ー-ィ⌒ヽ、 /⌒`ー'⌒ )
━━━`ー──ゝィソノ-ヾy_ノー─━━ - 795 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:36:43.29 ID:YXM5/260
- こうして、家光の命により、忠勝と共に、
宗矩は、将軍家よりの見舞いの使者として伊達家に出向いた。
__,..__
_,.r-‐¬≡三゙:::::::::..`''..、_
/./.r:::::::::::::::.\:::::::::::::::::...丶久f:}
/.::;/..:::i.:::::;、:::::l;:::::..ヘ::::::::::::::::::::::i} l:::1
. /..:::::;il.::::;l..:::::;;;l::::|;;i::::::..}::::ノ;::::::;ィ'^|} |:::|
|ハ::::;;i|.:::;;|..:::::i;;ト;:lレl∧:ソY;;;;::l:::::::::/;li l::::l
. ! {:;;l{:∧ハ.::::lv_.二ニ=‐|;;;;i::l:::/;;;;l}l.|;:::! 陸奥守殿、この度は…。
`!i{‐-_、ヘ:::}´ィr;z=ャュ |;;;;l:|´ };;;;;;l};l.li;::1
l;;;i《屯ハ ヾゝ `¨´ " |;;;;l:| , |;;;;;ノ;;|.|l::::!
. l;;;l;l" , ` |;;;;|:|_,ノ:ソ|;;;;l.|;i:::!
|;;;;l;{ / !;;;il:l |'" |;;;;l.|;;l::1
|;;;il人 `ヽ ノ;;;ill:l l |;;;;l.l;;l:::|
'" ̄¨ゝ マ三> ,/"¨´ ト、. 1;;;l.l;;;l:::|
. ヽ " ,.ィ / ヘ;;;;l.l;;;l::::!
` -< / ,/ミミゝ;:!,.
_,=≡/ 人 /´ /ムホfヲ苑盆z、
_,xl盆fホ/ /` /∧ /  ̄`ヽホミz、_
,xタ壬シ'¨く_ ヽ.//タ ゝv´ / f ´ }
/ ̄ ̄\
/ \i||i/
| ( ●)(●)
| (__人__) 身体の方は如何なものですかな…?
| . .`⌒´ノ
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;. - 797 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:38:16.13 ID:YXM5/260
- ゞ'""゙゙ ̄`i' ̄ ̄ ̄``````````````''シ
ヾヾ ii| ,.彡 /;
ヾヾ iiレ'彡彡..... /
ヾE二i,二.ji_ri==r `ヾ彡 / フフフ…!
E_/>'三7/,__,,... iミ. / 何を聞くかと思えば…!
r^ヽ>{i_ 〃ラ_,....__;´ {ミへ /;
ロ ||==o'´┴゚'-`; └' h } 我が身体の頑健さはァァァアアア
ヽ_〃 l ;; ~~ ̄` ; 、_'_ノ; 日本一ィィィィィイイイイ!!
| | .;; u ; / |:|
| `==''' 、 .; | |:|;
.l `r====ィ` .| |:: |;
ヽ. ヒ二二.ソ u /::: |
ヽ` ー--‐ _ィー―┴r―
____,.>-;;; -'"/ヽ-‐' ̄ /
∧ ;; ;;;;;;; | :::::: /ヽ ,.-‐' ̄
/ ヽ ;;;;;;;; | ::::::/;;;;;;; ̄
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ、_ \
. | ( ●)(● ) |
. | (__人__) │ 陸奥守様…。
| `⌒´ |
. | |
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| | - 798 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:39:47.79 ID:Ab0jBsgo
- 全国制覇に20年遅れてきた若い竜も、
次の世代の中ではそろそろお年なんだよね。 - 799 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:40:11.44 ID:YXM5/260
- ゞ'""゙゙ ̄`i' ̄ ̄ ̄``````````````''シ
ヾヾ ii| ,.彡 /;
ヾヾ iiレ'彡彡..... /
ヾE二i,二.ji_ri==r `ヾ彡 /;
E_/>'三7/,__,,... iミ. /
r^ヽ>{i_ 〃ラ_,....__;´ {ミへ /;
ロ ||==o'´┴゚'-`; └' h } …………。
ヽ_〃 l ;; ~~ ̄` ; 、_'_ノ
| | .;; u ; / |:|;
| `==''' 、 .; | |:|
.l `r====ィ` .| |:: |;
ヽ. ヒ二二.ソ u /::: |;
ヽ` ー--‐ _ィー―┴r―
____,.>-;;; -'"/ヽ-‐' ̄ /
∧ ;; ;;;;;;; | :::::: /ヽ ,.-‐' ̄;
/ ヽ ;;;;;;;; | ::::::/;;;;;;; ̄
./ ̄ ̄\
/ ヽ、_ .\
. ( (- ) . |
. (人__) | だいぶ…よくないようですな。
r‐-、 . | 上様も御懸念でございましたぞ。
(三)) . |
> ノ /
/ / ヽ、 . /
/ / ⌒ヾ .〈
(___ゝ、 \/. )
. |\ ,.1
. | \_/...| - 800 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:41:40.46 ID:YXM5/260
- _ -‐ニ二 ̄ニ ニ ‐---=--‐一ニ
,.ィ´
_ -
ーニ、 __ ,__.ムィ/
\ ヽ\ーr-- 、 _,.ィフ´〃///
V ト、 ヽ\\l`li ト、vテブ//// ,.' …フフフ、但馬よ。
', ト、V¨\\ヽlii l l///,,/ァ'〃/
i } { _,,.>‐'~´`゙"フ¨ ノ }/ ,' 人間の偉大さは
l_ j }_/ u. ) ノ / V_/ ──恐怖に耐える
/ V/,.ィニー-- 、f´ヽ-、,. ニニコヘ 誇り高き姿にある──
〈 i^ハ! ,.-tッテミ\_ノ_ノ ,ィモテ、 レ |
∧ヽヒi ´冖¨ / ̄i lヽ `¨´ / / …どこの誰かは知らぬが、
. ///ヽ)、 ,' │ l 〉 /_/l 昔、南蛮の話を聞いた時、
. 巛/ ::i ,.{___! ノ ,'!ノ│ このように述べた者がいたという。
. // .:::l ヽレ' u. :.! i
/ : :::! _,.、_,. __ , ,!=く:
l .: :::::\ こ_`ニ´ィ ./ \ `ヽ:
│ : ::::::::ヽ /\ /::\_ \
. ! l : : ::::::::::\. _/ ./¨ヽ/
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ、_ \
. | ( ●)(● ) |
. | (__人__) │ ………。
| `⌒´ |
. | |
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| | - 801 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:43:32.82 ID:YXM5/260
- /⌒ヽ
ノ_: :-- 、\
__/人〉==入: ヽ ならば!
,.-、_ __/.、ヽYフ┬役ァト、:ノ 伊達男と称されたこの俺が!
_ノ : ∧ ', ̄ _,X_,ノ| ,._-_、、|ノ´ 死に際し、見苦しい様を見せるわけには
,.ィ´: : : : : ∧ ',__/-、 {! `⌒´ ノ!〉 いかんだろうがァーッ!
. , :´ : : : : : : : : : : 〉'\゚ ・ 。\| ` ー‐:' l_lヽ
. ,:': : : : : : : : : : ,.ィ´/: : \ l´_/____,. < __ト、 上様には何ら不具合なし!と
/: : : : : : : :,: :'": : /: : : : : : :`レo: :! 〔__/ | 。\ お伝え頂きたいッ!
\: : : : : :/: : : : /¨\: : : : :/: ヽ: |__/: : : :\ ・ `。ー-、
\: :/、: :/://\ : 〉: :ノo: : : ,へ : : : : : />--. ._/、
´ ̄`¨´ ̄|: :/`:|: / : : : : /\ `): : : : /: : : : : : : : ハ
lV__:/:シo: : : : :ト、:o:\: : : : :i: : : : : : : : : : |
ヽ: : : i: : : : : : :l :`¨:丁 : : : :l: : : : : ,:-:─:、|
゙、: :{\ : : : : \:_:_j : : :-‐ヘ: : : : : : : : :- \
ハ: i: : : : :\ : : : : : : : :/ :ヽ : : : : ;. -─ : :\
〈: : :ヽ : :_: : :`ヽ: : : : : : : : : : \: :_: : : : : : : : : :ヽ
`¨「::::/バ¨Tヽ/_: : : _;>'"¨´_}ニ二 ̄`丶: : :ハ
_/ヽ:L__ノ:l」:::::::::::::::::::::::人 _/: : : : : :`ヽ \: 〉
/: : : : : /: : : |: :\::::::__/:´: ̄ : : : : : : : : : : \ ノ
/: : : : : : /:ヽ/ :l : : :  ̄:,.‐--く¨ヽ: : : : : : : : : : : : : : >'
∠='⌒¨´\:/ : :l : : : : / ', V: : : : : : : : _;>'"
/: : : : : : : : : : :ノニニi : : : :ヽ /',__V_,: -‐ ¨
/: : : : : : : : : : : :| : : : :\_ : :`ー ' : : : : : :i
_rf´ ̄ ̄`´ ̄ ̄:ヽ
/: : : : : : : : : : : : : : : :\
/: : : : : ,' : : ; : : : 、: :ヽ: : : ヽ,
/: : : ; : :,' : : : ! :!: : :l: l: :l 、: : : ',
/:.:.:.:/:.;:.:l:.:.;:.:.;.l:.:l:.:.:.:l:.:l:.:l:.:!:.:.:.:.:}
,'.;:.:.:/:.:.l:.:l!:.:l:.:{:.l:.:l、:.:.:l:.:l!:.l:.!:、:.:.:.!
{!:l::::l:::l::M;M=ュ`;l:::l llィMMl:l::::}:;:::}
l人:::!::l:{ 《弋;ゾ `、l."弋;ソ》 }:::lハノ …分かり申した。
`、 `||从 ´ ¨ ` ¨ '` l:リ´
. ||:∧` ,' ト、
/||:::::ヘ ` ' ./:l!| ,》
. 《》|ハルト\. ‐'ニ ‐ /イルl《》
ノノ /;;;ノル;;;l`. 、__, ィヾ、:ヽ`、f }
. ,r‐‐ii"‐―‐、{::{ ト、::;::||:::::;イ`}:}`ゞー―‐-、
/::) || }:}. `ー ‐'´ 〃/ (:::ヽ
/ ̄ ̄\
/ \ /\
| ( -)(-)
| (__人__) …承知致した。
| ` ⌒´ノ
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;. - 802 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:44:55.04 ID:YXM5/260
- …そして
/l | / // _ヾ: : |(r、ヽl : :ヽ
/ミヽ、! l |へ /,) ヾく ̄iノノ : : ミヽ、 仙台黄門
ノ三ヽヽ/゙Y゙〉 r'゙,.tラ ゙l l/ ゙'ーミヽヽヽ 伊達陸奥守正宗は
/彡ニ,. -へ、〈 |、! ゙Y´ ゙ ヾ:: \_,.-⌒
|// r'~レr、k=' l:: / 所領たる仙台に
l/ | / ゞ=;i ,...、 ノ /:::::/ _,.-'´ 帰還することなく
/゙"〉‐<l ゙"、''_/ ,: /::/'´>>/
| ,| ::|. \-< //ヾ/--―-、 寛永十三年、
_ l゙´」=ラ:| \_/r'/´ ̄_ -- 、_ 江戸伊達屋敷にて
r''7゙ | r┴-=L、 ,.-'二 ノ ̄
l | ミトゞ=、__ノノ| l゙/´ _,. -‐'"´ 大藩・仙台伊達家の主として
!,. レ, ヾ::::::ノ''"ヾ| // _,. -'_,. -‐ラ 大往生を遂げる。
ヾ \ Y´ ノノ || ,.-'" ,.-'´ /,.-‐'"
戦国時代、奥州に覇を唱えた「独眼竜」伊達政宗は、
寛永十三年五月二十一日、その生涯を終えた。
享年70歳。
法名は瑞巌寺殿貞山禅利大居士。 - 803 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:44:59.67 ID:EB.OIaY0
- 最後の最後まで伊達者だ
- 804 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:45:44.39 ID:Ab0jBsgo
- さらば独眼竜。
死に際「は」立派だと思うんだ。 - 807 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:48:43.39 ID:hcIZBxE0
- 独眼竜乙。
前にムネりん休ませろって幕閣に言ってくれたよね。
まぁホント伊達男だわ。 - 805 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:47:04.12 ID:YXM5/260
- _,,.、、、、、.,,_
/.:::::::::::::::::::..`ヽ、
/ .:::::::::::::::::::::::::::::::. '、
| :::::::::::::::::::::::::::::::::,ヘ{ツ
| ::::::::::::::::::::::::,ィゥ ノ j
|::::::::::::::::::::::( |.! ;{ …讃岐、爺のために、
.|::::::::::::::::::rリ`l,〉 j}゙ 江戸で七日、京で三日、服喪するように民に伝えろ。
}:::::::::::::::ノ゙ l /.
,xァ''ー'゙'` '、 / いいな。
/ ー`¨`''''ー-- 、」゙'′_
''^ーァ 、_____  ̄ /
`>'、, '''"´ ̄ ̄_二ヽ、
/ / ヽ
,' , / ゙、
l / __ !
l, l く,_ 、 |
__,..__
_,.r-‐¬≡三゙:::::::::..`''..、_
/./.r:::::::::::::::.\:::::::::::::::::...丶久f:}
/.::;/..:::i.:::::;、:::::l;:::::..ヘ::::::::::::::::::::::i} l:::1
. /..:::::;il.::::;l..:::::;;;l::::|;;i::::::..}::::ノ;::::::;ィ'^|} |:::|
|ハ::::;;i|.:::;;|..:::::i;;ト;:lレl∧:ソY;;;;::l:::::::::/;li l::::l
. ! {:;;l{:∧ハ.::::lv_.二ニ=‐|;;;;i::l:::/;;;;l}l.|;:::!
`!i{‐-_、ヘ:::}´ィr;z=ャュ |;;;;l:|´ };;;;;;l};l.li;::1 …ははっ。
l;;;i《屯ハ ヾゝ `¨´ " |;;;;l:| , |;;;;;ノ;;|.|l::::!
. l;;;l;l" , ` |;;;;|:|_,ノ:ソ|;;;;l.|;i:::!
|;;;;l;{ / !;;;il:l |'" |;;;;l.|;;l::1
|;;;il人 `ヽ ノ;;;ill:l l |;;;;l.l;;l:::|
'" ̄¨ゝ マ三> ,/"¨´ ト、. 1;;;l.l;;;l:::|
. ヽ " ,.ィ / ヘ;;;;l.l;;;l::::!
` -< / ,/ミミゝ;:!,.
_,=≡/ 人 /´ /ムホfヲ苑盆z、
_,xl盆fホ/ /` /∧ /  ̄`ヽホミz、_
,xタ壬シ'¨く_ ヽ.//タ ゝv´ / f ´ }
政宗の死を悼んだ家光は、
江戸で七日、京で三日、人々に喪に服するように命じたという。 - 806 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:48:14.23 ID:YXM5/260
- / ̄ ̄\ ( ;;;;(
/ _ノ ヽ\ ) ;;;;)
| ( ─) (─)/;;/
. | (__人__) l;;, …のう、和尚。
| ∩ ノ)━・' 人とは、儚いものじゃな…。
. | / ノ´ }
. ヽ / / }
ヽ/ / ノ
_,.-'"´ 三ミ、ー-、
/ / ィ /⌒`⌒ヽ\
/ / / / 夢 | ヽ
/ / イ´^ー、 ,.. 、)、 ',
, ' / / //ヽ、_ゝ イ_ノ| |
//イ / /::::、 '´ ` '|| | フン、らしくもないことを言いおって…。
/ /イ / |::::::| / _┗' イ 、|
/ / |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,' | ハ:::::| / ;|/ | |\
/ / / ! \| | ./! ! |
, / / / |┐ \ `─彡' | !ヾー-、
/ /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ! `ヽ、
, ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、 ヽ スッ>
/ 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ' ヽ _,. ' 〉 - 808 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:49:00.35 ID:Ab0jBsgo
- 独眼竜は儚くなかったような気がする……
- 809 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:49:09.90 ID:YXM5/260
- | ヽ \
| ..../ ヽ. ヽ
|..::::/ __,,,..-==ニ三ニ=-..,,,_ ハ. ハ
|:/,,,,,≦三三三三三三三三三三≧ミ、 .ハ .ハ
|壬三三ニ=‐''''"´ ̄ ̄ ̄¨:.:ー=ニ三三≧:.、 .ハ ハ
|才''"´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;ィ /;:';.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:>ニ三≧、ハ:. ハ
|:.ト;.:.:.:.:.:;.:.;.:|:l.:;.:.;.:.:.:;'::: ハ:!/!.:.:.l:|.:;:.:.:.:;.:.:.:.!:ヘニ三ヾ::. ハ
|:.|:l:.:.:.:.;'!:/!|:l:.ト;::、:.:l::/::ハリ::!.:.:.l:|:.、:.::.:|;:.:.:|:.:.:.:.:\ニハ:::. .ハ
|:.|::!:.:..;':|;'_リ∧l‐;:∨:|:: !:::|.:.:ム!:ハ:i:.|ヽ:.!:.:.:.:.:.:.:.:\|::::. .ハ
|..l::';.:/;ィァ=;-ミ、リⅥ:: l:/|:!/-リ三从「l:|:.:.:.:;:.:.:.:.:.:.:ト;::::.. .〉
|リ::::l:::!l'.{lr':O:::l}ヽ ;ヾ !' |/ィ'7¨;:ミト、リ!:.:.:;i:.:.:.:.i:.:.:|':::::::. ./
|::::::::Ⅳ ゞz_:シ {l`:O:::l}ヽl:.:.:.!|.:.:.:.:|!.:.|::::::: / …………。
||::::::::l . .:.:::::.:. . ー`--イ '∧:.:l:|.:.:.:.:|l:.:.!::::: /
|!:::::::::!.: :.:::::::.:.:.: ; . .:.::::::.:. . ∧:.:.:l:|:.:.:.:.||:.:|:::: ,イ
|::::::::/i . .::::::: : . i . : :.:.::::.:.: : リ.:.:.:.l::!:.:.:.:l:|::.|/
|';::::::|:.ヽ : :.::::::.: : ./:.:.:.:.:!::!:.:.:.:|::!:.|
|';:::::::!:.:.:ト、 ‐ - //l:.:.:.:.|::|:.:.:.:.|zl:.|
|:ヽ::::l:.:.:∨\ イ:|:| |:.:.:.:l:::!:.:.:.:.!≧∨
|ヽ:ヽ:|__:,:∨. ` , _,...<:::::: ||..|:.:.:.:|::|:.:.:.:.:|<:ハ
|,斗'''"´` < `ー-<:::::::: : !l |:.:.:.:l:::!:.:.:.:.:|'´::::ハ
/ ,=―ー一 `丶 l| |:.:.:.:!::|:.:.:.:.:.!ヽ:::::ハ
々'´ __,, - ∨ ,、シ::リ:|:.:.:.:!::|:.:.:.:.:.|:::ハ:::::ハ
/ / ___,,,,,, ∨ ,、zゞ'":::::::::::|:.:.:.:|::|:.:.:.:.:.|::::::!:::::::|
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ_
| (●)(●)
. | (__人__) …なんじゃ、お藤。
| `⌒´ノ ) ;;;;) 今日は流石に何をせぬぞ。
. | } .) ;;;;)
. ヽ } /;;/ ここ最近、様子が変じゃが、
ヽ ノ .l;;,´ 何かあったのか…?
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/ - 811 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:50:31.17 ID:YXM5/260
- _,.-'"´ 三ミ、ー-、
/ / ィ /⌒`⌒ヽ\
/ / / / 夢 | ヽ
/ / イ´^ー、 ,.. 、)、 ',
, ' / / //ヽ、 ゚ゝ イ ゚ノ| | …但馬。
//イ / /::::、 '´ ` ̄'|| | まさか貴様、まだ気づいていなかったのか?
/ /イ / |::::::| / _┗' イ 、|
/ / |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,' | ハ:::::| / ;|/ | |\
/ / / ! \| | ./! ! |
, / / / |┐ \ `─彡' | !ヾー-、
/ /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ! `ヽ、
, ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、 ヽ
/ 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ' ヽ _,. ' 〉
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ_
| (●)(●)
. | (__人__) 気づく?
| `⌒´ノ ) ;;;;) 何のことじゃ?
. | } .) ;;;;)
. ヽ } /;;/ 「あのなあ…」
ヽ ノ .l;;,´
. / ∩ ノ)━・'
( \ /|_ノ ヽ
. \ "" /_ノ |
\ /___/ - 812 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:51:28.81 ID:YXM5/260
- ::::/ ,_____________.、 ' ,
. ::::7三三三三三三三三三三三三三三ヽ 乂、
::::. '''''''''''´ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`''''''''''''ヽ ヽ
:::/: : : : : : : : : : : : : : |: : : : : : : : : : : : :: : ::.|: : \
:::,': :i: : i: : :.,: :i: : i: : :./ i:.:i: : i: : : ',: : :.:!: : : :.l: : : : へ
\ :::. :.:.:|: : l: :.:.l:.:.|: : |: : .| l:.:|: ::|: : : :|: : :.|: : :,' |: : : :|三丶
. ゝ:.:.:.:.|: : |: :.:|: :|: : |: : :| l: |:.:.|: : : :|: :.:. |: : :i: |: : : :,'//ヽ
i: : : l: : |: : .L_∧::.!: : .', リ: :/ : :.∠:_:斗|: :. :|: !:.:.:|////
|: 7: |: :.|:: : 彡≧=ュ、:i /,ィ禾=-x. |:.:.:.|: : :.:.|: : : 和尚様。
l:.:|: :|: : !: :,' 7:::心、 ' f::::心` !: : : : :|:.:|: : : そこから先は、わっちが
レ.|: :|: : :´ i 弋;;;ノ 弋zり .|: : : : : :.:|: : : 自分で言うでありんす。
ゝ|: : : : , `"゙´ j `"゙´ .l: : : : : :.:|:',: :
. |.':.,: : : , /!/i ` /i./ .|: : : : : :.,': ::', :
. |: : \: !、 |: : : : :/: : : :丶
. |: : : : `: :' 、 _ _ ム: : : /: : : : : : ::':,
|: : : : i: : : : .ゝ - ` / ,': : :/: : : : : : : : :丶
|: : :.:.:|: : : : /:.: ` __ ィ /: : :/_: : : : : : : : : :.:.\
. l: : : :.|: : : : i::.::.::.::.::.::.:_/ i: : :///∧__: : : : : : : :\
. |: : : :.|: : :.:.:|===≠/| |: ://///////ゝ、: : : : : : \
|: : : :.|: : : ///////// /|: :,'///////////X : : : : : : : \
_,.-'"´ 三ミ、ー-、
/ / ィ /⌒`⌒ヽ\
/ / / / 夢 | ヽ
/ / イ´^ー、 ,.. 、)、 ',
, ' / / //ヽ、 ゚ゝ イ ゚ノ| |
//イ / /::::、 '´ ` ̄'|| | ふむ、そうか。
/ /イ / |::::::| / _┗' イ 、| まあ、それが筋だな。
/ / |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,' | ハ:::::| / ;|/ | |\ 但馬、よく聞いてやれ。
/ / / ! \| | ./! ! |
, / / / |┐ \ `─彡' | !ヾー-、
/ /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ! `ヽ、
, ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、 ヽ
/ 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ' ヽ _,. ' 〉 - 813 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:51:51.74 ID:VUe9Qd6o
- 恥かきかww
和尚すぐにきづいたのになあwwww - 814 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:52:40.66 ID:YXM5/260
- / ̄ ̄\
/ ノ \ \
| (●)(●) | お、おい。
. | u.(__人__) .| 和尚、お主、何を知っておるのじゃ?
r、 | ` ⌒´ .| それに、お藤の話を聞けとはどういう…?
,.く\\r、 ヽ ノ
\\\ヽ} ヽ /
rヽ ` ヽ / ァ'´ヽ
└'`{ . \.| / i
ヽ、._ ヽ、_,r' .|
`ヽ、 /' |
`'ー'´
イ /| ll / | | | |
/ | | | || ll / | | | |
/ | |.‐| | || | | ll / | | | | |
/ レ ||ヽ, ト.||_| | | | ll / .| .|| | || |
/ _,.=-‐-=.,_レ || |.|ヽ.|| | | | | | /| | | |
/'´ | /::::::::;;`丶 ∥ || ||| .| |.| | || /_| / | /
/ | | ~;;;; ○ ` ∥|| |.| _.||-レノノ | / / | /
/ 、弋_ ノ ∥,. ',.-‐=メ、 | /| /l / .| /
| ` ‐-- /~;::: / / >|/////l/ | / ……やや子じゃ。
| 弋_,.シ / ソ ソ ソ 〃
| l ` ‐ / | 〃
|丶 | / | 〃
. | 丶 丶 .,_ -‐' イ |
| 丶 _  ̄ ,. ' |
| 丶 ,. ' | |
| ‐ ´ | | - 815 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:53:33.35 ID:QA3qolwo
- マー君・・・・・
- 816 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:53:47.61 ID:Ab0jBsgo
- 裏柳生総帥で朝鮮柳生ハンターで実は十兵衛でギャバンなあの人キタ?
- 817 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:53:56.73 ID:YXM5/260
- / ̄ ̄\
/ ノ \ \
| (○)(○) |
. | (__人__) .|
r、 | `⌒´ .|
,.く\\r、 ヽ ノ
\\\ヽ} ヽ /
rヽ ` ヽ / ァ'´ヽ
└'`{ . \.| / i
ヽ、._ ヽ、_,r' .|
`ヽ、 /' |
`'ー'´
/ / :. :. :./ :. :. :. :. : :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. : ;ヽ
/ ,. ''/ :. :. :./ :. :.| :. :. :. :l :. :. :.| :. :. :. :| :. :. :. :. :. :.J=.,_'' ヽ
彡-ー=ヽ| :. :. :./ :. :. || :. :. :.| :. :. :.|| :. :. :. | :. :. :.l :. :. :.| :. :.`‐、 ',
/ :. :. :.| :. :. :. / :. : | | :. :. :| :. :. :.| |:| :. :. :| :. :. :| :. :. : | :. :. :. :.ヽミ
/ :. :. :. | :. :. :./ :. :. || | :. :. | :. :. :| |:| :. :. :| :. :. :| :. :. : | :. :. :. :. : |
/ :. :. :. : | :. :. :. || :. :.| |:| :. : || :. :. |. ||| :. :. :| :. :.:.| :. :. : | :. :. :. :. :. |
/ :. :. :. :. :.| :. :. :. | |.==、.,_ | :. || :. : | ||| :. :. || :. :.|| :. :. :.| :. :. :. :. :..:.|
/ :. :. :. :. :. | :. :. :. |' f´;;;;;;`。=., | :. | || | :. :| | :. :| | :. :. | :. :. :. :. :. : |
| :. :. :. :. :. :| :. :. :. | l: : :;;;;; ゚l ,.=‐'"´~。lヽ、 | :| :. :. :. :. :. : | もう五月目らしいの。
| :. :. :. :. :. :| :. :. :. | `ゝ_:_:゚ノ ' l.: : ;;;;: :゚l | :.| :. :. :. :. :. :. | 秋には生まれるそうじゃ。
~Zw.,_ :. :.| :. :. :. | ///////// l ゝ_;;;;゚.ノ l| : | :. :. :. :. :. :. |
: : : : : : ;''~"f ̄ Y" Y""l-- ノ ノ| /////// / _,. +zー :. :. :. :. |
: : : : : :'',, | | | | | `,.ノ ノ、___,.=-‐';' ´ ,. -ミ :. :. :. :. :.|
: : : : : :''.,, ヽ__| | | |~''" ,.'´ ,. '"´,.'
: : : : : : : : ;'' ''ヽ__ll_/ し'ミ,, ' ,.' ,"''
: : : : : : :;'' " "" ,. '",,"
: : : : : :''; , ,,'"
: : : : : :''; , ' ,.'"
: : : : : : ''; ,.''
: : : : : : : ;'' ' ' ' ",,''.,,
: : : : : : ;'' , ' ,' ;; ,. '" ゛ - 818 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:55:09.38 ID:YXM5/260
- / ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ○)(○)
. | (__人__) …………マジ?
| (
. | ` ⌒´ノ
. ヽ }
ヽ ノ
/ く
| \\
| |ヽ、二⌒)
l l \
| .:| :: :| .::| .l .:| .: ハ l:: |::: ∥ l
| ::| :: ::| .::|| .:| .:| .: / | ::. |:. |:: |::: ||:. l
/ ::| :: ::| .:::::|| .:::| .::| .::: / | ::::. |:: |:: . |:: | |: |
/ .:::| :: ::|lll .::::| | .:::| .:| :::: | | :::: |::: : |:: ::. |: | |:: |
/ .:::::| :: :| ||| .:::::|. | .:::|| ::|| .::::| | :: :::: |l::. |:: . ||:: .:: ::. |: | |: |
/ .::::::::| ::. ::|.∥|.::::::| | ::::|| :| | .::::| | :||:::: | |:: |::: :: ||::.:::: ::: | | |: |
/ .::::::::::::| :. :::. :|`ヘ|::::| | :::::| |::| | ::::::| |::| |:::. | |:::||::::::| |:::::: ::::.|. | |: |
/ | ::. ::::::| ,._W`'‐-Wヽl__||_,.| ::::::| |:| |:::: | |::|_|::::|_,|::::: :::::| | |: |
ム_,.ニ=- | :: :::::〈 (○ ̄::::::ーァ ソリ| リ~Wソ ̄ リ レl /lソ:: :::::| | |:.| こんなことで
,. ' | ::: ::::::|\丶 '''''''''' ノ "(c ̄ ̄ ノ ア/::リソ W | |:| 嘘を言って何になる?
/ |::::: :::::|  ̄ ̄ ヽ、''''''''ノ / /:::::: . |、 || まことじゃ。
./ |:::::. ::::| , '::::::::::::: | メ
|:::::. ::::| ,' /::::::::::::: | ヽ
|:::::: :::| / /l:::::::: ::::: | 丶
|:::::. :::ト / |:::::::: :::: | ',
|::::::. :::| \ '~ ‐ ―‐- イ |:::::: ::: | l
', |::::::: ::| 丶 ''''''' ,. ' ´ ,. |:::::: :: | |
', |:::::::: ::|ヽ、 ヽ ,. ' ,. '´ |:::::: :: | / l
' , |:::::::::. :| ` 、 ` - ´ ,. '´ |:::::: :: |/ / - 819 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:56:26.12 ID:YXM5/260
- _,.-'"´ 三ミ、ー-、
/ / ィ /⌒`⌒ヽ\
/ / / / 夢 | ヽ
/ / イ´^ー、 ,.. 、)、 ',
, ' / / //ヽ、 ゚ゝ イ ゚ノ| | そういうわけだ。
//イ / /::::、 '´ ` ̄'|| | 仮にも己の女のことであろうに、
/ /イ / |::::::| / _┗' イ 、| 役目で忙しいにせよ、気づかぬとは迂闊にも程があろうが。
/ / |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,' | ハ:::::| / ;|/ | |\ ほれ、何か言ってやらんのか?
/ / / ! \| | ./! ! |
, / / / |┐ \ `─彡' | !ヾー-、
/ /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ! `ヽ、
, ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、 ヽ
/ 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ' ヽ _,. ' 〉
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ、.\
| (○)(○) .|
! (__人__) | う、うむ…。
, っ `⌒´ u. | (…この歳になって、新しい子じゃと…?
/ ミ) / じゃ、じゃが、心当たりは…確かに…)
./ ノゝ /
i レ'´ ヽ
| |/| | | - 821 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:59:22.60 ID:Ab0jBsgo
- ハッスルしちゃったね! ってお年でなあ。
清左衛門残日録とかだと、完全に老境の年でまあお盛んなことで。 - 820 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:57:39.99 ID:YXM5/260
- (⊃ ̄ ̄\
(⊃ _ノ \
(⊃ ( ●)(●)
| u. (__人__) あー…ええと、お藤。
| `⌒´ノ その、な、今更じゃが、身体を冷やすでないぞ。
| } \ .あと、何か食いたい物はあるか?
/ヽ } \
/ ヽ、____ノ ) とにかく、今は大事な時なのじゃからな。
/ . | _/ 安静にしてじゃな…。
| / ̄ ̄(_)
\ \ /| JJJ (
\ / /⊂_)
/ | |L| |_||__| || ||L| |__|L|L| | |
/ | |=====ニ_~ ~ ニ=====、| | |
/ | ', 弋__ノ ~ '´弋__ノ | | | …ほんに殿は、
| | ',〃 〃 /| | | しょうのないお方じゃのう…。
| | ' , 〟 / | | | .もう冬も越えて、冷やすも何もなかろうに。
| | |ゝ_ / ̄\ ,.イ | | |
| | | ` ‐ _ ̄ ̄ ̄,. ' | | | |
` ‐ ' - 822 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/26(日) 23:59:48.65 ID:YXM5/260
- / ./::::::::::::::::/ 三三三三三二ニ=一''''"´ ̄.:.:.:.:.:.:.:. ̄`:.:.‐=ニ三三三三三三三 ≧ヾ::::::', .ハ
./ /:::::::::::::::::::/ 三三>'''"´:.:.:.:.:.:.:;:.:.:.:.:.:.:.:;ィ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ̄:`‐= ニ三三三三';:::::::', ,'
{ /:::::::::::::::::::/才´:.:.:.:.:.:.:.:.|;:.;:.:.:.:./!:.|;:.:.:.:. /::!:;.:.:.:.:/l:.;..ハ|:.:.:l;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`‐=ニ三ハ::::::::', ./
. V::::::::::::::::::/:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:l: ト;:.:. /::|:.|:.:.:.: /:;ィリ|:.:.:.;'::|//::: リ:.:.:l:|:.:.:.:.:.:.;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:::::}:::::::::', /
∨::::::::::::::;':.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:|;|:∨::|';.:|、:.:/::!.|::::';.:. /:::|/:: |':.:.;':|:.:.:l;.:./|:.:.:.:;/ィ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|::: リ::::::::::', /
. ∨::::::::::;':.:.:/|:.:.:.:.:.:.;.:.:.:!::|:ト、::i::| ';「l::、:::ト!:|::∨;:::/: .|:.:/::l:.:.:ル/!:.:.://|:.:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|::::!::::::::::::}/
∨::::::;':.:./:.!:.:.:.:.:.:.|:::::|:::リ_>レ;==ミヾ::';|';::::::|l:|::: .!/::::|:.:ィ:::/T:.:/メ!/〃.;:.:.:.:.:.:.:.:.:.!:::|::::::::/
. ヽ::/:.:/:.:.|:.:.:.:.:.:.|:.:.:l::::///´`):::::ヾミ、::::ヽ::|:リ j//:::l//'/:ム:.//'j:/ !:./:.:.:.:.:.:.:.:.:|::::!::/
/:.:/:.:.:|:.:.:.:.:.:.|:.:.:|::::メ .{l`:::○-、l}ヾ' ヾ /' j/、斗;:::::l/ミ、' lィ:.:/:.:.:.;:.:.:.:.l::::|´ じゃが…まあ、
/:./:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:|:.:.:|::;| 、弋::::__`o/ /'ム_ノ;-、_:`ト、≧:./:.:.:./:.:.:.:.l::::| それが殿じゃからの。
/:/:.:.:.:/|:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.!::|  ̄` ー'- {lr:ヾー'=〃Ⅵミ:/:.:.:./:.:.:.:.:l:::::!
//:.:.:.:/:::!:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.l::| ゞ -=:::_;厶, './/:.:.:.:/:.:.:.:.:.l:::::| 生まれる子の名を
//:.:.:./::::::!:.:.:.:.:.:.:|;.:.:.ヾ! 〃〃  ̄´ //:.:.:.:/:.:.:.:.:.:;':::::| 考えておいてほしいの。
.〃:.:/イ:::/::|:.:.:.:.:.:.:.|:!:.:.:.:代 i:. //:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:l:::::::|
/':.:./'::::::/::::|:.:.:.:.:.:.:.:!:!:.:.:.|::∧ ' 〃〃 |/:.:.:.:.;':.:.:.:.:.:.:!:::::::|
./:.://:.:.:.:/:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:!::l:.:.:.|、;、ヽ 、_ ,イ;':.:.:.:.|:/:.:.:.:.:ハ:::|:::∨
/:.:/::::::::::/::::__」:.:.:.:.:.:.:.:|:::!:.:.:!: : : : \  ̄ ´ ,イ:|/:.:.:.:.:!:|:.:.:.:.:.l::::l::|:::ハ
.//::::::::::/< .|:.:.:.:.:.:.:.:.!:::!:.:.| : : : : : `ト、 _, <_::::レ:.:.:.:.:.:l::!:.:.:.:.:.!::::l:::!::::ハ
./イ:::::::::::::≦ !:.:.:.:.:.:.:.:.|::::!:.:!: : : : : : :|: >、 _,. イ: : : : : :`/:.:.:.:.:.:l::!:.:.:.:.:.!::::|:::l::::::ハ
/:::::::::::::∠ ::::!:.:.:.:.:.:.:.:.|::::l:.:|: : : ー-ミ、: :: :: `:...__,.....<:: :: :;': : : : : : /:.:.:.:.:.:.:l::|:.:.:.:.:.|≧;_:ハ:::::ハ
/:::::::::::::/ ::::::|:.:.:.:.:.:.:.:.:!::::|:.|: : : : : : : : >.、:: :: :: :: :: :: :: /: : : : : :/:.:.:.:.:.:.:.:.l:|:.:.:.:.:.:| `ヽ:::::ハ
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ⌒)(⌒)
| .u (__人__) う、うむ…!
| `⌒´ノ 任せておけい。
,| }
/ ヽ } ともあれお藤よ…。
く く ヽ ノ
\ `' く
ヽ、 |
| | - 823 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:00:49.89 ID:tLQd1P60
- (⊃ ̄ ̄\
(⊃ _ノ \
(⊃ ( ⌒)(⌒)
| /// (__人__) 元気な子を、産んで欲しいだろ。
| `⌒´ノ …楽しみにしてるからな。
| } \
/ ヽ } \
./ .ヽ、.,__ __ノ )
/ . | _/
| / ̄ ̄(_)
\ \ /| JJJ (
\ / / ⊂_)
ハヽ. /.' {
/ '´ヘ \ ,.. -― -‐- .._ //、 ',
,' ヽ '´ : : : : : : : : : : : : : : `:'´/ i, i
丨 , . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :^ヽ |
l,. : : / : : : : i : : i: : : : : : : : : : : : : : : : 、 ;j
/: : :i′: i: : : : !: : :l: : : : l: : : : :i: : : : ヽ: : :ヽ ,ハ
,: : : :i: : : | : : :¦: : l: : : : :!: : : :|: :|: : :l: : : : i: :.:',
i: : : :l: : : l : : : i| : : il: : : : |: : : : :!: : :!: : l: : : : l: i: i
i : : : l: :_;.∟:.L」l: : :i |: : : : !: : : : |: : :|: :i:|: : : : |: l: :i
l : : : |'´:/|: : :!/ |: : | !: : : :|i´ ̄下:¬:、i|: : : :|: :¦
l: : : : !ァ''テ示ミ、、! : ! ト、: ;ハ_;.:⊥∟L: :i: : : : :! :. i i 了解じゃ。
|: : !:.イ{ i:{ t.:ハ:iヽ ┘ ´ァ7ス.だ:ハ ヾ;_!: : : : l: :. l:.| 任せておけ、殿♪
|: :.i .:リ ぃ辷ッリ {:{. し' }リ }f:i: : !:|:.: ! l
|: :,レく ,,,,,, `-'´ j ヾ辷ッ _」j: :,: :!l:. :..i: |
/、 ,、ヽ 〈 '''''' i'´ , 、∨: :!|:.!:.:.!:.l
r'´⌒ヽヽ〉┘ ___ l/,.ヘヽ: :!|:.i:.:.:i:.l
| 7´,ィ' /'、 ∨ニ辷_ ̄¨_二マ ヽ〈 r'´ヽ:l:!:.l:.i:.l:.|
l `i└ク l> .._ - ̄ _,.イヘ} } V:.:.!:.l:.l:.l
l ∨ |「"´{ム> 、 _,.. 爪} ヽ冫′ 广¨゙ハ:.:.|
,.-┤ ! j |::::::!::{:::::ぃ` ー '"´ /::/ / /_ : /:ハ:.l
ノ: : ! ノ ,':.:l::::::∨こハ、 ', /_八. / ム :V ; : : ',:|
r‐': i: : :', ' , イ;i:.:.:!:::::::}ヘ__ ヽヽ} ,.-‐/r‐‐:ヘ{ _ノ/: : ヽ:._ : : 、
,|: : : !: : : 、 /:j }:!:|i:.:.:i:::::::: : :、::::} `:ー=彳: _;〉::::::| ト\ /: : : : : : :i、: :ヘ
/ l: : :、: : : : V:/:ノ:.:i:l :.:.!:::::::、:.. ヽ:ー-┘::`´: : : :|!::j::::>': : : : : : : : |:\:ヘ
/: : ! : : `ー:::.:..:/i|:. :!|i: : l:::::::::\__;二:::-‐:'´: : : : : l:.ト、'´_;,: :, : : : : : : j : : \ \
,/: : : : :l : : : : : :::::::::::リl: : !l:l : :|::::::::::::::::::; : :´: : :/ : : : i: |: `辷_´::: : : _;/: : : : : :`ー-、
/: : : : : : : `ー- : __;;:::イ/.l: : 川 : :!:::::::::: : : : : :, : '´ : : : : : |: :!: : |:.:i`ヾ¨´::: : : : : : : : : : : : :\
こうして、宗矩は66歳にして、新たな子の誕生が近いことを知らされたのである。 - 824 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:02:25.25 ID:tLQd1P60
- さて、話は天下普請に戻る。
当初、想定を超える作業量に対応を迫られていた堀方の普請であったが、
その後は順調に進み、七月には、ほぼ普請は完了した。
┏┓ ┏┓ 巛 ヽ. ┏┓ ┏┳┓
┏━━━┛┃┏┓ ┏━┛┗━┓ ┏┓ + 〒ー| ┏┓ ┏┓┏━━┛┗┓┏┓┃┃┃
┗━┓┏━╋┛┗━┳┳┳╋━┓┏━╋━┛┗┳━| |┳━┛┗┳━┛┗╋━┓ ┏┻┛┗┫┃┃
┃┃ ┗┓┏┓┃┃┃┣┓┃┃┏╋┓ +┻ +/ /┻┓ ┏┻┓ ┏┛ ┃┃┃┏━┓┃┃┃
┃┃ ┃┃┗╋┻┛┃┃┃┃┃┣┛ ∧_∧/ / .┏┛┃┃┏┛┃┃┏━┛┃┣╋━┛┣╋┫
┗/´》〉 ┗┛ ┗━━┻┛┗┛┗┻━(´∀`_/ / ┗━┻┛┗━┻┛┗━━┻┛┗巛 ヽ┻┻┛
* | 〒 /⌒ヽ | 〒 ||| ,.へ´_|_ヽ ,-r、,r/」 f ||| ∧ ∧,.へ, 〒 ! /⌒ヽ 〒 !
| | ( ´∀`) | 人l ァ'`・ω・)〉/_ュヘ〈|7 | * (゚∀゚ `ァ ノ + | | ( 个 ) | |
+ | { | .| { .(__)、 ○〈_}ノ : | + O /:-一;:、 / /. | | ./ /*
ヽ ヽ | .|.ヽ ヽ (___) 、 〈 く/ ヽ__,」 + ) ミ;;★:;:;:;ミ/ / | |/ /
ヽ ヽ,, ´∀`) ヽ ヽ ´∀`)__ノ ヽ__) / ,ヘ | __,, '´ ̄`ヽ__ (・ω・´/ / (・∀・ / /
,.へ ■ヽ ヽ ー、 ヽ ー、 / / |. | ★((ハヾヽ,.べ, ミ三彡 f ,- f+
l ァ'^▽^) i ,rュ ', i rュ ', ||| ( 〈 .| .| ハ^ω^*`ァノュヘ | / ュヘ |
ヽ ○.| /{_〉,.へ∧ ∧{_〉 << \ ヽ .| .| O☆゙ _ノ_,} ) | 〈_} ) |
| 、 〈 | 〈 l ァ';・∀・) \ノ |_,,| ノ´ ̄ゞ⌒'ーァ ! ||| / ! |||
||| l__ノ ヽ__)| ,ヘ. ヽ ヽ ○ヽ + |__ノ| ) `7゙(´〈`ー''´ | / ,ヘ | ガタタタン!!!!
【堀普請の完了を喜ぶ普請衆】 - 825 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:03:28.39 ID:tLQd1P60
- こうして、江戸城はその惣構を完成させ、天下人の城としての威容を確立した。
天正十八年(1590)から半世紀にわたり続けられてきたこの「天下普請」は、
家光の代を以って完了し、以後、江戸城は二百年以上に渡り、将軍家の権威の象徴として在り続けた。
【寛永十三年・天下普請完了後の江戸城】
\ /::
ノーイ☆──-、___ /::/
☆ L_ /::/ 隅
丿 `ヽ、 神田川 ./::/ 田
/ . ☆ー──、___ . /::::丿川
/ . ┌] [┐ ☆ー{::::r'´
☆ . j.........`ヽ、,,__ |::::|
/ 〈....................}...ヽ、___ . {::::|
ノ j、_〉ヽ;........_,,,ゝ┬'゙ `ー、_ ヽ::ヽ.
| fー、....ノ...........{ 凸..ヽ、 `ヽ, ヽ::::\
☆ ソ.................\........l....) } )::::::)
〈 ノ......................)...._l_チ-ォイ ̄ ̄フー-――z /::::::/
\ 〉....................Yー'゙ ノ / ノ\ /:::::::::/
彳 `ヽ、............../ / / / \__/ヘ:::::::/
|___☆. ヽ_j トマ / ./ / ノ´ /::::j´
ヽ{__ ヽ、__j' / / ノ _j::::::j´
. ヽ} `}. /. / ヽ、_ {:::::::{
{ し'( l { _/ .,;へ./ー――‐┤} .ノ:::::::ヘ、
`ヽ, ヽーy' `ソ☆ / ____}::`´,-ャ:::::(
)_ノ☆、/☆ヽ☆ ノ / /:::::::::::::::::::::::::::ノ゙゙ 丿:::::::`}、
`ヽ、イー、__/ /:::::::::::::::::::::::::::::{_丿::::::::::::::::`ヽ、
人__/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/~~´:::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/::::::::::::::::::::::::::江 戸 湊 - 826 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:04:18.33 ID:tLQd1P60
- n. _
||n,、∥
r‐、j i
` t /
/ ,'
___ / !
r´:::::::::::::ヽ / ,' l
i:::::::::::::::::::::i r'⌒` 、 ! 神君様…家光はまたやりましたぞ!
(i:::::::::::::::::::::ソ /`"'‐、 i'
`;:::::::::::::::::i _, '"´ ヽ / `r'
ト,"'゙'"''"|_, -ー'´ i/ , '´
_ -''´  ̄ ` ' /
, -'' /
i、 /
/ ヘ i
/ ヘ / / {
〉 / ヘ / / |
// ヘ / / !
〉 |! / / ;
ゞ‐- ‐'´∧ / ,' i
. |"''‐‐''´} ', -‐ ' , !
ゝ--‐ 〈 ヽ、 __ ,/ / / {
i ̄ | 冫 i
l i / == ', === |
| ,' i ', |
武家諸法度の改定(寛永令)、幕府の役職制度の制定に続き、
またひとつ、家光は、徳川家による幕藩体制の礎を確かなものにしたのである。 - 832 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 00:10:46.22 ID:6yr4b4so
- しかし出来た! はいいけど、
各大名家の負担はかなりのもんだったろうなあ。 - 828 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:05:55.10 ID:tLQd1P60
- さて、この普請の完成を以って、宗矩たち4名も役目を終え、
寛永十三年七月二十七日、将軍家より4名全員に金二十枚が与えられている。
| ! | | |
| │ 〈 ! 人
| |/ノ二__‐──ァ ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ  ̄ .Y  ̄
/⌒!| =彳o。ト ̄ヽ '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ ! |
! ハ!| ー─ ' i ! `' '' " ||ヽ l | お前達、よくやってくれたな。
| | /ヽ! | |ヽ i ! これからもよろしく頼むぞ!
ヽ { | ! |ノ /
ヽ | _ ,、 ! , ′ 「「「「ははっ!!」」」」
\ ! '-゙ ‐ ゙ レ'
| `! /
人 ヽ ゙  ̄  ̄ ` / |
 ̄ .Y  ̄ |\ ー ─‐ , ′ !
| | \ / |
_,, - ‐'''‐ 、 ...... _,:-=====‐-、
r-- 、-- ヽ ...... /''二 ̄ ) ゙ヽ
} `ヽ ヽ、 ', ir'"r-__,,,,,,.:-'" ヽ
!'、 ,、___ ', i、 i ', r_,,r''"´`i'''ヽ r‐:、 l
','、'´tj‐ -.i /)', /- ) ..... /"r'.!__..-' `'";'ノ,! ,'
',ノ ヾ、 i /iv',/ / .... ヽ_,r'i゙ 、 'r:< ,'
`'、-‐' レ .ノ ! __!-, ヽr‐=''''` ,!. 丿, `i
' _ , -'´ //i:::::::!、 `( _,,-‐'" l _,.!>、__
_, ‐'::::::::! ! //::::/: :',- 、 `'''".)、i ,.:-:'" ,.:' i. `'''ー--,-.、
┌‐────┐ ´ フ::::::/ /,, !/./:::/-、__!: : :` -. ._ ┌────┐ ,.:|.i゙''ヽ / .| r'" `:、
│ カガツメ .| _, - ': <:::::l ! /:::/: : : 7: : : : :, -─、 .... │ ホ リ | ,:r' |,!,ノ.ヽ/_ | ,' i
/ ̄ ̄\ . ./ニ - 安 全 第 一 - 二l
/ \, ,/ \ . ヽ、 _______ ',
| (⌒)(⌒) | .. .、._`フ‐r-r'"r- 、:::::::l';ヽ::::';ヽ:::', 二ーr-r‐'´
. | (__人__) | ..... .プl rl l:;' ', (イソヽト ヽ::i 入「スソ ヽ',l、ヾ
| .`⌒´ ノ ..... /', l l ` ‐-‐ ! ヽ! ‐-‐' / l
. | } ...... ノ リヽl l i /人
. ヽ } l ヽ\ :: . ' ::: /ト
ヽ ノ l \\ --─── /
/ く .. / \\''  ̄ /l
| \ ... / `‐`-==〃 ト、
| |ヽ、二⌒) ./ ',  ̄ ̄ ,' ト、',‐-、_ - 829 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:07:16.46 ID:tLQd1P60
- その後…
/..:::::::::::::::::::::::::::..ヽ、
(,、:::::::::::_::::_,、::::::::::::::..゙:、
.l `'^'´ ..: :.: :. }::::::::::::::::::i
._ 、__,、 〈:::::::_::::::::::| ……………。
!) ヘラヾ´ ゙! /ベ!::::::|
.ソ ``` :.:.: ソ,iノノ::::::|
ヽ,- .:..:.:シ_,イ、:::::l
i==- .:..:.:イ ヾヘv
, ゝ...:. _,.ィ i ,.' } ` 、─────────┐ 、
, ´ ゙'ーイシ″ , /.:. . ` .///////////////}||ll\
,.. '´ \ ヽ/,ハ::.:..:. / ` ー- 、///////:}||ll|ll|}
/ ノト_,ノ┘″}:.:.:./ __ -─… ヽ///// }||ll|ll|}
/ _,. イ ヽ / -‐ '/////}||ll|ll|}
/ / , 、 '////:}||ll|ll|}
/ ,/ .:レ / ヽ ‘.///}||ll|ll|}
/ / / ,′ ,::.. V//}||ll|ll|{
/ ′:′ ′ /;ハ:.:. ∨/||ll|ll|{
/ .::' ..:.:{ .:i ..:.:.:/:.:..:ヘ:. ∨||ll|ll|{
, ′ .:.;:.:.:..:.':.. ‘ ...:..:.:.:./..:..:.:.:∧:. 'l||ll|ll|{
′ .:.:j:..:..:/ ! ::... ¨"´ ..:..:./..:.:.//∧ l|l|ll|{
.: .:..:.:;'.:.:; ′} / \ .:..:..: '.:.:://///ヽ 'l||ll|{
‘. .:..:..::// } / .:' ヽ ..:.::'´..:.://///// ヘ __ 'l|l|{
} ..:.:.:.:∠ -─} } ..:.:.:.::///////,.. ´ `ヽ 'l|l{
,.. . _ r─… `ー‐匕. -─, }:. .:.::_;厶 -‐ ''"´ 'l{
/ ` ' L._::{f¨ ̄三三三三三三,′ !:.:. .:.:/ j
/ ` <こ三三三三ン .::/ ! , ′ .:}. -──…… ' 二二|
./ ` 、/ { ′ j / / / / ̄ ̄三三三三三三| - 830 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:09:06.82 ID:tLQd1P60
- /..:::::::::::::::::::::::::::..ヽ、
(,、:::::::::::_::::_,、::::::::::::::..゙:、
.l `'^'´ ..: :.: :. }::::::::::::::::::i
._ 、__,、 〈:::::::_::::::::::| ……よし、決めた。
!) ヘラヾ´ ゙! /ベ!::::::|
.ソ ``` :.:.: ソ,iノノ::::::|
ヽ,- .:..:.:シ_,イ、:::::l
i==- .:..:.:イ ヾヘv
, ゝ...:. _,.ィ i ,.' } ` 、─────────┐ 、
, ´ ゙'ーイシ″ , /.:. . ` .///////////////}||ll\
,.. '´ \ ヽ/,ハ::.:..:. / ` ー- 、///////:}||ll|ll|}
/ ノト_,ノ┘″}:.:.:./ __ -─… ヽ///// }||ll|ll|}
/ _,. イ ヽ / -‐ '/////}||ll|ll|}
/ / , 、 '////:}||ll|ll|} - 831 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:10:29.32 ID:tLQd1P60
- そして翌月の八月十四日…。
/ ̄ ̄\
/ \ /\
| ( ●)(●)
| (__人__) 上様。
| ` ⌒´ノ 但馬、参りました。
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
〃 i,
r' ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
! :l ,リ|} |. }
. {. | ′ | }
レ-、{∠ニ'==ァ 、==ニゞ<
!∩|.}. '"旬゙` ./''旬 ` f^| うむ、ご苦労。
l(( ゙′` ̄'" f::` ̄ |l.|
. ヽ.ヽ {:. lリ
. }.iーi ^ r' ,'
!| ヽ. ー===- /
. /} \ ー‐ ,イ
__/ ∥ . ヽ、_!__/:::|\ - 833 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:11:47.81 ID:tLQd1P60
- 〃 i,
r' ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
! :l ,リ|} |. }
. {. | ′ | }
レ-、{∠ニ'==ァ 、==ニゞ<
!∩|.}. '___゙` ./'__` f^| さて、但馬。
l(( ゙′` ̄'" f::` ̄' |l.| 今日はお前に伝えたいことがある。
. ヽ.ヽ {:. lリ
. }.iーi ^ r' ,'
!| ヽ. ー===- /
. /} \ ー‐ ,イ
__/ ∥ . ヽ、_!__/:::|\
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ、_ \
. | ( ●)(● ) |
. | (__人__) │ 伝えたいこと…ですか?
| `⌒´ |
. | |
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| | - 834 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:13:14.30 ID:tLQd1P60
- _ ................ _
/::::::::::::::::::::::::::::`::....、
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
,::::::::::::::::::::{``ヾー=ヘヽ:::::::::::}
,::::::::::::::::::::::j ノリ'^~Yリ
:::::::::/¨Y::/r===ミ、 ノ __j′
{::::::::{てミj′戈えこ" ,ィぇ7
j:::::::ハノ i''" / 但馬、お前を
ノ:::::::ノ八 _ | ,′ 惣目付から外す。
〃ノ'"´ ヘ 、___ー' /
/ .:.ヽ `こ´ ′
. イ .:ヽ、、 .:\ /
/ .:.: /´ ̄ ̄`ヾ:::>ー ´
/ :. \
.:′ :.:. ヽ
. / .: 、
/ .: .:.:.:ヽ、
. , .: .:.:.:. \
i ; :. \
l l :.:. ` ー┬┬- 、 \
. l l :.:.:.. 从从\ :. `ヽ、
l l :.:.:.:. /.:. \ \:.:.. ノ:.ヽ、_
. l l :.:.:.:.:.. ,:' .:.:.:.j\ ヾ:.:.: . . . `: : . 、
/ ̄ ̄\
/ ─ ─
| ( ●)(●)
| (__人__) 左様でございますか。
| ` ⌒´ノ では、謹んで。
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;. - 835 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 00:14:21.59 ID:hMHCoEgo
- あらそんなあっさり
- 836 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 00:15:01.75 ID:KqxI7Uw0
- 「左様でございますか。」とか無いからww
- 837 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:15:09.21 ID:tLQd1P60
- _ ................ _
/::::::::::::::::::::::::::::`::....、
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
,::::::::::::::::::::{``ヾー=ヘヽ:::::::::::}
,::::::::::::::::::::::j ノリ'^~Yリ
:::::::::/¨Y::/r===ミ、 ノ __j′
{::::::::{てミj′戈えこ" ,ィぇ7
j:::::::ハノ i''" /
ノ:::::::ノ八 _ | ,′ …………。
〃ノ'"´ ヘ 、___ー' /
/ .:.ヽ `こ´ ′
. イ .:ヽ、、 .:\ /
/ .:.: /´ ̄ ̄`ヾ:::>ー ´
/ :. \
.:′ :.:. ヽ
. / .: 、
/ .: .:.:.:ヽ、
. , .: .:.:.:. \
i ; :. \
l l :.:. ` ー┬┬- 、 \
. l l :.:.:.. 从从\ :. `ヽ、
l l :.:.:.:. /.:. \ \:.:.. ノ:.ヽ、_
. l l :.:.:.:.:.. ,:' .:.:.:.j\ ヾ:.:.: . . . `: : . 、
/ ̄ ̄\
/ ─ ─
| ( ●)(●)
| (__人__) …………。
| ` ⌒´ノ
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;. - 838 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:16:35.87 ID:tLQd1P60
- __
,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
,!;;;! '~ "~ `i||i" '' `ヘ;;;!
|;;;| ヽ` u ミ;;;|
_ゞ;!,-;;;;;;;"フノ ヾ`;;;ヽ 、ミ;リ
!ヘl;|.,,_==-、く` ,>゙-== 、「ヽ
!(,ヘ!  ̄'" |ミ.' ̄" , ドリ …但馬、お前そこで少しくらい
ヾ、! !ミ ,レソ 焦ったり驚いたりしてくれないのか?
`| ^'='^ ム'′
. ト、 、,.-‐ 、,, /|
i| \ ' ニ イ.:|
,イi| ゙、\ ( /リ.:;ト、
ノ :.:i| ゙、 `ー─''゙:::;:'::::::!:::\
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ、_ \
. | ( ●)(● ) |
. | (__人__) │ いえ、このネタは前にも使われてますし、
| `⌒´ | .今回はひとつリアクションを変えてみようかと…。
. | |
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| | - 839 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 00:17:37.00 ID:hMHCoEgo
- こっちがはめられたwwww
ちくしょうww - 840 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:18:15.46 ID:tLQd1P60
- ___ _
-‐''"´ ̄ ` `''ヽ=、
,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
r(:::::::::::::::::,、_ィ::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゞ, rr~ヅ ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::
フハ ミ::::::::::::::::::::::::::::::
. l __,,. -─¬,〈:::::::::::::::::::::::::::::: いやそこはさ、変に新しい挑戦とかせずに、
〉゙゙`'''ニ二 ̄ ヽ::::::,ィ ,、ヽ::::::: お約束ということで、や ら な い か?
. / "" U }:::/ /ヽ ハ:::::::
/.. "´ 2ノ/ l:::::
. ヽ.ニ,` __/ :l::::
. 'ーr‐- .ィ l:::
〈.. /:{ ヽ
`} /:: ! i
丶、,、. イ:::::: !
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ー)(ー)
. | (__人__) そうは言われましても…
| ` ⌒´ノ 一度素の顔を見せた後で驚くのもわざとらしいですし。
. | nl^l^l .悩ましいところですな。
. ヽ | ノ
ヽ ヽ く
/ ヽ \ - 841 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 00:19:06.51 ID:6yr4b4so
- なんか芸人がすべったオチをほじくりかえすようなww
- 843 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 00:20:08.38 ID:7cgkqHY0
- 長屋の花見の「えー、つきましては酔いました」だww
- 842 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:19:38.45 ID:tLQd1P60
- __
,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
/;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
,!;;;! '~ "~ `i||i" '' `ヘ;;;!
|;;;| ヽ` u ミ;;;|
_ゞ;!,-;;;;;;;"フノ ヾ`;;;ヽ 、ミ;リ
!ヘl;|.,,_==-、く` ,>゙-== 、「ヽ わかったわかった。
!(,ヘ!  ̄'" |ミ.' ̄" , ドリ では、但馬、惣目付を外した後の
ヾ、! !ミ ,レソ お前の処遇だが…。
`| ^'='^ ム'′
. ト、 、,.-‐ 、,, /|
i| \ ' ニ イ.:|
,イi| ゙、\ ( /リ.:;ト、
ノ :.:i| ゙、 `ー─''゙:::;:'::::::!:::\
/ ̄ ̄\
/ \ /\
| ( ●)(●)
| u. (__人__) (…問題はここからじゃな…。
| ` ⌒´ノ 何か新しい役目に就くにせよ、
| } 皆目見当がつかぬ…。
ヽ } そう悪いことにはならぬはずなのじゃが…)
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;. - 844 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:20:54.40 ID:tLQd1P60
- ..-::::::::::- ..
/´:::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
ハ:/´^^⌒ノリ´^"゙`ヘハ
{:::ir===ュ x===ュ !:}
ハ::j <えア Kえア ム! 四千石を加増し、
{じi ,、j,、 :h} お前を諸侯の列に並べる。
い! ____, jリ
`ヘ `ー一" /′ 合計一万石…大名だ。
ト、 ー .イ|、、
j ヽ. j / :!::へ
/ ̄ ̄`!:.: . .  ̄ ̄ _ / \
/--─ 、 :!:.: . /ヽ. ///ヘ、_
′ . .< |.:.:. / ヽ /  ̄ >≪
、、イ 7:.:.:/ i' / ヽ′ / ヽ
// / :.:.\ノ / .:.i / : l
イ/ /o /7 .:l / : l
|:j / / _/:/ :l:.|!:. : l
|:i o ' //二ニ=─ l |!.:. : l
リ / / / / l |!:.:. : l
/:! / / / / :∨:.: : l
|: ! .′ / / .:.Ⅵ: : ハ
!:.| i.oi | / .:.Ⅵ : ハ
/ ̄ ̄\
/ - -
| ( ○)(○)
| (__人__)
| `⌒´ノ
| }
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;. - 845 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 00:21:43.31 ID:7cgkqHY0
- 固まった!
- 846 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:23:02.19 ID:tLQd1P60
- _,r'´::::::::::::::::::::::::::`'、.
{::::::::rr-‐-‐'^i::::::::::::::i.
゙l'´゙《 __,,,ゝ:::r、:::::l ははは…!
ト=r;、 ゙"rィァ‐リメ }:::::} そうだ、その顔が見たかった!
゙i`"l  ̄ ソ::::ヽ
゙i. ゝ^ , /ヾヾヾ、 どうだ、びっくりしただろう、但馬!
ヽ ゙こ´ / ヽ、
ヽ、 /__,∠、 `'-、
`゙ク'゙´ ` ゙'、 ヽ
/ 〉 ヽヽ
ィ ヽヽ
_,,-'´::: ゙i
/ ` }
/ ,-ィ‐r'´´ / l
__r'〈 ,ノ / ```l / l
-‐ ´ ‐ '' ´ /l::: l ー'´ l
/ ̄ ̄\
/ - -
| u ( ○)(○) いや…その…上様、
| (__人__) その、それがしが諸侯の列に並べる理由が
| u. `⌒´ノ 皆目見当がつかず……何故?
| }
ヽ } (わからん…確かにこの上なき名誉ではあるが…。
/ ⌒ヽ '´( 普請の成功…?いや、既にそちらは褒美を頂いた…何故だ?)
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;. - 847 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:25:14.67 ID:tLQd1P60
- 〃 i,
r' ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
! :l ,リ|} |. }
. {. | ′ | }
レ-、{∠ニ'==ァ 、==ニゞ< 但馬…理由はな、「よく俺に仕えてくれた」。
!∩|.}. '___゙` ./'__` f^| ただ、それだけで十分だろう?
l(( ゙′` ̄'" f::` ̄' |l.|
. ヽ.ヽ {:. lリ それとも、他に理由が必要なのか?
. }.iーi ^ r' ,'
!| ヽ. ー===- /
. /} \ ー‐ ,イ
__/ ∥ . ヽ、_!__/:::|\
/ ̄ ̄\ て
/ \i||i/ そ
| ( ○)(○)
| u. (__人__) …いえ、承知致しました。
| u. ` ⌒´ノ
| } (そうか…おそらく”あれ”か…!)
ヽ }
/ ⌒ヽ '´(
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;. - 848 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:26:42.90 ID:tLQd1P60
- _ -───- _
, '´ `ヽ
/ \
/ ヽ
/ __, ィ_,-ァ__,, ,,、 , 、,,__ -ァ-=彡ヘ ヽ
' 「 ´ {ハi′ } l
| | | |
| ! | |
| │ 〈 !
| |/ノ二__‐──ァ ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
/⌒!| =彳o。ト ̄ヽ '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ ! では、これからも頼むぞ、但馬。
! ハ!| ー─ ' i ! `' '' " ||ヽ l |
| | /ヽ! | |ヽ i ! 諸侯の一人として、
ヽ { | ! |ノ / 将軍家を支えてくれよな。
ヽ | _ ,、 ! , ′
\ ! '-゙ ‐ ゙ レ'
`! /
ヽ ゙  ̄  ̄ ` / |
|\ ー ─‐ , ′ !
| \ / |
_ -‐┤ ゙、 \ / ! l |`ーr─- _
_ -‐ '" / | ゙、 ヽ ____ '´ '│ ! | ゙''‐- 、,_
/⌒`"⌒ヽ、
/,, / ̄ ̄ ̄\
/,//:: \ …ははっ!!
;/⌒'":::.. |⌒ヽ
/ /、:::::... |ヽ_ \
__( ⌒ー-ィ⌒ヽ、 /⌒`ー'⌒ )
━━━`ー──ゝィソノ-ヾy_ノー─━━
かくして宗矩は、四千石を加増され、
元からの六千石と合わせて、その所領は合計一万石に達した。 - 849 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:28:47.12 ID:tLQd1P60
- こうして、寛永十三年(1636)八月十四日、
宗矩は、所領一万石に達したことにより、その身を諸侯の列に並べることになった。
即ち、大和柳生藩の成立であり、初代藩主・柳生但馬守宗矩の誕生である。
---┐
,,イ 二 ´ 、 ,,、1コ1
__,,........'´( 「! 」ヽ〕\____ 、 _,-''フ ..''、riヽ 、
_..‐'''´ ’‐ _..-: 彡―''"´ ゙" │「ゝ’―‐‐-....__
..r''´ _-‐'ニ-''′ ゙''ゝ、
/ /ン''´ _____ `\
―'''''''' ̄ ̄´卩厂 ̄ ̄ ユニ---' 亡二 ̄ ̄ ....、 :ォ'、 -r厂 ̄ コ冖ー---...._ヘ、
ーゝ、_ / r ヘヘ_ ヘ ゙'、 ヘ '、ヘ 1 _ノ/′ _r'丿 "'′
`゙‐ゞ- ,....--'彡''′ `'辷、_ `'<ゝ '┤ ゙ ン' / _..r彡′
_-'彡‐'''''三 `''⊂ェj火く ゝ、コ∑..ィ; ⊃''´
..r'ン′ '' ヽ ´’ フ广 丁ゝ、
` ''′ ''‐′ ゙ー┘
/ ̄ ̄\
/ ⌒ ⌒ \
. | .(●) (●) |
. | (__人__) │
| `⌒´ |
. | |
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| |
一度は所領を失い、没落した柳生家は、今、ここに大名家となったのであった…。 - 850 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:30:59.01 ID:tLQd1P60
- \ヽ, ,、
`''|/ノ
.|
_ |
\`ヽ、|
\, V"
`L,,_
|ヽ、) ,、
/ ヽYノ
/ r''ヽ、.|
| `ー-ヽ|ヮ
| `|
|. |
ヽ、 |
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ_ \
| (≡)(≡) .l
. | (__人__) |
| `⌒´ |
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
┼ヽ -|r‐、. レ |
d⌒) ./| _ノ __ノ
【やる夫で学ぶ柳生一族(その38)「宗矩、大名になる」】 完 - 851 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 00:31:35.22 ID:6yr4b4so
- 乙ー。
沢庵関係かな。
尻一つで! じゃないといいんだけどww - 853 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 00:34:41.88 ID:7cgkqHY0
- 乙でした。
一万石……ついにここまで来たか! 長かったなぁ。 - 852 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:32:46.28 ID:tLQd1P60
- 【今回の新規登場キャラ】
太田道灌(備中守資長) : 榊清太郎(機動警察パトレイバー)
佐藤安右衛門 .: 栗谷川(バキ)
蜂須賀阿波守忠英 .....: 有紀渉(銀河鉄道物語)
_,,--‐'""""` ‐- 、,
/; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ` 、
/; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;\
./; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;`、
./; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;; ; ; ; ; ; ; ;ヽ
/; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ヽ
│; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; \
.l; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; \
l; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;\
│; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ト、; ; ; ;jj; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;\
│; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;ト、; ; ト、 ;l\\X; ;;lヘ廴; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;
│; ; ; ; ; ; ;λ、j1L\弋\lイ\;;\k,_jィz; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;
.l; ; ; ; ; ; ; 仆、\\ \ヽ、ヾ_xィヒチ"メアヘ、、; ; ; ; ; ; ; ; 妾の出番がないとは…
l; ; ; ; ; ; ;弌弋ナヲミェ_ ヾ、 " ‐=ゞ'" .〉ト、; ; ; ; ; ; ; ; どういうことじゃ?
.`、; ; ; ; ; ;;;ヾゞ==〃^ ヽ ` /.ノ; ; ; ; ; ; ; ;
/}/}; ; ; ;;;\ i /; ; ; ; ; ; ; ;
,// // /ゝァ; ; ; ヾ .` /i; ; ; ; ; ; ; ;
./ ./ .// ./ーヘ; ; ; ; ; \  ̄  ̄´ //l; ; ; ; ; ; ; ;
〈 〈l l .l l ); ; ; ; ; ; ; `ゝ 、 /; ;ノ.│; ; ; ; ; ; ; ;
\l l .l \ /; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;`ヽ- ´; ; ;/ │; ; ; ; ; ; ; ;
ヾ ヽ ヽ `ヽ、,; ; ; ; ; ; ;lヽ、; ; ; ; ;/ l; ; ; ; ; ; ; ;
\ \; ; ; ; ;│ ` ̄´ ヽヘゞ; ; ; ; ; ; ; ;
_,-‐'"\ ヽ; ; ; ;ヘ 〉; ; ; ; ; ; ; ;
..ィ''"; ; ; ; ; ; ; j\ ); ; ; ;;ヽ │; ; ; ; ; ; ; ;
.│; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;= ノ; ; ; ; ; ;ヽ ____」; ; ; ; ; ; ; ;
.ノ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ̄ ̄; ; ; ; ; ; ; ; ;`` ̄ ̄; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;
今回の解説役予定だった羽衣狐様 - 854 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 00:35:04.76 ID:hMHCoEgo
- おつ
羽衣狐様に喰われるww - 855 :やる夫で学ぶ柳生一族(その38) [saga]:2010/09/27(月) 00:35:44.53 ID:tLQd1P60
- どもども、お疲れ様でアリマス。
今回も遅くまでお付き合い頂き、ありがとうございました>皆様
今回はどうにか分割も無く、1回で1話全部書き上げられて重畳ー。
しかし反面、解説とかを入れる余裕がなくて、せっかくの羽衣狐様が浮いてしまい残念無念。
なので、次の更新までの間に、「その27」の時みたく、独立の解説を入れるか、
あるいは「その39」の解説役にスライドさせる方向で行こうかと。
スライドの方だと、今回投票分の解説役とペアになりま砂。
さて、今回でとうとう宗矩が大名に立身でアリマス。
ついでにお藤も懐妊であり、何気に寛永十三年という年は、
柳生家にとってイベント多めの年だったわけで砂。
次回は、江戸に来た沢庵和尚の事も含めて、その辺の補足をしていこうかと。
宗矩が大名になった件についての推測とかも入れたいですしね。
あと、江戸城の地図AAは、その昔、葉隠さんのところで見た物をお借りさせて頂きました。
お願いしたのはずっと前でしたけど、ありがとうございます。
なお、来週ですが、前に紹介しました通り、
【第1回 鹿島神宮奉納 日本古武道交流演武大会】(10/3(日) 10:00より鹿島神宮にて)
http://bubunken2011.blog135.fc2.com/blog-entry-3.html
これに行ってみようかと考えてますので、更新は無理気味かと。
すいませぬ。
それではではー。 - 856 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 00:36:10.50 ID:uGFYEkgo
- 乙でした。いよいよ大名ですかぁ
- 860 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 00:57:41.34 ID:8AmxbzU0
- 1つ聞いていいかな?
wikipediaによると列っちゃん誕生は「寛永12年生まれ」って書いてあるけど、
本当のところはどうなの?
>>1さん解説よろしく。 - 863 :1 [saga]:2010/09/27(月) 01:45:25.98 ID:tLQd1P60
- >>860
それについては、実を言えば当方もなんでじゃろ?と思ったので、あれこれ推測してみたり。
次回、解説するつもりだったのですが、来週は休みなので、先行で当方の推測をば。
まず、wikiによると、
>寛永12年(1635年) - 元禄15年7月24日(1702年8月17日)
とあり、享年は書いてないのですが、
当方手持ちの資料(「史料 柳生新陰流」収録「玉栄拾遺」内記述)によると、
誕生は寛永十三年(1636)、死去は元禄十五年(1702)で、享年67歳とあるので砂。
で、ここからが推測なのですけど、
wikiの方は、死去した元禄十五年(1702)から享年67歳を引いて(1702-67=1635)、
寛永十二年(1635)を算出したのではなかろうかと。
「0歳」があるなら、この計算で正しいのですが、
当時は数え年なので、生まれた瞬間、1歳であり、0歳はないので砂。
そうすると、1歳の年が真の誕生日となるわけで、寛永十三年の方が合ってそうかなと。
そういう意味では、列堂の年齢は(現在のやり方で出すと)66歳が享年だった、
とする方が理解が早いかもしれんで砂。
そういうわけで、彼の生まれについては寛永十三年の方が妥当性が高かろうと判断し、
今回の話となったわけでアリマス。
この辺については他にも小ネタがあるので、それも合わせて次回書くですよー。 - 862 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 01:25:56.50 ID:9.LcWewo
- 今回何もしていない羽衣狐さまはそのまま?
前回のアンケートは何のためだったの? - 864 :1 [saga]:2010/09/27(月) 01:51:03.45 ID:tLQd1P60
- >>862
それについては、あらためて申し訳ない。
羽衣狐様については、次回に繰り越し(その場合はあずささんとペアで砂)か、
今回の解説を単独で追加する形のどちらかで対応する所存。
なんにせよ「出さないで放置」はないのでご容赦頂ければ。 - 865 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 02:53:46.94 ID:VxwzLlYo
- ついに大名か…
でも大名に列するとその格式ゆえに色々と費用がかさみ、数千石程度の旗本の方が
かえって楽な暮らしをしてたともいう。名誉・地位を取るか、裕福さを取るかは難しいな。
あと「享年」の後は必ず数え年の数字を書き、「歳」は書かなくていいそうな。
「享年67」というふうに表記するんだと。 - 869 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/30(木) 02:38:57.00 ID:i7VZmfc0
- とうとうムネリンが大名化・・・。
以前の話で
「但馬守になったけど、贈り物やら何やらで倹約をしなければならないほど出費がかさみ過ぎたでござる」
ってのがあるだけに、大名になったらなったで、大変そうだよなぁ・・・。
しかも1から立藩だから、人もそこそこ雇わないと藩として機能出来ないし。 - 866 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 03:48:47.20 ID:p5gAZPYo
- 乙でした!
長男ニートもどうにかしないとなぁ、大名になるなら - 867 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 20:27:13.74 ID:QbZXGJE0
- 乙でした。
略伝だととんとん拍子に出世したように感じるけど、こうして見るとやっぱり積み重ねなんだな。
還暦越えてこれだけ仕事できるのは尊敬する。 - 868 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/28(火) 01:47:27.05 ID:Uc9CvM.o
- やばいなぁ・・・努力家で苦労人で煙草とか能とか人間味のある逸話も合って
このスレで描写される但馬さんにすっかり感情移入してしまった。 - 870 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/30(木) 20:27:36.93 ID:.yGBBds0
- まーしかし政治の話しばっかでホントに剣の話が無いなww
つーか仕事ばかりで剣振る暇あんのかな? - 871 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/30(木) 21:01:51.11 ID:DuxuQtko
- 激務の合間にも家光への指南とか大名クラスへの指南は普通にやってた筈。
(身分と腕前的に完全な代理は難しいので)
ただ技法が延びるような自分のための稽古を十分にできていたかと言えば、多分無理。
石舟齋のようには生きられないよ。良くも悪くも。 - 872 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/30(木) 21:16:11.37 ID:Dje.nDUo
- 石舟斎は石舟斎で豪族として問題外だからなあ
宗矩という出頭人が出なけりゃ柳生家とっくの昔に再興できずに潰れてただろ - 873 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/30(木) 23:33:28.21 ID:nlPVUpA0
- ここまで見ていると家康とか秀吉とダブって見えるよな。
どん底からスタート⇒復活&出世⇒色々と横槍が入って悪戦苦闘⇒ついにトップに躍り出る
なまじ苦労している割には腹黒キャラにされやすいから家康とよく似ているのかもね。 - 874 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/01(金) 11:20:40.53 ID:tj3LQgco
- >>873
長生きしたり、息子で苦労して結局三男が家を保ったのも家康に似てるね。
家康はむねりん以上に多忙だったのに、
よくもまああんなに多趣味にわたって玄人はだしになれたもんだ。
マジパネェっす、家康さん。
つか、十兵衛は太平の世に生まれて父親が偉大だから、
剣術三昧で暮らせるというのも皮肉だなあ。
柳生家で乱世でも武将として生きていけるのは、むねりんと宗章さんくらいじゃなかろうか。
続きはこちら
陸奥守が遂に大往生か…
返信削除大河ドラマではまーくんがムネリンに城内で斬りかかって、
真剣白刃取りされて返り討ちという珍場面があったなあ。
まだ読み途中だけど、気になったんで
返信削除> 幸徳井友景
>(こうとくい ともかげ)
幸徳井って「かでい」じゃなかったっけ?
> 幸徳井
返信削除どっちもありみたいですね
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B8%E5%BE%B3%E4%BA%95%E5%AE%B6
ふと見つけて一週間、毎日毎日読み込ませて戴いてます。
返信削除とうとう宗矩が大名になった…!還暦を越えて一万石の大名に!
石舟斉の時に所領没収されたというのにいやはや、凄いことだと思います。