- 154 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:04:15 ID:3jrW9DM6
- / {/////////∧ \
. / /彡辷辷辷ミ//ハ ヽ ヽ
/∠ノー'′ノ } ト、ヽ.j :. ,
. / / ィ^イ  ̄7メ{ {\| i
/イ/ /|∧ト、 // ヽ ! ノ | '.
|| |:, ハ \ ∨ / j :i
|| | V l=彡 ヾ==ィ/ / / さて再開ですわ!
|| l l::::: ' ::::::/ / / i | 今週こそわたくしと一夏さんの二人だけの時間が来るのですわ!
|| :. 人 r‐ 、 //′ イ :, |
|| ヽ ヽ V .ノ /´/ / | i . |
ヽ \ !\ /{ / イL_ | :. ヽ:、
\ }ヽj | `¨{ ソ / / }-、 ヽ \
∨| | | /〉 / / /:::::::\ \
|| | r::´:::/ // /::::::::::::/:::丶、ヽ
, ヘ, へノ:::::/l 〃 /::::::::::::/:::::::::::::::::\ 、
/ニ/ニ V〈{ | ∧ ./:::::::::/::::::::::::::::::::::::::::\
/ニ/ニ |:::ヽV V::::::::/:::/::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
〈 ハ`{ |::::::::ヽ ヽ:::/:::/::::::::::::::::::::::::::::--::、::
「l:::::ハ |:::::::::::::\ i\;::::::::::::::::: /:::::::::::::::::::
|:|:::::: ヽ |::::::::::::::::::ヽl }::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::
- 155 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:05:02 ID:3jrW9DM6
-
さて、ここでこの男、山田右衛門作について簡単に説明する。
_,. '"´ ̄ ̄ ̄ ̄``''ー、,,_
r'"´ \
,' \
ノ / _!,.:ィ lヽ
, ' ! ./ ,.-'-; ,.l ,' l
', ,. =''ヽ ,、! ,.イ ,イ / |.l ! l l
r‐-; l ( '='-!| ./ 'ヽ,!"!|/'''! |=-、 ' ! !、 .| '、
', ', l ';ヾ ( !;' .l_゚;:7`'ヽ` `" ヽノ_| |. /
. ', ', ,' ヽニ'. ``ー rァi-/ ノ 丿! 実は日本最初の南蛮絵師なんだぜ!
', ',/´ ,' | r 'ー'、'/'/_,ノ ポルトガル人のおっさんに習ったのさ。
_,..! .', ,. -、l l | ., ' "´
_l´  ̄ ̄!.',,.' /_. '、 r- 、_ -' / ちなみに洗礼名はジョアンな。
,!´ `ー.、 | ゙| i / ```-、 ヽ``''`ヲ ,. '´
i´ ー.、 ! ,.! ,.! .|/ // '、'.、  ̄´/
! -、 ヽ _l" .l ! .,.',.' /_ヽ, _ , '`'r 、
-=''"l `'ー'ー' ' !_/./ / ``゙`) ,.;'.' /
_. \\ 丿-'ヽ _. /_ /,,_// ./、_
、\ \,!:、 / 'ー,`ー- ,'っ!'、.,.' ``' - 、_
、\\ .i ./ ヽ ! ' !. ヽ``'ヽ `'‐ 、_
. \\,' ,' ヽ ', | / 'ー- 、 / `' 、
ヽ `'/ ,'. \ '、 |./ | '-.、//!
若き日の山田右衛門作
山田右衛門作は、元はといえば有馬家(晴信系有馬家)に仕えていた南蛮絵師である。
だが、後に有馬家を辞し、島原の口之津で暮らしていた。
- 157 :名無しのやる夫だお:2011/06/12(日) 23:06:19 ID:sxSWbMyQ
- あー、そう言えば美術史で名前を聞いた事があったなぁ>山田右衛門作
- 156 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:06:11 ID:3jrW9DM6
- ,. 、
,. ´ _,. `、
/ _,,.. -‐''";Z_,,:ァ'' _,. ヽ
;´ 、_ゝ''" ´ `ー‐'-=-'Z_ ゙、
i ,ゝ )、_ :::::ヽ、 l
〈 /´ _,..-;.´-‐`ー=、ヽ |
'i|;、 、;' _,.-';:='_、==‐;:'、::::::::! {
',l,ノ,ニニ':‐、ゞ' ー"´イヘ‐ゝ'''"゙ ::::::;! ,r',ニニ:、l
イ'´,.=r;:i、ゞ` .:::::'!,/',.、ヽ,l.i キリシタンであったにせよ、
| `"´ /.::::::.. .::::::::'::::ヾ`ヽ !l| 私は君の絵師としての腕を高く評価している。
| ' ::::::: .:::::::::::::::::)` ノノリ
', ヽ ::::::::::::::;::、-:'-ツi どうだね。
!i ..-_____ ::::::::::::::!'、;;;:ィ´ 〉 .信仰も捨てたことだし、私に仕えないか?
`i ,r:''"゙゙゙゙゙゙゙゙´ ::::::::::::;!:::ノ,. 〈
ヽ '" ̄ ::::::::::/::::::'ヽ...ィ'
ヽ ..::::;::::': _,... -!i
ヽ ....::;:-';"-‐''"´ '、__
'、 ..:::::::::;;:-'-<'´ ヽ)`ヽ
>ァ='"''´ ヽ ,.,;;'´;;;;;;;;;ヽ、
l / ヽ ,.,;;';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
,..-|/ ,i、 ,.,;';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
松倉長門守勝家
(まつくら ながとのかみ かついえ)
/ _ \
,.' ,.:i/:::', \
r'´ , ' , ! iヽ‐ ー.、! ヽ
i. / ,' l. ,!.i ! !
l l , ! il ,' !| ! ! l /
i , =ヽ l'! .l i ト! .!,_'l、_ i ! ', /
/ .〃 `! lヽ lヽ.l、!,,ヾ_ー-ヽ ヽ!',. i', !, i
ヽ, ',',.i´ゝ!.| ヽl ヽヽ.!;::'-!ヾ `" l/-i l‐! ., .!
! ヽi く ヾ  ̄ '7;:7ソ,イ /l /
i '、_ヽ_ i `".ィ/'´/' …もう棄教しちまった身だ。
!, !" l '、 i このまま絵が描けるなら…松倉に仕えるのも悪くねぇかもな。
__'i iヽ ! ,.' ./
r' `""7'''r‐',- 、 '´/
| i ! i r'ー 、 ´ ̄`"' , '
l ! .l .! ! `'i "゙ .,'...,_
,' !-! .,' .,' ,' \ / ゝ..!_
.._,/ー 、 /ーi i i. ,'、_ `!ー‐ '/ / /
' ``'‐`,ヽ、`" / / .,' `" `! ./ / /!
有馬家を辞したタイミングは不明だが、おそらく有馬家の日向延岡への移転の際と思われる。
即ち、その時点ではキリシタンであり、信仰を捨てられなかった故に主家を離れ、
島原に残ったのではないか、ということである。
だが、次に島原を治めた松倉重政/勝家の徹底した禁教政策の中、彼も信仰を捨てた。
- 159 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:07:14 ID:3jrW9DM6
-
, -‐' , -─-、 `ヽ、
/ / \ ヽ
| / ⌒Y \
ノ / 从ヘ l 〉
/ | ノ i l / ^i ノ ヽ /
/ ,-、レイ |! ハl/ | | |! | |
| /-、| ハト、|`iー-、 ヽ ト、 |ト、 | |
} | ノ | / ヽ、fjこト` ヾ ヽ!__ヽ i / )ノ そういうわけで、
ノ ヘ レ' ィrヶ「|/ / / これからは松倉家の扶持を受けて、
从 ト、 l 彡/ /ノ 絵を描くことにするぜ。
__」 リ | | /ーイ'´
| `ヽ、ノ ヽ _ '´ /
/ ` -ヽ_ 、` ̄ /
/ 7>、 /
r〈ヽ // /7ァ___/フ7ァ
,/´ \\ // // /丁////7
_,. - '´ `ヽ`ヽ、__ |」 // / /|」// /
´ `ヽ、 `ーァ-、rf」 | ┴、// /
そして、その後は松倉家から扶持を受けて、絵を描いていたという。
(家臣として仕えていたかどうかまでは不明)
このまま何事もなく時が過ぎていれば、
彼は口之津で一介の南蛮絵師として一生を終えていたであろう。
- 160 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:08:54 ID:3jrW9DM6
- だが、寛永一四年十月…
\ |
\ |
\ /
\ ._,,,,,、---―――--、_
.\ .,,,―''"^ .`゙'''ー-,,
.\ _,-'''^ `''-、、
.\ ,/゛ `'-、
,/
./
さあ皆の衆! .,,i´
ご一緒に! ,/
/
/ ◎ |
/ |_
. ,l | 'ー-、._
..l゙ |  ゙̄'ー、__/
.l゙. | /
.l, | /
_______ .l゙ | / ◎
.| /
゙l, /
l/
/っノ /っノ /っノ /っノ /っノ 一揆!一揆!
/ / / / / / / / / /
/ / ∧_∧ / / ∧_∧ / / ∧_∧ / / ∧_∧ / / ∧_∧ 一揆!一揆!
\\( )\\( )\\( )\\( )\\( )
\. ⌒ \. ⌒\ ⌒\. ⌒ \ ⌒\
/ /ヽ / /ヽ / /ヽ / /ヽ / /ヽ
/ / / / / / / / / /
. ‐' ヽ、
_,.'´ l
,. '" ,. -‐ ''''''''' ‐-.、 ヽ、
l ,.... 、 ゙ヽ l
l ___ ヽ ノ
丿 , /´ `ヽ、 !,
( i' , l '、 ヽ、,. ,. }
ヽ !, ,ヽ, '!、.....,,,,__,, `ー=;;`ニ'イ) i'´
ヽ ,. -,ヾイ-`ー==='" "ヘ='-'ノ、.ノ …おいおい正気か?
. Y,'',=!、| '!ニゞイ‐' | 勘弁してくれよな。
. !,ゝ 7゙' '、 ,'
`,i‐、 _,、 /. /
i´ヽ、i !'、 u. ./'>、_
| `ヾ; ヽ、 -ー- .///ィ.)、
| `ヽ.`ヽ_、 ,イ /./ /
.ヘ、 i i´|`r、-_::‐'´ゝ'/ /`;;;ヽ;;,,,、,
,,;;';;;;;;;ヽ、 | | | | | ´ |/ ,イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;;ヽ;,,,、_
右衛門作の住んでいた口之津にてキリシタンたちが決起、
ここに「島原の乱」が起こることになるのである。
- 161 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:12:29 ID:3jrW9DM6
- そして…
,.-──-、
_,,,.ノ i r 、 ,.-、
,/" 、 rー、 ヽ__ |ヽヽ ,/,,/
/ ヽ| _ヽ, 'i `、 |││ ,/ ,/
i __ゝ| "フ丿---t i 丿| し -''" ,/ __
__| r' ∠_| " ∧-='"ノ | / `" -(___,,...-'' _) さあ右衛門左!
,/" _ノ λt__, __ <,_,> ~_| f | __,,,,-;;"-' 君も我等と共に立ち上がれ!
λ !,─'" i ̄ ^'--'~ | <ノ丿 | 丿 / _,,-='→
( `-''" _,,-'')_ ___|-─/jヽ─-|丿 ノ / ,/_,,-''" 今こそ信仰を取り戻し、
ゝ,__,,--'' (!ヾ ,___'_ ゝ-'' -'''")i | / ̄ .でうす様のために戦う時がきたのだよ!
ノ / / ヽ -- ` ヽ二ノ ヘ-l /
(("二∠-─--,,,,,,,ト ヽ-、 iY´/ \ ,/
`/~ ヽ、 へ =`'─ ''''"// \ |
/ ヽ/^'''-\_|ヽ / \
/ _,,-───-| ヽ | / /
| ,/"/ ̄ ̄ ̄ ヽ / /
| / // _,,.-''~~ | ,,/~ /
||,///-'' _,,/l / /\
蘆塚忠右衛門
(あしづか ちゅうえもん)
_,,... ---- ..,_
,.- '´ `' - .,
, - ''''',‐ '´ ,.--- 、 ヽ
/'´ ,. '´ / `' - .,_ '、
r'" l´ ,.、 `;
! ,! ,-、.l. `、 , ヽ .!
| / , ' / .r‐'"´.'、 ', '、 ヽ,';. !.',
! '、 l ,、 |. ヽヽ,ヾ,-、 、 lヾ | .〉
,' ヽ |l, !.', ! ヾ、-‐'二i, l',ノ .,!/
! | ', '、 、 |-',!‐ニ  ̄,.‐'"'i,;:7/ l/'i ', …あー、すまねぇ。
/ ヽ ゝ'ヽ',ゞ!'"ヒ;:!  ̄ ̄.'´ ' !) l ,! 俺ぁ一応長門守様から扶持を受けてる身なんでな。
/ ノ,' r','、.`‐'"´ ! |'//,' .他を当たってくれや。
/ ./ '、'、ヾ, ', u. lr' !
/ ./. `'`;-、 ヽ _, /! .!
. / ./ !`'.、. ,. -‐',ニ-' ,.'.ノ',i !ー-、
/ / ヾ;. iヽ `"´-‐ .,.' '´!'.'_r' !
.' , ' ,.、-'"ヾ, `' .、 ./ r'‐il.l !
,.'ー,‐-- ..,,_ i,.、',' ,.' ! `' ー‐ ' _,. ;='´ !.!l.!. ',_
/',', ', `"く ',', ヽ `'' ‐----‐ '' ´ l !.l.ll ,.;'.' `'ー‐-- ..,,_
/',. ',', ', ,', '';,. ! | ',.',';,,.;'.'
/ l ',.',. l ___|.i、. ヾ、 l、_ l! /l '//、
/i .!. ',.'-‐ | !!'ヽ 'ーiヽヽ'' ‐-,,..... -‐ ' ! / '-' `"'' - ..,,_
右衛門作と共に、かつて有馬家に仕えていたキリシタンの牢人たちが
彼を一揆に誘いにきたという。
- 162 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:14:13 ID:3jrW9DM6
- ノ ./:::ヽ、 l
r''"´ 〈::::::::::`丶、__,,,.. -ォ 、 \
l /´ヾl「 ̄ ̄`Τ´ ,' \ ヽ
ノ ノ::.r'7^゙、 l: ,'\ l:....:. ヽ:.....:./
. / ゙y´ :{ ヽ /ヽ ∟...}イ |:::::λ:l::::::j
. 〈 {l N-‐''゙ 〈 〉 ヽl::::/リノ::: (
ヽ!: リ、| ,.-‐-、. `Y:| ィ'" ̄ヽリノ /:::::::: i ハハハ…なら、その気にさせてやろうではないか!
|l: / ヽ_イ......._ノ |:l ヾー┬''゙ /:::::::::: |
|l ∧ ``T´ |! _,」 〈:::::::::::: ', 実はな、既に君の妻と子は押さえさせてもらったのだよ!
. }!. { l', ゙r──‐┬'"´ レ''"`7!::::: :: ヽ まだ抵抗があるというのなら、この家も炎に沈めてやろう!
ノ::. l ドf ̄`ヽl ,_,. ===-、, 。 ,'::|!:: \
(:.:::::} ト-゙、 {l::r'"`:i:'"`lリ ゚ ノ::::'、: ', さあ、どうする!?
. ヽ::l: !:::::::ヽ ヾ、__,〃 ,イ:::::::::\ ト、i
/:::|:: | l:::::::r=辷_、 `二二´ /_」`!::::::::〈` | リ
./::::::::|:: |{ |::::::::ト----:\ ,ィ'゙二..イ::::::::::::ヽ ,'
.{_|:::::::l:::. ヾ`ー':::l:.:.:.:.:.:.:.:.:.、`''''''''i゙| 「:/| :.:.!:::::::::::::_ノ /
`>::ヽト、 `ー、::|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ\:.|.| |(_」:.:.|::::::::::f´:::::::'- 、
(:::::::::::::`ヽ l{く:.:.:.:.:.:.:.:.:rへノ:.|.| |:.:| /:.: ̄`ー!、_:::::::::、_)
`ヽ;:;: -''"|ノ`ー.:.:.:.:.:.:.:.\「:.:.:|.| |:.l/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`'':: 、|
,. -''":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|_|」:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``''::..、
/ _ \ て
,.' ,.:i/:::', \ そ
r'´ , ' , ! iヽ‐ ー.、! ヽ
i. / ,' l. ,!.i ! !
l l , ! il ,' !| ! ! l /
i , =ヽ l'! .l i ト! .!,_'l、_ i ! ', /
/ .〃 `! lヽ lヽ.l、!,,ヾ_ー-ヽ ヽ!',. i', !, i
ヽ, ',',.i´ゝ!.| ヽl ヽヽ.!;::'-!ヾ `" l/-i l‐! ., .!
! ヽi く ヾ  ̄ '7;:7ソ,イ /l / て、てめぇ…っ!
i '、_ヽ_ i `".ィ/'´/'
!, !" l u '、 i 「ああ、あと、船は既に沈めさせてもらった。
__'i iヽ ! ,.' ./ 逃げようなどと思わないことだ」
r' `""7'''r‐',- 、 :ェ=‐ 、_'´/
| i ! i r'ー 、 :`二'''ー'゙, '
l ! .l .! ! `'i ゙ .,'...,,'...,_
,' !-! .,' .,' ,' \ / ゝ..!_
.._,/ー 、 /ーi i i. ,'、_ `!ー‐ '/ / /
' ``'‐`,ヽ、`" / / .,' `" `! ./ / /!
右衛門作はこの誘いを拒否したが、
妻子を人質に取られ、一隻持っていた船を沈められた上、拒否するなら家を焼くと脅されることになる。
- 163 :名無しのやる夫だお:2011/06/12(日) 23:15:11 ID:sxSWbMyQ
- ひでぇ・・・・
- 164 :名無しのやる夫だお:2011/06/12(日) 23:15:36 ID:h5UCFisc
- ああ、極道兵器に根切りにされてもしょうがないなこいつら
- 165 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:15:41 ID:3jrW9DM6
- , -‐' , -─-、 `ヽ、
/ / \ ヽ
| / ⌒Y \
ノ / 从ヘ l 〉
/ | ノ i l / ^i ノ ヽ /
/ ,-、レイ |! ハl/ | | |! | |
| /-、| ハト、|`iー-、 ヽ ト、 |ト、 | |
} | ノ | / ヽ、fjこト` ヾ ヽ!__ヽ i / )ノ
ノ ヘ レ' ィrヶ「|/ / /
从 ト、 u. l 彡/ /ノ くそっ、こうなったらしょうがねえ…。
__」 リ | | /ーイ'´ 今はこうするしかねぇか…!
| `ヽ、ノ ヽ _ '´ /
/ ` -ヽ_ 、` ̄ /
/ 7>、 /
r〈ヽ // /7ァ___/フ7ァ
,/´ \\ // // /丁////7
_,. - '´ `ヽ`ヽ、__ |」 // / /|」// /
´ `ヽ、 `ーァ-、rf」 | ┴、// /
. ,、
. __,/ 丶_
. ,.-''´ / ',―`=- 、
. ト, /ィ__, イ ', ̄`ヾ;、\
. l,ィく / ',| \ `ヾ、ヽ
゙i l ', / j L 丶、 ゙ヾ',
゙!', ', r'",、__`丶、,.-―''"´ ̄`ヽi,
_フフ ' 、ー;ニ____ r''"´ニラ―--、
「 r' フ / { ヽ、_ー-、ヽ
r''"ゝ_ヽ∠__/ _,,..-―'' -''`‐-、_ ___` ヾ、
`´ く__/
- 166 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:16:38 ID:3jrW9DM6
- ___
_,.-;=ニニ;ァ `゙ヽ
,.‐;=''´ / ,.-┐ j1 、 、 __
,、 // / / { 〈 { ))/ ̄`ヽ__ノ}/..::r ヽ
/ `''ー‐'''フ,ィ / _,.-‐`‐ニ、==-'´.'´.:::::::::::::::...‐'´.::::ノ ` ほれ、忠右衛門。
. \ ノ/ l」_∠_ ___ヽ、:::::::::::::::::::::.ー―‐''―‐-、 これでいいだろ!とっとと連れてけ!
'、=、r/ ,イ::. .: ̄ ̄-- ..::::.:::::::::::::::::::::r''" ̄`ヾ`ヾ、
゙7 Y / 'ヽ';、:::::::;:::.... ................ :::::::::::∠-―‐'''" ̄`゙ヾ
/ _」/ ` )-'1ヽ、ヽ;-――、、j`'''´ ヽ
 ゙̄‐r‐ /_//‐、 ミト, /,リL_,、 ,-;==弍
`、__/ ヶ/`゙ヽ、ヽ__// | '-ニニ‐'
'、'r、 ゝ、ノ  ̄ ̄`''--、_
/ヾノ / `''-- _
/ / l } ,.-1
/ / { // ,.--‐r-
{ 〉 ヽ </ / l
', / ヽ / !
',', ', / |
,. -―‐-、
,. -┘. r-.、Wトゝ-、
fレN 〈ム|、__ゝ: . : : ハ
/, l从_」 / ̄|: :、: :ヽ
〈:ハ l K__ヽ〈.〉r‐N:/: :_ノ
}リヽゝ|-- ノ、 ̄ソ: :{ ハハハ…それでいいのだよ!
ノ{N: :トi f=ッ `エL: : :〉 さあ、行こうか!
ゝ \ {_\゙ニ´<: : :从:\
___{从___l:〈レf|l「レ{从_ 、、__、ヽ
,r  ̄: : : : : : : : : `゙ヽ|||/`ー-``__ `^`
. /: ヽ: : ,r_彡'´ ̄\、 /l/ \、: : :r‐-、: `丶、
ゝ: : :ヽl'/ , へ / ヽv/ \ヽ: :l
} : : : / ヽ! l: : : : l′ `__ !ヽl: |
∠__: : { { l: : : : l, |――l !/ l:fl
| // }、 l: : : : l l二二l ノ ヽヽ.
/':/ .イ └‐-、 l { lヽヽ
こうして、右衛門作は一揆衆に加わることになったのである。
- 169 :名無しのやる夫だお:2011/06/12(日) 23:21:45 ID:reFHX1VA
- たった一人引き入れるのに妻子を取るとか船沈めるとか
なぜにそう必死なのかとは思う
- 173 :名無しのやる夫だお:2011/06/12(日) 23:24:30 ID:FO0pN2r2
- >>169
A:有力者一人味方にするのは雑兵10人味方にするより効果があるから。
- 167 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:18:36 ID:3jrW9DM6
-
一揆衆に加わった右衛門作は、幹部格の一人として四郎の近くに近侍することになり、
鉄砲の玉薬の管理や、矢文その他万事の指図をすることになったという。
/ !'"´1 ∨゙ト、
__! l l. ', ', 丶 ,1
/! ', ', _」 . l l / !
、 / { ', T´ ヽ ! l /. l,
',ヽ{ ', ', l ヽ | 'l l」
ヽ \ ', ', | l _」. l j ハ 矢文の管理を任されたのは不幸中の幸いって奴だな。
ヽ `ヾ . ', ! y ´ !└'´/l, \ あの矢文を、なんとか信じてもらえればいいんだが…。
l、 ヽヽ ヽ、_ノ ./"フ / 」゙ヽ,、ヽ
l に~'';―=;ヽ l /ニ,´r'´ /::::::::゙ヾ;、
/入`'‐ニ~ニ‐'´ l 」_j ,イ:::::::. . .. ::!
// } \ '、_l__ l / l / lj‐;: :::::::::::l
/´ 〈 :. ::ヽ ', `゙ニ´- - " /ノ ', . ::: :::'、,. -‐┐
ヽ、::::::::ゞ、 '"´-‐ , ヘ;ヘ '、:. . .. .. ..:. :.:ヽ、_
/ ::{ rrゝ,、 /ヽヽソ, j;ー、_:::::::::::;;;:::-‐;‐‐r‐‐ァ-、
_ノ: ::::::', !!!l !  ̄「~ ',',lソ //  ̄ ̄ ./ / / 丶
<´ .. ::::::::/ ,ト!l !l ! ','"シ`ヽ、____ / / / ヽ
ヽ:::.:::;ヘ、ヽl l ! } ´ j  ̄ ̄´ _ヽ
_,.-‐''''''''''''''ヾゞノ .| __  ̄ ̄ ̄ ̄丶 < _」ニ
_,.-ァ'´/ /_/ ` ‐- 、!_ ,.-‐''´ ヾ`ヾ''‐r-、 ヽ └へ___
,イ l { ヾ__/ ,`l ゙ヽ,.‐''´`1 l ヽ \ \ / ヽ
/ j { ヽ ヽ ー- 、 _j! ! l `ヽ、l '、 ', ,1 〉 〉‐-、 丶
', ヽ `l;ゝ、 `イ \ _ノノ,イ / / `T !l / / \ \
. r'{_ハ } `‐' /∠ノ / / ` ‐'ヽノ` ‐' ` ー- ニ
`ー‐‐ ゙='フ`ー------―ヘ/ / /
そのこともあり、原城籠城後の十二月十日、幕府軍のうち松倉家の陣に対し、
「自分は一揆衆に加わってはいるが、これはやむを得ない事情によるもので、本意ではない」と矢文を放っている。
- 168 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:20:57 ID:3jrW9DM6
- /// /:::::::::} r.rー.、\ヽ
/// // /::;/llハ:::|:ヾ:::::l ヾ|
/ // / / / /:/ ヾ :リ i i \
 ̄/// //:::::/、 /:/ | :l | i }
//// /:::::/__ ヽ // _ l:::::| | | /
l// //:::::/T;;;;ラヾ// /二__|:::::| l // …というわけで、
| l//:::/ `=- / /エ;;;,)_,|::::|ヽ / .城中にいるそなたの家の元家臣に呼びかけてもらおう。
l/ /:::/ /  ̄ |:::::|l / 書状が出来たら、我輩に寄越すがいい。
▽ |:::ハ / }:::// |
,):ハ|ヽ `- __, /////l |
▽リリ| \ 二" /リ:/|▽ ▽
/{ 〈| ヽ- "/:| ヽ▽
. i^i i^i
|; | | ;|
iヽ. |;; !/7 .<ヽ! ;;| /i
:、\ !; ;ノ ヾ、;! //
ヾ\! ;! .! !//
ヾ、 ;;| | ;;/
. ! ;! _....._ ,! ;! /|
_____ . |\∧ | ;| ( .∞ ) | ;| / /| _____
`ー、`''ー-、 |:.:.\\i;.;!ヽ|_i_i_|/|;;i//:.:.| __,-‐'_,-‐'
`ー-、_`'''''ー|:.:.:.:.\.ヾヽ/.:.:.:、ノ ノ/:.:.:.:.|ー''''''´_,-‐'´
\ . |:.:.:.:.:.:.``'´.:.∧.:.ヽ'´:.:.:.:.:.:.:| /
`) .|`''ー-、:.:.:.:./ :、:.:.:.:.:,-‐'´| (´
__/´ |. \/ o :、;-‐'´ | `ヽ、__ 承知しました。
<二二_ ̄ | 、ヘ. ,;ヘ |  ̄_二二>
 ̄ ̄`_> .|\ \\ // ./| <´ ̄ ̄
_,;--‐'´ |::::\ \| |/ ./:::::| `ー--、__
<´ ̄ ̄ .|:::::::::`i i'´:::::::::|  ̄ ̄`>
`二二ニ ̄ ̄`> .|:::::::::::| [| .|] |::::::::::::| <´ ̄ ̄ニ二二´______
/:.:\:.:、ー'⌒)/ .!::::::::::| .|::::::::::,! \(_ii`,ゝ/:.:./ /ヽ、
ヽ:.:.:.:.:\:'ーii/ /i :、::::::::| 「| 「| 「| |:::::::::/ iヽ、 \||_/:.:.:.:/ /:.:.:./\
ヽ:.:.:.:.:.:ヽ// )/ :、::::::| |:| |:| |:| |::::::/ ヽ、\ \ゝ:.:.:.:/ /:.:.:/ /`、
ヽ \:.:.:.://ヽii/ ;/i ;i:、:::| |」 |」 |」 |:::/i ,ヘ ヽ、\\:.:./ /:.:.:./ /:.:.:.:ヽ、
:.:.\ \:.:.:.:.:.:.://`;i i :、|____|/ i ;|ノ`ゝ、!⌒ゝ゛//:.:.:./ /:.:.:.:/ .>、
\:.:.\ `、 、ー'⌒)ヽi i\:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:./| i'_/:.:.`ーii'´/ /:.:.:/ /:.:.:/ /:.:.:.ヽ
\:.:.\ `、.:`ーii:.:.:.:.:i ;ノヽ\:.:.:.:.:.:.:.ノ/ i ノ:.:.:.:.:.:.(⌒,ゝ:.:.:.:/ /:.:.:.:/ /:.:.:.::.:.:
`ヽ、 ヽ、:.:\ :、:.:、ー⌒)`i i--`゛|ヽ__/|":.:.:/i i'.:.:.:.:.;--、/'´:.:.:./ /:.:.:.:/;/:.:.:.::.:.:.:.:
.有馬左衛門佐直純
(ありま さもんざ なおずみ)
これは功を奏し、「城中の幹部格に、こちらと意を通じようとする者がいる」ことがわかった信綱は、
右衛門作の元の主君である有馬直純を召し出し、協議の末、右衛門作を呼び寄せる計画を立てた。
- 170 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:22:34 ID:3jrW9DM6
-
そして二月一日…
、,|,ミ,,,, i、|/゙lー‐
i、|,,,゙lー'` ._ノニー 、。
.,,┴ー ,/ 、、,l"゚―‐
.,/ ,rxiii,, ゙l,リ-⌒
,!ッii,〟 ,,P'"゛ ,/゙"゙″ ヒュン
.,,P'"` 。,、 、 ./
l.ッ 、.、,,ド┬ー |,ア¬ r.i、
.,l,r}ニニ゙゙゛ ゙l,T-⌒ ''゙″ 、Lとニ"″
,,}二" ,-"゙"゙^ ,|,,ニニ
/ 、.,/ 、 .,/
,、,,,,,_ j,゙lリ〃 、 |,ノ ,,,_/
,レ-'"` ''゙″ !.,|,ニ'' .,|/ア° ヒュン
` , ,、 ,,┴― `’
、.,レ゚--‐ / ,!y
|,Tニ ̄ ,!ッiiy、 , L'{ニニ"゛
.,-^''"″ ,,ヤ'″ ,゙l二"
./ ,!,f_,、 ,/
.〔゙lリ=丶 i、レ'「-‐ ,、,/
‐广 ,,ニニ ̄ ,|i/”” ヒュン
、, ./ `゜
, .レ㍉-、 ,r,,ィ,,,
Lヒニ''"` _,レ゙‐'゛
- 171 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:24:02 ID:3jrW9DM6
- 、,
, .レ㍉-、
Lヒニ''"`
,-'''''''''
,/
..l゙l!l|r-
'ケ″
幕府側からの矢文
ノノ/ノ_,ィシ',二つ-、
{l´/ /´ /:f:::::::::::`丶、
,イ/ /. :;:::::o:o:o::::::ヽ
/ ./: : :::::::::::8:::::::::::l
-‐'´ ̄ ̄\ィ'´::..__...::::_:::∞∞:::::::!
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ'´:: : : ::::::``丶、、_:{
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./: : : : : ..::::::::::::::::::::::::ヽ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ィf、tェュ―- 、、::::::::::::::ノ 連中、随分と打ってきたじゃねえか。
:.:.:.`ヽ:.:/リ'!リ` ̄'" |::::;:;:``リツ7 同じ文面の矢文を一五筋とはよぉ。
:.:.:.:.:.:.:Y 八i、 |:;:;:; / ,/、
:.:.:.:.:.:./ 〈:.:.lト、t、_^__,ィt,イト:.:ヽ …で、なんて書いてあったんだ?
:.:.:.:.ノ_,.ノ:}:.:ハ `ヾ`ニニ´/ l:.l:.:.:ト
:.:.:/´:.:.::ノ:.:{ 、 ` ―r:イ/ l:.:.!:.:.:.:
:.:/:.-‐'://:.:l ヽ ,}/ ,イ l:.:.:ヽ:.:
:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.ト、,,_'、 ,'_,. -‐l:.:.:.:.:〉:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:ト、_____,.ィ!:.:.:.:/:.:
この日、細川家、立花家、有馬家の三つの家の仕寄口から全部で一五筋の矢文が射込まれた。
- 174 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:25:55 ID:3jrW9DM6
-
〈:::::. :.::::::. :::::}:::::::::::ヽ,.イ ` T´ / .
ヽ:::::::::::::: ::l:::::::;ァ'´ l | /::::.. ::::.
`i:::::::::: .:i:::::/ ', ,l /`ヽ:::::. ::::
l::::::: .::l:l::l::!ー-、_ ', / ', l __j:::;:::::
. ,{::::: .: ::::lヽヾ、 `゙ヾ / ',  ̄ ノ-jル'
/';:::::::: :: '、 ィ`''ー-ヽ 〈 〉 ∠--- 、
/:::ヽト、::. ヽ'、ヽ、 _,ゝ、 ヽ/ イ_ ノ/ うむ、有馬左衛門佐様からの書状だ。
`ヽ:::`::ヽ:. :. :', `゙i ̄ |  ̄ ̄, ' /
i:::::::::';:::.:: :l l | ! l{:: どうも我ら旧有馬家家臣が一揆に与していることについて
l:::::::::ハ:::::: ,'、 ト 、 | _, イ }:: 城中に使者を送って事情を聞きたいそうだ。
l::::::::{::::::: { ヽ、l `ヽ、 | _,.- ´ l ,ィ´:: .話によっては、上使衆にもよろしく取り計らってもいい、
,1::::::::ヽ::. 、ヽ ` `' ‐i‐''´ ´ l/: .と書いてあるな。
. /.:::::::::::/:::::: ',l丶、 ー------一 /!:
ノ.::::::::::::/..:::: l`ヽ、\ __ / _」
゙ヽ、::::::::/.:::::: .:::l`ー-ニヽ、 ∠‐ ニ-1./
_,.-‐':::::::{ :::::::. :::::!  ̄ ヽ、 /‐,彳 _ //::: ::
/イ::::::::::::::ヽ;::::::::... :{ ヽゝ ヽ |~「.「 / ´/彳l::::::
`゙ゝ::::::::::::::ヽ:::lヽ:.ヽ l`゙ヽ ,、l|.|| ̄フ `7 | ::l:::::
L,ヘ_ `丶、 _,.-'´ j / !| | 〃
',', l` ‐- _ `‐-_ _,.-''´ ,1 / l.| !〃
〉} ヽ__`-,..._.=、- _ //- ヘ / | jl/
/ j | ,.-‐'´_」/ }- ニ_‐ 、__// ∨ 7/
_ノ _{ |「 ./ ,ハ `ヽ.\ ̄丶 / //
-''´ _フ >! ./ / _j,、 `ヽ'''ニ-` ,'<7´
/_-'´ ヽ / / / ,ニ-、 !{ ', l! 使者には田中刑部少輔殿、
/ ヽ / l/ / , ヽ l」__ ∨ 今は有馬五郎左衛門と名乗っているそうだが…
__,,,,... -―y' / r' _,,..⊥┴、 | `''‐z,..ヽ 俺たちとも面識のある人物が送られるそうだ。
´ { "´ ´ _ ヽ. |_,.....,´,イ. 「
l ィ"゙ヽ__}``ニ´, ' 丶| 承諾してくれるなら、丸腰で差し向けるってよ。
| ,.イヽ ヽ /
', { 丶 _ }_/
_ _,, _,.ヘ l /∠--- ,,,...___
 ̄ ̄´ ̄`'''┴- 、_ ∨_/ `ヽ、`ヽ`ヽ.
`ヽ、 ノ7 l ヽ ヽ ヽ
射込まれた矢文は、右衛門作、忠右衛門、そして四郎宛になっており、
一度会って事情が聞きたい、という内容になっていた。
- 175 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:27:23 ID:3jrW9DM6
- _, -― - -、
, ' ´::::::::/:f:::::::::::`丶、
,.'::::::::::::::/. :;:::::o:o:o::::::ヽ
/::::::::::::::::l: : :::::::::::8:::::::::::l
{::::::::::::::..__...::::_:::∞∞:::::::!
,´- - ''´:: : : ::::::``丶、、_:{
. { : : : : : ..::::::::::::::::::::::::ヽ
丶ィf、tェュ―- 、、::::::::::::::ノ ふーん…。
リ'!リ` ̄'" |::::;:;:``リツ7 で、お前らどうすんだ?
八i、 |:;:;:; / ,/、
〈:.:.lト、t、_^__,ィt,イト:.:ヽ
__,.ノ:}:.:ハ `ヾ`ニニ´/ l:.l:.:.:ト
' ´::.:.:.:.:.::ノ:.:{ 、 ` ―r:イ/ l:.:.!:.:.:.:
:.:.:.:.-‐'://:.:l ヽ ,}/ ,イ l:.:.:ヽ:.:
:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.ト、,,_'、 ,'_,. -‐l:.:.:.:.:〉:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:ト、_____,.ィ!:.:.:.:/:.:
_,,,... ---- 、...,,_
,. -‐''",,.. -── __─- 、`、‐ 、
,. '" ,. ‐'" ,. -‐'''"  ̄  ̄``丶 、ヽ 、 \、
`ヽ< .-'" `ヽゝ-‐'" | ィ
.、 _ノ `''!丶、 / .|. l
ヽ``ヾ´ ,.;' `'''- 、 / |i,l
ヽ ...ゝ. ヽ`'' ‐-、_ `'''‐ 、_ _,.. -‐'´ | {
| | | ` ''' ‐-`丶、 __ `丶 、_ /. ',
| | | \\'''‐-、_ `ー-、...._/"ヽ〉
/`/''‐、| ..,,,,,__ \\ `丶 .ゝ'''l i /
// ,.ィ,. / ` '''' ‐- 、..ヽ ヽ_ `ヾゝ〈 …俺は応じてもいいと思う。
∠/| イ〃 / ,.‐'´ ̄ iヽ、 ヽ \ 仮にも、元主君だしな。
'; i / /,イ'ノ ノ!ノ \ ヽ \
ノ. / _,... -‐ '''' " ̄ ´',´ '´ ´ \ ヽ ,r‐'' ´
,. ‐'ィ,.,. '-''" /´! _`ブ
' イ/'"´ i、{`ヽ、 ´ ノ
'´ ,. -ァ,.. ヾ`ァ-,、_ヽ 、 {
''/,ィ / '´‐''´ 丿// / /`).フ' ‐--‐'
' /'´ ,. -‐''´ // / / / `}
,. -''" // / / / r'
ノ `'''丶 、`:‐' / / /
`''‐- 、_/ ,/|
- 176 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:28:48 ID:3jrW9DM6
- ノ ./:::ヽ、 l
r''"´ 〈::::::::::`丶、__,,,.. -ォ 、 \
l /´ヾl「 ̄ ̄`Τ´ ,' \ ヽ
ノ ノ::.r'7^゙、 l: ,'\ l:....:. ヽ:.....:./
. / ゙y´ :{ ヽ /ヽ ∟...}イ |:::::λ:l::::::j
. 〈 {l N-‐''゙ 〈 〉 ヽl::::/リノ::: (
ヽ!: リ、| ,.-‐-、. `Y:| ィ'" ̄ヽリノ /:::::::: i
|l: / ヽ_イ......._ノ |:l ヾー┬''゙ /:::::::::: | ハッ、今更何を話すと言うのだ?
|l ∧ ``T´ |! _,」 〈:::::::::::: ',
. }!. { l', ゙r──‐┬'"´ レ''"`7!::::: :: ヽ そもそも、我らが有馬家を辞したのは、
ノ::. l ドf ̄`ヽl ,_,. ===-、, 。 ,'::|!:: \ あの方がキリスト教をお認めにならなかったからだぞ!
(:.:::::} ト-゙、 {l::r'"`:i:'"`lリ ゚ ノ::::'、: ', .元の主君といえど、我らの敵であることに変わりはなかろうが!
. ヽ::l: !:::::::ヽ ヾ、__,〃 ,イ:::::::::\ ト、i
/:::|:: | l:::::::r=辷_、 `二二´ /_」`!::::::::〈` | リ
./::::::::|:: |{ |::::::::ト----:\ ,ィ'゙二..イ::::::::::::ヽ ,'
.{_|:::::::l:::. ヾ`ー':::l:.:.:.:.:.:.:.:.:.、`''''''''i゙| 「:/| :.:.!:::::::::::::_ノ /
`>::ヽト、 `ー、::|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ\:.|.| |(_」:.:.|::::::::::f´:::::::'- 、
(:::::::::::::`ヽ l{く:.:.:.:.:.:.:.:.:rへノ:.|.| |:.:| /:.: ̄`ー!、_:::::::::、_)
`ヽ;:;: -''"|ノ`ー.:.:.:.:.:.:.:.\「:.:.:|.| |:.l/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`'':: 、|
,. -''":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|_|」:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``''::..、
ノ|.| ヽ ヽ .| | | |!
∠__| | | | | | | |l
____∧ヽ | | |___| | |.|
r'ニ'´_/ |ヽヽ _,..| | / | | | |_,..,
| / { l l\_厂 .| | / | ./// /
_| / ヽ \|.ト,\ | | / .| ////
'´ \ |.| \\___,| ト-、__/ |__/_,イ´ だが、俺達がキリシタンになったのは、
`ー─┴| \`‐ニ>\. `ァ‐ニ-‐ァ'7'′ 修理大夫様(有馬晴信)あってのことだろ。
/ _ノ\  ̄| l ̄´ | ト ̄l´ /!
. // r' ̄\ \ | | | |.|,/ \ やむを得ず敵対することになったとはいえ、
ノ_,...,_ ) ∧ l |`ー-、 |,.-ァク′川 lヽ その御恩をおろそかにするのはあんまりじゃねえか!
'´ `‐'"| ,rく \ `ー' { ̄`う'彡'´_,.....,_n /
レ′ヽ. _ノ\ ` ̄,イヽ/ |′
\ / 7ーァ'l| |
`′ _,/ /\l/
- 177 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:30:28 ID:3jrW9DM6
- _/ / /\ l ',
_ / / ヽ', ',
- 、_ ̄`ー-、_ _,,..-‐' / / }、
 ̄`ー-、_ ̄~ r――-、 \ { ///
`ー`;;-、__ ヽ ヽ ゙y' //
`゙ヾ´ r‐'′ {て/
___ ヽヽ ゙く
、ヾ`ー-、_ '、'、 ヽ、 とにかく、会うだけならいいだろ!
', ', `丶、 '、'、 _`> 別に降伏しろとか、そういうわけでもねえんだし!
}.l | ゙ヽ、 `rゝ-‐''''´_,r'´
ノノリ ゙ ー- 、 '、 r'´ |
/´ `゙` ‐{゙ヽ、|
'´ ,.-‐ニァ‐'´
´ ̄ )
 ̄r'′
/ `l
,.--- '´---- ' 、
/ ヽ
/ |
{ _,...,_ l
ゝく´ `ヽ、,. 'i 、 、 ヾ、 | l
, ' `ヽ、_,.,.-'´ !、 ,!リi .!'ヽ. '、l、 ヽ …君がそうしたいなら、それでもいいだろう。
ヽ , ,rヘ.ヽ l >i ノ´ノ' _ l i、!l ! 勝手にするがいい。
ヽ| ./l'! !ト- ゞi、. `'" ノ,.'‐'"´`!ン| l'.〉、 ヽ
ヽ! ヽ!ヽ. , -ヽ`Y 'ー--‐,.ィ'´ {, ヽ、 ヽ この件については、君に責任を持って貰うぞ。
``ヽ. 〉ヽ-ヘ/ | ヽ. l `、
;' 〈 |. / _| ,. '" | /) ノ
ヽ、 l ' t.;' ,. -‐''"´ レ'´ | !,{ ヽ、 「ああ、わかってるさ」
ヽ 'l/ヾ´``' ィ;===:、 /! 'ゞ!, ゙i
l ´ \ `ニニ゙ / l ノ {.|、. ノ
. | \ ,. '´, ィ=ゝ, r' ヽ} ,'!. |
{ `フ'.ゝ=´'",-イ ),.ィiノ 〉ノ-!ノ
``ー-、 ,!. /l/ゞ;.'! r'´./,.'´ ´ ,ノ'´ ' `ー-
_,,... -イ トヽ{ 'l'i ! >/'フ ,.-'´
,. -''",. --──ゝ-゙ /'i,!l, /.-' ,. ‐'",イ" /`ー-- 、
こうして、「一度会って話がしたい」という要望は認められ、
山田右衛門作、蘆塚忠右衛門の名で、返事が返されることになった。
- 178 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:31:29 ID:3jrW9DM6
- \ / /
\ / /
\ / /
'' ‐- ..,,_ \ / _,,...
~"'' ‐- ..,,_ _,,...-‐''"~
//\
//__ \ +
───── ゙i i :::::::::/ ─────
, ゙i i ./ ヒュンッ!!
_,,...-‐''"~ `'" ~"'' ‐- ..,,_
,..-‐''"~ / | \ ~"''
/ / | \
/ / | \
/ / | \
- 179 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:33:34 ID:3jrW9DM6
- 、,
, .レ㍉-、
Lヒニ''"`
,-'''''''''
,/
..l゙l!l|r-
'ケ″
城中からの矢文
/ ,r l i! ハ ヾ;;;;;;;;;;;l ヾ;;;i!;;l
/ / l l! 川 _,lriナ卅''ア ゙i;;ll;;l
/ / l l!'゙´ ト;;;;_ェ土リ、l;;ll;;l
/ l リ ハイ:::::}゙ン ヾjリ
イ l l /,! / l;;`Tヲ´ /,ヘ
リ l l! ,! l / l;;;;;;;;l ,リ′\ …で、返事はどうだったのだ?
j ィi ノ/ ,イ // |;;;;;;;l f' ,>
ll / ,! /,f ハ// |;;;;;;;! l イ´
リ〃!/イl /゙Y/i! |;;;;;l! _,,._,〉
!/i/〃ll / 〃 !;;;ノ ー ''´ ,,j
レリ//ハLイ`i ! l;;/ |
川'ノ ▽ fil! `丶!;ト;;-;ァ::,,_,ノ
▽‐- i、 _▽ l;! ,ィイj
/ 7ヽ、、 jLf/ ▽
-=ニミ丶, .. ,、
r、,ィ') , -r''"二 ,..、 ミミヽ、
,/7',ソイ∠_ィ彡r=、 ,イヾNヽ ヾヽ
l ゙l 'l /,r''ァ'"7イ/KlLr'i||lイilト、li,ミト、
,' l ^ソ/l{{, / l//ノl!'li, llリ lllノl llト、i
,ri,7 l /ヽ-ゝ=/='" l `メ-rリllトi llN}
/八 ノ ,;r::'"l‐土ミ、 ! /-;ェミl||l lllヾ 会談には応じてるってさ。
/ll:.:.'i, ケ´llィ:rH,{i,(9ヾ ノ '"i9ライll7l!
_/:l:l:.:.:∨:::::ll リ、', `゙゙゙´ i! `゙゙" ノクハ! 場所は城中じゃなくて大江の浜で、
,/:.:.:l:l:.:.:.:.ヾ:::l:l ヾ,、 :' ,イli′ 双方矢留をした上で、向こうも丸腰のもの三名を出す、だって。
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ニノ l:ゝ、、-―-, ,ィi|八|
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ リルiヽ`三´イXN 名前は例の山田右衛門作と、あと蘆塚忠右衛門の二人だね。
:.:.:.:.:.:.:.:.:r' r-==L,__,rl==-i,
:.:.:.:.:.:.:.∧ , ィ:.:.:.:.:_ll___ll_:.:.:.:.{-: 、、
:.:.:.:.:.イ:./-‐:''":.:.:丶、└r――r┘:.:ノ:.:.:.:.`丶l:
:.:.//:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.`:ll―- ―ll'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:L
'":::/:.:.,!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ll:.:.:.:.:.:.:.:ll:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:~l
翌日、城中から幕府軍側に応諾の返事が返され、明日、会談の場が持たれることになった。
- 180 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:35:19 ID:3jrW9DM6
- ,.ィ'"´ `丶―- 、、
/ィ'",. , z'" 、、 丶 `ヽ、
/::::/ィ'_,/:::彡ィ_, _,,_ヾli 、ヽ丶ヽ,.-‐v┐
/::::::::::::ィf'ク:ィ:::::::::::ィ'-、:ヽィヘ, l 、ヽr‐-Lr i l l^i,
/:::::::::::::{{ィシ,/:::::::,ィ}トミミ:/::〉::ヽ l i ト`丶 ヽ! '、ヽ ',
,:'::::::::::::::::li、/イ:::/ ノノ=ェ/:/=}li::l :::.::.::.::::::〉 )
ィ'ノ/ィ:::::::::/ゝミ=/z= '" /:/ ,il:!l::ll::::::::::::::/ ,' / /, '
,//:::::::::::久/ ノ ,'ハ! /リ l:l !:::::::::::/ /,/ /'′ で…もう一通は、
ノィ:::ィ::/,f=ミ丶、 / ヾ/ il ,l:/!::::::! /′ 山田右衛門作の名前だけの書状だ。
l/| リ 'li、(゚::ン、ヽ ,ノ `_,ェ=ilイ:::::::', '、
リV! `' ー- ゙ ,.ゞ'ーニ,o‐rチソ:::::::ヽ ヽ こっちは、去年来た書状と同じで、
ノ 'li, /.:. '´、`‐"ィ"/,}:l:::/ヽ ヽ こちらに意を通じたいっていう内容だね。
li、 :.:.: ` ̄ノ /リ|/ ヽ 丶 あと、もし信じてもらえるなら、有馬様から
l:〉、 、, ,ィ'i7´ ヽ 丶 .自分の身柄を引き受ける保証の証をもらえないかってよ。
リハヽ丶ー‐-- 、、 _,ィ/ リ ′ ヽ 丶
// リiト、`ミニ=' , ィiリ/ ヽ 丶
ノノ} ` ― ''"´ |ハソ_, -‐、 ヽ 丶
r―==ニフ_____,ノニ'":.:.:.:.:{ ヽ 丶
ノ:.:.:.:.:.:.:.:./~):.:.:.:.:.:.:.:.:.| |:.:.:.,. ='":.:.:ヽ、 ヽ 丶
, /::::::::::::::ミf::ヽ彡:::::::::::`ヽミミ丶
/::::::::::::::::ミ{:::::liシ::::::::::::::::::::\ミミ
/:::::::::::::::/ミ`i:::::トyシ7へ::::::::::::::\
,:':::::::::::::::/`゙゙"!、::l \:::::,:''゙
. /::::::::::::::::/ ','' ', \
〃:::::::::::::::′ '!:::i, ,, -‐ヾ´,
ll::::::::::::::,' ';:::i, ,ィ'" ヾ:
ll::::::::::::.,' -―‐- 、 'i,:'! ゙ ,. , -‐,,z=
. l!::::::::::::! ._,,,_' ,ヾi,:i, シ',r'"{:.`''′ ふむ…そやつ、使えるかもしれんな。
l|l::::::::::::l , z,=r;;テミ、', ゙li, '゙ _,,`ニ
゙il::::il ',:::l '´ ヾ.゙''゙ノ '! ':, 有馬殿に会談の準備を進めるように伝えろ。
li,''゙ ゙' l `' == ''" l 丶 身柄引き受けの証の用意もな。
lト,、',, :'i, l
llゞ:::::::::', l
llリ>、::::::', 〈 _ _
,!jノ ヾ:::::',、 ``" _,,
l/ ヾ:::::'iヽ、 _,,. -― '' "´
ヾ::ヽ',丶、 ´ 、,,,,,. .:
丶ヽ'i、丶、
゙i,:i,ト、'i l`iヽ、 , ィ′
、┴i,ヽlハ',i ` ‐-‐ '",/
ヽ'7 <ラ ',i, //
ソ / ,-tL、 , -''"
`' ,イ ,:'r'ー'´ , ィ:'
また、最初の返事とは別に、密かに出された右衛門作からの書状には、
幕府側に協力する旨が書かれていた。
- 182 :名無しのやる夫だお:2011/06/12(日) 23:38:32 ID:XhCZr3ZQ
- 知恵伊豆さんがいきいきとしてはる
- 181 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:37:56 ID:3jrW9DM6
-
そして二月三日、大江の浜にて…
.........................................................................................................................................................................................
: : . : .:: : ::: ; : : : . : .:: : ::: ; : : : . : .:: : ::: ; : : : . : .:: : ::: ; : : : . : .:: : ::: ; : : : . : .:: : ::: ; : : : . : .:: : ::: ; :
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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~~~ ~~ ~~~~ ~~~ ~~ ~~~ ~~~ ~~~~~~ ~~~ ~~ ~
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~ ~~~~~ ~~ ~~~~ ~~ ~ ~~ ~~ ~~~~ ~~~ ~~~~ ~~ ~~ ~
~'~''~'~~~'~~~''~~'~~~~~~~~~~~~~'~''~'~~~'~~~''~~'~~~~~~~~~~~~~'~''~'~~~'~~~''~~'~~~~~~~~~~~~~~~~~
.... .... .... ....
.... .... .... ....
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- 183 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:39:09 ID:3jrW9DM6
- //〈
/ l _,、
_ , -- 、' ⌒ヽ , -‐ '´ヽ  ̄/
/:;:;:;ヽィく:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:;l 〉ー '´
l:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ_:;:;j':;:;:;:; ,.<ヽ /
ヽ_:;:;:;:;:;r ‐ 、_○ノ,ヽ1 ヽ l / おおっ!
l:;:;:;:;l ヽ‐。、)_,ィ。/l_l`ヽ',l_/ お主が来てくれたか、右衛門作!
/ィ、_ l _'"´ ゝ , j:;:;ヽ',l
/ !:;:;:;:;:;:;}`ヾ、ー''/./:;:;:;:; l 久しいな、達者であったか?
/ ヽ:;_ノ、\  ̄,イ:;ー '´ !
, :;‐''''' ‐ 、 ヽ ニー`彡' l
, ':;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ l ,'
. /:;:;_:;:;:;:;_:;:;:;:;:;:;:;i ! ,'
l〃´ `ヽ、 l l ノ
. / ', ,' / ,.ィ'
/ _ l/ __ ,,../‐'´ i
!/ `丶r'ミヽ __ ,. - '´ ヽ /
/ >r‐'´ '  ̄ ̄ `ヽ_j_,,,.. -rヽ
l // '  ̄ ̄ ヽ Y-= >'
有馬五郎左衛門
(ありま ごろうざえもん)
.| ヽ | | .| .| | |/ .|.|
| ヽ| | | | | |′ | |
| | | | |__| | |'ト、
./ト、_| l`ヽ. / |__l__/| \
/ |!\r==ミ_`┬' _∠ニフ/ ,rL__ \ 田中殿…いや、今は有馬殿でしたか。
/ニl ̄ト、`ヾ ̄/ |  ̄l l´ / `丁 お久しぶりです。
'´ } | | | | | | .| /| ヽ
.r'´ ハ、 ト┴、__|__,.--'`|__/ ハ \_
.ノ 丿 ヘ┘ ー-‐一 / |ヽ  ̄
/ | \  ̄ / | `ー
|ト、___,/|| |
この日、幕府側からは有馬家家臣・有馬五郎左衛門ほか供2名、
一揆衆側からは右衛門作が供4名を連れて出て、双方約束通り、丸腰の状態になった上で、会談が始まった。
- 184 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:41:07 ID:3jrW9DM6
- L,ヘ_ `丶、 _,.-'´ j / !| | 〃
',', l` ‐- _ `‐-_ _,.-''´ ,1 / l.| !〃
〉} ヽ__`-,..._.=、- _ u. //- ヘ / | jl/
/ j | ,.-‐'´_」/ }- ニ_‐ 、__// ∨ 7/
_ノ _{ |「 ./ ,ハ `ヽ.\ ̄丶 / // …有馬殿、
-''´ _フ >! ./ / _j,、 `ヽ'''ニ-` ,'<7´ いきなり聞くのもなんですが、
/_-'´ ヽ / / / ,ニ-、 !{ ', l! 御家で近頃何かありましたか?
/ ヽ / l/ / , ヽ l」__ ∨ 例えばその、立花家と急に不仲になったとか。
__,,,,... -―y' / r' _,,..⊥┴、 | `''‐z,..ヽ
´ { "´ ´ _ ヽ. |_,.....,´,イ. 「 前はもうちょっと違うお姿だったような…。
l ィ"゙ヽ__}``ニ´, ' 丶|
| ,.イヽ ヽ /
', { 丶 _ }_/ 「何を言っているのだ右衛門作?」
_ _,, _,.ヘ l /∠--- ,,,...___
 ̄ ̄´ ̄`'''┴- 、_ ∨_/ `ヽ、`ヽ`ヽ.
`ヽ、 ノ7 l ヽ ヽ ヽ
================
__,‐"~~`‐、
.( (^|:: ● ●|-、 ← 田中刑部時代の図
ヽ]::::.....● .|^) )
....... |::::::....... [ノ
........... ~‐:::;;:::::‐"
================
- 187 :名無しのやる夫だお:2011/06/12(日) 23:42:53 ID:sxSWbMyQ
- 何というスパロボ効果www
- 188 :名無しのやる夫だお:2011/06/12(日) 23:42:56 ID:e5Vbl2vw
- 何を言っているのだw
- 189 :名無しのやる夫だお:2011/06/12(日) 23:43:49 ID:XhCZr3ZQ
- ハニワ原人w
- 186 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:42:49 ID:3jrW9DM6
-
なお、当然ではあるが、この二人の会談の様子は、
幕府軍側、一揆衆側とも、衆人環視の中で行われている。
,!ヽ
,!ヽ、 ,! ヽ
_,..ィ´ ̄`)-‐‐‐'' ヽ
/ ´`)'´ _ !、
/ i-‐'´ , ` `! おお、あれは確かに田中刑部。
lヽ、 / Y ,! ヽ-‐‐/ l
. l >‐'´` l ノ ヽ_/ ノ
,ノ o ヽ l _,イ …そうか?
i'.o r┐ ヽ、 ヽ、_ ,..-=ニ_ なんだか随分変わったような気がするぞゴラァ
l ,!-l、 u. ノヽ、, ヽ
ヽ _,.ィ'. ,! 、 `!、
`ー-、_ く´ l ヽ l
,! `! l ヽ、__ノ
===========================
___、__ ,:‐、 ,.、
_,.ィ'´ /;:;:;:}';:;ヽ
'フ _,. /_ /;:;:;:;ド-;:.:'、
_∠-―ァ'´ /:.:.:./‐、 !;:i;ト、
`Z-ァ‐'"´/,ィ';:;:;:;;;ハ_I7 !ノ;! ふむ、よく見えるな。
'イ´ィ彡´,ソ;:;:;:;:ミ ノ,.ゞ あれが山田右衛門作とやらか。
,.シくZイ7;:;:;:;/` ー-y';リ
_,. '´::、::ヽ,イ;:ィ'"`> 、_/'イ
,. '´--、:::::::ヽ:::メ'´`iT〈 ,ィシ´
/::::::::::::::ヽ:::::::ヽ::ヽノ、 ヾ
ハ、:::_::::::゙';::::::::ヽ::::ヾ! i ',
_ , _ ,, ....... ,, _ _,.. -_=_-_
, /, ´ '´ `´/´, -=ニ`` ノ!
,イ// ` ー '´ノ .ノ!
/ ' 、_ -‐ '-‐' i
ー=イ 、 ヽ  ̄ ノ
. 〃 ト, ト, リ `ー ' フ´
ク / ,ィ //ク//,∠、ヽ、 ヽニ=,´
l ヽ _ /‐'くレ'_, ‐'´/ , _-,` T`i_ iヽー '´
l ヽー_‐-_、__ノノ 》ィイ。:)_〉 l lヽレ′ それより伊豆守殿。
ヽ -、 l. 7 (:。:)ゝ, ヽ !、 ー`´´ .l リ 俺は何故かあの有馬五郎左衛門を
〉 !ヽ'、.| -`' ´ l ヽ l.ヽヽ 無性に全滅させてやりたい気分になるのですが…。
. /. l !)ハ ヽ' ! ヾ、
l ,ィ ゝ' ヽ-_ノ ‐ / " リ`l.リ >、 「落ち着け馬鹿」
ヽlヘ l l,イ 、ヾ、 _,,.__ ...、 ,' i '/ / .!
!` `ヽ(ト、 ヽヽ ´ ,,.. / l{.! ,'./ .!
l >ゝ-,ト、 !ヽ、 , ヘ. ! ! ! l-― '' " ´  ̄
,ィ| / /´ lハjノ `` ‐ --‐ ' ヾ!.l ト 、 l
'´ l ! ! l '、 V l \'、
立花飛騨守忠茂
(たちばな ひだのかみ ただしげ)
- 190 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:44:11 ID:3jrW9DM6
- |. `| | l l. |
「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | ,' / ノ ̄ ̄|
| ヽ_j / // |
_ , -- 、' ⌒ヽ , .| .ヽ_ハ/′ │
/ ヽィく l l | |
l ヽ_ j' ,.<ヽ | 直筆書状 | さて、それでは右衛門作、
ヽ_ r ‐ 、_○ノ,ヽ1 ヽ l | ・・・ ・・・ ・・・ | 早速だが、これが殿直筆の書状だ。
l l ヽ‐。、)_,ィ。/l_l`ヽ',l_ | ・ ・ ・・ ・・・ |
ィ、_ l _'"´ ゝ , j‐ ヽ',l |/|. | ボソッ(…今際の際には、これを見せれば、
.! `´ .}`ヾ、ー''/./ j l l|.| :::::::::::::::::::::::: | お主の身の証になろう)
ヽ _ノ、\  ̄,イー '´ ! l リ :::::::::::::::::::::::: |
/ヽ ニー`彡' l l| :::::::::::::::::::::::: .| あと、松平伊豆守様よりの覚書もあるから、
,r7′_,.レァ‐‐'′、 l i l| __ .| 今、読み聞かせて進ぜよう。
/,厶イ_:.:/ ヽヽ. :l .| 〃. `ヾ |
/7 /:.:「 ゝL/| ::::..... |l 有 ||.. |
/〈 /:.:.:.:', / // | :::: |l 馬 l|.. |
∧',. ヘ /:.:.:.:.:.:', / 〃 | ヾー-‐シ |
/ ヽヽ V:.:.:.:.:.:;.イヘ トr'′ .!  ̄´ |
l `ヽ >、フ:.:.:.:/:.:./ l └─────────────┘
/ !'"´1 ∨゙ト、
.__! l l. ', ', 丶 ,1
/! ', ', _」 . l l / !
、 / { ', T´ ヽ ! l /. l,
',ヽ{ ', ', l ヽ | 'l l」
ヽ \ ', ', | l _」. l j ハ
ヽ `ヾ . ', ! y ´ !└'´/l, \ ありがとうございます。
l、 ヽヽ ヽ、_ノ ./"フ / 」゙ヽ,、ヽ 蘆塚忠右衛門にも読んで聞かせましょう。
l に~'';―=;ヽ l /ニ,´r'´ /::::::::゙ヾ;、
/入`'‐ニ~ニ‐'´ l 」_j ,イ:::::::. . .. ::! ボソッ(…承知しました。
// } \ '、_l__ l / l / lj‐;: :::::::::::l では、これは肌身離さず持つことに…)
/´ 〈 :. ::ヽ ', `゙ニ´- - " /ノ ', . ::: :::'、,. -‐┐
ヽ、::::::::ゞ、 '"´-‐ , ヘ;ヘ '、:. . .. .. ..:. :.:ヽ、_
/ ::{ rrゝ,、 /ヽヽソ, j;ー、_:::::::::::;;;:::-‐;‐‐r‐‐ァ-、
_ノ: ::::::', !!!l !  ̄「~ ',',lソ //  ̄ ̄ ./ / / 丶
<´ .. ::::::::/ ,ト!l !l ! ','"シ`ヽ、____ / / / ヽ
まず、会談が始まったところで、五郎左衛門は、主君有馬直純直筆の書状を右衛門作に渡した。
これが2通目で右衛門作が求めた、「自分の身柄の引請証明」ということである。
- 191 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:46:19 ID:3jrW9DM6
- //〈
/ l _,、
_ , -- 、' ⌒ヽ , -‐ '´ヽ  ̄/
/:;:;:;ヽィく:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:;l 〉ー '´
l:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ_:;:;j':;:;:;:; ,.<ヽ /
ヽ_:;:;:;:;:;r ‐ 、_○ノ,ヽ1 ヽ l /
l:;:;:;:;l ヽ‐。、)_,ィ。/l_l`ヽ',l_/ して、右衛門作。
/ィ、_ l _'"´ ゝ , j:;:;ヽ',l 今、そちらにいる者たちのうち、
/ !:;:;:;:;:;:;}`ヾ、ー''/./:;:;:;:; l 当家の元家臣たちはどうしておるのだ?
/ ヽ:;_ノ、\  ̄,イ:;ー '´ !
, :;‐''''' ‐ 、 ヽ ニー`彡' l ボソッ(…城中の様子はどうじゃ?
, ':;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ l ,' いつ頃までもちそうじゃ?)
. /:;:;_:;:;:;:;_:;:;:;:;:;:;:;i ! ,'
l〃´ `ヽ、 l l ノ
. / ', ,' / ,.ィ'
/ _ l/ __ ,,../‐'´ i
!/ `丶r'ミヽ __ ,. - '´ ヽ /
/ >r‐'´ '  ̄ ̄ `ヽ_j_,,,.. -rヽ
l // '  ̄ ̄ ヽ Y-= >'
ノ|.| ヽ ヽ .| | | |!
∠__| | | | | | | |l
____∧ヽ | | |___| | |.|
r'ニ'´_/ |ヽヽ _,..| | / | | | |_,..,
| / { l l\_厂 .| | / | ./// / はっ。
_| / ヽ \|.ト,\ | | / .| //// 皆、殿の旧恩は忘れてはおりませんが、
'´ \ |.| \\___,| ト-、__/ |__/_,イ´ .信仰ゆえにこのようなことになってしまい、申し訳ないと…。
`ー─┴| \`‐ニ>\. `ァ‐ニ-‐ァ'7'′
/ _ノ\  ̄| l ̄´ | ト ̄l´ /! ボソッ(…武士として役立ちそうなものは1万人程度でしょうか。
. // r' ̄\ \ | | | |.|,/ \ あとは女子供に六十を越えた年寄りばかりです。
ノ_,...,_ ) ∧ l |`ー-、 |,.-ァク′川 lヽ とはいえ、皆、受け持ちを定めて、番に当たっています)
'´ `‐'"| ,rく \ `ー' { ̄`う'彡'´_,.....,_n /
レ′ヽ. _ノ\ ` ̄,イヽ/ |′
\ / 7ーァ'l| |
`′ _,/ /\l/
その後、今度は右衛門作が、城中の様子を伝え始めた。
- 192 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:47:58 ID:3jrW9DM6
- ____
_,.-‐_‐'''' ̄ー- 、` ‐`ヽ、
/__ニ -- __`゙丶、 `゙丶、ヾヽ、
_ノ''´ `ヽ、 丶、 ヽ ヽ ヽ、 ,.ィ
{ ` y、 ヽ 「~l 「∨ .l
_人 / ', ', ! l l l ,!
{, ヽ } ', ', .| l l.! !
゙,'rノ \ ,' ', ', l ! !lj
ll ゙、ヽ、 丶、___ノ 〉 〉_! ,.-ァ/ しかしながら、我らは一度棄教もした身。
ll | ` ヽ、 丶、_ / / L_/,.ィ/ でうす様への信仰を、これ以上裏切るわけにはいきません。
ノハl 丶 ト 、_`-、='‐、ヽ {{-' }
. /イ ノ`丶、_ ヽヽ ` -ニニ;´r'` ヽヽヽ ボソッ(…正月頃から持参の米が切れた者が続出しましたので、
// ` ノ"ヽ、_ ヽヽ ヽトll, 埋めていた糧秣を引き出して与えています。
// / , }`丶、 ヽ_',__,,..-ァ'´ヽ また、武器については城内の鍛冶屋がいるので、
,.-‐' / _,,.. -‐'´ ̄ r‐i「~ノ' \_ l、,,,..-/ 事欠きませんが、火薬は3月まで持たないでしょう)
l{7/ "~ ヾ‐ミヽ、_  ̄ ''7'ヽ、
'ヽ ノ `゙7;、`‐- _ ノ . 〉
/ /// //-く7厂 /
/77 // /l,{
//〈
/ l _,、
_ , -- 、' ⌒ヽ , -‐ '´ヽ  ̄/
/:;:;:;ヽィく:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:;l 〉ー '´
l:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ_:;:;j':;:;:;:; ,.<ヽ /
ヽ_:;:;:;:;:;r ‐ 、_○ノ,ヽ1 ヽ l /
l:;:;:;:;l ヽ‐。、)_,ィ。/l_l`ヽ',l_/ そうか…残念なことじゃな。
/ィ、_ l _'"´ ゝ , j:;:;ヽ',l
/ !:;:;:;:;:;:;}`ヾ、ー''/./:;:;:;:; l ボソッ(…わかった。
/ ヽ:;_ノ、\  ̄,イ:;ー '´ ! これからも何かあれば連絡を頼む)
, :;‐''''' ‐ 、 ヽ ニー`彡' l
, ':;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ l ,'
. /:;:;_:;:;:;:;_:;:;:;:;:;:;:;i ! ,'
l〃´ `ヽ、 l l ノ
. / ', ,' / ,.ィ'
/ _ l/ __ ,,../‐'´ i
!/ `丶r'ミヽ __ ,. - '´ ヽ /
/ >r‐'´ '  ̄ ̄ `ヽ_j_,,,.. -rヽ
l // '  ̄ ̄ ヽ Y-= >'
- 193 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:49:01 ID:3jrW9DM6
- //〈
/ l _,、
_ , -- 、' ⌒ヽ , -‐ '´ヽ  ̄/
/:;:;:;ヽィく:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:;l 〉ー '´
l:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ_:;:;j':;:;:;:; ,.<ヽ /
ヽ_:;:;:;:;:;r ‐ 、_○ノ,ヽ1 ヽ l /
l:;:;:;:;l ヽ‐。、)_,ィ。/l_l`ヽ',l_/ では、右衛門作。
/ィ、_ l _'"´ ゝ , j:;:;ヽ',l このように言うのもなんじゃが、達者でな。
/ !:;:;:;:;:;:;}`ヾ、ー''/./:;:;:;:; l
/ ヽ:;_ノ、\  ̄,イ:;ー '´ ! ボソッ(…お主以外に、こちらに着きそうなものはおらぬのか?)
, :;‐''''' ‐ 、 ヽ ニー`彡' l
, ':;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ l ,'
. /:;:;_:;:;:;:;_:;:;:;:;:;:;:;i ! ,'
l〃´ `ヽ、 l l ノ
. / ', ,' / ,.ィ'
/ _ l/ __ ,,../‐'´ i
!/ `丶r'ミヽ __ ,. - '´ ヽ /
/ >r‐'´ '  ̄ ̄ `ヽ_j_,,,.. -rヽ
l // '  ̄ ̄ ヽ Y-= >'
L,ヘ_ `丶、 _,.-'´ j / !| | 〃
',', l` ‐- _ `‐-_ _,.-''´ ,1 / l.| !〃
〉} ヽ__`-,..._.=、- _ //- ヘ / | jl/
/ j | ,.-‐'´_」/ }- ニ_‐ 、__// ∨ 7/
_ノ _{ |「 ./ ,ハ `ヽ.\ ̄丶 / //
-''´ _フ >! ./ / _j,、 `ヽ'''ニ-` ,'<7´ ええ、それでは…。
/_-'´ ヽ / / / ,ニ-、 !{ ', l!
/ ヽ / l/ / , ヽ l」__ ∨ ボソッ(…俺の指揮下にあるのが七百人ほどいます。
__,,,,... -―y' / r' _,,..⊥┴、 | `''‐z,..ヽ そのうち、五百人ほどは内々に意思を確かめ、
´ { "´ ´ _ ヽ. |_,.....,´,イ. 「 .俺と意を同じくする者たちです。
l ィ"゙ヽ__}``ニ´, ' 丶|
| ,.イヽ ヽ / 幹部格は駄目ですね。
', { 丶 _ }_/ 俺以外はもう”まるちり”することしか頭にないですよ)
_ _,, _,.ヘ l /∠--- ,,,...___
 ̄ ̄´ ̄`'''┴- 、_ ∨_/ `ヽ、`ヽ`ヽ.
`ヽ、 ノ7 l ヽ ヽ ヽ
こうして、ひとしきりの話を終え、この会談は終わった。
- 195 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:50:30 ID:3jrW9DM6
- ___
_,.-;=ニニ;ァ `゙ヽ
,.‐;=''´ / ,.-┐ j1 、 、 __
,、 // / / { 〈 { ))/ ̄`ヽ__ノ}/..::r ヽ …やれやれ。
/ `''ー‐'''フ,ィ / _,.-‐`‐ニ、==-'´.'´.:::::::::::::::...‐'´.::::ノ ` これからのことを考えると、
. \ ノ/ l」_∠_ ___ヽ、:::::::::::::::::::::.ー―‐''―‐-、 さしずめ俺は”ゆだ”ってところか。
'、=、r/ ,イ::. .: ̄ ̄-- ..::::.:::::::::::::::::::::r''" ̄`ヾ`ヾ、
゙7 Y / 'ヽ';、:::::::;:::.... ................ :::::::::::∠-―‐'''" ̄`゙ヾ 実際の”ゆだ”はどうだったのかねぇ…?
/ _」/ ` )-'1ヽ、ヽ;-――、、j`'''´ ヽ
 ゙̄‐r‐ /_//‐、 ミト, /,リL_,、 ,-;==弍
`、__/ ヶ/`゙ヽ、ヽ__// | '-ニニ‐'
'、'r、 ゝ、ノ  ̄ ̄`''--、_
/ヾノ / `''-- _
/ / l } ,.-1
/ / { // ,.--‐r-
{ 〉 ヽ </ / l
', / ヽ / !
',', ', / |
',', \ 丶 .:: / l,
',', ヽ .:::::ヽ:: / | \
l l `.:ー::::....::: l / | ヽ
l l 、 l { l,
l.l ハヽ l j }!
lj ./ } l! l / r'゙
j / } l!. { .{ __,.-‐'´{_
ノ / ゙ヽ__ヽ__,-'―‐、r''" ̄ _,.‐''´ L_
/ l __j l ニニ_」―r''" ̄ }
r/ / { r' ̄ ̄「~ l
// / | ! | |
/ { ,イ _」 l ! l
ノ '、 // { ,l l `ー 、
この後、右衛門作は、城中からの内応のために動くことになったのである…。
- 194 :名無しのやる夫だお:2011/06/12(日) 23:49:43 ID:e5Vbl2vw
- 綱渡りだなーw
- 197 :名無しのやる夫だお:2011/06/12(日) 23:53:13 ID:FO0pN2r2
- 少なくとも本物のユダは妻子人質に取られて信仰を強制されてないと思うけど。
- 196 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:52:13 ID:3jrW9DM6
-
さて、ここで場面は変わり、再び幕府軍側に視点を移す。
r--=ニ二"`' 、
r-=!,.i‐:、ヽヽ`'i .\
| |`‐r'-‐ヽヽヽ.ir=:、 | 伊豆守様。
',|', |、、.riェ|i:i .|ィ;!l .! 井上筑後、只今参りました。
! /')、| ` ,!' | /゙rく |
_/ /_ `、-‐' !',. '゙ `!_ 上様の御下命をお伝えしましたら、
r‐‐'i‐,、' ノ .ヽ__,._-,..-‐'ニ:i`、_ このまま私も城攻めに加わります。
/ .フノ/// /rl i_,.-'" / '; `ー-: ,,,,___
,./ `i゙ ゙ノ ./" | i-‐'_,:,'_ _,ゝ ,.:-‐`=、
. ,:'゙!'ー-´<"-i'"iくr''、i"`i_.',// `'-、 ,:' i
,.:' ヽ / .,'、 /_ i_,,,_ .r:、! ./ ,.:' .,' |
,:' `-'!'i i r'iヽヽ' |`| .| / ,:' .|
. / ,.! ,' .| `i'゙i,l''i_,) `゙.,' ./ 、 |
r'" / i | .|ヽl,.:'/ .l / ヽ |
i゙ ./ | | .| |:'O .| ./ | |
! ' _,.-‐'i .l .| | | ,' | |
ヽ、 _,.-:'" | ',.| | O | .i | |
 ̄" .| '| | |,' | |
┌‐────┐ | | | O | .| .|
│ イノウエ |. | | | | .| .|
├───‐─┴───────────────────―‐
井上筑後守政重
(いのうえ ちくごのかみ まさしげ)
/ ,r l i! ハ ヾ;;;;;;;;;;;l ヾ;;;i!;;l
/ / l l! 川 _,lriナ卅''ア ゙i;;ll;;l
/ / l l!'゙´ ト;;;;_ェ土リ、l;;ll;;l
/ l リ ハイ:::::}゙ン ヾjリ
イ l l /,! / l;;`Tヲ´ /,ヘ ふむ、わかった。
リ l l! ,! l / l;;;;;;;;l ,リ′\ では、他の者達共々よろしく頼む。
j ィi ノ/ ,イ // |;;;;;;;l f' ,>
ll / ,! /,f ハ// |;;;;;;;! l イ´
リ〃!/イl /゙Y/i! |;;;;;l! _,,._,〉
!/i/〃ll / 〃 !;;;ノ ー ''´ ,,j
レリ//ハLイ`i ! l;;/ |
川'ノ ▽ fil! `丶!;ト;;-;ァ::,,_,ノ
▽‐- i、 _▽ l;! ,ィイj
/ 7ヽ、、 jLf/ ▽
この頃、幕府側には九州諸大名たちの他、参陣する者達がいた。
まず、家光から差し向けられた旗本衆…使番や目付などの中には、そのまま参陣する者が出ている。
- 198 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:53:55 ID:3jrW9DM6
-
また、当主が参陣していないものの、
挨拶、または陣中見舞いに来た後、そのまま参陣した者達もいる。
__ _ __∠ユ、
__ x≦| `ヽ`´///////// メ、
_ x≦/////ム_)/////、_ ///ム 我が主、島津中納言様(家久)病気のため、
///////////////// 〃////// `ー` '‐く__ その報告のために参りました。
///////////////// {{///////////////r少
/////////////////.入////////_/_///_/ フ …九州中の諸大名が居並ぶ中、
///////////////ヽ `ー-------≧_/´ 我が島津家が一兵も出せぬのは恥辱の限り。
//////////////// ', このまま参陣してよろしいでしょうか?
//////////////////}
//////////////////}
//////////////////}
島津久元
.(しまづ ひさもと)
く二二フ
r''";;;;;;二二)
( ̄;;``ー-- 、、
f:`'ーzェr-;--‐ '
l::::r''"<l__,l___
l::::丶、__;;;;;;;;;;;;;;;;;)
,':::::::::/:: |``i´ ̄´
,':::::::::/:::: | |
,':::::::::/ :::: | |
/::::::::/:::::,:-| |
/::::::::,, -''"::::| |
/,, -''" :::::::::::::| |
_, _,ノ /,r―‐z--、-、,,| |
, -‐,.ニZ三ャ≦='ニ ´ ̄ ̄`゙`ヽ`| | 構わんぞ。
,. '" ,. -‐:::''"´ ̄`ーミ--―rァ、_ヾ::,_ィ'| | それより貴様の耳は何だ?
. /,.ィ":::.... ..:_,:-r '' "´ ̄ト、ヾ、{_,/ ,,| | 島津の家中では猫耳が流行っているのか?
ir'"::::::::, -‐'T´((::}! lミ'i, 、ヽ:.ヾ'゙´ | |
lヾ、:::ミ´ ヽ, ヾ゙' lミ! l! }〈, | |
く´::::::ニ、 , -―‐ くl ',ミl ' /'´ ̄}'| | 「…いや別に猫ではないのですが」
,!``ー,二ニ=;/-fr , ソ ,イ /'゙ | |
l::::::::::〈、、 l! ', (:}! ,ィニ-'"‐ニニ|_|_
'、:::::::::::'ミニ=キ、 `'_'_,,. ィ" ヽ:::::(;;;;;;;;;;;;;;;ノ ほれ、にゃあと鳴いてみろ、にゃあと。
ヾ、::. ヽ、_ `丶ニ、く≦ミミ、 \,,ニコ ̄|
`ヾ、::ヾミニ= r―--く>、 (二二二フ
\:::ヾ>ー`-三ミ、 ,ィ"t!、_|,_ 「………(意地でも鳴きたくねー)」
\:ヽ ヽ>ヘ ゝ、;;;;;__,ノ
ゝヤ  ̄` 〈;;;;ー--i、
``ヽ `ーr--'′
| |
| |
|_|_,,.. -‐
- 199 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:56:15 ID:3jrW9DM6
- ,,..、,_,,...、
, '"´ ,ヘ r ミ丶
,r '.: : : :. ./リ<L:f゙ヽヽ
/:. .: ::: :. :.. .! l jl!´!ヽノ::',
!::::::::::::::::::::::::l=lz'=-ハト、::ト、 …はぁ、たくさん来るねぇ。
l:::::::::::::::::::::Nl llィ6=、 〈N! 毎日これだけ来たら大変でしょ?
ノ',:::::::::::::::::::{,リ l ゙ー' ヾ'、
',:ト::::::::::ハj_ ノ __r'′
l!ヽ:::::イ 丶、.`゙´ィ′
リル -―‐`干´‐┐_,,. - 、
ノ:.:.:.:.:.:.:.:._, -― ''゙´:.:.:.:.:r:.:.:ヽ
〉:.:.:.:.:.:'"´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.`ヽ_
_jr'",:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:,ユ、
/:.:.:.</:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:./,イノ
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、l,:.:.:.:.// ヾ
〈:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.:.:i:/ ヽ
ヾ:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.リ 丶-、 /7>、、
'、:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`'ヘ ヽ:`/// \
/// /:::::::::} r.rー.、\ヽ
/// // /::;/llハ:::|:ヾ:::::l ヾ|
/ // / / / /:/ ヾ :リ i i \
 ̄/// //:::::/、 /:/ | :l | i }
//// /:::::/__ ヽ // _ l:::::| | | /
l// //:::::/T;;;;ラヾ// /二__|:::::| l // ふん。
| l//:::/ `=- / /エ;;;,)_,|::::|ヽ / 我輩の能力(チカラ)であれば、
l/ /:::/ /  ̄ |:::::|l / .少々増えたところで、どうとでも差配できる。
▽ |:::ハ / }:::// |
,):ハ|ヽ `- __, /////l |
▽リリ| \ 二" /リ:/|▽ ▽
/{ 〈| ヽ- "/:| ヽ▽
- 201 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:58:07 ID:3jrW9DM6
- / ,r l i! ハ ヾ;;;;;;;;;;;l ヾ;;;i!;;l
/ / l l! 川 _,lriナ卅''ア ゙i;;ll;;l
/ / l l!'゙´ ト;;;;_ェ土リ、l;;ll;;l
/ l リ ハイ:::::}゙ン ヾjリ
イ l l /,! / l;;`Tヲ´ /,ヘ そもそも、お前とて似たようなものではないか。
リ l l! ,! l / l;;;;;;;;l ,リ′\ 長三郎。
j ィi ノ/ ,イ // |;;;;;;;l f' ,>
ll / ,! /,f ハ// |;;;;;;;! l イ´ 縁を頼ってまんまと参陣しおって。
リ〃!/イl /゙Y/i! |;;;;;l! _,,._,〉 ここにおるうちは、せいぜい手元でこき使ってやるからな。
!/i/〃ll / 〃 !;;;ノ ー ''´ ,,j
レリ//ハLイ`i ! l;;/ |
川'ノ ▽ fil! `丶!;ト;;-;ァ::,,_,ノ
▽‐- i、 _▽ l;! ,ィイj
/ 7ヽ、、 jLf/ ▽
/:/ / / /:/イ l::::///r‐|::li A::l、リ-ァシ!::/l::::::l::::ll、:::ヽ
// / // /:/::l ll::::://:::/~!::/|l'!:lヾl-‐y':/゙l::::::lト、:lli,:::::i,
l:i /l /:/:/::/:::l ll:::::l/// l:/ ll l:リ:/⌒iソ l::::/l l}::ll:l:::::l
,l:l/:::::::/":::/::::ll:ll::::〈//、、,l/ ,ll _lル′ ∧、,l::/ l,/!:::::::::::l
,!::::::::::::::::::/:::::ll::ll:::::l//ヾミムェリシll′/ ヾi:ムiッ il::::::::::::::l
/:::::::::::::::::::::::::::ll::ll:::::; ,l. -‐リ‐-、、! _,,.斗‐-リl:::::::::::::l
//l::::::::::::::::::::::ll::ll:::::l´l_,,,..,,、 `` 7 ,.lL.,、/゙l:::::::::::::l
/'′ l::::::::::::::::::::::::/ll::/ 'if'´{i::フ`ヾ' ,ィでiフ ,リ',!:::::::::::リ
l::::::::::::::::/}l::ルl/ ヾ==='" i, ` ='" ハ/lN::/
l:/l::::::::://,リlノ/ ヽ、 ,!lリ/ l/ へいへい、分かってますよ。
リ l:::::::::{/ 八 〉ノ /,i′ l'
/ lj::::::::ヾ ` // 叔父上。
,l::/}:::::`ーi 、 、、____,., /
/イク:/l::::::l 丶、 ` '' ―-‐ ''´/
ソ /::::::l 丶、 ー-‐/
/|/W `` ミォ- '′
__,lム,.ノ /
/:.:.:.:.:.:.:.:. ̄`゙`'' 丶 、、 l
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Fl‐'--ri、
,, イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.r'‐'―- Lll_
.:-‐ '' "´:.:.:.:.` ̄ ̄`丶、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.L:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、:.:.:.:.:.:.:.. 「!``:.‐rr{
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`丶、:.:.:.:ヾ t,__l.l:l
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``ーヘ',:.:.:.:ヾ{,
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l'l:.:.:.:.:l ト、
天野長三郎長重
(あまの ちょうさぶろう ながしげ)
また、役を得ていない旗本たちの間でも、参陣を希望するものたちは多かった。
例えば、天野長三郎長重(当時17歳)は、信綱の甥(姉の子)という縁を利用し、参陣を果たしている。
- 202 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/12(日) 23:59:31 ID:3jrW9DM6
-
そして、更に多かったのは…
:::::::i:: :: :: :.| | \ \ .:.:.:..::.:.:.::::::|::: :. !: : : : : :| | ∨ | :: :: :: :: :: ::/
:::::::|:: :: :: ::i | ‐―‐‐ ‐‐ \_ .: .: .::: .: ::|::: :: :. | : : : : : | ―‐ ‐― l | :: :: :: :: /
:::::::|:: :: :: : : | ―‐‐‐‐ ‐‐ フ : .:ヽ.:..: ::.:::}::: :: :. |: : : : : | ―‐‐ ‐‐‐ | i |:: :: :: /
ヽ:::|:: ::::::: 」 | ____ _ _ _ \.::: :::: :::.::::::.|::::::::.: .: .::i: : : : : | __ __ __, | | . : |:: :: r'
}〈:: :: :: { _〉 ヽ:: :: :: :: :: |::::::: :. :. :.|: : : : : :| | { . : {: ::.〈
/::::::\:: :: :.i _ノ _____ __ ):: :: >:: ::|::::::::::::::::::{: : : : : { _ ___ 丶_: :.」_ノ :: :: \
:::::::::: / :  ̄´: \ 〈__ ::}:: :: |ヽ::::::::::::::.ヽ: : : :/.:〉 /: : ̄´ \:: :: :: ::〉 ザッ
 ̄ /: : : : : :.\ / r`ー':: \ヽ:::::::::::{ rー :/ .::::::::/: : : : : : \ ̄
{: : : : : : : :〉 /.: .: .: .: .:. ::::::::::}ーrヘ__|__.ィ―「 .:.::::::::::::〈: : : : : : : :}
ー-=ニニ=‐´_____ _ _ {ヽ_.: .: .:__.: /::rニ=㏄弋)=ニ){ ―‐‐‐‐‐‐ ‐ .:.::::ー-=ニニ=‐’ ‐―‐‐ ‐
.:.::::`ー-=ニニ=レ:::.:.: /rヘm、ト、\\
.:.:::::::::::::::::::/::::::: (_ソ^ミ爻シ^スrヘ) ヽ
.:.::::::::::::::::::::::::::::: ト、:::::::.:.::.:.:.::.:. : : : : :/} ザッ
.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::L::::ヽ:::.:._:.:.___ _ノ |
.:.:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ=ニニ二__二ニ=一′
- 203 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:00:15 ID:XUR9amPE
-
ヽ γY`ヽ 俺は松倉家にするぜ! -‐―- .._ ここは鍋島家に寄るのがいい。
| 弋ノ i / -―‐-`ヽ あそこなら活躍できそうだ。
/´´ ̄`ヽ |、 私は上使勢に… / / : : : .l
__,ゝ'`tッー' ヾr'Y \ _r.、__ (`ヽ/___ キ . -‐┴- .、
\〈`´ヽ、___ノ!、ノヽ ゛/.::::::|::::\:::::::.`ヽ 弋ソゝ(__)` /!::::::::::::::::::::::::.\
〈'ー'/ヾ;;;;;;;;;;>ノ /.:// ̄\:::\::::::::::\ 〈≠ (::ャ⌒Y´}::::::::::::::::::::`:.ー‐-- 、
ゞニノヽ` ̄ // !::l::| ,ィァ \::::\::::::::::\ 〈__, -イ ` 、 \ゝイ´.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
====ニ)>‐ 、.l\\| ∠-ァ,从l::! イ'´ イ j|ヽ:::仆、:::::::」-、冫三三>ヽ Y´三二ニ=-‐==ニ:._::ノ
. Y〃/゙ー―-)`ーヘ、| |/ヘ /l人r‐ヘJ 人ノ:ノj! >‐'⌒冫-'⌒ヽ ノ ∠三二ニ=-‐ 'ヘ三ニ.r‐ 、 俺は細川家だな!
ゞ--〈__ /、......:::ノノ ̄ ̄`Y /!\、ヾ、__ ./⌒ 〈__〈___..>'ーャーゞィャマ´ ヾ=イイ,} ! あそこは武士の数なら一番だぞ。
fYYYY.:/⌒Y |> < .: Y\ ` 〉. `Y ...::/:.. /〃 / ̄/ ヾー-、 У{' //\__
`ー-='、」!:/ /、___>‐- .._.. -‐ \ /⌒´、ヽ.: 、..::/ !:.キ.l| ゝ-‐='TヽY / |‐ ' '.:!:::::!:::\__/
/ と二⌒ヽ ̄ ヽ f⌒ヽ\_)'⌒Y .∨ .:| .キ.lL::..〈'ー-、YY「l/' / /.:/.:::::|::::::/
| /(`ー' Y | f⌒ヽ ヽ_)(__ノ .:/ | :.キ/.::::( `!⌒`ー ' / /::/.:::::/.:::/
!ヽ' ./ `t‐-_ ノ ノ-‐| ゝ-、.:.:::ノ .:l 人 _..L::::::::::`ーー‐r'´ ̄ `ヽ/.:/.:::::/.:::/
\ .:\ `ー '´` ̄´ fヘ |_∧ .:/ヽ:. .://..:::::: ̄::::::::::r〈 ̄`ヽ:.、 Y´.:::/.::::′
ヽ ! l\ _ .. -‐= ニ! `ー― '__ノ\,′ ..::/.:::::::::::::::::::::::::::: | ` .:.. :. .|-.:".:::::::::|
Y 〈 Y´ \` ̄ \ '.::::::::::::::::::::::::::/.:/ヽ .: .: .:l::::::::::::::::人
(ニ=‐-ヘ | ∨ / , \ |::::::::::::::::::::::/.::::! |‐- 、::::::::::::\
f!⌒ヽ /⌒`ーイ | '⌒ ー- 、 ∨ / / Y´..:::::::::::::/..::::::::::\ `!.: \::::::::::::\
. 从 Y  ̄ヽ .| \. \ ∨// .lヽ:::::::::::´.::::::::::::::::/ ヽ ノ \::::::::::::
\、__.. -‐=ヘ \ ヽ人/ ノ.::::!:::::::::::/.:::::::::/ 〈` ̄ ̄ ´ \::::::
` ̄ ̄ ̄ ̄` ´ \ \\____/.::::::ノ..::::/-‐= ´ \ \
全国から集まってきた牢人たち
大坂の陣以来、実に23年ぶりの戦に集まった全国の牢人たちであった。
- 204 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:02:29 ID:XUR9amPE
- __
_, - ̄ ;` -、_
,r''" : ` 、
( _, -ー-- 、 )
`ーt、 ,rニ" ☆ `)=- '"
!,_ テニ二ー--==ヲ
,r!nV `_ー-,ェー,=_"!ヽ おそらく、これが最後の機会だ…!
rイ !ヾ!、 ` ゚ヲ; iヾ゚ー iリ! ここでなんとしても武功を上げて、どこかに仕官せねば…。
ー  ̄! l ヾ!ヽ _ r_ !_), ,!イ`)ー-、_
-ーT ̄! i i ,- ===ェ、!,イ iー)へ!_ `ー
\ ヽ 、 、` ̄テ ̄ リ / i ! `ー
ヽ `、:_ i _ノ / / /
\_ ̄ TTT ̄ノ / /
ー---二ニ=!┴' ̄ / /
. ,z '' "~ ̄ ̄~"ぇ,
. ,ぇ~ .` 、
/ヶ' \
/,タ ヽ,
./,γ ヾぇ, ィ .'i,
γ // `i ` ゝ、 'i,
./ // .7 .< .'i,
.i! ||| ヘ ゝ .'i,
| .||| .}iii⌒ヾ .γニニヽ ', うむ…。
.| .i|| / ノ .了.タ =ヘ | 主家が取り潰されてから幾年も過ぎた。
. j .||h, / ,zr==ァ .{[ | | h 我らが武士に戻るには、ここで働くしかない!
γ´ .|||リ.{ ...,ぇ''~,;;'',,,∠タ `iヾ リ
(ッr‐‐Hム,`ニエ´;;;;;;;;;;;;;;;;;;彡' .タ /
ヾ;;;;;;;;;;i' . 」;;;;;;;;;;==、ー- `_ア
';;;;;;;;;| ´ 火;;;;;;;; .「
ト、;;;;j Y""ヽ, |
. ゝ,|.| ,ぇ--ゥ .|
ゝ .ヾ| ‐''千‐ ''壬_ |
ヾ,z ''ヘ"~了 ~~"''ー- .ノ
── 、, rイ⌒ヾ,,,,}==≡≡ . /
二 ''ぇ,_ ゞ、_ .イ 了 /
.`''ぇ,, ⌒ぇ_ .i ,z''´
-- 、 .`ぇ, .~ス, ,,z''~
.\ \ .\---‐ '' ~
\__,ア .\ `i
大坂の陣から23年、関ヶ原から数えれば37年にも及ぶ歳月の間に、
改易された大名家は大小合わせて200家近い数になっている。
これによって大量の牢人が生み出されていたのである。
この時点でのその数は、全国で40万を越えると言われている。
- 206 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:04:28 ID:XUR9amPE
-
しかも、戦国の世と異なり、戦がなくなったことで活躍の場を失ったため、
再仕官もままならないまま牢人たちは全国で溢れて、問題になっていた。
.__r.、 ____
./.::::::|:::::\::::::::`ヽ
./.:// ̄\:: \:::::::::::ヽ
. !::l::| \:: \:::::::: ヽ なんとかツテを辿って、よさそうなところに陣借りしましょう。
,从:::| _, イjlヽ:::イ::::::: どこかに潜り込めれば、なんとかなります…!
从  ̄ J,人ノノ|〈:::::::
、 / ヽ. j:::::::::
\.'`ヽ. ノ!:::::::
ヽ γY`ヽ
| 弋ノ i
/´´ ̄`ヽ |、 もう人足も乞食の真似事も沢山だ!
__,ゝ'`tッー' ヾr'Y \ やってやる!やってやるぜぇ…!
\〈`´ヽ、___ノ!、ノヽ. \
〈' ̄7ヾ;;;;;;;;;;>ノ /i´
ゞニノヽ` ̄ // ´\
l\\| ∠-ァ f:⌒ヽ.
l \| |/ヘ. ! Y
そんな彼らにとって、この島原の乱は、手柄を立てて武士へ復帰する絶好の機会だったのである。
それ故、多くの牢人たちがツテを辿って各大名家の軍勢に参陣していた。
- 207 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:05:14 ID:Y.CVTSzc
- うちへ かえるんだな おまえにも かぞくが いるだろう
- 205 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:04:13 ID:3cg0rcME
- この規模の戦はこの先200年後まで起こらないからな・・・正真正銘最後の稼ぎ時だ。
- 208 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:06:22 ID:XUR9amPE
-
そのような事情ゆえ、彼らの戦意は高かった。
…いや、むしろ高過ぎた。
/ ̄ ̄ ̄~Y~ 、
/ ̄ / \
| ─ / ヽ |
| _ / \_|
| / ̄ ̄ ̄ | ̄ ̄ ̄ ̄\ |
| l . | | ||
.| | | | |
| | ━━ | ━━ |/l あ、もし良さそうな情報があったら教えてくださいね。
.ヾ| | | ノ . 私の方も何かあれば連絡しますので。
< | | / /フ
.< >| | /|/
.< > \ | イヽ.
< > / \ | / |.| |.
/ ̄ ̄ ̄ ̄|| ヽ_|_/ / / ̄
/ \ヽ_____ノ ノ
___
/ ! `i
/ .! .i 無論だ。
./ ! L よい働き場所あっての手柄。
_/ ∧ ∧ \__ .機会を逃すわけにはいかぬからな。
r''" ,.‐ミ,,゚Д゚彡‐.、 `i
ヽ _,.f==―――‐==ヨ /
`ー-.F ヲ,-'、_ _
,.-‐i'[t.l\,,..:‐====;===シト,! | ゙/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄フi
,.--―‐< lヽト ゙_ブ,,゙l 「` ̄" ,:トイ! / / /
--―‐''"" \. l 「! _、. レ゙; リl ! ,i / /
.. ヽ ヽリ、 ー-`´-‐' /.// .i _,,..--‐'' /ヽ
ー--、 .. ヽ: _ .: ,.:'" ̄\ .: ,"// ,i .:: ̄__,..--‐''"
゙`‐--、 ..: .: .:/  ̄\r-r-、ノ.:/,/ ,イ .:: /
\_..:: ,r―v{、ヽ,ト、_ )/ .::‐:i " l ..: /
_.::_/゙、_ \ ..: ´<_ .: .| .... | /
,..-―-、:.:../ ヽ、 >、 ) ''" ! `ー-、__: .: L__/l
/ :.: i ,.\ \ ` ____,___ノ .:: i
/ : !、、 \ノ ‐‐r--‐''"‐-、_.:... ...::
陣借りはツテを辿って行うため、基本、知り合いの手勢に加わって戦う。
しかしながら、牢人たちは手柄を立てるため、他に良さそうな場所があれば、我先に合流しようともしていた。
命令に従うよりも、まず、己の手柄を立てるのが先決なのである。
- 209 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:08:36 ID:XUR9amPE
- 三三彡〃ィ;;;;;;;;ィ'/;;;;;;;;;;r'"/;;;/l;リ l;;;;;;;;;;;;;;;;゙i l! lj
三彡イ7 l ! ゙'"んr7〃/ツ;;;;;;;ノ /;;/l;;ノ^l;;;l ll
彡:ヲ;;;ヾ, jl f;;;;r/,-;ィ=i―'''''"^ ,ノノ ,lリ=、レ' リ
三ヲ;; /;;l レ/;;;fr'r''" ll,,..,,,.、 ''" Eヲイ /
イ7;;H f;;;i /;;;;l゙″ ,ィ''^''ー',ノ: : : : :i,: : :l'"
〃リハ l;;;;;;;;;;;;;t ´`゙゙゙゙´ : : : : : : : ゝ-i、 …でさ、あの牢人ども、どうする?
リソノll;;;;;;;;;iヽ;\_,; : : : : : : : : : : : ィ′
イヲ ,ノ;;;;;r、;;`ヾ''ー''": : : : : : : : . "`: l あんまり命令を聞かずに突っ込むようだと、
イイミ;;く ヾ、;;;ヽ、,, : : : : : : : : : __,..,...ィ:l 家中の連中にも悪影響が出そうだしさ。
゙i;;;;;ゝ、ヽゝ、`゙''''"´ : : : :、_,,ィ '''"´,ノ,l
,l;;;;,t、_`ヽ_入 : : : : : :  ̄ ̄´ ,i′
リ;;ハ、 ~´, :::::ヽ、 : : : : : : : : :l
ノ  ̄ ::::::`ヽ : : : : : : :l
細川越中守忠利
(ほそかわ えっちゅうのかみ ただとし)
,r=、ミミテ^ヽー- 、、
/;;;;;;,ヘ;゙y;;;;;;;ヽ ` \ヽ
/;;;rチ=i;;r、;ィfrヽミ、 ヽヽ
f;r ,;/´ l;l ヾ、,;ヽ ゙i ぃ i
l;;;;;\‐-、i! ,r‐ヽ;;;;;l` i i川
l;;;;;lィroミ'l! ィfo;テ;;;l l lilリハ
!l;;;;!`゙''"iヽ ^゙''"!;;;ハ! l川__ …………。
/ハ;;;ト、 / l;;/,イi トjlV
l7 l;;liiヽ.`_,,_ ,j;lノl!リハi7
jLr'ァヽ` ", ィ7!! l'"'′
V `' リ`リi´::' ▽ >-、_
/f^ヽァ''"´ / ,/~
,.ゝ/ i l,,.ィ'",:ァ/:::
/7V ,! l",, ='/::::::::
//:::l/ ハ l,,ィァ"_:▽-‐
, ィニ´::〈v::f ,; fリ ,l/`´:::::,r:'"
この問題に対し、細川忠利から信綱に向けて、牢人の対処をどうするべきかを問い合わせ、
諸家の者達を集めての作戦会議でも話題に出している。
- 210 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:09:49 ID:yerJUet2
- 牢人いらねえ・・・
- 212 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:10:47 ID:Y.CVTSzc
- 武蔵と戦って勝った奴だけ召抱える
- 214 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:12:25 ID:VKdgn.tA
- >>212
ある意味牢人対策にはなってるなw
- 211 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:10:46 ID:XUR9amPE
-
それに対する上使側の答えは──
,. '"´ ̄``ヽr´ ̄ `"ー-、
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.`.
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ
:::::::::::::::r-‐ーヘ:::::::::ト、:::::::::::::::.:.::ヽ.
::::::::::::/ ヾ:::::l ヾ::::::::::.:::. :.゙',
::::.:.:::/ ',::.:l ヾ:::::::. :.:. ',
:.:.:.::,' l:.:.l ':,:.:.:. .:.',
::! l:..l ,.ィ^ト,:. .:.l
:l-―==ミヽ l:.:l ィ':::.:.:.:liト、 .:.:.:.:i
. :! __、_ ゙'′l:::! l:::, =、v!l l},.:.:.:.:.:.:|
:..::lィッ'´,'iJヾ`'ミ lリ l' lJ::l,}!l lハ:.:.:.:.:.i
::.:.l '、 '::::::::l l' ゞ='イ:!l リ l:::::.:i なに、大したことではない。
::::::l 丶`ニ"‐' l ヾ:::.:.lリツ l:.:.:.| 仮に抜け駆けするようなものがいるなら、捨て置けばよい。
::::::l l \ !j ,l:::::|
:::::::l '、 ,.ノ,! ノ::::/ 軍法に従わぬものが一人二人出たことで、
::::::::l '" ,' /:::::/ 軽率に軍勢を乗り込ませると、思わぬ被害が出るやもしれぬ。
、:::::::l __,,.. -‐wァ,!/::::/ .そちらの方が問題だ。
、::::l ヾl7Tブ´  ̄`ソ/ l::::,'
丶〉::l 丶、、___ /,/,-|:::l
`l:::ト 、、 --‐' ,!/:.、‐ァ
r'‐'┐:.:.:`` ーァ---一'7ニ'yリ
ヽv/ :.:.:.:.:/
三ミリ-、、 :.:.:l
_,,、_,,.、、,,..,_,、
,_ー''" ゙´`'ー_、
ミヾ.ヾ゙ il!|| il| j| 〃/ イ
i ミ rー;L!|| ||レーv〃 彡
}ミ リ八i{ ;; 7'ノ ヽ.ミl
. |、yー-⊥L jー_´∟-ーY;|
_lミi"r五ニ゙テi'Yr五三¨jミ! ま、妥当ですな。
. frヲ:} -‐''ラ l_j. }`ー- }ドi
!h};{ ッ彡 /小〉 |:l,リ
. `テj} i}! ,rf;巡巡去ミ:、 l:fく
. 〈リji、l{ 'ル7'"-─‐‐ )}i |jミ}
r;-‐ヾト.llvリ j{ _,,リハ、、,リレ'ル' ̄ヘ
_」 ハ |li | `ミ、}l ;i!j } {li ,.イ |/ / l.L
-U; ヽニL_ミ `ミ'ー- -‐彡 / /'/ニ|」
ヽ-‐ ` Tヽ\ ミ r´/∠
黒田美作守一成
(くろだ みまさかのかみ かずしげ)
- 213 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:12:15 ID:3cg0rcME
- むしろ鉄砲玉に(ry
- 215 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:12:48 ID:XUR9amPE
- /~`ヽ
=テ≧==ァ'::::::::::::::::',
, _, /:::::::::::::::::::::ヒニ>、-― 、
jノ / /:::::::::::::::::::::::ヾリ/:::::l::::::::::::ヽ
/ /::::::::::::::::::::::::::::},ィi!:::::::l:::::::::::::::':,
_/ ,' ,'::::::::::::::::::::::::::::/^'ー!::::::l:::::::::::::::::::':,
' / /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::/ ,l:.:.:.ハ:::::::::::::::::::::',
/ ,/: : : : : : : :.:/ l:. / ',::::::::::::::::::::i
//: . . . . . : /`丶、 ,'::/ ',:::::::.::::.::::::l
;': : : : : : :::ィ'zzミ、、ヽ,/::/ ':,:::.:.:.:.:.::::l
:.:.:.:.:.:.:.::::/´,ィ=ミヾ'、 /:/ , -― l::.:.: :.: :::l
:.:.:.::::::::,〈 {lifjlリ 'ソ ,':/ /::_ l:: . . .::l
:::::::::::/ ゙`ミ竺ョ ,'/ lッ'",ニヽ,j: : : : ::l
:::::::::/ /′ l 、,{ifjリ,リ!:.:.:.:.:::l ともかく、今回は無駄な犠牲を出さぬのが最優先だ。
::::/ / ',ヾ=彳 l::.:::.:::l
''′ '、 ,! l l::::::::,' そのためなら、牢人など切り捨てても構わんぞ。
、、 _,.:ノ / //!::::::,'
ヾゝ、、 ` '´ / //,l:::::/
`' 、 ` ' ―-- 、_, / // /:::/
、 `丶、、__ヾツ,イ /イ /:::/
::丶、 丶、,,__,`リ/」ム' f/:::/
::::::丶、 `"" _,./lr//
::::::::::::丶、 __,ィi | リ /゙
::::::::「 ̄ ̄ `゚' ljJ /^
, /:::::|/:::::::::::`/::::::::::::::::::'ー―-....、
/:! /:::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
/:::::V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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ヘ |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\_
!:::\_!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ̄::::フ
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\::::::::::::::::::::::::;::-:‐Z_:::::::::::::ノ::::人:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/__
\::::::::::::::〈 へ_\ー-'7/:/_ ̄ⅰ::::::_::::::::::::::::::: ̄:::::::::::/ …そういう方針なら、そうなるわな。
<:::::::::::::::::! ! !_J.、 .ヾ_/ し」 |´ |:::「 ヽ:::::::::::::::::::::::::ノ´ 了解だ。
 ̄Z::::::::| `ー' 〉 `ー―' |::::レ´7 |::::::::::::::::::/
_| r‐' ‐-、__j::::/ ノ /::::::::::,-‐'
.! `  ̄''-' _,,/:::::フ ̄
.ヽ、 ー-――'` / |‐-、'
\ / | \
,‐ヽ___,/ ! i_
/ 」 | |_
立花飛騨守宗茂
(たちばな ひだのかみ むねしげ)
『牢人・使者無理に入り候はば、勿論捨て殺しに候へ、又切り捨ても仕るべし』
(牢人や使者が命令を聞かず、無理に城に乗り込んだら、
.勿論見殺しにしてよいし、場合によっては切り捨てても構わない)
というものであった。
- 217 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:14:26 ID:XUR9amPE
-
またこれら戦を求めてやってきた武士階級の者達以外に、
彼らを相手に商売するためにやってきた商人や職人たち、
それに、一揆に合流しなかった近隣の百姓達なども、大勢陣中に入っていた。
;;./ ヽ_(´∀`)y-~ : . ∧∧
'''' |~|ノ( ヽヘ) \,~-∩‐,,)
|__,,| ´ 。 ゛ ,\(_ソと)
./´二ヽ ∧wノl::. .( ,(xノ ::.
(.,,`ー) (Дキ.,) ;;:: ..,_ レノ_ゝ、
/,`ー'~つ と'[](_,ノ \
(´ ̄ヽ)`ヽ (___,,)~ .∧,∧ :::; ∧_∧ヽ
´" ̄ ´"` .,、 (,‐Д‐) (∀^メ,,) \
(つ]]]`) とl33;;;;`) ヽ ..
;:" (`つし' (;;;;;`)(';;;;);;:.´ ::; ヽ
[][]]] ;\
::; [[[][] \
∧_∧ ;;:., ヽ
;;:" (; ,) ::;;;;; ..,"´ \
∧_∧ ) (⌒ ̄ヽ ヽ
(;x∀・,)_〔〕) ∧_∧(A^*リl .\
(`つ] 'つ / ヽ (∀`,, と l .,,:, \
;;;'゙ :::| l | l~.| [と´ l⌒l) )~ ;;;;;,´ ...\
L_)_,,) |_,| ( ̄(_.)),,'J ":; ヾ
12万を数える幕府軍に加え、これらの者たちをあわせると、
この原城前の陣に集まっていた人間は、20万にも達していたのではないだろうか。
- 218 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:16:22 ID:XUR9amPE
-
そして…
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
ヽ__ノノ_冫‐ `i オオ、見エタ見エタ。
, ,'.' 冫 | アレガ原城カ。
、____ , ',',/ / ,.r‐、 _ 」
i ,..t'ヾ´ / ,r′ ) 大シタ人数デハナイカネ。
ノ~ _l´' l / ヽ-‐ 、_ノ .百姓如キに些カ大ゲサノヨウニモ思エルガネ…。
ーl´ /,., ; : ; ';;';´;;:,;)
\ / ;:; ; ; ;, r '_ヽ,''
V | ''' '`ー‐-‐ ' 「…そう思うか?」
| !、_ /´
/\ /
/ ,r'´ヽ
/´ ヽ
-、 l |
ヽ、_ 丿
ヽ、/\ー‐‐ '´
ヽ、 \
- 219 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:18:04 ID:XUR9amPE
- ///..ィ. ´..二、___ `ヽ./////////////i
/ ノ. :〃⌒ニ=ー‐‐ヽゝ`ト、/////////ノ
i/::::.´ __ィ二ヾ: : :.:.:::} /..イヘ<///// ・
:::.:.:. : : `く. (o) Y :.:ノ /.::::.ヽゝ`ヽ/ ・
:::::.:.: : :. ̄`ヽ''′.:.::; 〈:::x__¬`ヽ;′ ・
:::::::::.:,r‐''´ . : : :.::::::. Y (o) )' :ノ ・ ツ
、:::.〃:.:.:. . ,.イ. :.:.::::j ト`¨´: Y ・ o 無論、私トテ甘ク見テハイナイサ
::X(:::.:.:.: // ..ィ.:.::/⌒ヾ`ヽ::.:.:i ・ ノ ヽ シカシ、10万ヲ越エル軍トナルトネェ…。
:.:.:.)::./.:.´..イ: r‐、乂:..ノ :iヾ、ノ ツ
`ヽ//. : ムイ7ハフハト、イ//..イ o
.:.:ノ { 〃////ムイノ__}_}ハ_Y__ノ______ ノ ヽ
'.:{ .:.!ヾリ{´__ノ.:.:,'.:.:,'.:.:,'.:.:,'.:.:,'.:.:,'.:.:,'.:.:,';;;;:
.:.ハ.:.ヽ.:.:`⌒ヽヾ=''=='--Y-'--'--'-'ー''''
小笠原左近将監忠真
(おがさわら さこんしょうげん ただざね)
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; 甘ぇな…。
、_/ 》!|/ ト .} `  ̄´ / /!ヾ、トミ三彡'⌒
({ノ川 /| /´_,ノ l'¨ /_ -、 ヽ , イノ .ト} ||ミ三≧ヽ
,/ィ彡' /∧ / r‐' `(_)、..ノ \_ /,イ} ト巛ミ三≦三ミヽ
|//ィ//,′ ∧. {〈__,x─-'-、 、`ヽ/)_ノ lヾミ三三ミヾ}} ヾ!
{{/| |,__| ∧ `iヾニニ:.ミヽ___,リ /'´ .∨リ))ミ))ヾ川ト、_
/7 ノ| ∧ `ー--‐'´ // .| ̄\‐、ノ((ミ三彡'⌒
/.::::/ .| ∧ /´ ̄ ̄ヽ , イ ト、 |::..\ミ三彡'⌒
./.:::::::| | ヽ、 / / / /.:::::::::\
- 220 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:19:55 ID:XUR9amPE
-
_ィ彡'/)ノヾ 川///ィ彡三彡'彡三ミヾ}
ミヾリ彡({ {///////ィ彡イ三≧三彡三\.
.((彡三三ミヽ{ { { { リ///彡イ≧三ニ≦,三≧=‐'⌒
((_彡イ ̄`ヾ《トヾ|リ/リノ/,ィ彡=<三ミヽ≦ミヽ,
(((三彡! 、 \ヾ川リ_/ |ミ三≧三三ミヽ
(((>,ノノ \ `ー'¨./ , ミ三三彡ニミヾ|
({((彡',ィ三ヽ 〉 / / \彡イ三ミヾリ たかだか一度の事態(こと)が蚊トンボを獅子に変化(かえ)る。
({((({〈!⌒ヾミ\_」 ,′ ,/__,.イ三ミヽ トニ三ミミ}({
({((廴} 弋辷xミ_| | ,/彡三彡'´ ̄`ヾ |辷彡'ミミ|ノ`ー' 勝利とはそういうものだ
({((,//{  ̄´ ヽ レ'´.<弋t三ァオ'´ リラ./ミヾミヽ
、_/ 》!|/ ト .} `  ̄´ / /!ヾ、トミ三彡'⌒
({ノ川 /| /´_,ノ l'¨ /_ -、 ヽ , イノ .ト} ||ミ三≧ヽ
,/ィ彡' /∧ / r‐' `(_)、..ノ \_ /,イ} ト巛ミ三≦三ミヽ
|//ィ//,′ ∧. {〈__,x─-'-、 、`ヽ/)_ノ lヾミ三三ミヾ}} ヾ!
{{/| |,__| ∧ `iヾニニ:.ミヽ___,リ /'´ .∨リ))ミ))ヾ川ト、_
/7 ノ| ∧ `ー--‐'´ // .| ̄\‐、ノ((ミ三彡'⌒
/.::::/ .| ∧ /´ ̄ ̄ヽ , イ ト、 |::..\ミ三彡'⌒
./.:::::::| | ヽ、 / / / /.:::::::::\
新免武蔵玄真/宮本武蔵玄真
(しんめん むさし はるのぶ/みやもと むさし げんしん)
二月に入り、九州における譜代大名のうち、最大の家(それでも15万石だが)である
小倉藩小笠原家の当主、小笠原忠真(または忠政)が参陣。
それに着いてくる形で、宮本武蔵(呼称は色々あるが、とりあえず”宮本武蔵”で統一する)が島原に来ている。
- 221 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:21:34 ID:Y.CVTSzc
- スネに石! スネに石sなんじゃないですか!!
- 222 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:22:06 ID:XUR9amPE
- / ̄ ̄ ̄ ̄\_
_/ / ̄ ̄`-、
/__ / | \
/ ̄ \__/ ̄ \ |、
// \ / /^\ \|、
| | | / / /ヽー \ |
| > _ \ \|// / /-、_ | | __
| / / `--、_\ ////=====- \|/ \
| | |/フ ̄ヽ―″| \`――-″ | /`|
|`l // ̄フ / `l `\_ ||、 | 親父殿。
∥ lll ヽ―″/ | \ | | /| 一応、俺ノ主君ナンダカラヨォ、
/ ̄`l lll / / 人 /`l`l/ 礼儀ッテモンヲ頼ムゼェ…。
| /\\ / |ヽ-/ | |||//
| l′| | | 、-、_/ヽ、_ ¦| .||/| ソンナンデ信濃守様(小笠原長次)ノ
ヽ \ `|\ ヾ /`--、_/ ̄\ > /`l 後見ナンカ勤マルノカヨ。
\_\」 \ /、_、―-″′ | / |
| llll | / ̄`―、_/ / |
| .lll\ `l ヽ―-′ / |
| `ヽ、 _ // |
| \_ _、-ゝ-″| ト、
| `l `―-′ / | .`ヽ
/7 `l | | `
__/` `l | / |
/ `l \ | / /
宮本伊織貞次
(みやもと いおり さだつぐ)
/ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽミミ《ii(!!!/ヽ、/ヾ彡彡'三ミミヽノヽ
| フンッ |iッ、ヾ!i川( メ彡ミ彡'´,==ヾ巛彡
ゝ、____ノ `゙''‐=ミヽ/=ヽi|//彡》ミ)、ヾ、メノ
ミミミミミミミミi ヽ ヾミツ''' ヘ彡ヽ リ/
ミミミ/ ̄ヾツ ヽ ヽ ) |三キ´((ミ、_ノ
ミミ/:::::::::: \ i | |、 ヾヽ
ミ/::::::: ,ァェ三ミミミャ、 ヽ .i l / ri》ミニミャ、、
゙:::::::: ' ヾミッ、,, 丿i::i i ./,ッ彡ノ‐-─、ヽヽ、
:::::::::::: ‐-、__、ヽヾミミ彡ノノ彡'_ノミミミヽ-彡ヾ、 てめぇが仕える前からの付き合いなんだよ、こっちは。
ヽ:::::::::. ` `‐-',‐`ゝ、゙' /-‐'´)ミミミ=-`´ヽ ヽ 養父とはいえ、親父の話に口を出すんじゃねえ。
:::::i-、:::::  ̄ノ ..:ヽ !ヽ | ヾミミヽ
::: |:::::ヽ ::: /´/ ..:::::::_i i ::/ミ==- …本来ならブチのめすところだが、貴様も侍大将の一人だ。
:::..ヽ::::__ノ 、 ( ` )/ミヾ)) 面子ってモンもあるだろうから、口だけですませてやるよ。
:ヽ、>´: ! i ⌒ ''´/ミ<ハ
:::::::ヽ:::: ヽ ,/,二ニ'フ/!i|川 リ
::::::::::ヽ:::: ) , =ニ、_'ー-' .i'-‐┴‐-=、_ 「…ヤレヤレ、面倒ナ親父殿ダゼェ…」
:::::::::.. ヽ、_ヽ `ー‐,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ヽ、
`'ヽ‐::::: ゙ヽ、:: /ヽ、, /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
;;;;;;;;\ ヽ、;::.... ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i
この時、小笠原家の家老となっていた養子の伊織も侍大将として参陣している。
武蔵は、忠真の甥である長次の後見として参陣したと言われている。
- 223 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:24:08 ID:oRgIABfs
- オレのいおりん一般へのイメージを返せ!!w
- 224 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:26:09 ID:XUR9amPE
-
また、この島原の乱には、武蔵以外にも幾人かの武芸者が参陣している。
⊂二二二⊃
___
/ \
/ \ / \ まず、私だな!
| ・ .. ・ |
∩_| ' ̄` |
⊂ ) )_____/
ヽ≡ニヽ_ __ヽ
\ l::::| |::::::::::::::
柳生新左衛門清厳
(やぎゅう しんざえもん きよとし)
⊂二二二⊃
_,;‐-、_ .______, まさかまだ出番があるとは思わなかったよ。
/,. ..::. 'i∠三;;;:.:`‐、.
し;;、"''./_,. ゛ `ヾミ;)
`"/ _・ ) . .:.:_.::;`ト-‐、 ⊂二二二⊃
i.;'"゛ . : :.::・ )::::!:.:;;` `i _,,..........._
,,イヾ、 .: : . `;::;ノし;:.. 丿 ..,.._ f )
/ `‐、`'ー、,,___,.ノ;( し'゛ | yr'⌒ー~⌒ヽr'⌒)
,ゞ、 ,,イ`マニヽ-‐".} .Y (・) (・) ゙Y といっても、この1コマだけだけどね。
ノ`''ミヽ!_ ‐く,、:.::).:.:.ノ .... i _(三三三三) ノ
./ ` 、,`''‐二ニ二し‐''1 .(\ツ ゞへ ヽ
{`'.、 ゛''‐-、,,;_;;;...-‐''",l ...... Y `ーイ
武藤太左衛門儀信 槍持・豆頭(仮名)
.(むとう たざえもん よしのぶ) (ずず)
まず、既に物語の中で述べた通り、正月の城攻めで討死した尾張柳生家の嫡男・新左衛門清厳。
- 225 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:27:14 ID:HycOjSfs
- 清厳……
- 227 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:28:03 ID:Y.CVTSzc
- (人)
- 228 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:28:11 ID:XUR9amPE
- 次に、彼の消息の確認を宗矩から頼まれたと思われる
細川家に仕えた柳生流の剣士・雲林院弥四郎光成。
, / ,ィi ノz_ ..ィ ,
( /(人(:::γ::≦:::::::ノく
i乂:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::≧-ノ)
(し'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〈
、_フ:::::::rt:fi:::::「ヽ:l:「ヽ::「ヽ::::::::::::ソ)
彡ヘ::::| |八::::>ミ入人:\≧了:::く そうですか、新左衛門殿は既に討死に…。
r<八_r=::::::::::::x≧ 三r=ミ':::≧::)
`≧7ゝ弋シ二ラ `::|rう Y::::::::ゝ
У ` i:|リノ ノ:::::ミ乂
〈__ l:|_/::::::::ミ::Y丶
i'´_ ヾミ从彡从リ 、 \
_', ...` r‐‐ 二二二二イト \ \
__ .-= 二三i .:: l f´//////////∧ j \
r´ _ ‐  ̄ 三ゝ__ ..x≦| |////////////厶'___ \
ヽ <= 三i ニⅣ | |/////////>///////////
\\= o=o 二| Ξ' | |/////<´/////////////
\\ .....≦_| 厶 入イ///////////////////
雲林院弥四郎光成
(うじい やしろう みつなり)
/ ̄ ̄ ̄\
//^ヽ、_ノ^゙ヽヽ
.. i./ ‐-‐-‐ i l
|| ~^ 〃 -ヘ |.| そうや。
(6| ⊂. .⊃ |6) 見事な最後やったっちゅう話や。
. | ノ~(_)~(._ |、
_,. -‐'|ヽ ⊂ニ=ニ⊃ ,ノ i`‐- 小者が一人、遺品を持って尾張に戻ったらしいから、
| i` ‐-----‐´ l | 既に実家には伝わってると思うで。
| | | | | |
. |/\!`‐--‐´|/\! 「わかりました」
゚\ /~
Y。 lニ。ニl
石谷十蔵貞清
(いしがや じゅうぞう さだきよ)
清厳を板倉重昌に紹介したという上使のひとり・石谷十蔵のところに挨拶に出向いたというが、
おそらく、その際に清厳の消息を確認したのであろう。
その後は、細川家の軍勢に加わったものと思われる。
- 230 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:30:40 ID:XUR9amPE
-
そして、武蔵と共に島原に来た宝蔵院流高田派の開祖・高田又兵衛。
` .、""''' ‐- ...,,__
-、_ `丶、'''- ._ ~""''' ‐- ...,,__
~""''' ‐- ...,,__..,,.‐-Cy "'''- .._ ~""''' ‐- ...,,__
"''‐- 、..,,,_ ~""'''ノ‐-ノ`丶、..:.:.:.:.: "'''- .._ <~""''' ‐-ュ~""''' ‐- ...,,__
`'ー-、_ 〃,,.-‐''" `丶、._.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| ,ヘ____〉―――― ~""''' ‐- ...,,__
\`|丶o_ :|.∠______________..,,__ ~""''' ‐- ...,,_
________ r;r‐r/`!______|三三三.|――― /\丶.ィ ./\ヽ.ィ ./\.ヽ.ィヘュ ~""''' ‐- ...,,__ ~""'''‐- ...,,_
〃〃〃〃〃〃〃〈_L (`ヽ{〃〃〃〃〃〃〃.:.:.:| ̄ ̄ ̄ __.ヘ__\/__.ヘ__\/__.ヘ__\,∧/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ __,,.. .-‐ '''"
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ l` ( ``/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄> ̄.:.:  ̄ ̄ ̄ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; __,,.. .-‐ '''""~
ヽ l ./.:.:.:, -'. / ̄ ̄ ̄] ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; __,,.. .-‐ '''""~
,.-|,. -'´l /.:.:, -'";;;;;; \_,..、-''" __,,.. .-‐ '''""~
r'‐'´:::::: | /, -'" __,,.. .-‐ '''""~
!:::::::::: | /‐' __,,.. .-‐ '''""~
|::::::: | " ̄
|::::::: | _ 、 _
.|::::::: | \`'''ー- 、\`丶、
.!:::::::.. .:: | _,.. -‐''':: :::::::::::::::::::...丶、
|:::::::: .:::: |-二;;;::::::::...:....... .:::::: _,. - 考えてみりゃ、小笠原家に仕えて初めての実戦だ!
|::::: .::::: .:::} /::::::::,-、::::.._;:-‐ニ;;;::::::..\ 頑張るぜ!!
.|::...:::::: .:::〈∠::::::::::/ )//....\l/:::;,,. -;‐
|:::::::::: .: l/:::::::::l _ '´ '''"´ミ::::::ト、ヽ
|:::::::: .:: .:: ト,フ:::/`l ,. -=_-、´l!'|::;' ヾ!
|:::::: .: .:: .::::::.ヽ冫 ' 〈 ゙、:::: >' ノ l/ _
!:::: .: .:..::::::::::::...\ ヽL// _,,... -一 ''/-ヽ-'゙`、
l::: . .::::::::::::::::::o/ rー──く,r、‐ァ‐r、-ー''''''' "´ ..::::! -、_,.ヘ_)
!:..: .::::::::::::::../ヽ`ー‐'゙レ'´: ::::::: l ll l:::: ............:::::::::::::::r一、_(ノ
.,': ..::::::::::o,イ´ r 、゙、‐r''´::::::: ::::: l ll !:::::::::::::::::::::::_,,... --‐一''´
/. .::::::::::// l::::!ー、 ゙、:::::::::: :::: l ll l::; --─ ''' ´
高田又兵衛吉次
(たかだ またべえ よしつぐ)
当時、小笠原忠真に四百石の石高で仕え、家中の槍術指南を勤めていた。
この参陣では槍手一隊を任されている。
- 231 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:32:03 ID:XUR9amPE
-
あと、ここで言う「武芸者」とは少し違うが、タイ捨流を修めている人物として、立花宗茂がいる。
N ,-― 、 / _
| ! y' ,-―'" ̄ ̄  ̄\
! ,-―- 、\ / / _,-―――-、_ \
_ヽ、 _ノ // _! \ | / / \ \ 徹斎(丸目蔵人の隠居名)が生きていれば、
| ` ヽ 〈/⊂! ! | ! ! ヽ | 久々に会うのもいいと思ったんだがな。
\ \\ソ /_| | / | !
\ ̄ L_´ _\/ | |
`ー-、_ ! 「j / | | /
フ '-、」! レ/ レ'"
 ̄7/~ / |
/ ,-‐'" ̄ ̄ ̄`ー-、 /
レ'" \_/
/ __ ヽ\、
ノ´ ̄  ̄ ̄`ー-、_ i\\
/ \ | \\
/_,-――――-、_ ヽ、|-、_\\
/'" \ .V 7/ /
/ \ | ヽ! /
/ \ | | /
/ __ ヽ、 | !/
/,-―'" ̄  ̄`ー-、_ !/
なお、タイ捨流開祖・丸目蔵人は9年前の寛永六年に亡くなっている。
- 233 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:36:12 ID:3cg0rcME
- 生きていたとしたら98才ですよ立花さんwww
- 232 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:33:55 ID:XUR9amPE
-
その他、本人の参陣ではないが、黒田家の家中の者のうち、
領内にある宝満山に住まっていたという神道夢想流杖術の開祖・夢想権之助に
指南を受けた者達がいたという。
_ 、_
,.≧''"::::::::::::ミX
, ´:::::::::::::::::::::::::::::: Y
〈.イハ{レヘ ::::::::::::::::::::ト
Y ‐ト、 |::f⌒):::::::::,| 悪いね。
__ ノ Lヒl. レ 介x:::::ハ 今はシーズンオフなんだよ。
/ , -─ ぐ ミ Y
___「∨ / _ -─==二ニ=‐-、__`t‐' r──<二コ
r┘ |-‐≠´ .: ..:.:. .:.:, -‐ '´  ̄ ̄二ニ===-ミ≧- 、
. / l ..,. .:´.:..::.:;xく  ̄`ヽ、
{ ,. --〈 . ,../ :::.,. -<_ ヽ G O N i \
ハ/:::::::::::::',:..//:.. ..∠.._. ヽ '. | \
| |:::::::::::_j=≠<´ ヽヽ::ヽ、 l i / ,二. ヽ | ヽ
| |:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、:', ,:.::.',\l l | i | |:/ ,ニ ミ| , ヽ
| |:::::::::::::::::::::::::::::::::::'. ト、:.:..|:.. l.... ,':. | L l |i | | | / /ヽ.
l |:::::::::::::::::::::::::::::::::: j l::|\l_:. !:.:..,':. :.. . `ー ┐ || | | l / / / >
八::::::::::::::::::::::::::::::::/ :/:ノ:. /:. ノ:::/:.:.:::..、:.:.ヽ、:.:.:... ___ | || | | |、 / / . く
. i :. `厂 ̄厂厂 ̄ ̄´「丁广ニi≠=¬'.: \:...:.\:... | |_,| || | | | ヽ./ /::::::::\
. |:.:.:..{ .:...: {::::{:.. .: !.:八:..:. {:::..\:.:...:..:.:.>ー:. \ 八 八_,∨ j \/::::::::::::::::::
夢想権之助勝吉
(むそう ごんのすけ かつよし)
この他、おそらく目立つ史料には記載されていないにせよ、
多くの武芸者達(それは主持ちの武士であったり、牢人であったりと様々であったであろう)が、
この島原に参陣していたと思われる。
- 235 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:36:41 ID:MGK7/JgI
- ゴンさんとお呼びしたくなる・・・
- 234 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:36:30 ID:XUR9amPE
-
さて、ここから時が過ぎる。
.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:∧ ∧
.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:メシ…:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:(´Д`:,,)、 ハラヘッタ…
;:;:;:;: ○;:;:;:;:;∧ ∧ ;:;:;:;:;:;:;:;:;: ∧ ∧ ○, ;:;:;:;:;: ,, へ,, へ⊂),
;:;:;:;:⊂ ´⌒つ´ = `)つ ⊂(´△|||⊂ ⌒ヽつ ;:;:;:;:(_(__)_丿
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
∧ ∧ ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
(;´Д`);:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;: 〃´⌒ヽ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
( ⊃ ⊂ );:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:( ;);:;:;ココ最近、ロクナモノ食ッテナイ…
│ │ │;:;:;:;:;:;:;:;:;: _(∨ ∨ )_ ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
(__)_) ;:;:;:;:;:;:;:;:;: し ̄ ̄し;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
一揆衆と幕府側のにらみ合いが続く中、
二月中旬を過ぎると、原城内では食料の不足は更に目立ち始めてきた。
米は既に切れ、大豆・小豆・麦・胡麻・海藻などを食べて
空腹をごまかすようになったという。
- 236 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:38:52 ID:XUR9amPE
-
また、薪の不足も出始めた。
サムイ… _;
∧_∧; _〉@`ー┐; 薪ガタリナイ…
.;( ;::::::::::) ;( ::::::::::: )
∧_∧ (っ c); (っ ::::: c)∧∧;
;( ::::::::); <(⌒X⌒从 <(⌒X⌒)(::::::::: );
( つ::: ブルブル //从ヘヘ {::::: c 〉; ガタガタ…
;<__ゝ_); @ミ ミヘミイ`へ <(_(_ヽ_>;
いかに九州とはいえ、冬は冬である。
薪がなければ、寒さをしのぐのは中々厳しい。
そのため、城の周りの木立は殆ど切り取られ、
また、木壁の一部も薪として取られるようになっていった。
- 237 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:41:41 ID:XUR9amPE
-
それに加え、城外からの幕府軍の攻撃も、止むことはなかった。
/
/
/
∧_∧ / バシュ!!
⊂(;;;;;;;;;;⊂⌒∴;.⌒つ /
/ ∧_∧ バチュ!!
/ (;;;;;;;;;;;;;;;)
/ / ⊂ ::;。/ ::つ
( ( (
/ / /∴(_)
ドシュ!!
∧_∧ ∧,,∧
(´xωx`) .( )
.(;U つ ∪ヘ ;・ ヽ;)
);) ) \ ⌒・~
..し;_)
∧_∧
⊂⌒~⊃。Д。)⊃
∧_∧ '' ' ' ' '' ''' '' ''''
⊂ ⌒~⊃ 。Д 。)⊃ ,,.,,.,.,..,_
'''' ' '' ' '' ' ' ' '' ∧_∧ _ ⊂l:;:;:;;⊂ ⌒⊃
( 。 Д 。 ⊂ `つ '' '' ' ' '' ' '' '' '
'' '' ' ' '' ' '' ''
幕府軍は、一気に攻め入ることこそ禁じてはいたが、
鉄砲や弓、大砲などによる攻撃までは禁じておらず、
それぞれの陣営から、断続的に攻撃が仕掛けられていたのである。
しかし、既に一揆衆側には、
これに反撃をするだけの弾薬が存在していなかった…。
- 239 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:43:53 ID:XUR9amPE
-
餓え、寒さ、そして城外からの攻撃…。
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幕府側の思惑通り、原城内には、緩慢な死が訪れようとしていた…。
- 238 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:43:47 ID:2y6cgmko
- この状況で戦闘を継続させる指揮官というのは、狂気としか言い様がないですな。
- 241 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:45:43 ID:yerJUet2
- >>238
既に狂ってます・・・
- 240 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:45:22 ID:oRgIABfs
- 知恵伊豆の兵站能力はどうなんかな?
- 242 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:46:09 ID:XUR9amPE
-
そして…
;;;;;;;;,ィ彡イ彡,r'" \
彡彡,;ィr'",/ \
シ,r';;;/〃′ _,,,_ ,.〉
;;;;//ノ'" ,z=彡=┘ ,:::l
////ィr ,イ;/´ ,〉 丶、_,,,....、
////'f /シ′ ,ィ或} 丶
////ソ ,/'′ ,ィ'´ ゞ'^ノ \
/;;;;;;イt, '′,ィシ"^"´ ,ィ':' \
;;;;;;/;ソ ,rッ'´ t、、 `ヽ …………ハァ。
;;;;;;/ノ '゙''′ ,r ゙''' _,, ,:-‐'′
;;;;イル i 丶-r '^l'´
:::レN / 丶.、丶
ヾリトト、 、 ,/ /
7ヽt;;li、丶、 // ,. -ィ'フ´
/ ,ィヾリ! 丶- 、、 // / _,Ll.、
イ;l ヾil `丶:.ヽ.- /〈_,ィ'゙-‐'"´ )
、 t;;ヽY ヽt, l!{ト、 ,,ィ'/
丶-'~´ 丶 l!'ilゝ、 " ''イ
、 , 丶. l! l 丶. l,
丶-‐'" ヽ、 ヽ l l,
丶、,,_ ,ノ
ヾt、` ̄``'''丶----r―― ''"´
ヾ :::::::::::::::::::l
/`i /`i
/ | / /:.:.|
/ ___」,/ / . :.:|
/ ´ -、::l
,' .:.:.'; …何をため息などついておる。
l -― ―- ::.::.:.l
| :.:.:.|
', ― .:.:/
ヽ /
- 243 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:47:23 ID:XUR9amPE
-
,,ィニ三ミ`丶、::::::::::::::`丶、
,.r'"::::彡三ニ=ミヾ.彡三ニミヽ
/:::,ィ彡"::::::::::::三ミY:彡:シ^ヽ:::l
/彡彡::::::::zェェシ"⌒^"´ t:::::t,
l:::::::::::::彡彡'" ヾ:::'i
f:::,ィ彡彡シミ _,,,,_ヾj
l:::::::ノノ::fソr' _,, ==、 f__,..、` l そりゃため息のひとつもつきますよ。
i::::彡_:::l '" ,-roア ヾ'゚ニ′| これだけどうしようもないとね…。
ヾ:::/r‐、ヾ:. `ニ''" ,、 | ,ノ
゙i:{ l ,ti-゙'^ヽ ,ノ (、_,)、,f'i
,ゞr'",' , `´'ー、 / __;j,..、l l
,/::/ ,:' ,' ,:' ヽ ‐'"´__,,, :' l,ハ、、
/:::::::f / / ,/ ,ノ>,ノ _,ノヽ::::::`i
'"::::::::_,ム、 '" ,/‐''^` 'ー--ァ''" ヽ::: ::::::::::::
:::::r''":::::::::`丶、,,ノ ヽ、 / ヽ::::::::::::::
lヽ、 / 、
. l >‐'´` l
,ノ o ヽ
i'.o r┐ ヽ、 …もう逃げ出す気もなくなったってことかゴラァ?
l ,!-l、 |
ヽ _,.ィ'.
`ー-、_ く´
,! `!
l `! `!
l l. l , l
l、_,! し' l
- 244 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:48:45 ID:XUR9amPE
-
,.ィ"´ ̄``:ー―-_っ
_f'三彡::::::::::::::::::::::::::ミ三二)
(::::三彡::::::::::::::::::::::::::::ミ三:⌒)
(__:::::::_,. -'"´ ̄``'ー-、::::::f´
,!::::'ィ ミ::::::!
l::::/ ヾ:::ト. …やっぱり気付いてました?
fi:j_,. -z=、_, , , ,__ ヽ! l まあ、もうどうでもいいんですけどね。
'、i 、z‐tァミ, Y リft.tァラ'` jノ__
,. ィゝ、`""'´ ! l:.``゙゙´ /l:ヽ: ウチの村で一番反骨心のあった奴まで、
_,. - '´/:.,ハ. , ' 、、 / l:.:` あんなになっちゃねぇ…。
_,. -‐'^´:.:.:.:./:.:.:/ ヽ / ヽ__ノ ヽ, ,/ l:.:.:
r::f"~´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:l ヽ.{べニニァ^}/ l:.:.:
,r:':.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:l 'ト、` ̄´ ,イ l:.:.:.
,/:.:.:.:.ノ!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'、 ヽ` ̄´;/ ノ:.:.:.
- 245 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:50:18 ID:XUR9amPE
-
=先月=
、ノ
} な 話
レi ら に
/`ー―ヘ l ん
、‐'´ \__} ッ
l ! !
ノ す 幕 ト、 ( ̄`
〈 る 府 l '´ ̄`丶、, -‐`'
| な に ヽ ,ノ三三ミミ丶、
く り .内 / f´ミミ、_:_::::::::::::::
'! ! !. 通 /. |:::ト、`":^::::::::::::::
l / r!,'-、``ミニ='^l::::
└― 、 /_,ィ _,.{j r'。ミ、,_,.,.ィユl:;ィi
、―一' (ニ二:.:.:l ``'",!fr'-゚ ' 'イノ ←血気盛んな村の若者
l {:,八 ,r、、_,〉, ・ ,/ l:
_ノ な 城 ..皆 l:.:.:.:ト.'、ミ三}ィ'′ ,':
ヽ. り か で {:.:.:.:l `',=彳^! ,':.:
} ! ! ら 〉イ_l/l::::/! ト、/:.:.:
| 逃 /:.:.l, ト〈 ト l/:.:.:.:
ノ .げ {\:.:.:∨::::l.ト ー、:.:
―- 、、 .る ,-<:.:.:.\:.ゞ-'´/ , ``
`'ト、, -―┬' ',:.:.:.:.:.:`| У / ,' ,
,':.:.:.:.:.:.:.:./ {'、:.:.:.:.:.ヽ.ゝ-(__/ノ,ノ
/!:.:.:.:.:.:.:/ ,ノ:.ヾ、:.:.:.:〉`'´ ヽ二フ7
,':.l:.:.:.:.:.:./ /:.:.:.:.:.:.:丶:}:.:.:.:.:.:.:.`ー'
l:.:.:.:.:.:.:.ノ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
/:.:.:.:.:.:.:j /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
/:.:.:.:.:.:.:.l 人:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
/:.:.:.:.:.:.:.:.l/:.:.:>、:.:.:.:.:.:.:/:::l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
/:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:/:.:.:.:.丶、/::,ィ!:.:.:.:.:.:.:.:.:__
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.::.:::/ l: ̄ ̄ ̄´:.:.:.
'゙`ァ'´ ̄`トl――/|----<__!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
_)ー'^'′ヽ_ノ `ヘ、_,. ィ ` ̄ ̄ ̄ ̄``
/: : : : : : : : : : : :
残 方 い (__ : : : : : : : : : : :
っ 法 く /: : : : : :i(ニニ)!: :
て. は ら {_: : : : : :.|、ニン|: :
い で /:. :. :. :. :|:.:.:.:.:|:. :.
る も l:..:..:..:..:..:.ヾ二ソ:..:..
! ! >-:.:.:.:.:.:.::;:;:;:;::.:.:
/:::::::::::::::::::::::;;;;;;;;::::
- 246 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:52:13 ID:XUR9amPE
- ト、 / | ll
Σ r―-- 、、 / | /ーi
ノ ||:.:.:.:.:.:.:.:.``=ii /―/ ―
そ ||ニF===zi:.:|| / _/ <私は生き残ってみせるぞ!!
_,. -―‐-、 .||=キ三:.:.:.||:.|| ,. -‐
三三≧,i」 .||=キ‐‐:.:.:.||:.|| ,ィ,.-‐
彡zシ'゙´~ '、 .||=エ=:.:.:.||:.|| ,'´ι
彡,' __ 〉 .||:.:.||:.:.:.:.:.:.||:.||. }`zチ r
ニ{' ',゙イ ヽ. ||rtL,:.:.:.:.:.:||:.||. '、ム、
ミli '""″i l ||ヒlT′:.:.:.:|l:.|| __,rくヾ三
,jiι ,ィ´ ||:.:.||:.: : _,. -‐'"::l::', 丶、 『…と言って先日まで何やらやってましたけど…』
`` /-} .|l: : : ,ノ´:i:::::::::::::::l::::', /t、
、__ ':、 `"ヽ l _,rイ:、:ヽ',:::::::::::::l:::::∨
:.`下  ̄´ /:::::::::::::ヾ'i、:::::::::::`>‐ヘ
,ハ、、 r'´:::::`ヽ、:::::::::ゞ!::::::::::::ヽ:::::',
ヽ__l_ l:.:ヽ、、 ヽ:::::::::::::::ヾ´`ヾj:::::::::::::::ヽ:::'、
ノ!ニト、!:.:.:.ヽ:``‐≧、::::::::::::ヽ ヽ:::::::::::::::\:
〉〈 l:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.``ー:、:::::\ ',:::::::::::::::::::
l|l|li、 l__」:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l::::::::::\_l:::::::::::::::::::
|l|l|l'i、l:.:.:.`7:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l、:::::::/^'ー-、、:::::
|l|l|l|li、!:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:ト-'ヽ_ r'^_三、}:::::
、 l|l|l|l|lリ:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:ト、`丶`ヽ`i`'J!:/:
:.ヾl|l|l|l|!:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:l:l:'、: : :ヽ.`' /: : :
- 247 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:53:18 ID:XUR9amPE
- / \
出 結 ∨ ̄ ̄ヽ
ま 論 . : |
し が. : |
た : |
/\_/
\___ /________
||\|::::::::::::::::::::::::::::::::,. - '´
||:::::::::::::::::::::_,. -‐ '゙´:.:.:.:.:
||::::::::::::::::::::||:.:.:.:.:.:_,. -‐ '´
||::::::::::::::::::::||:.:.:.「i'´:.:.:.:.:.:
||::::::::::il:::,'´||:.:.:.:||:.:.:.:.:.:.:.:
||::::::::::ll:::l;;;;||:.:.:.:||:.:.:.:.:.:.:.:
||::::::::::::::::ヾ||:.:.: :.:.:.:.:.:.
||::::::::::::::_ノ;||:.:. ガ :.:.:.:.:.:. 『こないだ、会ってみたら…』
||:::::::::::i´;;;;;;||:.:. チ :.:.:.:.:.:.
||:::::::::::l;;;;;;;;||:.:. ャ :.:.:.:.:.:.:
||:::::::::::',;;;;;;;||:.:. :.:.:.:.:.:.:
||::::::::::::',;;;;;;||:.:.:.:||:.:.:.:.:.:.:.:
||:::::::::::::',;;;;;||:.__:.||:.:.:.:.:.:.:.:
||::::::::::::::',;;;;||:|Pト、:.:.:.:.:.:.:
||:::::::::::::::',;;;||:|{}」`':.:.:.:.:.:.:.
||::::::::::::::::',;;||:.:.:.:||:.:.:.:.:.:.:.:
||:::::::::::::::::',;||:.:.:.:||:.:.:.:.:.:.:.:
||::::::::::::::::::';||:.:.:.:||:.:.:.:.:.:.:.:
||:::::::::::::::::::'||:.:.:.:||:.:.:.:.:.:.:.:
- 248 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:54:44 ID:XUR9amPE
-
=現在=
,r ,イ^丶、_ ,. -―‐- 、、
/// f´ 丶、``>ヽ _/,ッ=ュ,、 , _,ヽ、_
/ ,.〈 `丶、`〉ソ ,f{',ィ(゚・)y,.-〈'",二いミ,
_,ノ '',.〈 丶、_フ`′/:ノ `=シ〈l l 〉'、(゚・)、}ミ!
_,. - '´ r一_ノ ,rl/ ,イTlーェ!`゙'・'"fシ
"´ , i一'`|´|| lイ ,/::` ̄``li ノ}
/l |_|_| | | | ゝ /!:,:-‐,-‐、l ! /ノ
.:::.. i i /"l´| | |`l`トl、__,. :'´゙ト.(^ヾ _, - 、rぅイr、__
:::: l/ l メ、!| | | | | 、、 l::Vテ≦ェェラ。tf}, l:::l __,.`ニ'´ ̄`丶
:_,.ッ'| __| |ヾ| | | | |l ``へ::ヾ`二二ソ゚ゅ/:/´ ヽ
' ``丶,l | | | | ヾ::ヽ、 '"´ /:/ ト、
、、 /|:.:.:.`Y| l l | `丶ミf⌒Y´ ト、 ∧ | ヽ
` ̄/lフ∨ |--ミtl| | |l ヾ,イ l ヽ! `
ト-'′ しイヽ`',l ll .:.:. ',:ヽ 、j 『こんなになってるんですもの』
ヽJ l/レイ!l ll .:.:.:.:.:.. ',:::', ヽ
ヽ し しi l -キ―‐''"´ ̄::: ̄``!:::l 、__,ィ!. し
', /l '、'、 、ヽヽ .:: l::::l .::: l〉
ト-' .ろ /ヽ!ヽヽ,へ.,..、 l:::::l .:: l l ろ
l l_ l / / Уヽ l::::l _l_l
ノ う 'ーァ/:'´ / /ヽ l::::l ヽ う
`ヽ / / .: ..,/ /^! l::::ヽ、 ,ハ.
_ノ さ /,.イ .: .: ..'´ /ミミ、ヽ::::::丶、l__ l さ
\ L __'_,..ィヘミミミミヾ、:::::::::::::lノ
) ま (_ ,.ィif{〈lト、ミ≧=彡リllヽ:::::::::::lヽ. ま
. く (_ /!lililトミミ'、ミ三三彡イl `7―┘l
l !! / {lツ´十``丶`="+ lリ ,:'... 〈 !!
,イ ( l┼┼┼┼┼┼┼l'" '' :: .. l
- 249 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:56:02 ID:Y.CVTSzc
- なんということでしょう。
匠の技で以下略
- 250 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:56:37 ID:XUR9amPE
-
_r=彡:::::::::::ミ 彡::::ミ ミー,
r`:::彡 ',, =一' 'ー= ミ、 ミ:::Z
`7::',._,シ 、 、::"::ノ
`!::シ,. -一'、、 ,'`ー-、ミ:::::l …ま、今更ですが、私もキリシタンですしね!
|::f ,z''◎ン゙ ||'´,◎ミ, t::::j こうなったらゆっくり最後を待たせてもらいますよ!
H! '" ̄'" || `" ゙ },イ ヒヒヒヒヒッ!
l.{l , '' 、、 l} !
、! ノ 'ー:‐' ヽ、 lノ , -、
ヽ f{.‐―三―‐}ト, / l 丶、
゙ト、ト、二二二フリ/|_ '、 `丶、 ,. -- 、
| ヽ ` ̄ ̄´ / トハ 丶. ヽ , '´ ノ
_,.i´{! 丶.二二.ノ У ヾヽ、 ``、‐' '、 ,. '´ 、.:.:. /
,. -‐ '"´/:.| ヽ /,' / l:.:.:ト- 、 'v `ー'´ :.__,. - '´
_,. -‐ ''´:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.| ヽl! ,ィ' ;/ l:.:.ヽ:.:.:`` ー- 、、 ノ 、__,.-'´ __,. '´ ̄
_,,.. -‐ '´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:l 丶、_ / l:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.` ' ー.,' ,: '゙´ ̄{´ i、
f:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.'、 ,ィミ'ー 'ヘ、 ノ:.:.:.:.:.'、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.'、 ,:' ,. ==,=,==、―
jト、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:', / {:::::::} \ ,/:.:.:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:〉、.:.:, ( ' '、 )
〈:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./,:-‐-、:.:.:.:、/ 「 ̄| `イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:/:/ ノ´ ,'^`==ニ`lー '"
/ イ
/ //
. / {
: . / ノ`: .
: : . \
: : . ヽ
: : .
: : /⌒ i
: : ヽ …ふむ、まあ、よかろう。
: : } 心根が決まったのであれば、我らもとやかくは言わぬ。
: : ヽ.___, ,'
: : V ア/
: : ー' /
: : : . /
;_;_;_; /
二二` <
迫り来る死と共に、城中の狂気は更に広まりつつあったのである…。
- 252 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 00:58:40 ID:yerJUet2
- 狂気に逃げたか・・・
- 251 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:58:04 ID:XUR9amPE
-
…さあ!
/´ ,ィェュ丶、 やっと島原とか柳生とかどうでもいい話から、
/ / /  ̄`ヾ ヽ わたくしと一夏さんのターンになりましたわ!
/ l ∠ェェェェェュ、 ト ハ まったく、いつまで待たせるつもりでしたの!?
/ i i | /」ト、ハ从 ノ>,! }、 _ _ --‐¬
/ { ,ト Kイ它ソ` Yィュ孑}}, | } _/ ̄ 「 「`Y´ _ -‐'
/ ∧ ヾ 、! j じ'ノル ,ル __, ‐'"´/ Y' j ! j‐'
/ ∧∧ ヾ〉、 r‐┐ イレ//|! __, イ/ / / r' j r' イイ、
/_∠厶云ト、_ 〈 ゝ-' ∠∠イ┴=='"´ ̄ / / / / ノ /´/´  ̄ ⌒Y
/ !二二ニヾ===、二二´ / / / / ヽ _ /´ ̄ ̄ ̄
/ ∧ ̄ ̄ヾ===三三 _` ===== 、____/_/__, '__/ _,ノ j ̄ ̄´
_/´ / ∧ ミ ` ====== '´ ̄ ̄ ̄`丶、 r' ノ
/ / / ∧ _,云三二ニ==─テ云≧¬==、 | トヽ } /
/ _ ィ // lヽ_/ 丿トミ<斤 ヾ=イ彡ヲ  ̄`==ヾ\ヽ / /
/ _/´/ / l l ゞミ三ミ> ゞ三ユュ  ̄\ノ /
/ _/ / / ヽ ヽ 「三ミイ / rイヲヾ \/
r イ/ / / / \! ≧ミヲ/ />テリ\
∧ ∨ / / l ヾ=ュ /∧イイ ヽ
∧∧∨ / /l / ̄ //∧y''´ /
..〈 ∧ ∧ / / / 〈 __〉_ _,ヾ /-、 ト、__
ヽヽ\ \_/' / / Y´__|_|_|「 ¬イ/ヾ\\ l//∧
>\ヽ \ / / 广´ 〉  ̄` ┤‐-、、\ Y//〉
- 253 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 00:59:09 ID:XUR9amPE
- / {/////////∧ \
. / /彡辷辷辷ミ//ハ ヽ ヽ
/∠ノー'′ノ } ト、ヽ.j :. ,
. / / ィ^イ  ̄7メ{ {\| i
/イ/ /|∧ト、 // ヽ ! ノ | '.
|| |:, ハ \ ∨ / j :i
|| | V l=彡 ヾ==ィ/ / / お邪魔虫が誰もいない、
|| l l::::: ' ::::::/ / / i | わたくしと一夏さんだけでふたりっきり…。
|| :. 人 r‐ 、 //′ イ :, |
|| ヽ ヽ V .ノ /´/ / | i . | ああ!もうたまりませんわ!!
ヽ \ !\ /{ / イL_ | :. ヽ:、
\ }ヽj | `¨{ ソ / / }-、 ヽ \
∨| | | /〉 / / /:::::::\ \
|| | r::´:::/ // /::::::::::::/:::丶、ヽ
, ヘ, へノ:::::/l 〃 /::::::::::::/:::::::::::::::::\ 、
/ニ/ニ V〈{ | ∧ ./:::::::::/::::::::::::::::::::::::::::\
/ニ/ニ |:::ヽV V::::::::/:::/::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
〈 ハ`{ |::::::::ヽ ヽ:::/:::/::::::::::::::::::::::::::::--::、::
「l:::::ハ |:::::::::::::\ i\;::::::::::::::::: /::::::::::::::::::: おーい >
|:|:::::: ヽ |::::::::::::::::::ヽl }::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::
- 254 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:01:08 ID:XUR9amPE
- ___ _/:::::::::`´::::::::::::::::::`::丶、
,. ´ ` 、 //::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
/ _,x=辷辷辷ミ,\ ..:´:: /::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::ヽ
/ i=彡/////////∧ ヽ / :::::: |:::::::::::|:::i:::\:::::::::::::::\:::::::::::::::::::.
/ |/////////////∧ ∨ :::::::: |::::::: {:|:::|、:::ト 、:::::::::::::::\::::::::::::::::.
/ |//////辷辷辷辷ミ, /:/::::::::::|::l、:::ヾ:::| \ \::::::::::::::::ヽ:::::::::::::}
′ |辷彡'⌒ || } V.イ::::::j:::∧| ヽ ::: |ィ7卞 \:::::::::::::::::::::::::::::ゝ …ということなんだよ、セシリア。
| { | / |、 リ-∧、 |:::::/:::{イ)ハ \:l Vソ 〉 j:ヽ|ヘ :::j::i:::::::::|
j ヽ ! .イ ∧|\ ハ、| } |:::ハ:::ヘ Vソ ::::: /ハト ∨::|:::::::::|
/ { \ ', / xチト| j/ハ}|! ハj/ ';:::::、〈 j.ノ ノ :::::::::}リ 流石ですわ、一夏さん…。
/ ,ハ、 \ V イノし ヒソ/j/ | }ハ ヽ __/:::::::::::/
/ / \ \ ヽ ゝ ヽ:::j/ /i | ヽ ー一 '′ / /ヘ:::::/j/
/ \ ':,ヾ:、:::::: / /ノ/ ヽ, ∠__∨ ははは、セシリアに
/ / / \ V/ ー ' イ // r~ヘ イ|////////\ そこまで褒めてもらえると
_∠_/____ノ//\ 〈丶、 / .| {___ V///`7´r―|////////// 光栄だなぁ。
/´ `ヽ//////\ i///l¨´>ヘ¨ ̄  ̄¨''ー‐;ァ777| V |.} |/////>ニユ._
/ V//////∧ |///| / /∧ __,///////| }ノ__!>''"//////〉 、__
V//////∧|///l/ // ', {7//////////|////>''´//////// ` ̄ ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
}///// }j /// // l ∨////////// |/>''´//////////〈 | もしもーし |
r‐ < ,/rー/ // l ヽ////////////////////////∧ ヽ_________/
} `'<__j r/‐'∧ r 、 ヽ///////////////////////∧
/ /r`==---- ///r 、 ヽヽ V////////////>-―一 '"´
/ ///}ー-- /// {ヽ\\ } V //////>‐ ¨´ \
/} ////r ミ= /// r \\ヽ V ノ ///> ''´ lニコ >
【セシリアの考えた解説ターン】
- 255 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:02:46 ID:XUR9amPE
- , ′ ///////////// \\
/ ////////////////∧ ヽ
/ /////////>====ミハ
/ ////,> ''´_人__ノ ヽ j`ヾ ',
|/.イーr-r'{ { { ∨| ハ :.
! L.ノ/ { |/\ ヽ l / |
| ヽ |__/}_∧ | ヽ \イ| | | .|
l \ \ V // ̄¨'''‐-=ヘ| /ァミj ハ ハ !
\ \ V.ィテ斤了 j イJリ ト | / V| もう!誰ですの!
/ j\ \ ∧弋し ゝ } j/ /| | せっかくわたくしが心の準備を
. / / l \ \ :, `¨ :、 ::::ハ /.// していたというのに!
/ / j/_∧ヽ \ ヽ:::::::: / .ィ' //
. / / /〈 ヽ\ \ヽ )'^ イ / |// というか、一夏さんはまだですの!?
/ / /::::::::ヽ \\ ', ヾ // ハ /
. / //:>、::::::::::\ 丶\ V||>‐- ':::::/ /:::::l |
/ /::/::::::\::::::::::\ `ヽ V |:::::∨ /!:::: | |
/ /:::/::::::::::::::::::\::::::::::\ }:、 i |:::::::| / |::::::| |
/::::::/:::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::\ ハ :| |:::::::l'′|::::::| |
/ /:::::::/ :::::::::::::::::::::::::::::::::: \ :::: / :,|\|:::::| 八::::ハ|
/ /::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ/ j j :::: レ′ ヾ |
:::::::::::::::::::::::::::
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
心の準備…あの妄想がか? ... | |
まあ、とりあえず俺の話を聞いてくれ。 . ヽ /
ヽ /
> <
| |
| |
- 256 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:04:41 ID:XUR9amPE
-
... / ̄ ̄\
_ノ ヽ、 \
( ●)( ●) |
お前さんにはちと悪いが、 .... (__人__) | ../}
今回、一夏の出番はないだろ。 _ ヽ`⌒ ´ | / / __
... (^ヽ{ ヽ { ./ / . / .ノ
今回、俺が解説役を引き受けさせてもらうだろ。 ( ̄ ヽ ヽ i ヽ / 厶- ´ /
本編での出番のなさ的に考えて…! ..(二 ヽ i i |,r‐i ノ. ヽ / /
ヽ / ノ / r一'´ ー 、  ̄ ̄ ̄)
i { イ―イ / .`ー―. 、__ .〈 ̄ ̄
ヽ. `ー '/ / /\ \
`ー '  ̄ ̄! | ヽノ
-──‐ .
/r‐v‐v‐v‐、 ヽ
. , ' / ̄ ̄ ̄ ̄| υ ',
/ /_____j
. / /Y^Y^Y^Y^Y} i
′ !,メ、_{ l| 厶斗| | …は?
′{ | ◯ \{' ◯′/ 八
i Y “ “イ / 、
| /个 、_/エエヽ ノ/ 、 〉
〈 \|> 〉||下芥|>く< lVヽ
>、〉〈< ||〈∧〉|〈<{ / /
〈` < >〉{__!_>〉>、 〈 ∠フヽ
>r' そ / / そ Uノ j∠ .ノ
〈_ 〉 l },/ / | ∨ヽ .ハ}> 〉
て}从/≧x___|=≦>}/ て
⌒Y:Y⌒⌒⌒Y:Y
. 凵 凵
- 257 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 01:05:36 ID:7NaJQvf6
- 我々のやらない夫
いやらしい
- 258 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 01:05:51 ID:.YX7Hh9U
- まさかのやらない夫ww
- 259 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:06:09 ID:XUR9amPE
- .. / ̄ ̄\
いやー、ここ最近、本編が柳生と関係なくなったんでなぁ。 / _ノ \
十兵衛が出ないとかだけならともかく、 ..... | ( ー)(●)
柳生一族役のキャラが誰一人出ないってのは .... | (__人__)
流石にどうよって事で、俺が解説に入ることになったんだわ。 | ` ⌒´ノ
... | nl^l^l
悪いが、よろしく頼むわ。 . ヽ | ノ
.. ヽ ヽ く
/ ヽ \
/ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ヽ
/ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ヽ
. / /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ヽ
/ /:::::::::::::>-''"´´ ̄ ̄ ̄`` ‐‐‐<:::::::::::::::', ',
/ />'"__,ハ、___ノ``´`ヽ--''´``´ヽ_ ``ヽ::', ',
. / | ./--'./.|', .|, ヽ 、 ``'"´`ゝ= .;
/ | / / | ', .|.', ヽ ', ヽ ;
/ .!.; .', .\ .ハ....| ', ', .', ヽ |. ハ ヽ ',
/ | ', .', .,' ./<_| ヽ .', ', \. ,' / .', l ,ハ ', |
イ | ', .', ; ; -+ヘ==--、__ヽ / ./ .|,, .ィ'"´. ハ ; .| な、納得いきませんわー!
/ .| .', 'l ,' /ィヽ三ミヘ ̄ ̄"'イ //ィ><-- l / .|.; .| やり直し!やり直しを要求しますわ!!
/ >| ', ',.__イ〈 |-イ〔〕|:リ ヽ / / / イヽ''テ|\/ ./ ノ |;
/ >" .| ', ', .| \ マゝ-':ノ '/ |Yイ|:リ ノ\_ . |.',
/ >" ', .ヽ ',| "゛ ̄ ゝ=ィ / / } .',
イ-''" ,,<:', \ . ヽ:::::::::::::::::::. i ..:::::::::/ / .,' ',
,,<>'´', \ ヽ :::::::: | :::/ / ; ',
ヽ ,,<>'´ ', \ ヽ " / // / \ .',
ヽイ>' ', ``ヽ、 \ l´r''"´ / /<ヽ \'
.|ヽ i、 ',``ヽ 〉 /三二ニ===〃 | .| / / \ヽ-`ヽ
.|:::|ヽ |::ヽ ', .//、 _| .|'/ イ /./:/ 〉
.|:::| ヽ. .. .. |::::|:\ .〈 \ .<::| .! / / ./:/ /ヽ
',::', ヽ . .. .. . |::::|:::::::\ ヽ >,,_ < l/ >' / // イ ヽ
',::', ヽ |::::|:::::::::::::\ ヽ\_/ / / / // /
- 260 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:07:45 ID:XUR9amPE
-
(⊃ ̄ ̄\
(⊃ _ノ \
(⊃ ( ●)(●)
ンなこと言ったってはじまらねぇだろ。 | (__人__)
ホラ、もう尺もないんだし、さっさと始めるぜ。 | ` ⌒´ノ
| } \
まずは、この時の城中の様子についてだ。 /ヽ } \
ほれ、頼むぜ。 / ヽ、____ノ )
ええと…ちょろいさん? ./ . | _/
| / ̄ ̄(_)
\ \ /| JJJ (
\ / /⊂_)
′ |:.:/ソ | || :i | ||\\ / :| / /
| |/ ノ | |、 |/ | | ||. × \ | / /
| ∠ソ | |、\ / l | j|/ \ :| ./ /
| | ーl- ..._i |、 | ヽ\ _:._. イ/ -‐ニ-ァく| / /
|./| | |¨T \ー-- \ V '"´Vノ(_ノ } 〉ー / ∧i
|| .| | | ーァッヤ卞マ 丶、_\_ ゝ-- '^ j / / } なんてことですの…!
||...l l | 〈〈'⌒V(_,ハ  ̄ ̄ / / / ム このわたくしが、こんな白長饅頭の話に
|| ! l | 、ノへ、ゝ- ´ :. /// / / ,/ } .合わせなきゃいけないなんて…屈辱ですわ!
|| l :. |ト、 \ } / / 〃7lヽ ノ __ (それに”ちょろいさん”って…なんですの?)
|| :. 、 \ヽヘ// /〃 //,.|∧|‐:::::¨/::
|| 、 ヽ \ヽ、し // | / |:::::::/lヽ::::/:::::::: じゃあ、もうさっさと終わらせますわ。
| \ ヽ \ \ ___, - 、|| .イ / .|::::/|∧|::/:::::::::: まず、この時の原城内部のことについてですわね。
ヽ、\\ ヽ> 、 ー "´ / | / | /::::::::::/::::::::::::
\ `¨\ ; }` 丶、__.ィ || |' K:::::::: /::::::::::::::
`¨T ´\ L..-‐ァ''¨´::::::ハ || | l:ヽ::::/::::::::::::::::
/| \\ |::::/:::::::::::/ } | /| |:::::V::::::::::::::::::
- 262 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:10:14 ID:XUR9amPE
- , ′ ///////////// \\
/ ////////////////∧ ヽ
/ /////////>====ミハ
/ ////,> ''´_人__ノ ヽ j`ヾ ',
|/.イーr-r'{ { { ∨| ハ :.
! L.ノ/ { |/\ ヽ l / |
| ヽ |__/}_∧ | ヽ \イ| | | .| まず、この時点での原城内部の様子は、
l \ \ V // ̄¨'''‐-=ヘ| /ァミj ハ ハ ! かなり絶望的だったと言えますわ。
\ \ V.ィテ斤了 j イJリ ト | / V|
/ j\ \ ∧弋し ゝ } j/ /| | 本編での説明にある通り、
. / / l \ \ :, `¨ :、 ::::ハ /.// 食料はなく、暖も取れず、攻撃が始終来る、
/ / j/_∧ヽ \ ヽ:::::::: / .ィ' // それに、おそらく病に倒れる者もいたでしょうね。
. / / /〈 ヽ\ \ヽ )'^ イ / |// 体力が落ちてる上に、3万を越える人間が
/ / /::::::::ヽ \\ ', ヾ // ハ / 狭い場所に暮らしているのですから、当然ですわ。
. / //:>、::::::::::\ 丶\ V||>‐- ':::::/ /:::::l | 衛生的にもよくはなかったでしょうし。
/ /::/::::::\::::::::::\ `ヽ V |:::::∨ /!:::: | |
/ /:::/::::::::::::::::::\::::::::::\ }:、 i |:::::::| / |::::::| |
/::::::/:::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::\ ハ :| |:::::::l'′|::::::| |
/ /:::::::/ :::::::::::::::::::::::::::::::::: \ :::: / :,|\|:::::| 八::::ハ|
/ /::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ/ j j ::: レ′ ヾ |
. / ̄ ̄\
/ ノ \ \
| (●)(●) |
それに加えて、非キリシタン連中からすれば、 . | u.(__人__) .|
キリシタンの連中による監視があるわけだろ。 r、 | ` ⌒´ .|
おまけに、このまま時間が過ぎれば、 . ,.く\\r、 ヽ ノ
いつか幕府軍が攻めてきて、皆殺しなわけだし。 \\\ヽ} ヽ /
. rヽ ` ヽ / ァ'´ヽ
まあ、肉体的にも、精神的にも、 ... └'`{ . \.| / i
これ以上ないってくらいキッツイ状況だよな。 .. ヽ、._ ヽ、_,r' .|
`ヽ、 /' |
`'ー'´
- 264 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:11:45 ID:XUR9amPE
- / 厂 ̄`丶、
, 厶 -―=ミ \
/ / j |、 |∧ ヽ
/ /イ仄{\l厂〕ト iハ 正直、ぞっとしませんわね。
il \{ rセツ セカV |
八 ヽ\ ' / ∧ さて、既に一揆衆のうち、キリシタンの者たちは、
/ \ Y、 -‐ 〈 .:/ ', 早々と”まるちり(殉教)”を決め打ったわけですけど、
/ \|ノ> . _/ }.:/ | これに対する、非キリシタン達の動きがどうだったか、
/ /´ ̄`ニヽ `7个ー//⌒ヽ.| それについてお話いたしますわ。
/ | ノ}〈_,小ノ〈/、 ∧
(> ⌒X. | | r‐<_/ 〉┼┼ \>ァ , >‐――ァ
r‐ ´ _ イ\\ | | ゝ \〈 ノ j! ∠ イ 、 ', /〈 ̄` <___
. ̄ ̄ ,〈\ /\ :| l>- ハ Vi}. ∧ ,〈 V´ 〉‐┬―=彡
〈ヽ/ /ヽ| < <._ ', },′ ∨V〉∨/^V
. \ / \ iて | / 〃 / V〉 ヽ../
. `フヽ |∧ ! |{ /
/ . : \ l: :ハ ! ', / \
/ . :/ : : ,\ ノ: :〈__ 〉__ ___,厶∧ /、 \
' . :/ : : /.: : :`爪 : : |_〕二} {ニニ}L コレくヽ`T´}: : :.\ >┐
r< . : / : : /1: : : :/|: : .:l〉 〉 } ∨ /: : : : } > ´ 八
| ` < : : / l : : / |: : .:/ ′ | ∨ : : }< _ イ|
ゝ-- _`7 |: :/ ノ : / | | ' : :/|/ ノ !
< / |:/ /.:/ | | ∨ < ノ
./ ̄ ̄\
/ ヽ、_ .\
. ( (● ) . |
…まあ、すぐ思いつく単語は「アレ」だよな。 . (人__) |
r‐-、 . |
「ええ、そうですわね」 (三)) . |
> ノ /
/ / ヽ、 . /
/ / ⌒ヾ .〈
(___ゝ、 \/. )
. |\ ,.1
. | \_/...|
- 265 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:13:44 ID:XUR9amPE
- , ´ /=‐ …‐=ニ\ `ヽ
/ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. \
..:.:.:.:.>───=ミ.:.:.:.:.:.:.:..
/ /.:.:./_ノ⌒¨¨⌒⌒\.:.:.:.:.:.:. ',
/ / ∠ノ¨´/  ̄`¨¨⌒ 廴`ヽ.:.:.
/ /´ | :l/ | /_ } ゝ Ⅵ ,
, イ ,.斗‐ ナ¨´「 / / /ヽ ヽ:|
| ./|/ -‐八 / ‐- |/\ :| |
. | | / ≠う示ミ \ :{ イ示ミ、 \ :|
. | |廴ノ{ {::し} \| {ゝ:し}\ / :| …『ストックホルム症候群』
. | lハ ` `¨´ ゞ-'′ノゝ :|
. l \八{∧ { / :| 自分を極限状態に押し込めている加害者に対し、
ハ \\ __ / / ./ i| 被害者が、共感や信頼を持ってしまうという
/ \\ / ヽ 厂 r─=彡 ./ .i| 極限状態における生存本能による自己欺瞞…
/ \ / }、 } :{ :|/ / :i| ですわね。
/ \ / / \ ー= ′| :| ´ :i|
/ \ :{ / \_. < 〉 / .八
f ̄ ̄`¨¨¨ニ=\ ∨ `¨V¨´/ / \
. /| 厂二二二| |:\ ', /{_} ./ /\ \
/ :| ./ / :| |::::::}ヽ} / /ハ}.{ / ::::::「|ー──=ミ \
/ ̄ ̄\
まあ、この場合、「加害者」「被害者」の定義が . / ノ ヽ /\'ー、 ,, ..,、
えらく曖昧なものだから、一概に言えない部分もあるが、 | ( ●)( / .\` 、 . // /
少なくとも、原城内の非キリシタンが陥ったのは ...... | (__人/ \ヽ、,.// ../
これに近いものと考えていいだろう。 | ` / ``77 /
. ヽ / / / /
『犯人と人質が閉鎖空間で . ヽ.. / fヽ、/ / , -,./
長時間非日常的体験を共有』 /./ r-、 ヽ ∨,ノ /
|. \ 〈\.\,〉 `, f
という前提条件は、十分満たしているわけだし。 . | . \ (ヽ ヽ `.. |
| .\ \ ノ
- 267 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:15:05 ID:XUR9amPE
- . / ̄ ̄\
. / _ノ \
これにより、城内の非キリシタンは、幕府側への投降ではなく、 | ( ●)(●)
自身のキリシタン化による「一揆衆としての集団的一体感」に . .. | (__人__)
精神的救済を求めようとした、というわけだな。 ... .| ` ⌒´ノ
. .l^l^ln }
実際、城中からは、銃弾を溶かして作られた .ヽ L }
「鉛の十字架」がいくつも発見されている。 ゝ ノ ノ
時期から見て、この頃、キリシタンに改宗した .. / / \
非キリシタンが、己の信仰を強化するために、 / / \
急遽作り出したものではないか、と言われているな。 .. / / -一'''''''ー-、.
人__ノ (⌒_(⌒)⌒)⌒))
/ / -――- 丶 \
, ////////////∧ ヽ
. / //////////////∧
/ 厶イ´ ̄ ̄ ̄ ̄` <',
/ /| | i| ∨ '
/_ / | |∧ ./| :/ l| :l ' ましてや、城中には、
| | :/〕 ト廴_ 、 ..:/,_j厶斗<|/ ', キリシタンたちにとってのカリスマ…
|i 、 i|/ ,ィ忙Tト V.:/ r忙Tト、 / / ∧
. 八 \八〈 辷リ j/ 辷リ 入/ / 「しろうさま」
/ \\ , , , , // ,
. / ∧ \\ ' 〈 イ / ' がいるのですもの。
/ /.:∧ l\丶 _ _ ∨ / ∧ 「誰それに従えば救われる」というのは、
. / / . :∧ ', } ト . イ 〉 .′ 、 一番わかりやすい逃避ですものね。
′ :/ / /.: :\ ∨人 >< /|, ' / \
/ r――――ァ\〈. \____/ / /ヽ ――-- 、
/| ////\ /芥\/ X ///∧ |
. |. //// / ノ\〃 |i |/ \//∧ !
/ | /// / / 〉 ||.八 \ ∧ |
- 268 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:16:33 ID:XUR9amPE
- / ̄ ̄\
まあ、これには、幕府側の対応にも ...... / _ノ \
若干の問題があったといえなくもないだろ。 .... | ( ●)(●)
. | u. (__人__)
なんせ、「キリシタンは根切り」というのを . | ` ⌒´ノ
割と早い段階で打ち出しちまったからな。 .. | }
こんなの聞いたら、城中のキリシタンが . ヽ }
強硬化するのは目に見えてる。 ヽ ノ
i⌒\ ,__(‐- 、
キリシタンが「犯人」化するのを助長したのは l \ 巛ー─;\
幕府側の対応だった、と言えなくもないわな。 | `ヽ-‐ーく_)
. | l
′ |:.:/ソ | || :i | ||\\ / :| / /
| |/ ノ | |、 |/ | | ||. × \ | / /
| ∠ソ | |、\ / l | j|/ \ :| ./ /
| | ーl- ..._i |、 | ヽ\ _:._. イ/ -‐ニ-ァく| / / まあ、それは後知恵というものですわ。
|./| | |¨T \ー-- \ V '"´Vノ(_ノ } 〉ー / ∧i
|| .| | | ーァッヤ卞マ 丶、_\_ ゝ-- '^ j / / } なんにせよ、追い詰められた一揆衆達は、
||...l l | 〈〈'⌒V(_,ハ  ̄ ̄ / / / ム 「狂信」とも言える心理状況とはいえ、
|| ! l | 、ノへ、ゝ- ´ :. /// / / ,/ } 結果的に一体化することになったのです。
|| l :. |ト、 \ } / / 〃7lヽ ノ __
|| :. 、 \ヽヘ// /〃 //,.|∧|‐:::::¨/:: そして、その状態に陥った城中で、
|| 、 ヽ \ヽ、 // | / |:::::::/lヽ::::/:::::::: 更にひとつの出来事が波紋を呼ぶのですわ。
| \ ヽ \ \ ___, - 、|| .イ / .|::::/|∧|::/::::::::::
ヽ、\\ ヽ> 、 ー "´ / | / | /::::::::::/:::::::::::: では、本編を再開しますわよ。
\ `¨\ ; }` 丶、__.ィ || |' K:::::::: /::::::::::::::
`¨T ´\ L..-‐ァ''¨´::::::ハ || | l:ヽ::::/::::::::::::::::
/| \\ |::::/:::::::::::/ } | /| |:::::V::::::::::::::::::
- 269 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:17:43 ID:XUR9amPE
-
,,ィニ三ミ`丶、::::::::::::::`丶、
,.r'"::::彡三ニ=ミヾ.彡三ニミヽ
/:::,ィ彡"::::::::::::三ミY:彡:シ^ヽ:::l
/彡彡::::::::zェェシ"⌒^"´ t:::::t,
l:::::::::::::彡彡'" ヾ:::'i
f:::,ィ彡彡シミ _,,,,_ヾj …ああ、そういえば、
l:::::::ノノ::fソr' _,, ==、 f__,..、` l さっきこんなものが落ちてたんですけど…。
i::::彡_:::l '" ,-roア ヾ'゚ニ′| /`゙丶 、、
ヾ:::/r‐、ヾ:. `ニ''" ,、 | ,ノ / ` 丶、、
゙i:{ l ,ti-゙'^ヽ ,ノ (、_,)、,f'i / /
,ゞr'",' , `´'ー、 / __;j,..、l l / /
,/::/ ,:' ,' ,:' ヽ ‐'"´__,,, :' l,ハ、、 ,' ,'
/:::::::f / / ,/ ,ノ>,ノ _,ノヽ::::::`i ,. ィ'"i7丶、,ヒ:‐
'"::::::::_,ム、 '" ,/‐''^` 'ー--ァ''" ヽ::└‐--'ミニ'-‐'- 、_,/ヘ、
:::::r''":::::::::`丶、,,ノ ヽ、 / ヽ:::::::::::::::::::ゝ‐- 、ハ ヽ
r 、
| \
ー―-、 ____|_ ヽ_
´ `ヽ.
\/ :, なんじゃそれは。
i' -― ‐- i 矢文か…?
l l
ゝ、 rっ / とりあえず見せてみよ。
/⌒ ,.-ー-、___,ノ^)
`⌒ィ 〈 「はいはい」
゙ー--、 \
- 270 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:18:15 ID:XUR9amPE
- 「\ ̄`''ー-- 、、、 て
___ |:;::∧ ヽ そ
〈\ / |:.:.:.:∧ \
\ / |:.:.:;:;'' ',
,' '
{:...:...::....:..... | こ…これはッ!!
|.:.:.:.:. :. :;_:;:;:.:.: u :!
ヽ:.:.:;::.:'´:;':;':;::;.:.:.:.:. /
}:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:;:;:. リ、
\:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;:;:; / `ヽ
`ヽ⌒>:;::;:;:;:;.:.: /
 ̄ ̄ ̄///
// /
〃〃
/]__/]
/ \
/ _ノ ',
〉 O O | なにが書いてあったんだゴラァ?
\ __ /
γ⌒) く
| |
| |
- 271 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:18:41 ID:XUR9amPE
-
f^ヽ /',
|:.:.:. ヽ / !
|:.:.:.:.:.:.ゝ-─-< |
/:.:.:.:.:.:.:.:.. u ',
,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: , …ここでは話せぬ。
,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.: ‐- , 至急、宗意殿のところへ参るぞ。
!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.: l
';.:.:.:.:u.:.:.:.:.:.:.:.: -― /-──- 、
ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.::.: / ヽ
/:.:゙"''':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:... / ノ
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. | /
l\ /|
| \ / |
| \ / |
| ──/ |
| |
|__ ___ |
| l_l l__l u| …よっぽどマズいものってことかゴラァ?
| ____ |
\ |/___ ヽ / 「そうじゃ…急ぐぞ!」
> <
/ \
- 272 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:20:00 ID:XUR9amPE
- 、,
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Lヒニ''"`
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問題の矢文
,. :'´:;:;:;:;:;:| ,i,ィiツ'":;丶、
,.ィ':;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l!:|l:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;`丶、
,イ!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:;8:8:8:;:;:;:;}
!:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:{:;:;:;:;:;:;:;:;8:;:;:;:;:;:l
l:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:{:;:;:;:;:o:o:8:o:o;:;:l
l:;:;:;:;:;:;:;_,..ィ彡':;´ ̄`丶、、:;:;:;:;:;:;:;:l
,ノ;:;:;:;:;_三 ,:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;``ー-:;:;i、
/:;:;:;:;:;;:三__ .:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヽ
丶_,ィ≦t;;;ァ‐:::::..、、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ノ
!リl/キミニ三彡'" | l``':ー--‐yイリ´! なるほどねぇ…。
∨ゝ |:.:.:.: '´ノlノ 確かにこいつは一大事だわなぁ…。
ハl |:.:. /ヾ
,ィ三ト,、 _, 、'_, __、, /:.:.:.ヽ
//:.:.:.:.:{:ト.ft、、_____,ッシイ l:.:.:.:.:.l:l
//:.:.:.:.:r:'l| ヾ、 、__,. / リ l:.:.:.:.:.ヾヽ、_
_,. -:ァ'/:.:.:.:.:.:l:.:.|l li\__三__/ / /l〉:.:.:.:.:.:.`丶二ヽ、
´:.:/{r:':.:.:.:.:.:.:l:.:.l′ ヽ :.:.:.:.: / /li:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽヽー-- 、
:-〈:.:.:.ヽ:.:.:.:/ ̄| ,イi′/ ノイ:.:.:.:.:/`ヽ:.:.:.:.:.:.:.l:.l`ー--、
:.:.:.ヽ:.:.:.:ヽノ:.:.:.:.:.:l '" ,./:.:.:.:./:.:.:.:.'、:.:.:.:.:.:j:」:.:.:.:.:.:.:
:.:.:.:.:.丶、_:.`丶、:.:.'、 ,.ィ彡:.:.:.:/:.:.:./:.:.ヽ:.:/´:.:.:.:.:.:.:.:
―――i:.`ト-、:.:ヽ:.ト--=三=--―'ア:.:.:.:/:.:.:./◎:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:ヽ:.:.ヽ:.:ヽ',.:::::::::/:.:.:.:/:.:.:./:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
/`i /`i
/ | / /:.:.|
/ ___」,/ / . :.:|
/ ´ -、::l
,' .:.:.'; …ここに呼び出すかね?
l -― ―- ::.::.:.l
| :.:.:.| 「ああ、頼むわ」
', ― .:.:/
ヽ /
- 273 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:21:12 ID:XUR9amPE
- |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::火::::::::::::::::::::::::::
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/:::::::::::::::::::::::::::::::::l:.:.:|::::|:::ヽ::::、、::::::::::::/^ ヽ::::::::
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,:,/ |::| ::::|:::|:::::::`、`、`、::::::| /ヽ.|::::::::
/:::::::::::::::::::::::,-‐‐ |:|::::|:|::::::::|:|::::::::::::` `, `、 |.:l,, l |:::::::: …せっかくいい花火が咲きそうなんだ。
`ー―-' ̄ ̄ /::||:::| :::::::i::::::::::::::::|::|::::::`、キ_,l |::::::: 無粋な冷や水をかけるのは止めてもらいてぇもんだ。
/::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::||:::::::::::`、 ./.l::::::
/ | |::::: なァ…
'、 _ ,,,, , |:::
 ̄,' ____,/ / .|:::
ヽ-、-‐ ___/ / / |
l ̄ /;;; / .|
` l /;;;;. / |
| /|:.:.:.: / .|
_`-‐ ´,;:;;|::: / |
/ ヽ:::::::::::::::| /_,,,,,.-‐‐'
- 274 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:22:19 ID:XUR9amPE
- _r;;ァr‐-、
/,r― ニ=, ,ヽ
゙} } { {`l ...................................
ノ7ー---'゙ヽヽ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
<´ ゞ゙ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ノ ヽ ::::::::::::::: :::::::::::::::
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- 275 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:23:01 ID:XUR9amPE
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/ (○) (○)\ 一人だけ出番確保とかどういうことだお!
/ (__人__) \ やらない夫、ずっこいお!
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`ー、_ノ ∑ l、E ノ < ┼ヽ -|r‐、. レ |
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【やる夫で学ぶ柳生一族(その51) 「島原の乱、終わりの始まり(一揆衆編)」】 完
- 276 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:23:29 ID:XUR9amPE
-
【今回(その51)の新規登場人物】
四郎の母 : アイ(魔人探偵脳噛ネウロ)
山田右衛門作 ..: ネオ・ロアノーク(機動戦士ガンダムSEED Disteny)
蘆塚忠右衛門 ..: ラウ・ル・クルーゼ(機動戦士ガンダムSEED)
有馬五郎左衛門 ....: ハニワ幻人(鋼鉄ジーグ)
島津久元 : ロデム(バビル2世)
天野長三郎長重 ....: 匪口結也(ひぐち ゆうや)
夢想権之助勝吉 ....: 景浦安武(あぶさん)
全国から集まってきた牢人 : ベガ・サガット・バルログ・バーディ(ストリートファイター2/ストリートファイターZERO)
解説役(その51) .: セシリア・オルコット(インフィニット・ストラトス)
- 281 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 01:28:53 ID:ppPcQVIY
- 乙!
まったく救いがない話だなぁ・・・いや、キリシタン連中はこれで本望なんだろうがw
- 283 :やる夫で学ぶ柳生一族(その51):2011/06/13(月) 01:45:10 ID:XUR9amPE
- てなわけで、本日も終了でアリマス。
いつもよりも更に遅くなってしまい、申し訳ない&お付き合いありがとうございました>ALL
今回でひとまず最終段階一歩手前のところまでは進んだので、
次回は端っから前後編くらいで最後のシーンまで描くことになろうかと。
ようやくここまで持ってこれて、やれやれという感じで砂。
原城内に於ける一揆衆のうち、非キリシタン衆の心理的変遷を表す言葉について、
今回、「ストックホルム症候群」という言葉を使いましたが、
心理学方面を詳しく調べたら、もう少し正確な言葉が出るんですか喃。
最初から全員がキリシタンだったわけではなく、また、最初から全員が”まるちり”を望んでいたのでもなかったのに、
長期間の極限状態に晒されることで、万単位の集団狂気に陥った、というのは、
なかなかエグいものがあるなあと。
しかもこれで本人達はそれなりに合理化してるってのがまたなんとも。
うへえ。
- 287 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 02:02:53 ID:e7rf10R2
- 乙
調べりゃなにか出てくるかもしれませんねー
よーするに、宗教集団が「周りは敵に囲まれて味方はいない」という認識を抱いて閉じこもって
あげくに内部で消滅に向けて暴走した、という現代によく聞く事件がありますから
……アメリカで何度も事例があるしね
- 288 :名無しのやる夫だお:2011/06/13(月) 05:16:27 ID:M9ZM3EFI
- ブランチ・ダビディアンとか人民寺院とか、確かに共通点があるね
- 291 :名無しのやる夫だお:2011/06/15(水) 12:37:03 ID:YXTjgjsI
- 本家本元のユダさんは家族人質にとられて信仰強制されたことないのに・・・
- 292 :名無しのやる夫だお:2011/06/15(水) 19:18:43 ID:B13GWTAI
- 裏切り者の形容というだけじゃないの>ユダ
島原の乱って信仰の自由を求めるキリシタンたちの抵抗っていうけど、
中で自分たちが信仰の強要やってるんだから世話無いよな。
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